ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話   作:CVn-α:コル・カロリ

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ようこそリーダー(reader:読者)!
このような小説を読んで頂けるとは……感激だ。

おや?私のことをご存知ですか?
素敵だ……ならば私にとっては友人も同然です。
新しいご友人も、古くからのご友人も楽しい時を過ごしましょう。



火を着けろ……蘇った感情に

 

Side 621

 

「ハウンズ、仕事の時間だ。」

 

「今回の依頼は、オーネスト・ブルートゥによって奪われた物資輸送用大型潜水艦の奪還。」

 

「沿岸部の工廠付近に停泊し、即席で改造を施しているようだ。対空砲火や発艦してくるACに注意しろ。」

 

「対空兵装の無力化が確認された後、武装したRaDの人員が乗り込んで目標を奪還する。可能な限り艦体へのダメージは避けてくれ。」

 

「また、海上での作戦行動が想定されるため、ヘリで即席の足場を複数投下する。それらを上手く使え。」

「仮に潜水して逃げようとしても、高速低威力になる改造を施した魚雷で舵を破壊して行動不能にさせる。そうなれば流石に浮上するはずだ。」

 

「ブリーフィングは以上だ。今回はパイロットスーツに加えて圧縮空気による展開式のライフジャケットを忘れるな。」

 

 

 


 

 

『ようこそビジター!お待ちしておりました。』

『私たちのサプライズ、喜んでもらえたのなら、素敵だ……』

 

『悪いが依頼なんでな。他所に機密を売り払われるくらいなら沈めてしまえと依頼主から言われていてね。死んでもらおうか。』

 

『おや、もしや以前にサプライズをして頂いたあなたたちですか。何とも熱烈な再びのお誘い……あぁ、今度こそ私はあなたたちと上手に踊れるでしょうか……心配だ。けれど、それよりもずっと楽しみです。』

 

『オーバードレールキャノンの甘美な調べ……私たちの再会にユニコーンも喜んでいます。』

『しかし、これだけでは再会の舞台としては彩りが足りません……皆さん、一緒に踊りましょう!』

 

『ハウンズ!目標潜水艦よりACと汎用ヘリの発艦を確認!輸送ヘリが海上に投下した足場を使いながら戦え!』

 

 

『操舵手、前部トリムタンクに注水、後部トリムタンク全排水を。』

 

『艦が傾斜しますが?』

 

『俯角が足りません。傾斜で合わせます。』

 

『マズイな、足場を破壊するつもりだ……。フネに近づけ!アイツを足場にするんだ!』

 

 

『こんなにも私たちのことを求めて下さるとは……素敵なステップです!ご友人!』

『ですが、あなた方と共に踊れないことがこんなにも心苦しいとは……それでも私たちが一体となったユニコーンが共に踊ってくれる。素敵だ……』

『私たちはこのユニコーンで企業にダンスの招待状を渡します。あなたたちが踊っているところに私たちを混ぜて下されば、とても、とても素敵だ……』

 

『コイツの言葉には耳を貸すな!ドーザーかどうかは知らんが……イカれた奴だ。』

 

『無駄に粘つく声が不愉快ですわ!お兄様!この作戦が終わったら耳元の囁き1時間で上書きしてくださいまし!!』

 

『619!軽口を言う暇があったらオーバードレールキャノン……いや、艦上部対空兵装にミサイルを集中!あのデカブツは射線に入らなければ良い!事前回避を徹底!』

『617は弾幕でミサイル迎撃!可能なら盾で足場をガード!618と620はその手伝いだ!621と私でコイツを無力化する!』

 

『あぁ、乙女心は難しい……ですが、それを射抜き共に踊るのもまた素敵だ……』

 

『レールキャノン!回避!』

 

『っ!』

 

『617!被害報告!』

 

『左腕部と左肩部が破損しました。コアは損傷無しです。』

 

『レールキャノンを冷却している今のうちに撤退しろ!』

 

『了解しました。お兄様。』

 

QBで回避したはずだけれども、回避先を予想した上で2kmは離れている617をほぼ正確に撃ち抜いていた。恐らくは直感で盾を展開したのだろうけどそれが無かったらと考えるとゾッとした。

 

『ハウンズ、オーバードレールキャノンをもう撃たせないためにも近距離戦に移行する。その間、618たちには取り巻きの処理を頼む。』

『またレールキャノン発射の兆候が見えたらパルスアーマーを展開して回避に専念しろ。無駄になっても良い。最悪の事態だけは防ぐんだ。』

 

