ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話   作:CVn-α:コル・カロリ

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PC版のACⅥでNESTに潜り始めましたが、早朝とかに潜るとBとかAランクの人としかマッチングしない悲しみ……

もうやめて!コル・カロリのランクはDよ!
ここを耐えればイレギュラーへの道が開けるかもしれないんだから!
次回、『コル・カロリ、死す!』戦闘モード起動!

茶番はさておき、もしも見つけたら遠慮なくボコボコにして下さい。強くなる糧にさせて頂きます。お兄様機体でCVn-a:Cor Caloli、C4-612の名前を使っています。
やはり身体は闘争を求めている……

追記(前書きなのに?!)9時くらいになったらちゃんと同ランク帯の人とマッチングできました。まずはCランクに……



不愉快な舞踏会の始まりだ!!

 

Side ???

 

 

「入るぞ。」

 

「ノックと返事くらいは待ちな──

 

「複数のシギント(電子的な諜報)ヒュミント(人間的な諜報)に共に引っかかった確度の極めて高い情報だ。……人はいないようだが、部屋の中を徹底的に点検してくれ。ウルトラCになり得る情報だ。」

 

「それなら……あの部屋を使いましょう。」

 

 

 


 

 

 

「この部屋が使われるのはいつぶりか……」

 

「遮音性に優れた部屋をワイヤーで吊って固定し、中空部分には強力なジャミング電波発生装置。その外を分厚い金属装甲と複数の素材で覆うことで機密性を保たれている部屋だ。機密保持のためにもこの部屋をそう簡単に使えないが……それに値する情報だ。」

 

「まさか……例の?」

 

「それだ。……"例"の側は相変わらず引っかからなかったが、コード"NA"の側に引っかかった。どうやら近々交渉の席を設ける予定だ。その水面下での接触を捉えた。」

 

「我々を出し抜くつもりか?……これはどちらも抹殺する好機でしょう。」

「恐らく我々の所在は厳しく監視されるでしょう。……スペアパーツも全て出して構いません。2機目を組み上げて秘密裏に運搬しなさい。機体の位置さえ悟られなければ奇襲の効果は大きくなります。」

 

「例えパイロットだけいても機体が無ければただの人間……その心理を逆手に取るわけか。」

 

「その通りです。……歩兵部隊も出しなさい。"建物を爆破しました。奴は確実に死んだでしょう"は認められません。確実に死体を……少なくとも死んだ確証が得られる部位だけでも確保しなさい。」

 

「随分な念の入れようだな……いや、そうするのも頷ける。わかった。情報戦についてはこちらで……いや、私だけで担当する。表向きは対IA-02に専任させるとでもすれば多少は誤魔化せるかもしれん。」

 

「わかりました。我々が"この情報を掴んでいる"ことも知られてはなりません。今後の連絡は……この部屋を何回も使えば"何か重大な情報を得た"ことに気付かれるでしょう。事前に策定しておいたあの方法でやり取りを。」

 

「アレか。業務報告書の特定の部分だけを抜き出して読むことで伝える方式。」

 

「それです。」

 

「わかった。……情報戦に関して、"例"の能力はハッキリ言ってわからない。ありとあらゆる電子機器が敵だと思え。例えネットワークに接続されていなかろうとも、我々には思いもよらない手段で情報を抜いている可能性がある。そう思えるほどには不気味な相手だ。」

 

「あなたでさえもそう言いますか……わかりました。念頭に置いておきます。」

 

 

 


 

 

 

Side 612

 

少し前にウォルターと話した通り、ベイラムのばら撒き依頼(当然の如く封鎖機構襲撃)を受けた。こちらの方から何かアクションを起こそうかと思っていたが、都合良く向こうから接触を試みてきた。

 

『こちらG6 レッド。貴様が依頼を受けるとは……そちらも手詰まりのようだな。』

 

「こちらハウンズリーダー。惑星封鎖機構の策源地がハッキリしていない以上、大胆な作戦を行えない状況だ。そちらが望むなら、こちらで集めた情報と交換しても構わない。……まだこの話はアーキバスにはしていない。どういう意味かわかるな?」

