ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話   作:CVn-α:コル・カロリ

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そう言えば、前書きで2回ほど「両肩3連耳鳴り砲」を登場させましたが……
感想で言及が無いということは「まぁメリニットなら作っているだろうな……」と全く違和感が無く受け入れられたということですか……?
なんだかもうよく分かりません ありがとうございました

登場回
28話「汚ねぇ花火?ウチが作る爆発は全部綺麗メリな!」
35話「地獄の釜は喰らい尽くした。片付けの時間だ!」



612's "Boost" Camp

Side

 

レッドガンの離反工作とルビコン解放戦線の方針統一工作が完了し、頭を使わないといけない仕事は片付いた。

次に使うとすれば、バスキュラープラント……は吸い上げるだけだから違うな。名前は……適当にルビコニアンデスタケノコ(仮称)にしておくか。ルビコニアンデスタケノコの建設時にオールマインドが裏切らないかの監視をするときだろうな。

 

次にやるべきことは、ウォッチポイント・アルファの調査の続き……記憶が確かなら高炉を破壊してレーザー障壁の解除か。その後にルビコニアンふつうワームの住む洞窟を抜けて技研都市の発見といった流れだったはずだ。

 

弾薬や補修パーツの手配も済んだし風呂を済ませてから寝るか。

 

 

 


 

 

ベッドの掛布団が膨らんでいる。毎度のことだが、中を特に確認することも無く潜り込む。

入った途端に両腕と両足がホールドされる。

 

「お兄、今日は早いね。」

「お兄様、お待ちしていましたわ。」

 

私がゲルニカに機体を全損させられてから三日三晩は離してくれなかったと言ったが、その後がいつも通りに戻ったとは言ってない。

寝る時に妹たちが潜り込んできて……いや、いつものことだったな。先程、"その後がいつも通りに戻ったとは言ってない"と言ったな。あれはウソだ。*1

 

今はハウンズが2人1組の3組交代制でウォッチポイント・アルファの入口を見張っているが、割り当てられていない2人*2がベッドに潜り込んでくる(か、既に潜り込んでいる)のが日常になっている。

 

妹たちは良いぞ 吸うと(意識が)遠くまで飛ぶ

 

寒冷化したルビコンの寒さも618と619の温もりで遠ざけられていて、良い匂いもして……眠……く……

 

「お兄、もう寝た?」

 

「完全に寝ていますわね。」

 

「それにしても、1度寝ると目覚ましか緊急のアラームでも鳴らない限り起きないのはすごい。」

 

「ちょっと突いたりした程度では微動だにしませんわ。」

 

「つまり、今はお兄を吸い放題。……ってもう吸ってた。」

 

「あ〜……脳に直でキますわぁ……お父様と同じで安心しますけど、こう……何かが微妙に違いますわ……それでもそんなの関係ありませんわ……アッ」*3

 

 

「……様子のおかしい619になった。いくら起きないとは言え、静かにしないと。」

 

「そうですわね。ここ最近のお兄様は色々と忙しかったですから。」

 

「確かG3との交渉のために、『孫子』とか『三国志』とかを読み漁ってた。」

 

「"戦わずに相手の心を圧し折るのが1番良い"*4と言っていましたわ。そのために相手の土俵に敢えて立って真正面から打ち破る……力技に見えて裏では色々と工作していましたわね。」

 

「前にも言っていたけど、お兄は企業を警戒している。条件を整えて勝てる戦闘だけを繰り返す。これを繰り返して体力を削がないとすり潰されるだけだって。」

 

「お兄様1人だけなら転々としながら奇襲を繰り返してそれを実現できるはずです。ですが、私たちがいる以上は拠点(帰る家)が必要で、そこに全力で攻め込まれないようにしないといけない。」

「それでも防衛設備だけで実現しようとすれば途方もない規模になります。ですから同盟相手が必要になって、手を組める勢力を見つける、無ければ作る……言うのは簡単ですがサラッととんでもないことをしていますわ。」

 

「つまり、必要な情報を集めたりできるお父さんも、道筋を作れるお兄も凄い。で良い?」

 

「ですわね。……頭を使ったら眠くなってきました。私たちも寝ましょう。」

 

「うん。おやすみ。」

 