『621、EN切れによる着水を防ぐために最短距離で突っ込む。私の後ろから着いて来るんだ。』

『ミサイルを発射されても、確実に到達できる距離まで近づかない限りは回避行動を取らない。雑に言えば、私を盾にしろ。』

 

『……わかったわ。』

 

『それで良い。』

 

また先輩が危険な役目を買って出ている。

記録が残らないように細工を施したシミュレーターで"本気"でやったときには7-3で私が勝った。それなのに先輩は、私を妹として守ろうとする。

……そして、それを当たり前のものとして受け止めつつある私がいる。

 

後ろから支えてくれるウォルターに、私の前に立ってくれる先輩。やり方は違えども、私を助けてくれる点は同じ。

 

共に戦った"戦友"はいても、私の前に立ち続けてくれる人はいなかった。

 

ウォルターがどの周回でも私を大切に扱ってくれたから私もウォルターの意志に応えようとしたように、この人が注いでくれる愛情に私も応えたいと思い始めていた。

 

あぁ、これが"兄さん"なのね……

私よりも弱いとかそんなのは関係無い。ただ、責任ある立場として家族を守ろうとする……その在り方を求め続けるこの人が"兄さん"なのね。

 

いつの間にか、私の中で兄さんの存在は大きくなっていたようね。ウォルターと……いえ、父さんと同じくらいに。

 

姉さんたちと兄さん、そして父さんに囲まれて過ごす……これもかつての父さんが言っていた"普通の人生"の1つよね。

 

「……ふふっ。」

 

『どうした621?』

 

「毎回前に出てくれるのが頼もしくて。」

 

『……そうか。準備は良いな?行くぞ。』

 

 

『COM、ミサイルを手動で6発斉射したのち、時限式で起爆。タイミングは1発ずつ、1秒後から0.1秒毎に刻め。』

 

一瞬何を考えているのかと思ったけれども、ミサイルの爆風でミサイルを迎撃するつもりね。

後でカーラにはACにも詰めるフレアを開発してもらおうかしら。

 

『ミサイル来るぞ!』

 

兄さんがミサイルを撃ち落とすも、一部はすり抜けて兄さんに直撃する。その直前にブレードキャンセルを挟んで被弾し、その直後に再びAB。

ブレードキャンセルで私との距離を一時的に離して、ミサイルの被弾で速度が低下しても私と衝突しないようにしてくれている。

 

『リペアはまだ1個残っている。このまま突入するぞ。』

 

『了解。』

 

兄さんは身を呈して私を守ってくれた。だから、ここからは私の仕事よ。

 

ENが底を突きかけている兄さんは途中で軌道を上方に修正して高度を稼いだ。私はそのまま突入して、着艦と同時にAA。着艦してEN回復のタイミングを狙ったであろう砲撃やミサイルをまとめて掻き消し、それで稼いだ時間でENを回復させる。

 

その後に兄さんも着艦するが、その時には私が動き始めていて艦上のACは私への対応に追われる。

機数は6機とやや多いが、所詮は近接武器を持たないBAWS製の寄せ集め。これなら脅威にはならない。

 

前後左右方向への回避が制限されている以上、私が上を取ってSONGBIRDSを撃っているだけでも容易にスタッガーを取れる。そのままABで接近し、慣性チャージパイルバンカーで弾き飛ばす。そのままキックまで繋げれば爆散するか海に落ちる。

 

私が4機を処理し終えて兄さんが1機を処理し、残りは1機だけになった。

その1機も艦の中央部でスタッガーしていて、チャージパイルからのキックで処理しきれる。

慣性チャージパイルを叩き込ん

 

『下がれ!』

 

兄さんの叫び声で反射的に後方QB、そして凄まじい衝撃と共に機体の両腕部欠損のアラートが鳴り響いた。

 

機体に付けていたパイルバンカー……だったであろう細かくなったナニカに混ざって、赤い塗装がされた鋼鉄の欠片も混ざっている。

 

レールキャノンの方を振り向くと、兄さんの機体の左腕部が根元から無くなっていた。

 

まさか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

サプライズです!ご友人!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 612

 