 

アーキバスとベイラムではベイラムの方にのみ協力しようとしている姿勢を見せる。これなら上も断れないだろう。

 

『……ミシガン総長には話しておこう。』

 

いきなりミシガンに話すときたか。まぁ、担当窓口がレッドである以上はそうなるだろうな。

 

 

 


 

 

 

その後、ミシガンが直々に交渉の席に出ることになり、日程も決まった。

 

エアには諜報活動の一環としてアーキバスの書類……特に陰険クソカタツムリとオキーフの作成した書類の情報を重点的に収集してもらっている。

 

「……エア、データ整理のためにどの単語がどのくらいの頻度で使われているか表を作って欲しい。可能なら月ごとに分けてだ。」

 

「……私は雑用係ではないのですよ?レイヴンを盗ったクセに私が話を聞くとで──

 

「621にエアが頑張って凄く助かっていると話そうかと思っていたんだがな。」

 

──直近の過去3年分は10分以内に渡します。」

 

チョロいな。

 

「それは凄く助かるな。流石はエアだ。」

 

「そうでしょう。*1

 

だが、データ整理とは言ったが、実際は違う。

何かこちらの動向……特にミシガンとの交渉が漏れていればオキーフ辺りと何らかの形でやり取りをするはずだ。

 

エアですら太刀打ちできない(そもそも電子機器が無い)部屋があったが、そこを使った形跡は1度を除いて無い。

となれば、情報のやり取りをするのであれば電子的な空白地帯──例えば風呂場とか──で行うか、暗号化された状態で行うはずだ。

エアのハッキングで暗号化されたデータが見つからないのであれば、より原始的な方法で行っている可能性が高い。書類とかを分析することでその点を検証している最中だ。

 

電子的な空白地帯での会話(あるいは盗み聞きを避けるために手話)については、風呂の時間がこれまでの記録から大きく外れていないため除外した。そもそも時間が被っていない。

となると、作成した何らかの書類に情報を紛れ込ませる──特定の場所だけを読むと通じる文章になる とか──手法が考えられる。この方法であれば、普段とは使う単語の頻度が大きく変わる可能性があるので確かめやすい。

 

ちなみに、ウォルターの負担を減らすために暗号解読に関する書籍を読んだりしたのだが……現代*2の暗号通信には量子力学が使われている(観測することによって発生する"揺らぎ"を検出し、見られていることに気付ける。)ので完全にお手上げだ。暗号化の方については……数学の知識が足りなくてこれもまた匙を投げた。

だが、これまでの暗号の歴史(作る側、盗み見る側共に)の中で「頻度分析」の手法は数多くの場面で活用されてきたようだ。そこから着想を得ている。

 

……ふむ、1か月前までのデータと比べると、"例"の文字が多くなっている。流石に複数枚の資料で連続して登場頻度が5倍近くとなればこの予想は当たった可能性が高い。

さらに、頻度が高くなった文字が"例"となると、特に秘匿性を高めたい対象に付けたコードネームだろう。今の状況であれば……諜報活動が通用しないハウンズの可能性が高いな。

 

「エア、アーキバスのパイロットや機体位置、AC関連の消耗品の出入りをさらに厳しく監視して欲しい。」

 

「何か引っかかることでもありましたか?」

 

「いや、報告書はこれまで通りのフォーマットで書かれている。文字数にも大きな変化は無い。だが、ベイラムに諜報網を構築していれば今度の会合についての情報は漏れている恐れがある。それを掴みたい。」

 

「わかりました。ただし、621に私をもっと褒めるように言ってください。それが条件です。」

 

「その程度なら構わない。頭ナデナデもするように言っておこう。」

 

「そうです。それで良いのです。*3

 

こうしてアーキバスの動向を探ったり惑星封鎖機構を叩いたりしながら過ごし、会合の日になった。

 

 

 


 

 

 

