申し訳ありませんでした、間が空いてしまい……。
ぶっちゃけるとモンハンをやってました……。
とりあえず今回のお話をどうぞ。
今回は最後にアンケートがあります、答えていただけると嬉しいてす。
(しまった……確かこの場面で、ジャンヌ・オルタ達が来るんだった……!)
黒いジャンヌこと竜の魔女ジャンヌ・オルタ。
五騎のサーヴァント――シュヴァリエ・デオン、アタランテ、ヴラド三世、マルタ、カーミラを率いて現れ、そのゲーム展開をたった今思い出し、後悔している。
なんで早く思い出さなかったんだと……最近は最新イベントやオーディールコールばかりを進めていたから最初のストーリーが曖昧になっている部分がある。二回目以降じゃないと分からない話も多い。
(……ってそうじゃない! ゲーム部分思い出したって現実と違うだろうっ……!)
今はどうやってこの場を切り抜けるかを考えないと……!
「あんな哀れな小娘に縋るしか無かった国とか、ネズミの国にも劣っていたのね」
「貴女は、貴女は一体……!?」
「私は貴女。ジャンヌ・ダルクですよ」
ジャンヌ・オルタはジャンヌさんにそう返しこちらの陣営に視線をやってくる。
サーヴァントの皆さん、オルガマリー所長、キリエライトさんと順番に。最後に僕と目が合う。
互いに目を合わせたとき、だった。
「……ンッ?」「……はっ?」
なんと言えばいいのか。
これまで感じたことのない、変な感覚がした。
言葉に表せない……なんというか、しびれるというか、体が震えるというか、心臓の鼓動がはっきりと聞こえたというか……。
わからない、なんなのか、この違和感が。
ただ何かに反応したような感覚。それだけは分かった。……多分。
ジャンヌ・オルタも何かを感じたのか、こちらをジッと見ながら怪訝な表情をしている。
しかしそれも、ほぼ一瞬だ。
直ぐにこちらを睨みつけてくる。震える背筋。殺気を感じ、思わず一歩退いた。
「……んん! 少々厄介な存在もいるようですが、関係ありません。私のなすべきことのため、貴女方は排除させてもらいます」
「何を……貴女は何をするつもりなのですか!?」
「決まっているでしょう。この国を、フランスを滅ぼすこと。それ以外に何があります?」
当然と言わんばかりに返答したジャンヌ・オルタが語っていく。
「このフランスは私を、ジャンヌ・ダルクを裏切った。国を救った存在を助けずに唾を吐いた。だから滅ぼすのです。人類主という悪しき種を根元から刈り取り、このフランスを黙する死者の国へと作り替えること。それが私の……竜の魔女として蘇ったジャンヌ・ダルクの救国方法ですよ」
「そんなこと……させるとお思いですか!」
「抵抗したいのであればご自由に。そんな残り滓のような霊基で勝てると思うのであれば、ですが」
「まぁでも」と区切り旗を突きつけるジャンヌ・オルタ。他の四騎もそれぞれ得物を構え、こちら側も全員が身構える。
『所長、平沢君。数が互角とはいえ、サーヴァント同士で乱戦になるのは危険だ。残念だけど、この街に生体反応はない。敵をやり過ごして、一度撤退を推奨します』
(……そうね。まだ情報が少ない上、周囲にはワイバーンも多数。消耗を避けるためにも、タイミングを見て退くことにします)
ドクターの通信を聞き、所長が魔力を使った念話で話しかけてくる。カルデアにいるとき、所長から教わっていた技術。時間が短く相手に近づかないといけないが、僕も少しは使えるようになった。
どう戦うのか。誰がどこで、誰の相手をするか。所長の作戦を聞き逃さないよう聞く。戦いの中で必要になるであろう、事前に決めていたハンドサイン、合図の確認。
最後に所長は僕に対して忠告。
(特に平沢。貴女はWの力を使ったばかりよ、とにかく死なないことを優先しなさい)
(分かりました。では、皆さん聞こえていましたね? 戦闘後、状況を見て撤退。この流れで行きます)
(了解です、先輩)
アルトリアさん達サーヴァントからも了解の返事が来る。
そして、廃墟の街を舞台に戦いが始まった。
