ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話 作:CVn-α:コル・カロリ
まだメインタイトルの重い感情を向けられるところまで行けてませんが許して……
見込みでは、次の話で重めの感情が芽生え始めますので……
Side ウォルター
およそ1年前の木星戦争で、ベイラムとの戦闘を経て612の独立傭兵としての価値は跳ね上がった。
……失ったものも相応に、いや、非常に大きなものだったが。
あれ以来、612はシミュレータに籠る時間が大幅に伸びていた。
今の612は身体機能,能力を再手術によって取り戻しつつある。それだけでなく、"人間らしさ"の1つとして感情を取り戻すのは歓迎すべきことではあるが……あるはずだが、最初に取り戻した感情がネガティブなものであるのは何とも形容し難い。
「……612、そろそろ休め。脳の疲労を回復させないと明日の予定に障る可能性がある。」
『……了解した。ちなみに、明日の仕事は。』
「予定とは言ったが仕事ではない。新しくやってくるハウンズの人員を迎え入れる。」
『そのハウンズたちへの訓練が明日の予定か?』
「いや、それは少し先だ。まずはここの環境と設備に慣れてもらう。」
『訓練を始めるときは教えてくれ。次は"誰も死なせない"。』
あれ以来、612の戦い方に変化が生まれた。
これまでは主要な目標の達成と、それを阻む敵の撃破に留める程度だった*1。しかし、木星戦争の一件からは作戦エリア内の敵機を殲滅して安全を確認してから進むようになった*2。立ち回りを見る限り、敵のターゲットを全て自分に向けさせる動きをしているようだ。
実際のところ、それをしても生き残るだけの技量が612には備わっている。612が訓練相手となっていた613たちも累計戦闘時間の短さの割にはG1.ミシガン*3とG2.ナイル*4相手に粘っていた。
612を教官役として訓練を積ませればよほどの相手でない限り撃破されることは無くなるだろう。シミュレータではAI特有の癖がついてしまいかねない以上、技量に優れた人間と戦えるのは大きい。
願わくば、612があの一件を成長するための糧として消化してくれることを、そして次も同じような後悔をしないことを祈るばかりだ。
「612……これがお前の……後輩になるハウンズだ。」
Side 612
「612、これがお前の……後輩になるハウンズだ。」
本編では戦闘シーンしか映されなかった617先輩たちとのご対面です。
入ってきた4人は……全員が銀髪美少女(ツルp…ゲフンゲフン)だった。
もしかしてハウンズ銀髪美少女概念が具現化した?!(脳みそスタッガー)
守護らねば。何がなんでも守護らねば。*5
よーし!おじさん……じゃなくておにいさん頑張っちゃうよー?
こうして先代ハウンズが加入して3日目から訓練が始まった。
訓練1日目
シミュレータを使ってまずは基本的な操作を覚えさせ、障害物競走のようなコースを走破させる。ある程度ランダムにコースを生成し、さらには砲台なんかの設備もオマケする。
えっ?武器がついていないから反撃できない?
今は"基本操縦訓練"ですよ?ほらほら避けた避けた!アラームが鳴ったら反射でQB!QBできなかった?EN管理が甘い!
ミサイルの追尾性能がおかしい*6?誘導半径を見切って斜め前方に逃げないと振り切れないよ?
訓練2日目
まだ実際にACに乗らせずに、シミュレータを使う。
MA-J-200 RANSETSU-RF を使って射撃訓練をする。とは言ってもFCSが勝手にエイムしてくれるので大雑把な方向だけ合わせれば後はおまかせで……
とならないのが戦闘だ。
例えAPが1だろうと(あるいは全損しても)ジェネレーターと武器さえ動けば射撃はできる。FCS?マニュアルエイムをしてくるバケモノがいるかもしれないからね。備えあればうれしいなってことで。
推定残存APを表示して、効率よく排除することを叩き込む。
慣れてきたら横方向へのブースト移動(ジャンプも混ぜたりした)やQB、前方へのQBですれ違ってからQTで振り向き射撃も取り入れる。
訓練3日目
まだ実機は使わない。
1日目で身につけた回避と2日目で身につけた射撃技術を統合させる。遮蔽物無しの真っ平らな訓練用空間でのルビコン神拳*7縛りを己に課し、その状態で617たちと対峙する。
ひたすらパンチやABキックで攻め続ける。617たちにはここで詰めてくる相手への引き撃ちを体に叩き込んでもらう。
なんか617たちからの視線がやべー奴を見るようなものになった気が。蔑むような目……ううっ……悪くない気分だ。*8
617たちにも感情が芽生え始めている……感激だ……*9
訓練4日目
今日も先日までと同じようにシミュレータに籠る。
今度はひたすら引いてくる相手への距離の詰め方を指導する。
ライフル引き撃ち機体には斜め前方QBを使って牽制ミサイルを回避すると同時に距離を詰めるように、ミサイル主体の引き撃ち機体にはAB中の戦闘機動でミサイルを避けて接近するように教えた。
いくつか戦闘ログ*10を参考として見せたら、また様子のおかしい人を見る目で見られた。*11
訓練5日目