「おやすみですわ。」

 

 

 


 

 

 

目覚ましのアラームも何も無かったが、大体時間通りに目が覚めた。

618と619が潜り込むであろうことはわかっていたので、起こさないように予めアラームは切っておいた。

 

……ただ、手と足をホールドされているので抜け出せなさそうではあるが。流石に少し動かすだけの余裕はあるが、抜け出すとなれば起こしてしまうだろう。

私と621が次の見張りで入るが、ここを出る時間まで1時間くらいはある。20……いや、30分はゆっくりできるな。

 

しかし、ハウンズが総出で探索を再開したら入口を見張る戦力がいなくなる。アイビスと戦っている最中に後方からHCをダース単位で流し込まれたら流石に壊滅しかねない。

となると、解放戦線のAC乗りを鍛えてまともな戦力にするか。

まだレッドガンは動かせない。故にハウンズのみ(最悪RaDも巻き込む)でやらねばならない。

 

流石に前世でコーラルリリース(?)に巻き込まれてから……何年だ?……10年くらいか。それだけの年月が過ぎた。リトル・ツィイーの機体構成なんか覚えている訳が無い。アセンが壊滅的なことは覚えているが。

その辺りを改善してまともな戦力に仕立てあげよう。

ゲームだった頃とは違って資金面にも余裕はある*5。まともなAC乗りを1ダース養成できればそれだけでも大幅な増強だ。

 

 

 


 

 

「さて、新兵……にすらなれていない初心者の諸君。講習の始まりだ。」

 

フラットウェルに即席の練成キャンプの提案をしたところ快諾された。向こうとしても質の高い戦力を自前で保有することに苦心していたのだろう。

 

「今の貴様らはMT5機に囲まれでもしたら死にかねない程の貧弱さだ。私がMTに乗ればタイマンでも勝てる程だろうな。」

「故にこの一週間で最低でも新兵程度には鍛え上げてやる。心配するな。私の訓練メニューをこなしたハウンズを見れば効果が保証されているのは一目瞭然だ。」

 

「……まぁ、リング・フレディだけは違うな。中堅兵くらいの活躍はできるだろう。」

「それ以外のMTに毛が生えたような戦力でしかないお前らは耳をかっぽじってよく聞け。死にたくなければ、あるいは隣にいるやつを、基地で待っている同胞を死なせたくなければな。」

 

まずは……アセンをどうにかするところからだな。特にリトル・ツィイーは。

 

「どんな武器にも"適したシチュエーション"はある。遠くを狙うのに拳銃を持ち出すやつがいないように、室内で戦うのに狙撃銃を持ち出すやつがいないように。」

……だが!貴様らの機体構成はその愚を犯している!

「取引先にできる企業がBAWSとエルカノとRaDしかないのはわかる。だが、その3社のみでもまだマシな機体構成は可能だ。」

 

「そこで、だ。こちらの方で機体を組んでおいた。今日はシミュレーションでその機体データを使って貴様らの適性を見る。」

「安心しろ。強化人間でないことは百も承知だ。それに合わせて組んである。」

 

ここで『だとしても素の人間だから限界があるだろう』なんて弱音が聞こえてきた。

 

「ほう。随分と知ったような口を聞くなぁ。……あのV.Iフロイトが真人間だと知ってもそのセリフが言えるのか?」

「確かに、真人間なら強化人間よりも低い位置に限界はあるだろうな。だが、それはフロイトよりも高い位置にあるはずだ。」

 

「つまり私が言いたいのは……

そのセリフはフロイトをボコボコにしてから言え!!

ということだ。わかったな?」

 

さて、ここで機体のお披露目と行こう。

 

メタい話になるが、※が付いているのはオリジナル(本作品中で開発された)パーツだ。詳しい性能とかは別にまとめてある。

 

……はっ?!一瞬意識が誰かに乗っ取られていたような気がするが気のせいだろう。*6

 