前衛をアルトリアさん、ジャンヌさんが担当。相手の先頭のヴラド三世、カーミラ、ジャンヌ・オルタと激突する。黒い炎や赤黒い杭を切り裂き、剣で斬りかかる。振るわれた旗にアイアンメイデンがぶつかり、そのまま取り込まれそうになるが弾き返す。
後衛はエミヤさんとクー・フーリンさん。弓矢とルーン魔術で前衛を援護しつつ、敵の後衛アタランテの狙撃、飛んでくるワイバーンを撃ち落とす。
前衛と後衛を挟んで真ん中に僕、オルガマリー所長。その近くにキリエライトさんと百貌さん。僕らを守りながら、状況に応じて前衛と後衛の防御・援護に入る。相手側で空いているマルタ、デオンが襲ってくるので、そのガードと対処が主だ。オルガマリー所長は指示しつつ光の魔術で援護を放っている。
僕は……言われたようにとにかく死なないように立ち回らければ。
ヒートメタルの防御力がサーヴァントにどこまで通じるか分からないが、一撃でやられることはない……はず。
本当ならトリガーなど、遠距離攻撃や索敵に優れたフォームで援護するのが良いのだろうが、防御力を下げたくない。試していないトリガーを使うのも危険。
なので、できることをする。近づいてくるワイバーンを警告し、流れ弾が来そうになったら離れる。
まずは生き残るために。
少しの間、互いに攻めきれない状況が続く。
戦いが動いたのは、突然だった。
「バーサーク・ランサー、アサシン、アーチャー。中央の男を狙いなさい。マスターの片割れよ」
「あの趣味の悪い二色の格好をした少年か」
「女性の方はいいのかしら。あの可笑しな服装の男だけ?」
「そうよ。女は魔術に通じてるわ。まずはあの、ダッサい半分この方をやりなさい」
「随分と狙われやすい姿をしたものだな」
(……敵とはいえ酷くない?)
どうやら僕に狙いをつけたようで、ヴラド三世とカーミラがこちらのサーヴァントを突破して迫らんと強く前に出て、アタランテはつがえた矢を僕に向けてくる。
当然アルトリアさんとジャンヌさんが迎え撃ち、百貌さんが分身も使ってフォローに来てくれた。キリエライトさんも僕の前に出て矢を防ぐ。そう簡単に抜けはしないだろう。
そう考えてしまった。
それが、油断だった。
「っ、いかん!」
「坊主、左だ!!」
「えっ、なぁ!?」
「光を……!」
後ろの二人から警告、思わず左を向いた瞬間、こちらに迫るマルタの姿が見えた。
矢とルーンの炎、魔術の光が放たれるが、横から現れたデオンがレイピアで切り払う。彼……彼女? どっちでもいい! そのデオンを飛び越えたマルタが杖を地面に叩きつけると光の衝撃波が発生。
衝撃波に僕を初めキリエライトさんとオルガマリー所長が吹き飛ばされ、前のアルトリアさんとジャンヌさんをひるませる。
「捕らえたぞ」
プラス、地面に転がる僕を追いかけるように赤黒い杭がいくつも地面から生えてくる。ヴラド三世の攻撃。身をよじったことで、どうにか掠った程度に抑えられた。
だけど……
(うっそだろ!? メタルの装甲が傷がつくなんて!)
左半身の肩、腹、膝、心臓辺りの部分が抉れへこんでいる。掠っただけでだ……!
いくら仮面ライダーじゃない、礼装が変化した姿でも防御力はあるはず。しかもWの中で一番硬いメタルが、抉られるなんて!
これがサーヴァントの力だっていうのか……!?
パニックになりそうだったが、味方サーヴァントの合間を通すようにアタランテの狙撃が迫りそんなことすら今は言ってられない。どうにかかわすも、直ぐに追撃が来る。
相手はマルタ、地面を蹴って真っ直ぐこちらに突撃。杖を振り上げている。
立つのは間に合わない、僕は右足で踏みしめ左膝をついた姿勢をとり、メタルシャフトで杖を受け止める。
「がぁぁっ!!?」
ゴッ、と杖とシャフトがぶつかり全身を突き抜ける衝撃。
完全にメタルシャフトで受け止めたのに足と膝が沈む。ただの攻撃なのに全身がバラバラになりそうだ……! これで筋力Dとか冗談かよ!?
「よく防ぎました。ですがっ!」
「ぐはぁっ!?」
左の蹴り上げを右脇腹に食らい体が倒れる。
倒れながらもマルタを見れば、既に杖を振り上げていた。
まずい、こんなときに食らったらやられる!
