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◇月・日
皆でショッピングモールに出掛けた。と言っても、目的の殆どは服なんだけど。
黒歌は和服を着てるんだけど、普段からかなり着崩しているのもあって、ぶっちゃけ目のやり場に困る。幾ら元が猫とは言え、綺麗な人の姿であんなだからな。流石に俺も困る。
気にしない事が出来ない事はねぇけど、それはそれだ。取り敢えず、ちゃんとした服を着て欲しい。あとは、黒歌と姫島の仲を深める為の交流って意味もある。
早速服屋に行って、色々と服を見て回った。途中からは何故だか俺もそれに巻き込まれた。黒歌の服買いに来たんだぞ?
姫島が言うには、同じ服ばかりではいけないとの事だ。まぁ、基本的にパーカーばっかだからな。そう言われると確かにと思わんでもねぇ。
けどなぁ……パーカーの方が動き易いんだよな。蹴りもし易いし。そう言ったら怒られた。黒歌とミッテルトは俺らしいって笑ってたけど。
色々見て回ってから、今度は下着屋の方に向かって行ったので流石に離れた。いや男が向かうべき所じゃねぇだろ、周りの目線が痛くなるっつーの。
時間も結構経って歩き疲れたから、昼食はそこで食べる事にした。皆で別々のものを頼んで、分けたりした。
こうやって大人数で何処かに出掛けるなんて初めてだったが、結構楽しいな。またやりたいと思う。
◇月∵日
今年の夏休みはマジであっという間だったなと思う。
今日を終えたら、もう夏休みは終了。明日からはまた学校に通う事になる。色々あった所為もあって、今回はマジでいつの間に終わったんだって感じがするわ。
そういや、これからは塔城と姫島と一緒に登校する事になるんかね? 俺としては問題無いけど、姫島と塔城の方は大丈夫だろうか。聞いてみたら、全然問題無いとの事だった。
黒歌は、俺と一緒に居られる時間が増えて羨ましいと言っていた。いや、別にそんな増えねぇぞ。姫島はクラス違うし、塔城だって学年違うし。そう言ったら塔城に蹴られて姫島に叩かれた。なんでだよ。
てか、そうなるとミッテルトは弁当を作る量が増えるよな。結構大変じゃね? 早起きして手伝ったりした方が良いかなって思ったら、姫島も手伝ってくれるとの事だ。
食材の減りがこれまで以上に早くなりそうだな……もういっその事、冷蔵庫から買い替えるか。親父達に相談しとこう。
◇月╬日
朝から酷く疲れた気分だ。バカみたいに視線が集まるってのはこうもうんざりするもんなのかと思い知った。
塔城は兎も角として、姫島と一緒に登校したのが悪手だったらしく、朝っぱらから色んな奴等が視線を向けて来た。
こういう事になるって分かってたら、一緒に登校はしなかったんだけどな。二人にも迷惑を掛けてしまった、申し訳ない。
ただ、塔城がそれについて怒ってくれたは少し嬉しかった。別に良いんだよ、俺がそういう風に見られるのは苦じゃないんだ。けど俺の所為でお前らまで変な目で見られるのは嫌ってだけだ。
でも、教室の奴等はそういう視線は向けて来なかったな。それがちょっと意外だった。
文化委員の奴は、「上原君なら納得かな」とか言ってたし。俺の事何だと思ってんだ?
