「おめぇ……ライダーか!」
「キャスター、ですか。そちらは」
目の前の黒いサーヴァントは杭のような短剣を手にクー・フーリンへと近づいてくる。
そのクー・フーリンは僕に視線をやると、真横へ跳びルーンの魔術を次々に放つ。敵のサーヴァント、ライダーはそれに釣られ、魔術をかわしながらクー・フーリンを追いかける。
クー・フーリンが一瞥したのをここで理解した。戦うことでライダーと一緒に遠ざかり、戦いに巻き込まれないようにした。そうすれば僕らだけが残る形になり、傷ついているマシュたちを助けられる。
急ぎ所長、マシュの元へ駆け寄り、通信装置を起動。
「ドクター、ドクター! 聞こえてますよね? 平沢です!」
『ひ、平沢君……』
「何があったか教えて下さい! 早く! それと、さっきのスクロール? 巻き物の治すやつ! あれ何処に仕舞ってますか!?」
『それなら、マシュの盾の裏に』
盾は側に落ちていた。ひっくり返し裏にして……いや重いなコレ!? 鉄骨みたいな重さだわ!
一見何もない盾だが魔術で格納スペースがあるそうで、開き方を教わり治癒のスクロールを二つ取り出す。
使い方も簡単で、魔力を通せば良いとのこと。
なら早速、とスクロールを解き、体に力を入れて、
『待った! いきなりそんなことがしたら……』
「え?」
ずぐり、と体の中で何かが開かれる感覚。
裂けて、得体の知れない何かが、流れていく。
全身に。
たまらず、倒れてしまう……っ!
「~~~~〜〜ッッ!!??」
「せ、先輩……!」
「無茶、しないでよ……! 貴方、魔術なんか禄に使ってないでしょう!?」
『体内の魔術回路に、初めて魔力を通したんだ。回路が開き切ってないんだよ! 死ぬ気か!?』
「そ……それは、今言っちゃあダメなやつでしょう……」
息を荒くしながら、全身から汗を出しながら、なんとか起き上がる……。
うわ、口ん中にまで血出てきた。さっき治してもらった傷も、開いてしまったかもしれない。
とりあえず、今度は失敗しないように……魔力を流してみる。所長らに言われた通り初めてだから、上手いも下手くそもない。スクロールへ翳した両手に細かい裂傷がいくつもできていく。
痛い。すげー痛い。
それでもどうにか魔力は送られたようで、スクロールは浮き上がるとマシュと所長に巻きつき治療が完了した。
「こいつでなんとか……」
「なってないでしょう!? バカなの貴方は!?」
二人の治療をしたは良いが僕はズタボロだ。ふらついてしまい、所長・マシュに支えられまた治療を受けることになってしまう。
無茶をしたことを叱られながら、ドクターが何があったのか、説明してくれた。
僕らと別れた後、二人はこの場で待機していた。そこにいきなり遠距離から攻撃が飛来。マシュが直ぐ様防いだが、その隙に接近してきたライダーの強襲を受け、やられてしまった……とのことだ。
遠距離攻撃……は恐らく、あのアーチャーだろう。周りに姿らしきものが見えないことから、とんでもない遠距離から狙撃を行っているとみる。
もしかしたら、クー・フーリンとライダーの戦いにも加わっているかもしれない。
治療も終わったので、直ぐにクー・フーリンと合流しないと、と立ち上がる。
『……平沢君、その。さっきは……』
「申し訳ありませんでした」
「えっ?」
体を90度にして頭を下げる。
いきなりのことだったから、マシュから困惑の声が聞こえた。
「オルガマリー所長。キリエライトさん。ドクター。さっきはあんな八つ当たりをしてしまい、ごめんなさい。本当に、申し訳なかった」
『待ってよ平沢君! それはボクらの台詞だ。何も言わずに、巻き込んでしまったから……』
「……申し訳ありませんでした、先輩」
「……平沢、ごめんなさい」
全員が謝罪すると、向こうから頭を上げるよう言われたので向き直り、しっかりと相手の目を見る。