RLF_StdMid*7

R-ARM UNIT WR0555-ATTACHE

L-ARM UNIT WR0555-ATTACHE

R-BACK UNIT BML-G2/P03MLT-06

L-BACK UNIT BML-G2/P03MLT-06

HEAD AH-J-124 BASHO

CORE AC-J-124 BASHO

ARMS EL-TA-10 FIRMEZA

LEGS AL-J-124 BASHO

BOOSTER BC-0800 LAMB CHOPS ※

FCS FCS-G2/P05

GENERATOR GN-0100 GENGHIS KHAN ※

EXPANSION TERMINAL ARMOR

 

BC-0800 LAMB CHOPS

推力 5801

上昇推力 5784

上昇消費EN 405

QB推力 18900

QB噴射時間 58

QB消費EN 480

QBリロード時間 65

QBリロード保証重量 80000

AB推力 8635

AB消費EN 372

近接攻撃推力 7603

近接攻撃消費EN 526

重量 1760

EN負荷 241

説明文

RaDの開発した中量機体向けブースタ

BC-0600 12345 の各種性能を調整したもので

長いQB噴射時間で体の負担を減らす配慮がされている

強化人間ではない初心者でもある程度扱えるだろう

 

GN-0100 GENGHIS KHAN

(詳細スペックは割愛)

RaDの開発した内燃式ジェネレータ

実態は「明堂」のリバースエンジニアリング品であり

ルビコンで調達できるもので代替したため少し違った

使用感になっている*8

 

レッドガンが公に離反すれば、ベイラムパーツもリバースエンジニアリングで使えるようになるだろう。

……尤も、撃破機体辺りの残骸から技術を回収しているので、やろうと思えばいつでも投入できるが。

 

この機体は、とにかく初心者に向けた構成になっている。

とりあえずトリガーを引きっぱなしでOKなマシンガンとリロードが完了したら適当に投げて良しなミサイル。真人間に耐えられるようにQBの特性を調整したブースター。肩武器との入れ替えは使用せずに操作量をさらに減らす。

さらには調達性も考えたフレーム選び。

これなら回避技術を叩き込めば後は実戦での経験でどうとでもなる。

 

「まだACの操縦が覚束無い貴様らにはこの機体が良いだろう。」

「やることはシンプルだ。ある程度の距離を保って敵がガラクタになるまで適当にトリガーを引き続ければ良い。戦術も連携もクソもない。これすらできないなら固定砲台の人員にでもなった方がよっぽど貢献できる。」

 

そう、ある程度の距離を保つのがミソだ。

そしてそれを体に叩き込むための訓練といえば……

 

「さて、シミュレータを起動しろ。今から戦闘訓練の始まりだ。」

「喜べ。この私が教官だ。……喜べと言ったが、この訓練が終わる頃に泣いたり笑ったりできるやつがいたら上出来だろうな。」

 

 

 

ここからはひたすら戦闘シミュレータを回し続ける。

 

フルBASHO機体にKIKAKUを積み、武器はパイル1本にする。

とにかく接近して殴り、蹴り、隙を見せればチャージパイルを叩き込む。

 

30分もすれば筋の良い奴はパンチに合わせて後方QBでの回避をし始めた。その間に横から鉛玉とミサイルがシャワーのように浴びせられる。

それでもスタッガーは取られずに次々と撃破し続ける。

 

 

『……俺さ、アーキバスやベイラム、封鎖機構の奴らが可哀想に見えてきたよ。"コレ"がフル武装してもっとすばしっこく飛び込んでくるんだぜ?』

 

『言われてみればそうだな。……捕虜にはたま〜〜〜に優しくしてやるか。今日の話でもしなガッ?!?!

 

「訓練中にお喋りする余裕があるとはな……武器を1個追加してレベルを上げた方が良さそうだな?」

 

この訓練ではこれまで使っていなかったブレード……いやパイルキャンセルを使って油断していた2人に急接近。背を向けていた奴をぶちのめす。

BASHOの堅牢さ故に落とせなかったが、そのまま拳でスタッガー延長、最後にパイルでトドメを刺す。

もう1人も逃さないように、蹴りからの拳とチャージパイルで沈める。

戦場での油断は命取りだ。……私もゲルニカの自爆で死にかけたしな。それを"実践"する前に知れたんだ。それだけでも彼らは幸運だろう。

 

『あの……休憩は?』

 

「戦場で疲れたら敵は休憩させてくれるか?……おっと失礼。どんな敵でも休憩はさせてくれるぞ?永遠にだがな。」

 

『…ッスゥー……そっすよね〜……おわああぁぁ!!