だがどうする? サーヴァントの力はメタルですら防げない。たとえ防いだとしても無事じゃ済まない可能が高い。
今の硬さでは、僕の力では防御しきれない……。
「平沢、逃げなさい!」
「マスター!」
「無視はいけないわよ?」
皆も間に合いそうにない。
振り下ろされるマルタの一撃。
硬くても防ぎきれない。
『ルナ!』
……ならば、『逆なら』どうだ?
『ルナ! メタル!』
ソウルメモリのヒートメタルだけを入れかえる。ドライバーを展開。
右半身は赤から金へ変化。その状態で、杖をメタルシャフトで受ける!
杖が当たると先程とは違い、メタルシャフトがぐにゃりと歪んで受け止める。
まるでメタルシャフトが『ゴムのように柔らかくなった』からだ。
「なっ……!?」
「もらいっ!」
鋼鉄の棒が急に柔らかくなったことに驚くマルタ。硬いときとは違い、柔らかい棒で衝撃を逃がしたことでダメージはほぼゼロ。その隙をついてシャフトを杖から腕に。腕を伝って体に絡ませる。
これが半身だけを変化させるハーフチェンジ。バランスのの良いサイクロントリガー、ヒートメタル、まだ未使用のルナトリガーの三フォームとは別に、右半身・左半身だけを変えたフォームが六つ存在する。
今の姿はその一つ。『幻想の闘士』ことルナメタルだ。能力はメタルシャフトをムチのように伸縮させ、自由自在に振り回す。敵を捕まえたり、遠くのものを叩く、引っかけること絡め手を得意とするフォーム。
ルナメタルの武器、伸縮するメタルシャフトでマルタを捕まえ、そのまま彼女をハンマー投げのように振り回す。
「そぉぉれそれそれぇぇぇ!!」
「くっ、きゃぁぁぁぁぁっ!?」
「うぁっ!?」
「アルトリアさん、ジャンヌさん、避けろーーっ!」
「何っ!」「チッ!」「む!?」
「なんですって!?」
近くにいたデオンにマルタをぶつける。アルトリアさんとジャンヌさんが退くとヴラド三世、カーミラ、アタランテ、ジャンヌ・オルタにマルタを振り回し、かわされはしたが退かせる。ついでに空中のワイバーンを何体かぶつけて巻き込み、最後はジャンヌ・オルタ目がけてマルタを投げ飛ばし、ぶつける。
「ぐぇっ!?」「いっだぁ!!」
(ここだっ、使うタイミングは!)
ダブルドライバーよりメタルメモリを抜き、同時に念話をオルガマリー所長達に飛ばす。
(オルガマリー所長、皆さん!)
(先輩!)
(平沢、大丈夫なの!?)
(僕は大丈夫です。それより退くタイミングは今。相手が混乱している隙に、Wの大技を放ちます)
(そんなものがあるの?)
(Wの必殺技、マキシマムドライブです。今から放つのは広範囲へ攻撃できるタイプ。それでワイバーンや相手のサーヴァントを怯ませられるはずです)
(…………確証ではないのが不安だけど、このままだと追い込まれるわね。なら頼むわ。攻撃後、直ぐに撤退します! 皆良いわね!?)
(了解です)(分かりました)(良いだろう)(あいよ)(御意)
全員から返答を確認しマキシマムドライブの発動にかかる。
メタルシャフトの真ん中にあるマキシマムスロットにメタルメモリを装填、棒を振り回す待機音が流れ出す。
『メタル! マキシマムドライブ!』
「ハアァァァァァーーーーッ!!」
伸び縮みするメタルシャフトを振り回す。それにより金色のリングがいくつも生まれ、十分な数が揃ったのを見てシャフト中央のボタンを押し込む。
「――メタルイリュージョン!」
メタルシャフトを振り下ろし光のリングを一斉に放つ。
空中のワイバーンを切り裂き、サーヴァント達へ降り注ぐ。サーヴァントへ放ったリングはかわされ、防がれ、迎え撃たれてダメージはあまり通っていない。が、その場に釘付けにすることは成功した。
「えーいっ!」
「――‘
おまけにどこからか飛んできたガラスの薔薇、音による重圧が加わる。それにより敵サーヴァントは動きを止められ、リングの直撃か防がざるを得ない状況になって、十分な足止めになった。
最後に所長が閃光の魔術で目眩ましを行い、その間に僕らは全速力で撤退するのだった。
◆◆◆
「……この辺りまでこれば、大丈夫でしょう」
ラ・シャリテの街から撤退し近くの森に入った僕達。
森の中まで来たところでオルガマリー所長がそう言い、周囲に敵影がないのを確認して、この場で小休止をとることになった。
ドライバーからルナとメタルメモリを抜き変身を解除する。それによりどっと疲れが押し寄せてきて、思わずふらついたがなんとか持ち直す。
頭がぐるぐるする……気持ち悪いなぁ……。
「そこの二人はどうかしら? できれば事情を聞きたいのだけれど」
「えぇ、こちらも構わないわ」
オルガマリー所長が声をかけたのは赤いドレスの少女と、紫と黄色の飾りがたくさんある派手な格好の男。
かたやフランス王妃マリー・アントワネット。男性はかの天才作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトだ。
戦いの中で謎の援護があったことを所長達は気づいている。それをこの二人が放ったことも。
しっかりお礼を言わないとね。そう思い口を開いたところで、咳が出てしまう。
「げっほ……。失礼しました。自分達は……」
「いや待ちたまえ」
ん? 何故かアマデウスさんに止められてしまう。隣のマリー王妃も驚いた表情だ。よく見ればオルガマリー所長達カルデア側も同じ様子。
もしや、何か問題が発生したのか!?