『……本当なら。キミは予備のマスター候補だったんだ。正規のマスターや、優秀者だけのチームが既に用意されていた。マシュもそうだったんだ。……でも、キミを除いて今はマスターが一人もいない』
「だから僕を頼るしかない。力を持っているなら尚更。それは確かにそうです」
「ですが! それで先輩はお怪我を……」
「それに関しては僕だって何も言わなかったでしょう。半分は僕のせいでもある」
「……そう言うってことは、平沢。貴方、戦ってくれるの……?」
オルガマリー所長に問われ、直ぐに返事はできなかった。
戦うこと。それは命のやり取りだ。血塗れの戦場で、生き抜く為に。
しかもこの先には、これよりも厳しい戦いがごまんと待ち構えている。目を背け逃げ出したくなるような、辛くて苦しい戦いが。
「……正直に言いますわ。僕には今、戦う覚悟なんてない。状況は理解しきれてないし、何が起こってるかもさっぱりだ」
……だけど。そんな中で言えることだってある。
「戦いは怖いですよ。痛いのも怖いのも勘弁だ。……それでも、ここで何もしないのは、所長やキリエライトさん、ドクターやクー・フーリンさんが死ぬことになる。それは、嫌なんですよ。僕は」
言いたいことたくさんある。でも、目の前の人達には死んでほしくない。今はそれだけ。
「言いたいことはお互いあると思います。ただ、一度それは考えないようにしましょう。やること終わってからです。……今はどうか、所長達の力を貸して下さい。この特異点を、生き抜く為に」
「先輩……!」
再度頭を下げての懇願。
どれくらい下げていたかは正確には分からない。
ただ、所長から頭を上げるよう言われたので上げると、大きく息を吐くオルガマリー所長。
「分かったわ……。どちらにせよ、今は貴方を頼るしかないのよ。私達は。では平沢一捷、貴方にマスターとしての協力してもらいます。良いですね?」
「はい」
「マシュ、貴方は半英霊として私達の護衛と戦闘を」
「はい!」
「そしてロマニ、引き続きカルデアからのサポートをお願いするわ」
『了解です!』
特異点解決の為、団結する僕ら。
まずは二騎のサーヴァントが繰り広げる戦いの中へ向かう。
走って10分も経たない交差点。
そこでクー・フーリンとライダーは戦いを繰り広げていた。
「クー・フーリンさん!」
「やあっと来たか! なら手ぇ貸して貰うぞ!」
「マシュ! 前に出て敵サーヴァントを抑えて!」
「はいっ!」
『敵のサーヴァントはライダーのクラスだ! 乗り物に乗られると強化される、気を付けて!』
飛び出したマシュの盾と、相手の短剣がぶつかり合い火花を散らす。空気が震え、コンクリートにはヒビがいくつも入る。
ライダーは盾を蹴り距離を取る。そこへクー・フーリンが空中に描いたルーンから放たれる炎がいくつも飛んでいく。
「私だって、援護くらい!」
加えて、オルガマリー所長の放つ魔術。屈折しながら飛び交う光が、ライダーの行く先に降り注ぐ。
「鬱陶しいですね……」
だがライダーにあまりダメージはない様子。炎と光を素早い身のこなしで避け、短剣と蹴り弾く。流れ弾はマシュやクー・フーリンが防いでくれるが、決定打がない。
マシュは盾を振り回し、シールドバッシュでライダーを戦っているが、相手のスピードに翻弄され、ダメージが入ってない。
(相手のサーヴァントは、多分メドゥーサだ。宝具を使われる前に、なんとか倒したい所だけど……)
戦いに意識をやりつつ、ちらりと左手に目をやる。
そこには、いつの間にか刻まれていた赤色の紋章のようなもの――マスターの証である『令呪』が輝いている。
三画の令呪を一つ消費するこで、サーヴァントの体力を全快させたり、宝具を使う為の魔力をチャージさせることが可能だ。
だが令呪は三つ。カルデアの令呪は時間経過で回復するが、それでも軽々しくは使えない。タイミングを見極めないと、こちらが負けかねない。
戦いの基本も分からず、魔術も使えない。今の僕にあるとしたら訳の分からない短剣と令呪だけ。
ここで令呪を切るべきか?