今回の会合はベイラムの中央氷原基地で行われる。

護衛として621、後はベイラム上層部の企みを掴んでいる(と向こうが推測する材料になるであろう)エリーの2人だけを連れてきた。……流石にハウンズ勢揃いで行くと過剰戦力で不用意に刺激してしまうからな。

 

あっ、621はACの中で待機していてくれ。……むさ苦しい男連中にお前の姿を見られるのが……その、我慢ならん。*4

 

警備兵に連れられて部屋に通された。そこには、年老いても尚覇気を放つ軍人がいた。オマケに、胡散臭い狐顔の青年も。

 

「お前がミシガンか。……イメージ通りだな。」

 

「貴様がハウンズリーダーか。……随分と手塩をかけて育てられようだな。」

 

「それで、お前は五花海か。前はベイ太郎として会ったな。」

 

「おや、お気付きでしたか。あれからダケットの売上は大きく伸びました。あなた方には感謝を。」

「それと、横の貴女は確かエリーでしたか。しばらく姿を見せないと思ったらハウンズに身を寄せていたとは……」

 

「色々と事情があってな。今は……秘書のようなことをやらせている。」

「……まずは武装解除からだな。」

 

腰のホルスターに入れていた拳銃のマガジンを抜き、チャンバー内の1発もスライドを引いて排莢する。

マガジンから弾は全て取り出し、ついでに拳銃の分解もする。

 

この流れをスムーズに行えば、最低限は銃の扱いに心得がある──生身での戦闘訓練も積んでいる──と思うだろう。

それに、「こちらは先に誠意を示した。お前たちはどうする?」と値踏みも突きつけられる。

 

「……お前たちは下がれ。」

 

「ですが……」

 

「この若造に遅れを取るとでも言いたいのか。」

 

「……失礼しました。」

 

護衛の警備兵を全員下がらせたか。……交渉の席としては申し分ないな。

 

「無駄な世間話は好かん。時間の無駄だ。……単刀直入に聞こう。貴様の交渉を受けるメリットとデメリットを教えろ。」

 

「メリットは2つ。」

「アーキバスの諜報網を警戒して言っていなかったが、我々ハウンズは惑星封鎖機構の重要拠点をある程度調査できている。その情報が1つ。」

「2つ目は……ハウンズが"敵"ではなくなる。敵の敵を味方とするなら、事実上味方になるも同然だな。あぁ、ハウンズと友好関係を築いている勢力も同じだ。」

 

「デメリットは……そちらの掴んでいる情報から、ベイラムの諜報能力辺りを推測する材料にされることだな。」

 

まだレッドガンの離反とかは話題にしない。何も確証が無い、あるいは切羽詰まった訳でもないのに裏切れば筋が通らない。恐らく、ミシガンはその手の話は蹴るだろう。

義理人情の話ではなく、筋を曲げた人間や組織の末路なら数多く見てきたはずだ。それを教訓としているならそうするはずだ。

 

 

「そしてハウンズはベイラムが敵ではなくなり、アーキバスと惑星封鎖機構に集中できるわけか。」

 

「ああ。ウチの人員は誰も換えが効かない。誰も死なせずに目的を達成するのであれば、アーキバスかベイラムならベイラムに与する方が良いと判断した。」

 

随分と悩んでいるな。アーキバスと進めている対アイスワームの同盟をどう転がすか考えているのだろう。

 

「話の筋は理解した。だが、ハウンズと手を組んだとしてあの化け物……あの図体がやたらと大きいミミズはどうするつもりだ。アレを排除しなければ調査どころではないだろう。」

 

「それなら……先程言った探査でIA-02:アイスワーム……そのミミズのデータを得ている。交渉が着地していない以上開示はしないが、我々にはそれを打ち破る道筋がある。だが、アイスワームを撃破してもアーキバスやベイラムにも多大な利益を与えることになる。故に実行していない。」

 

「となれば、パイの奪い合いになるくらいなら始めから利益をチラつかせて分け合うことにしようと言う訳か。」

 