「あなたよ平沢! 口、口!」
「口?」
「せ、先輩……血が!」
二人に言われるまま口に手を当ててみる。
その手が……真っ赤に染まっていた。
「……マジかおい」
自分が血を流したことに気づくと、体がふらつき倒れこむ。
薄れていく意識。
完全に意識がなくなる直前で僕はミスに気づいた、何故こうなってしまったのか。
(そういや……最初にマキシマムできるのは、基本の三形態だったよね……)
皆の声が遠くに聞こえ、僕の意識は暗く沈んでいった……。
◆◆◆
「……で、何が起こったの一体」
「はい……説明させていただきます」
次に目覚めたとき、そこはテントの寝袋の中だった。
これは確かレイシフト先で野営することも考えて、キリエライトさんが持っている道具の一つだ。
テントの中にはオルガマリー所長がいて、次いでドクターが通信を繋げてくる。
吐血したのもあり体だけを起こした態勢で話すのを許可してもらい、何が起きたのかを説明。
おそらく原因はルナメタルでのマキシマムドライブ。
Wはハーフチェンジで九つの姿を使い分け、その中でメモリの相性が良い三形態――サイクロンジョーカー、ヒートメタル、ルナトリガーが基本となる。
そして必殺技であるマキシマムドライブは、最初この基本三形態でしかできない制約がある。
すっかり忘れていた。W本編で翔太朗&フィリップが他形態でマキシマムドライブを発動できたのは、戦いの中で成長しメモリを使いこなせるようになったからだった。
当然二人より日の浅い僕がマキシマムを使えばご覧の通り。大きな負担が体にかかったんだろう、それで気を失い倒れてしまった……のだと思われる。
「……理由は分かったわ。こちらもあの技で助かったのだから、細かい指摘は帰ってからよ。もし次にあの……マキシマム、マキシム?」
「マキシマムドライブです。Wの必殺技」
『他にどんな技があるんだい?』
ドクターに聞かれ、基本三形態と残る六形態のマキシマムドライブを伝えていく。
「そのマキシマムを使うのなら、せめて倒れないと分かった上で使ってちょうだい。懸念はあるけど、Wとあなたの力は貴重なの」
「はい……すみません」
『とりあえず、今はゆっくり休んで。変化があればこちらから直ぐに伝えるから』
とりあえず話は終わり。所長は外で見回りをしているサーヴァントの皆さんと話してくるとテントから出ていく。
サーヴァントと言えば、結局マリー王妃とアマデウスさんと自己紹介してなかったな。後で起きたら少しは話しておかないと……。
そう思い今は休もうと体を横にしようとして。
「………………」
ふと、今は脱いだ礼装のローブ。その上に置いてあるダブルドライバーとサイクロンメモリ、ジョーカーメモリを手にとってみる。
所長の言う通りWの力は強い。僕もそう思っている。
だけど……使いこなせているとは言えない。
いや手に入れてちょっとしか経ってないのに、そんな都合の良く強くなれるとは思ってない。
ただどうしても……原作との違いは意識してしまう。
FGO、仮面ライダーWの両方で。
そもそも一人で変身しているし、姿も仮面ライダーのものではない。
なんだろう。もしも藤丸立香のように上手くコミュニケーションをとれていたら。誰かが相棒役を買って出てくれて、本当のWに近い存在となれていたのだろうか。
仮面ライダーWとなり、今回の戦いも上手く切り抜けていたのだろうか。
そんなもしもを、考えてもしょうがないと分かっても、考えてしまう。考え続ける。
(もしも、藤丸のようになれていたら……)
「何を考え込んでいる。マスター」
「……エミヤさん?」
不意に声をかけられ顔を上げる。
テントの中にエミヤさんがいた。いつの間にか。
深く考えて込んでいた僕は、先程の戦闘について。僕の立ち回りについて聞いてみる。
サーヴァントのエミヤさんにはどう映っただろうか。僕の戦い方は。
「まず経験不足は言わずもがなとして。Wという力の威力は悪くない。上手く立ち回れば、相手にもよるが簡単に死にはしないだろう。この先も期待できる」
だが、とエミヤさんは区切る。その声音は、やや低く聞こえた。
「君自身は別だ、マスター。正直に言うが、あんな浮かれた様子では話にならない」
「浮かれた、様子……」
「そうだ。赤と銀の姿でワイバーンと戦ったのが特にそうだ。遊んでいるつもりなのか?」
――ここからは、お熱くいきましょうか!
