ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話   作:CVn-α:コル・カロリ

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タイトルで何が起こるか察した方はきっといるはずです。
言いたいことは後書きに書きました。

今回は戦闘は無いです。
前回の坑道調査を受けて、今後の方針を会議している感じです。



閣下は相当カッカされているようです

Side 612

 

「エアが引き抜いてきたデータの分析が終わった。……致命的な破綻までは、少なくとも3年、長ければ6年の猶予があると見積もられた。」

「もちろん、コーラルを何らかの形で消費したりすればこの猶予は伸びることになる。」

「そこで……だ。」

 

『ここから先は、私オールマインドが説明させていただきます。』

 

『コーラルの情報導体としての性質から、周辺の情報が乏しい環境──即ち真空下においては速やかに拡散、薄くなった群密度を補うために急速に増殖します。』

『ですが、周辺に情報が多量にある環境──高密度の岩石などに囲まれた地下などでは拡散ができず増殖スピードは著しく鈍化します。また、既に高密度になっている場合には増殖スピードと消滅スピードが釣り合い、動的平衡に達します。』

 

『以上を踏まえて、以下のプランを提案します。』

 

『地表のコーラルを集約し、地下深くで解放することで高密度環境を作り出します。また、地中支脈から湧出したコーラルを回収するシステムも同時並行で構築します。』

『これによってコーラルの動的平衡を保ち続ける……"コーラルリリース"です。』

 

『この計画であれば、ルビコニアンが生活の糧とする分を地中支脈から確保しつつ、地中という安定的な環境で管理することが可能になります。』

 

『また、非常時の対応策として、回収システムの流路を反転させることにより周辺星系へ被害を及ばさない形での人為的なアイビスの火を起こす機能も盛り込みます。』

 

ほう、とうとう本性を現したな?

とは言えども、計画自体は(ちゃんと実行されれば)しっかりしている。

 

……綺麗なオールマインドならそのまま通して、最後に裏切るようなポンコツマインドならその計画を粉砕すれば良いだけか。

ひとまずはその計画に乗ったフリをして本当のプランを持ちかけてくるときを待つか、変な企みをしていないか監視する程度に留めておこう。

 

恐らく、真のコーラルリリースを持ちかける相手がいるとすれば私だろう。コーラルリリースにより613たちの波形を復元し、人の形では無いにしろもう一度会えると嘯いて。

 

「オールマインド、素人質問で恐縮なのだが……」

 

『はい、なんでしょうか。*1

 

「増殖スピードなどの実験データは取れているのか?」

 

『はい。今回は全体向けのプレゼンですのでそういった細かい資料は省略しました。詳細なデータが必要でしたら後ほどお送りします。』

 

「私の方でも目は通してあるからそこは心配しなくても大丈夫さ。」

「ま、アンタを技術的な側面から検討するときに呼ぶことは考えていたんだが……ちょうどその時に出撃していたからね。」

 

「なるほど……カーラが検討に加わっているのなら大丈夫そうだな。」

 

ふむ、カーラが大丈夫そうだと言う程度にはまともな計画のようだ。

私が見るとすれば……本当のコーラルリリースとの分水嶺がどこか、そしてそれを妨害できるチャンスがどこにあるのかの分析だな。

 

「という事でだ、ハウンズにはコーラルの調査ではなく……コーラルを星外に持ち出そうとする動きの阻止、そして技研の本拠地となっていた都市の搜索に動いてもらう。」

 

「技研の都市の搜索か……。"都市"と言うからには大規模なものだろう?それが見つかっていないとなれば、アイビスの火で跡形も無く消し飛んでしまった可能性があるのでは?」

 

ここで、いきなり"見つけられていないのなら地下にあるんじゃないか?"と言ってしまえば、技研都市を見つけた時に怪しまれるかもしれない。

 

「いや、まだベイラムもアーキバスも……そして、ルビコン解放戦線も調査できていない場所がある。」

 

どうやら自然な形で誘導できたようだ。

 

「惑星封鎖機構が極めて厳重に守っている場所……"ウォッチポイント・アルファ"だ。それが、ここ中央氷原にある。」

 

「ウォッチポイント・アルファ……か。」

 

ここで私の通信端末に小さく通信が……いや、"交信"が入る。

 

《私も一芝居します。それに上手く乗ってください。》

 

『私も、621と交信するキッカケになったあの逆流で溢れ出したコーラルが中央氷原へと向かっているのを感じ取っていました。コーラルの群知能性を考えれば、ここ中央氷原に大規模なコーラルが眠っているのは間違いないと思います。』