いやまだ敵サーヴァントが控えている……クッソ、どうすればいい!?
「邪魔、です」
「ぬぁっ!?」「きゃあ!?」
「クー・フーリンさん! オルガマリー所長!」
「何!?」
「まとめて、片付けて差し上げます」
一瞬意識が戦いから離れた時、流れが変わった。
ルーンを掻い潜ったライダーがクー・フーリンの首に組み付くと投げ飛ばす。短剣を高速で振り抜き防御魔術を張ったオルガマリー所長を吹き飛ばしてしまう。
そこからライダーは、短剣を自らの首に突き刺し、掻っ捌く。噴き出す赤い血。その血は空中に留まると、丸い陣のようなものを描いてく。
(不味い、コイツは!!)
初代作品の光景が頭によぎり思わず前に出た。
が、その瞬間には陣は完成してしまっていた。
完成した魔方陣より純白の何かが飛び出し灰色の空へ昇っていく。
『あれは、幻想種! しかも天馬!? ランクはA+……敵の宝具だ!』
「宝具っ……!」
「マジかよぉ!」
発動前に倒すのは失敗。しかもクー・フーリンと所長がやられている。このままじゃ、僕らまで……!
そう思った時だ、マシュが盾を翳して僕の前に出た。
「先輩……逃げて下さい。ここは私が」
「キリエライトさん!? まさかあれを防ごうってのか!」
「私しか、やれません。所長とクー・フーリンさんを連れて、少しでも遠くに……」
『無茶だマシュ! いくら英霊と融合していても、宝具もなしに防げるものじゃない! 城壁が突っ込んでくるようなものなんだぞ!?』
「それでも……! 先輩のサーヴァントなんです、私は。だから、やらないと……!」
この時点でキリエライトさん、マシュは宝具を使えない筈。
それでも、目の前の彼女は本気で立ち向かうつもりだ。相手の宝具に。
……あんな、無茶苦茶に重い盾だけを頼りに、だ。
だったら。だったらさぁ。
やることは……一つだよな。
見上げた先には白い光がこっちに向かって落ちてくる。
もう回避も、逃亡も不可能な速さと位置。
僕は、それに対して――
『宝具が来る! 二人共逃げろぉぉぉっ!!!』
◆◆◆
初めて会った時。私は、“その人”に私は叱られた。
そんなに大したことはないと、謙遜したつもりで先輩へ返事をした。けど先輩からは、質問に答えろと。何故先輩と呼ぶのかと叱責されてしまった。
レイシフトした特異点では目の前で殺されたにもか関わらず、何故か復活し、光の剣でサーヴァントの敵すら倒してしまった。
もしかして、凄く怖くて、そして強い人ではないか。思わずそう思ってしまった。
……けどそれはただの思い違い。
先輩は私達に怒りをぶつけた。命がけの戦いに巻き込んだこと。死にかけたこと。世界を救いたいのなら自分でやれと。
……私は何を勘違いしていたのだろう。
ただ叱責されただけで先輩が怖い。力を持っていたから強い人などと、何故思ってしまったのか。私はただ、同年代の方から叱責されたり、指摘されたことが無かっただけ。
力についても正体不明の力がただ現れただけ。英霊の力を借りている私だって、同じようなものなのに。
先輩は“普通”の人なんだ。魔術や命のやり取りに関わっていない、英霊へ立ち向かえる力などない、ごく普通の一般人。
『宝具が来る! 二人共逃げろぉぉぉっ!!!』
通信越しにドクターが叫ぶ。
上空から、幻想種の天馬に乗ったライダーのサーヴァントが落下してくる。
魔力をため込み、落下のエネルギーを加えたそれはまさに白い流星。着弾すれば、間違いなく先輩達はひとたまりもない。
私は未熟なサーヴァントで、スキルや宝具を使うことはまだできない。
それでも……この盾だけでも、防がなければ。
死にかけたのに、頭を下げ、協力してくれると言ってくだざった先輩を、守る為に……!