思い出したのはヒートメタルに変わったとき。本家の決め台詞を思わず言っていた。うん、普通は言ってる場合じゃあない。
「そして最後は自身の技の反動で負傷……これが調子に乗っていると言わずとしてなんと言う」
「……仰る通りです……」
何も言い返せない。
Wの力を確かめると言いながら、力を楽しんでいたかもしれない。
そういう部分が、あった。僕の中に。
「ふざけないでもらおうか」
エミヤさんの更に低く重い声。氷のように冷たい目で、彼は僕を睨みつけていた。
「君としてはヒーローのような力を振るえて楽しいかもしれない。だが、こちらは違うのだ。文字通り世界の運命がかかっている。君の行動発言は未来を左右するのだ。その自覚を持ってもらわないと困る」
「――もしもそれすらできないのなら力を振るうな!! この世界は、君のヒーローごっこをする場ではない!!!!」
そう言い切ってエミヤさんは背を向け姿を消した。霊体化したのだろう。
……断言された僕は、静かに体を倒す。
手にしたドライバーとメモリを見るが、思わずため息が出てしまった。
「ヒーローごっこ、か……」
エミヤさんからすれば、そう見えても無理ないだろう。正義を考え、正義を実行し、そして正義の味方という守護者に至った彼からすれば。
「僕は、本家みたいにはなれないだろうなぁ」
力を手にしたと浮かれ、周りに迷惑をかけている。
こんな体たらくじゃあ、世界を救うなんて夢のまた夢だ。
心が沈み頭が重い。力を使う自覚。それに伴う覚悟。今の僕には、ないもの。
それでも……
(どうにかするしかない……よね)
とにかく今は休まないと。次に戦いに備えて。
もしかしたらすぐかもしれないのだ。
そう思い、寝袋で目を閉じる……。
……だけども、悩む時間が与えられるほど、この世界が甘いはずがない。
それを本当にすぐ、味わうことになる。
「あっ……ぐ……」
「せめて一撃で終わらせてあげるわ」
敵サーヴァント――マルタを前にして、動けずにいる僕。
両手の指があらぬ方向に曲がり、折れている。
左太ももには短剣が突き刺さり、大量に流れ出る血。
そして僕の後ろには、マルタに怯えるフランス兵。
そんな僕らへマルタは、振り上げた杖を……振り下ろした。
はい、今回はここまで。
エミヤからの厳しい指摘。正義に厳しい彼ならば、力に浮かれた輩は許せないでしょう。世界の危機ならば尚更。
ハーフチェンジでの初マキシマムドライブはルナメタルでした。ぶっちゃけマキシマムの威力はどこまでサーヴァントに通じるのでしょう? エクストリームまでいくと宝具クラスになりそうだと感じます。
前書きにある通りアンケートがあります。
これはこの先の展開、能力について。
流石に能力が一捷一人だと厳しいと思い、オルガマリー所長かマシュに能力をプラスしようと思うのですが、そこで関係するのが『絵を上手く、早く描ける力』。
二人とも絵を描くイメージがあるんですよね……。
皆さんの意見を待っています。
それではまた次回に。
絵を描くとして、早く上手に描けるのはどちらだと思いますか?
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オルガマリー
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マシュ