 

「なるほど……。ウォルター、当面の目標は"ウォッチポイント・アルファ"の襲撃、その後の探索で良いんだな?」

 

「そうだ。企業やルビコン解放戦線の動向についてはこちらで監視して適宜対処を頼むことになる。」

「ウォッチポイント・アルファの防衛体制などは後ほど書面で渡す。襲撃計画の策定に役立ててくれ。」

 

「了解した。」

 

ふむ……ウォッチポイント・アルファを襲撃するとなるとIA-02──ルビコニアンデスワームが一番の障害だな。

原作ではオーバードレールキャノンとスタンニードルランチャーがあったが……

いや、奇襲を仕掛けて内部に侵入すればネペンテスの対策だけに絞れるな。……いや(2回目)、兵站線が持たない。やはり撃破するべきか……

ぐぬぬぬぬぬ……

 

 

 

Side 621

 

あの会議では兄さんが上手く舵取りをして、"これまで"の経験を活かせる方向に持って行ってくれたけれども……

アイスワームをどうするのかが最大の課題ね。

今はそれを踏まえてどうするかの作戦会議を兄さんの部屋でしている。

 

今回はラスティとも面識が無い*2から、オーバードレールキャノンが出来上がっても撃つ人がいない。それに、スタンニードルランチャーも開発されていない……

そうなれば、アイスワームのあの分厚い装甲を抜くことができなくて……プライマリーシールドを剥がすのが限界になりそうね。

 

どうにも、私は"戦い"で全てを捻じ伏せてきたからかこういったことには向いていないのよね。

もう兄さんに丸投げすれば良い感じにしてくれるかしら……

 

「兄さん、ウォッチポイント・アルファの襲撃だけれども……どうするの?」

 

「正直に言えば手詰まりだ。あんな化け物がいる前提で動けば不自然な点が山のように出てくるだろう。」

 

やっぱり兄さんでも解決策は見つけられていないのね……

 

『私が惑星封鎖機構をハッキングして情報を抜いてきた……というのはどうでしょうか。』

 

「今のエアは、惑星封鎖機構に気付かれずにアイスワーム絡みのデータを引っこ抜くことはできるのか?」

 

『コーラルの情報導体特性を用いるので、電子的な痕跡をほとんど消すことは可能です。コーラルが封鎖機構の端末近くにあれば話は別ですが。』

 

「……だが、最終的には電子的な手段でアクセスすることには変わらないのだろう?ハッキングの起点となる端末の情報処理や通信をコーラルの特性で上手いこと処理できるだけで。」

 

『はい。その通りです。』

 

あっ、兄さんが頭を抱えだしたわ。なんだか鯖模様の子猫の映像が頭に浮かんできたわね……

……ところで、鯖ってどんな味なのかしら。

 

「アイスワームは上手く企業に……特にアーキバスにぶつけて消耗させるのに使いたい。一度ハウンズでちょっかいをかけて起動させるか?いや、起動するまで深く入り込んで撤退できなかったらダメだしな……ぐぬぬぬぬ……」

「独立傭兵共はブランチでもなければ使い物にならなさそうだしな……かと言ってアイツらを使ってもな……」

 

兄さんが考え込んでいる時のこの仕草……なんだか見ているだけでも面白いわね。

 

「ブランチが情報を拾える箇所にウォッチポイント・アルファが怪しく見えるような情報を転がしておいて、奴らが喰いつくのに期待したとして……喰いつかなかったら、アーキバスに流して……」

 

あっ、ベッドにダイブしてゴロゴロし始めたわ。かなり考え込んでいるみたいね。

私も一緒にベッドでゴロゴロするとしましょう。

 

「絶対に必要な条件は、ルビコニアンデスワームを起動させてエアが無理やりにでも情報を引っこ抜くのに自然な流れを作ること。いや、起動は捨てても良いか?」

 

待って兄さんなんで私を抱きしめt

 

「あー……いつもは吸われてる側だけれども……」

「いっそのことバートラム宇宙港襲撃をして起動させるか?」

「吸う側はこんな気分なのか……」

「いや、だとしても高台に逃げただけで安置になるとは限らないし、襲撃する理由も無い……」

「フル回転している脳みそにキくなコレは……」

「解放戦線の足掛かりとして確保する名目で襲って、その後アーキバスにでも奪わせるか?」

「これは617たちがするのも頷けるな……」

 

なんで私を吸いながら考えているの?!?!