「パイの奪い合いは勘弁だ。奪い合う最中にグチャグチャになって台無しにされるのは敵わん。」

 

パイの奪い合いに関しては肯定も否定もせずに濁す。やろうとしていることは、共通の敵を作ってパイを巡って争うよりも手を取った方が良いと思わせることだからな。

……そして、そのパイは冷蔵庫の中に封印するから誰も食べられなくなる。

 

「総長、私から宜しいですか?」

 

「構わん。」

 

「あなた方はコーラルを巡る争いで儲けようとしているのではなく、コーラルそのものを手に入れようとしているように見受けられます。『人苦不知足。既平隴、復望蜀。』失礼を承知で申し上げれば、コーラルを独占、あるいはベイラムと共同で得ても扱いきれないはずです。……あなた方の理気が読めない。」

 

中国の故事成語か。

元の人物(欲望にキリがない事を嘆いた方)はわからないが、曹操は求めすぎることを戒めるために言った……はずだ。

 

「確かに、コーラルが資源である以上はたかが一組織がどうこうしようとするのは過ぎたることかもしれないな。……だが、我々は"曹操"だ。現実的なプランは策定している。」

 

「…!なるほど。無秩序な理気の流れではなく、私が読み切れていないだけですか。」

 

流石に古代中国の文学を引用したものに正しく返されるとは思っていなかったのだろう。

事前にある程度詰め込んでおいて助かった。細かいところで"油断ならない相手だ"と思わせておくのも、こちらが優位に立つ──ルビコン解放戦線と手を組んだりして裏切られることを防ぐ──ために役立つ。

 

「総長、私からは今回の交渉は受けるべきかと。詳しい背後までは見えませんが、こちらの方に吉穴がありそうです。」

 

「……良いだろう。だが、対外的に協力関係を広めることはしない。あくまでも秘密裏に留める。G3、この意味がわかるな?」

 

「ええ。」

 

なるほど。アーキバスと共同でアイスワームを撃破し、ハウンズから得た情報を使ってその後を有利に進める算段か。

 

特に騙してはないが、悪いな。ウォルターの目的のためだ。アーキバスとの共闘はご破算にさせてもらおう。

ここから詳細を詰めたりすれば時間は稼げる。来るならその間に来い。

 

 

『兄さん!機体反応!……アーキバス!』

 

ふむ、丁度いいタイミングだ。

 

「わかった。……ミシガン、今日アーキバスがここを尋ねる予定はあるのか?」

 

「何?無いはずだ。」

 

「ハウンズ5、厳戒態勢を取れ。アーキバスが来訪する予定は無いそうだ。」

 

『了解よ。』

 

「……待て。ウチの警備兵共は何をやっている!まさ

 

ミシガンが言い切る前に基地の各所から火柱が上がり、複数の爆発音も轟く。

アーキバスが襲撃をかけてきたな。それも大規模に。

 

想定通りだ。

ここでアーキバスの戦力を削れば、オーバーシアー+レッドガン+ルビコン解放戦線で惑星封鎖機構の追い出しに全力を注げるようになる。

 

ミシガンにとっては不愉快な舞踏会だろうが……愉快な未来を掴むための遠足の始まりだ。

 

*1
ドヤァ

*2
当作品中での現代

*3
ムフー

*4
ハッ?!兄さんが独占欲を……?!なら仕方ないわね。(テレテレ)





ちなみにですが、61ニーサンはオープン回線で話すことが多いですが、621は兄さんにしか聞こえない回線で話すことがほぼ全てです。
なので、アーキバス機体をレーダーに捉えたときの『兄さん!機体(略) はミシガンには聞こえていません。

ハウンズの素性(少女の集まり)が知られると舐められる(軽く扱われる)可能性があるという実務的(?)な面が半分……の半分のさらに半分。
残り(と言うよりはもはや大部分)はヨソ者には声すら聞かせたくないという独占欲だったりします。

お兄様もお兄様で妹に重い感情を向けているのです。

まさか、こんなお兄様だからあの妹たちに育った可能性が……???

ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)

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