621が最後の1機にトドメを刺そうとしたその時、視界の端でオーバードレールキャノンの排熱ユニットと思わしき部分が開放されるのが見えた。

そして、スタッガーしていた敵機は、丁度オーバードレールキャノンの射線からAC1機分だけズレたところにいる。

 

もはや考える間もなく最悪のシナリオが鮮明に思い浮かんだ。

 

「下がれ!」

 

レールキャノンの銃身を切り落とす?ダメだ。銃身が短くなるだけで弾頭はそのまま直進する。なら銃口を塞ぐより他は無い。

 

全武装をパージ、ABQBで即座に銃口正面からほんの少しだけズレた位置に機体を調整し、パンチで距離を詰める。

 

そのまま銃口に機体の左腕部を突っ込んだ。

直後、強烈な衝撃で機体が弾き飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 再び621

 

一瞬何が起こったか分からずに頭が真っ白になるが、直ぐに悟った。

 

釣られた。

オーバードレールキャノンは遠距離でしか使わないだろうという思い込みを利用された。617先輩への狙撃を成功させられていただけに。

あと1機で仕事が終わると油断した。

 

そしてそのツケを……危うく命で払わされるところだった。

 

 

『62…1…レール…キャノンの根…を壊せ』

 

兄さんの指示に従って根元にSONGBIRDSを叩き込む。排熱機構から爆風が内部に入り込んだのか完全に沈黙した。

 

『ウォル…ター……対空…備を破…した。突入部…と…収部……頼む。』

 

『待っていろ!直ぐに送る!』

『ハウンズ!全員612と621を守れ!』

 

4周目になってからは聞いたことが無いほどの父さんの焦った声。

 

私が……私が兄さんを……

 

どうして?私が守りたいと思った人は全員手からこぼれ落ちていく。カーラとチャティは火をつけるために犠牲になったし、ルビコンを解放するときは私の手で殺した。ラスティだって火を着けるときには私が殺して、解放するときは私の負担を減らそうとして途中で撃墜された。父さんは火を着けときには救えなかった。何よりも……ザイレムの上で私が殺した。そして、今回になって一緒に歩みたいと思った兄さんは私のミスで死にかけた……もしかしたらまた私がミスをしたらその時は本当に死んでしまうかもしれない。

 

どうして?私は誰かを愛してはいけないの?普通の生活を掴むことも許されないの?火を着けたから?なら1周目はどうして父さんを救えなくてエアを殺すことになったの?

 

『6…21、良くや…た。助かっ…ぞ。』

 

 

 

どうして?私を責めないの?私のミスで死にかけたのにそんなに優しくしてくれるの?!私を責めてよ!罵ってよ!なんで!なんで……っ!

 

 

 

『お前…いな…ったら、私1…ではで……かった。だから気に……な。』

 

それなのに兄さんに肯定された私は、今までに無いほどの激情に襲われて意識を手放した。

 

 

 


 

Tips:612が本気を出すと言っても、ACとのタイマンに限定した上であらゆるパーツを好きに使えるのであれば(つまりNEST)、まだ進化(NESTで使っていた機体)を残している。

それでも、最初は7-3で勝ててもどんどん対応されて最終的には5-5くらいに落ち着く模様。

 

ただし、621も全パーツを好きに使って好きなだけテストをしてもいいのであれば1-9くらいまで差を付けられるものとする。





対フロイト戦かそれ以上にピンチになってしまうとは……
まさか、ここまでブルートゥができるヤツだとは……この海のリハクの目を以ってしても……

そして、本来は想定していなかった621の激重グラヴィティな感情リリースを艦上で達成できました。(強火感情を打ち消すための寒いギャグ)

つまりは筆者のガバチャーです。

途中で改行を挟んでいないパートがあるのは、読みにくいとは思いますが高速で思考がグルグルしている表現なのでご勘弁を……

それと、似ているので気づけるわけが無いと思いますが、途中の赤い文字色は621の描写なので#c40621になっています。
……#c40612と比べて分かったら凄いです。私は(少なくともスマホで表示している限りでは)わかりませんでした。

ちなみに、曇らせた責任は612が全員を幸せにして取ります。
オラッ♡さっさと全員幸せにするんだよ!!いたいけな少女達の脳みそを焼きやがって!!!絶対に逃がさないからな♡♡♡♡

ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)

  • C4-617
  • C4-618
  • C4-619
  • C4-620
  • C4-621
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