▽月⊿日
学校でオカ研の部室に立ち寄ったら、グレモリー達からアルジェントの事で相談された。
何でも、件のアスタロトからアルジェント宛でバカみたいに贈り物が届くんだとか。小さなものから高価なもの、さらには家具と来た。そこまで行くと、もはや気持ちが悪いな。贈り物で家具とかヤバ過ぎんだろ。
贈るならもっと常識的なものにしろよ。贈る相手の事考えてねぇのか? 或いは、悪魔だからそういう所も分からないのか。塔城もドン引きしてた。
いかんな…もう早速、アスタロトの野郎を蹴り飛ばしたくなってきた。でもアルジェントがそれを望んでる訳じゃないし、ここは我慢だな。
グレモリーもアスタロトのそれにかなり困っているらしく、どうすれば良いかを尋ねられた。いや、ぶっちゃけ俺に聞かれても困るんだけどな。とは言え、問題は問題だ。無視は出来ねぇよな。
もういっその事、ライザーの時みたくレーティングゲームで綺麗さっぱり片付ければ良いんじゃないか、と言ったら、その手があったかと納得してた。
もしもの時は俺も手伝うとも言っておいた。アルジェントにはいつも世話になってるからな、こういう時くらい恩を返したいんだ。
▽月Д日
兵藤が家庭の事で俺に愚痴を言ってきた。んだテメェ、幸せ自慢か? 蹴り飛ばすぞ。
何でも、家が女だらけで居場所が無いんだと。いや、それ俺に聞くか?って思ったが、俺も同じだから愚痴ってきたらしい。
ミッテルトに黒歌、姫島に塔城。男は俺一人だし、兵藤も同じだしな。つってもな、俺はぶっちゃけ居場所が無いとかそういうの感じた事ねぇし。
普段はどんな感じなのかを聞かれた。正直、そんな意識した事はしてねぇけどな。ミッテルトの掃除とか料理を手伝ったり、何でもない様な事を話したり、その程度だ。
取り敢えず、何かを手伝ったりした時に話したりするのが良いじゃないかと言っておいた。そういう何気ない行動と会話をしとけば、別に居場所が無いとか思わねぇだろ。
今思い返せば、随分と贅沢な愚痴を言ってきやがったなアイツ。
グレモリーは兎も角、アルジェントが居るんだぞ。俺が知る中で最も兵藤を気遣っているであろうアルジェントに失礼じゃね?
よし、今度似た様な事言ってきたら蹴り飛ばそう。絶対にだ。
▽月ω日
あぁ……ヤバいな。これまでにないくらい最低な気分だ。でもその割には落ち着いてるし、これが怒りが突き抜けるってやつなのか?
今日、アスタロトと出会った。久々にグレモリーに部室に拉致られたわ。懐かしい感覚がした俺はだいぶ手遅れだと思った。
話し方からやけに癪に障った。なんか俺の事バカにしてたし。イラついたが、そこまでなら全然良かった。まだ我慢出来た。
だが、アイツは俺だけじゃなくミッテルトと黒歌を馬鹿にし、罵った。嘲った。殺
(端が破れてしまっている)
力もない癖に守られてばかりの堕天使、犯罪者の癖にのうのうと生きているテロリストだとか言ってた筈だ。正直、そっから先はあんまり憶えてねぇんだよな。
でも、アルジェントがアスタロトにビンタをかましてくれたのは憶えてる。めっちゃ嬉しかった。
けど、それはそれとして追い討ちとしてアスタロトは蹴り飛ばした。鼻を砕いてやった。ざまぁみろ。
とはいえ、ピリついてた所為でミッテルト達に迷惑を掛けてしまった。明日ちゃんと謝ろう。
▽月*日
学校の帰り道に、ルシファーと猿野郎と出会った。
名前は美猴と言うらしく、まさかの孫悟空だった。テロリスト集団ってなんだよ、めちゃくちゃ偉人が集まってんじゃねぇか。
俺、顔面に蹴り入れて蹴り飛ばしたのにめっちゃフランクに話し掛けられたぞ。あそこまで強い蹴りを入れられたのは初めてだって褒められた。あんま嬉しくねぇな。
あと、会議の時にルシファーも蹴り飛ばしたらしい。ルシファー本人から聞かされた。なんかすまん。
ルシファーからヴァーリと言う様に言われた。ルシファーと呼ばれるよりも、ヴァーリの方が呼ばれ慣れているらしい。
ついでに、アスタロトが何か妙な事してるから気を付けろとも忠告してくれた。何だかなぁ……あんまテロリストって感じしねぇよな。
黒歌を頼むって頭を下げられた。美猴もだ。……マジなんなんだよお前ら。テロリストならテロリストらしく悪であってくれよ、恨むに恨めねぇだろ。
帰ってから黒歌にその事を話したら、複雑そうな顔をしていた。嬉しい様な悲しい様な、そんな顔だった。
まぁ、元は仲間だった訳だし、やっぱ思う所はあるんだろうな。けど、今は俺達が居るからって黒歌は言ってくれた。俺達を選んでくれたのは、とても嬉しかった。
あと、昨日の事をしっかり謝った。皆すぐ許してくれた。黒歌は、珍しい俺が見れたって笑ってたけど。
お礼に、またケーキを作ろうと思う。