 

「兄さん……その……恥ずかしいのだけれども……」

 

「予備プランはやはりハウンズだけでどうにかするものも策定しておかねばな……」

 

……聞こえていないわね。

まあ良いわ。少し恥ずかしいけれども役得と思ってこの時間を堪能するとしましょう……

 

ちなみにだけれども、この後さっきの出来事を姉さんたちに報告して、同じことをねだられていたわ。

……吸われるのをねだられるって聞くと謎の字面ね。

 

 

 

 


 

 

Side ???(兼 安いオマケ)

 

 

 

「成程……ブランチが動きましたか。」

 

「あぁ。ルビコン解放戦線からダミー企業……運輸会社を立ち上げたと偽って潜水艦擬きを購入、それを使って中央氷原入りした。」

 

「ふむ……惑星封鎖機構の抵抗が激しいのは、単に戦線を縮小したのではなく、隠しているものを暴かれたくないから……という訳か。」

 

「惑星封鎖機構が徹底的に守るものとなれば……コーラルの集積地だろう。」

 

「くっ……あの駄犬共が観測所を破壊していなければもっと早くに気付けたものを……!!」

 

「どうやら猟犬の飼い主は企業がコーラルを手にするのをよっぽど嫌がっていると見える。利益を得るだけならアーキバスに雇われれば良いものを……狙いが読めん。」

 

「猿どもからの支払いがよほど良いか、アーキバスやベイラムでもない第三勢力からの差し金か……。」

 

「……それに関して、1つ残念な知らせがある。」

 

「ッスゥ-……聞きましょう。」

 

「ハウンズへの諜報活動だが、シギント(電子的諜報活動)がある日を境に一切通用しなくなった。……ヒュミント(人的諜報活動)は元から通じなかった以上、ハウンズの情報を抜き取るのが極めて難しくなった。」

 

ふむ、手をプルプルと震わせながらメガネを外す様は……この後発狂でもするか?

 

「……心当たりは?」

 

「RaDから機材が搬入された直後からだ。その機材の中に何かがあったのだろうが、その"何か"が皆目検討が──

 

「命令したでしょう!あらゆる手段を講じて情報を集めろと!」

「日常の中の些細な発言……"鯛が食べたい!"だろうが、"ボルシチが食べたい"だろうが、何でも構わずに集めろと!!」

 

ふむ、今はなぜだかちょび髭の幻覚が見えてきた。

……この発狂はこうでもして気を紛らわせなければやり過ごせんな。

 

「その結果がこれですか!」

「諜報部は何をしているのです!……戦闘部隊もです!」

「ドイツもこいつも役に立ちませんねぇ!!」

 

「流石にそれは言い過ぎだ。」

 

「それが何ですか?!大嫌いですよ!あの馬鹿共は!!」

 

「おい、いくら何でもそれは見過ごせんぞ。」

 

「再教育センターから出てきた人間の方がまだ使いやすいですよ!コストもかからず雑に使い潰せる!!」

 

畜生(駄犬共)めえ!!」

 

「隊長とは名ばかり!訓練課程で学んだのはナイフとフォークの使い方だけ!」

「いつも戦果を出さずに私の計画を妨げる!!」

 

「あらゆる手に翻弄され続け私の計画を台無しにし続ける!」

 

「これは判断力が足りませんでしたよ……」

「隊長の粛清をするべきでした。それこそあのスターリンのように!!!

 

 

 

 

 

「フー…………私は社内の権力闘争を制し、今の地位に就きました。」

「それが気に食わないのか、奴らは最初から私を蹴落とそうとし、邪魔し続けた!」

「目に刺さり*3ます!」

「あろうことかアーキ坊やを愛でるのではなく大豊娘娘の胸(おっぱいプル〜ンプルン!!)に欲情する始末ですか!」

 

「我が社への恐るべき裏切りです!」

 

「だが見てるが良い。」

「いつか血で償わせます!」

「己の血で溺れさせてやる!!」

 

 

死んで平伏しろ!!!

 

私こそが企業だ!!!!

*1
まさかこの言葉から入ってくるのは……?!

*2
協働するような依頼が無かった

*3
"余る"の言い間違え





後半(アーキバス視点)は、最初は真面目に書いていたんです……
ただ、「あれ?エアが加入したからハッキングとかその辺りは全部通じなくなった訳だよな?大丈夫?発狂しない?」と思ったタイミングで脳にコーラルをリリースされました。

やっぱり中間管理職には胃が捻じ切れてもらわないといけませんからね。
やったね!今回でノルマ達成だよ!!

……正直に言えば、深夜テンションで書き上げた感は否めません。不評だったら筆者が腹を切って詫びます。

ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)

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