 

この後、3時間ぶっ通しで訓練、1時間休憩、3時間半ぶっ通しでやった。誰も泣いたり笑ったりできなくなっていたが……戦場に出て死ぬよりはマシだろう?

 

 

 

 


 

安いオマケ 〜訓練の様子を見た妹たちの会話〜

 

「……お兄様、教官役を楽しんでいませんか?」

 

「うん。すごくノってる。……それにしても鼻歌で歌ってるこの曲って何なんだろう。」

 

「わかりませんわ……お兄様もよく分かっていないようですし……」

 

「お兄様はパルスブレードを持っている時よりもパイルバンカーを持っている時の方が楽しそうですよね。あっ、生当てチャージパイル。」

 

「流石に普段から使っている私の方が上手いけど……あそこまで長時間ぶっ通しで集中力が持つかって言われると微妙ね。」

 

「621の場合はそれよりも前に敵を全滅させたからでは?」

 

「確かに。これまでで1番長かった戦闘は?」

 

「そうね……地下探査は途中で休憩しながらだったし、どんなに固い敵でも5分はかからなかったし……ベイラムの大部隊を相手にしたときね。それでも15分はかかっていないわ。」

 

「相変わらず末恐ろしい末っ子ですわ。」

 

「ちなみに、明日の訓練メニューはどうなると思いますか?私はお兄様がミサイル系の機体にして距離を詰める訓練にするに1票ですね。」

 

「ルビコン解放戦線は防衛戦闘が主なことを考えると、遮蔽を利用した中,長距離での撃ち合いに1票入れます。」

 

「ん〜……連携訓練……は練度的に無理だろうから620(距離詰め)に1票。」

 

「私は617(遮蔽利用)に1票ですわ。……私たちを教官役にすることは誰も微塵も考えていませんわね。」

 

「兄さんがパイルの楽しさに我慢できなくて明日も同じ訓練に1票よ。兄さんも兄さんで私たちのことが好きだから、あんな男だらけの場所に連れていこうとすらしないわよ。」

 

「お兄様もお兄様で独占欲が強いです。……もちろん、嬉しいですけど。」

 

「つまり、お兄は私たちの脳を焼いた責任を取るつもりがある。将来は安泰。」

 

「……独占欲の強いお兄様…監禁されて……いえ、逆にするのも……どれも魅力的ですわね。その後にあんなことやこんなことを……ブツブツ──

 

「……619が壊れましたし、今日はここまでですね。私は戻って(お兄様のベッドで)寝ます。」

 

*1
ウワアアァァ(61ニーサンの理性の悲鳴)

*2
1人は増援で出られるように寝ないで待機しているので、同時に睡眠を取れるのは最大3人になっている

*3
様子のおかしい(619)です。静かにさせてもらえると助かります。

*4
原文:不戰而屈人之兵、善之善者也

訳:戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり

*5
食料の販売等による利益。第三者(とは言っても解放戦線の息が掛かっている)を経由して、アーキバスやベイラムにも"足元を良〜〜く見た"価格で売っている。

*6
様子のおかし……くなっていませんでしたね。失礼しました。

*7
ルビコン解放戦線_標準中距離機体

*8
重量+1500程度、復元性能微減、容量,補充,出力微増





実は教官(というよりは軍曹?)役にノリノリな61ニーサン
今回は1週間しか期間が無い(流石に探索を再開しないといけない)ので、厳しさマシマシでお送りしています。
翌日の訓練は617の遮蔽を利用した撃ち合いが正解でした。景品としてお兄様のベッドに潜り込む権利が(妹たちの中で勝手に)与えられました。つまりいつも通りです。

ちなみにですが、オリジナルパーツの数値は他のパーツの数値を調整しただけなのでぶっ壊れ性能にはなっていない……はずです。
LAMB CHOPSは、ラム(子羊の肉)から。子羊を名前にすることで初心者向けであることを示しています。
GENGHIS KHANは、羊肉を使った料理ということでそのまんまジンギスカンです。

ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)

  • C4-617
  • C4-618
  • C4-619
  • C4-620
  • C4-621
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