「優しく蹴散らしてあげましょう。――“
「――うぅぅぅぅぅっ!!?」
「うぉぉぉぉ!! こいつはぁ、やべぇっ!!」
「……え!?」
凄まじい衝撃が、盾越しに伝わってくる。
一瞬でも気を抜けば、盾ごと砕かれてしまいそうな一撃。
これが宝具。サーヴァントの威力。
必死に耐えるその時。横から声が聞こえた。
真横を向くとそこにいつの間にか……先輩!?
先輩が、盾を支えていたのだ。隣で。
「どうして先輩が!? 離れて! 巻き込まれてしまいます!」
「離れられないよ今更! それこそお陀仏だわ! 第一、手ぇ放したらキリエライトさんが危ないだろう!」
しかし二人がかりでも、押し込まれていく。
相手は宝具、例え先輩が加わっても、恐らく防ぎきれない。
(私じゃ、ダメだ。先輩を失望させて、助けに入られてるようじゃ……)
「下向くなマシュ・キリエライトォ!!!!」
「!?」
「下向けば考えがマイナスになる、上げるんだ! 力で勝てないなんて分かってる僕だって最初っから!」
叫ぶ先輩の口からは血が滲み出ている。
「それでも! 勝とうとするんだ! 気持ちだけでも!」
宝具の余波で皮膚が傷だらけになっている。
「それが、生き残るってことなんだ! そのはずなんだよ!! だからさぁ――」
それでもその顔は、笑みを浮かべていて、
「一人じゃ無理でも、一緒に、戦ってくれよ。マシュ・キリエライト。僕と、平沢一捷と一緒にさ」
「……先輩」
……やっぱり、この人は強いのかもしれない。
普通なのだけど、強い人。
英霊でなくても、勇敢でなくても、自分に出来ることをやってくれている。側にいる。
(……だったら、私もやらないと)
怖くても、立ち向かわなければ。立ち上がらなくては。
例えこの身が英雄じゃなくても、私は……先輩のサーヴァントなのだから。
盾の持ち手を握り直す。先輩が手を重ね、二人で盾を構える。
だから今、この一撃を防がなければ。隣の先輩や、周りのオルガマリー所長達を守らなければ。
宝具から守る為に、私もできることをやらなければ、みんなが消えてしまう。
例え、偽物でもいい。
今だけでもいい。
この……霊基に宿る力を。
私がちゃんと、使わなければ!
――先輩のサーヴァントとして!!!!
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
「でぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!」
――その時、不思議なことが起こった。
一捷の令呪が赤い光を放ちマシュに力が送られる。
二人が持つ十字盾が輝き、光が膨れ上がる。その光は魔方陣を大きくしたような虹色のバリアとなり、天馬を押し返す。
「何っ……!?」
仮想宝具、疑似展開。
マシュの思いに応え、宝具か発動したのだ。
更に、一捷の叫びに応えるように。礼装の中へ仕舞っている青緑の短剣が同色に光り、星型の防壁となって、虹色のバリアの前面に展開される。
防壁と宝具の力が合わさり、押し返されるライダー。
そしてそれだけに留まらず。
星型防壁へヒビが入り、独りでに砕け散る。無数の欠片となったそれらは、まるで意思がある矢のように、ライダーと天馬へと襲いかかる!