ここから先は好きにアセンブリ*12を組ませて、ミサイルや近接武器の練習も始める。もちろんシミュレータ内でだ。
AIトレーナーACの性能をちょっとばかり底上げしておいたが……当然です、この程度はやってもらわねば。
この後、訓練の様子を見ていたウォルターから性能底上げを指摘され、ハウンズからは またまた白い目で見られた。
……正直に言えば銀髪美少女たちにその目で見られるのは結構クるものがある。もっとその目をして欲sゲフンゲフン
訓練6日目
ウォルターから許可を貰い、実際にACに搭乗して操縦させる。
いくらシミュレータが高性能とは言えども、身体に掛かる加速度などなどを完璧に再現はできない。そのため、実際にABやQBの感覚を掴むのは大事だ。
事故が起こらないよう広い場所を確保*13しておいた。
ABで飛んだりAB中にQBを挟んで固定砲台(徹甲弾仕様)を回避する想定の演習をしたり。その間にジャンクを漁りに来た奴らにはお話をして引き下がらせるか、"お話"をして"退場"してもらった。
ここからはひたすら、基礎訓練(射撃,戦闘機動)→模擬戦→実地操縦→休暇を繰り返した。
1ヶ月もすれば1対4の模擬戦でリペアキットを1個は使わないと勝利できなくなってきたので、そろそろ頃合だろうとあの訓練を入れることにする。
「ハウンズ、これまで通りMT部隊殲滅のメニューをこなす。ただ、今回の訓練では自機の被弾状況や所要時間などを意識して臨んで欲しい。武器への被弾でその武器が使えなくなったり……とにかく、シミュレータ上で可能な限り現実を再現した。今回の成績次第で実戦投入も現実的なものになる。心して掛かるように。」
これまで、必要経費などは訓練が休暇の日に私だけが出撃して稼いできた。ハウンズたちからは「早く出撃させて欲しい」「MTや真人間が乗るAC相手なら負けない」「体が闘争を求めている」「ちくわ大明神」「ランカー上位でもなければ少なくとも生きて帰れる」など出撃要請が届いていた。あと、誰だお前は。
それもあり、少し目が輝いているように見える。今取り戻している感情の中で最大限の期待だろう。
……残念だが、出撃を認めるつもりなど初めから無い。
騙して悪いが、訓練なんでな。(その浮ついた心には)死んでもらおう。
シミュレーションを並列で同時に開始する。
「617」「618」「619」「620」
「「「「状況を開始する。」」」」
「ACだ!敵ACが来たぞ!」
「ほっ、本部に知らせろ!迎撃開始!」
そう、今回は相手の無線を傍受している(という設定にしている)のである。
ウォルターからのこのような戦場支援は身に染みるが、今の617たちには一つだけ問題があるかも知れない。そう、感情を取り戻しつつあるのだが、それが却って足枷になりかねない。
「おっ、俺の右脚がーっ!?」*14
「やめろぉっ!死にたくない!死にたくなぁい!死にたくn……」*15
今頃通信に乗っているのは阿鼻叫喚の悲鳴だらけになっていることだろう。
……そう、かくいう私も初めの頃は気づいていなかったが、MTを撃破すれば無人でもない限り中の人間が死ぬ。死に様を細かく描写するとタグを増やしてしまいかねないので自重しておくが。
……はて?タグとは一体なんのことか。私は何を言っていたんだ?
ともかく、戦場では殺し合いが起こっている。それを叩き込まねばならぬのだ。例えこれまでの蔑むような目が恐怖に変わろうとも、おにいさんは鬼いさんにならねばならぬのだ。
これを克服できない限りは戦場には絶対に立たせない。最初からそう決めていた。
相手の命乞いに付き合っていたら、隠れていた仲間から不意打ちを喰らうかもしれない。*16
さて、617たちがシミュレーションを終えて出てきたが……リペアキットを使い切ってギリギリクリアか、撃破されたかに分かれた。いつもであればリペアキットを1個か2個残してクリアできていたと考えると、やはりこの訓練はしておいて正解だった。
617たちからの視線……は向けられないほどに憔悴しているようだ。
すまんかった。正直やり過ぎたかもしれない。けれども君たちが生き残るには仕方の無いことだから……
しかしここで「良くやった。」なんて褒めたりしたら、「ただ殺すことだけを覚えさせたか……」な人類種の天敵ルートに入ってしまうかもしれないので要注意なんですよね。
「いいか、一度戦場に出れば待っているのはただの殺し合いだ。ACに乗っていようが、MTに乗っていようが、汎用兵器でも、果ては生身の歩兵でも。」
「殺さなければお前が殺される。あるいはハウンズの誰かが、私が……そしてウォルターが。」
「感情を取り戻すのは良い事だ。ウォルターもそれを望んでいる。ただ、その取り戻した感情のせいで死んでは元も子も無い。」
「かと言って、殺すことに快楽を覚えろとは言わない。そうなれば危険視されて抹殺されかねないからな。」
「……選んで殺せ。」
「ここからは闘争に塗れた修羅の道だ。殺す相手を、そして殺すという選択肢を──
──自分の手で選ぶんだ。」
ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)
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