「あぁぁぁぁぁっ! こ、これはっ!?」
「――隙ありだぜ、ライダー」
「なっ、キャ――がふっ!?」
全身を切り裂かれ、天馬は矢に貫かれ消滅。大ダメージを負わされたライダーは、チャンスを伺っていたクー・フーリンによって止めを刺される。
杖を槍に見立てた一突き。心臓を完璧に貫かれていた。
それによりライダーは消滅。
残る敵サーヴァントは、二騎。
「ハッ。まさか土壇場で宝具まで使うとはな。オレの出番は無かったってわけだ」
息も絶え絶えになったマシュと一捷。
絶体絶命の状況で一皮剥けてみせた二人へ、クー・フーリンはニヤリと笑ってみせた。
まるで、弟子の成長を喜ぶ師匠のようにだ。
……しかし。
宝具解放については嬉しいことだが、クー・フーリンには素直に喜べない部分があり、表情を曇らせる。
鋭い視線は一捷の礼装。その中にある青緑の短剣へと向けられていた。
(あの剣。間違いねえ。アレから感じるのは……親父の気配だ)
英雄としての直感で、あの短剣が嫌な予感の正体だと、クー・フーリンは感じとっていた。
そしてそれは……未来において、現実となる。
◆◆◆◆
「全くアンタって奴は! 何考えるのよ本当にもうー!!」
「……はい。ごめんなさい」
戦闘終了後。
オルガマリーとクー・フーリンが戻りとりあえず一件落着……とはならない。
そのオルガマリーより説教を受け、正座させられている一捷。ドクターとマシュがどうにか宥めているが、オルガマリーの怒りは止まらない。
「宝具に突っ込むなんて自殺行為以外のなんでもないのよ!? 今回はたまたま令呪が成功して、マシュの宝具が発動したからいいものを、普通だったらまず死んでるわよ!!」
そう。防いだ時、無意識に一捷は令呪を発動していたのだ。令呪の力とマシュの思いが重なった結果、宝具が発動。事なきを得た。
だが一捷が逃げずに無茶をしたのも事実。逃げる隙が無かったのあるが、命を投げ出すような行動に、所長としてオルガマリーは怒らないわけがいかなかった。
『所長……もうその辺りで。それもそうですが、何より大きな怪我は無かったんです。こうして皆無事なんですから』
「ロマニ……それは分かるけど」
「所長、怒られる気持ちはご尤もだと思います。それでも……先輩のご助力があったからこそ、私は宝具を発動できたんです。だから……」
「それなら、尚更命を捨てる行動を控えないといけないでしょう……」
「ご尤もです、所長」
「良いじゃねぇーか所長さんよ。そっちの医者が言うように、オレたちゃ全員無事だ。今はそれを喜ぼうや」
クー・フーリンも加わったことで、大きくため息をつきながらもオルガマリーは「分かったわよ」と怒りの矛を納めた。
当然、一捷へ厳重注意をしてから、だが。
「さて、ライダーもなんとか倒したワケだが。残りの奴らはここから離れた場所にいる。だから、今の内に休んどけ。休憩は最後にしたい」
戦いの直後で消耗していたのと、残るアーチャー・セイバー戦に備えて休憩をとる一同。
マシュの盾に格納された水と携帯食料、オルガマリーが持ち歩いていたドライフルーツで栄養補給。
「あ。そう言えば」
二人が物を出したので自分も何かないかと考え、唐突にあることを思い出す一捷。
「僕もお菓子持ってたんですよ、少しですけど」
「お、気が利くじゃねぇか。どんなのだ?」
「えーと確かここに……はい、どうぞ」
「某お菓子の詰め合わせ、オ◯ジナ◯ア◯ート」
「いや何処に入ってたのよそれ!?」
「サイズおかしいだろ、どうやって服から出した今」
「え、それは中に……」
当然だが、結構かさばるので礼装には入らない。
「……どうやって持ってたんでしょう。僕は」
「知らないわよ!!」
「あのドクターから通信が……」
『平沢くーん! 出来れば全部食べないでそれ! ボクらにも残しておいてぇぇぇぇ!!』
賑やかな休憩の中で、誰にも分からないように。
一捷は震える手を、きつく握りしめていた。
初の挿絵として、一捷の令呪を載せました。
消し跡など残ってますので、見にくかったら申し訳ありません。
絵を描くとして、早く上手に描けるのはどちらだと思いますか?
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オルガマリー
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マシュ