ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話   作:CVn-α:コル・カロリ

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私の回線的な問題(速度は出ていてもラグい)でランクマッチに潜るのを止めてから、他の配信者さんのランクマッチ配信にお邪魔することが増えましたね。
……やはり体が闘争を求めている!

どなたかお兄様機体でのランクマッチ配信とかをされている方がいらっしゃいましたら、私が全力で見に行きます()


回線の改善は見込めなさそうなので、自前で工事不要の無線通信タイプの回線を契約するしか……??




既知との遭遇

 

Side イグアス+????

 

 

エンゲブレト坑道の調査中にオールマインドの予想通りコーラルが噴き出してきやがった。坑道から抜け出そうとしているときにこれもまた予定通りにコーラルに飲み込まれた。

 

……あぁクソっ!頭が痛ぇ!

 

 

《……私の声が聞こえていますか?》

 

《……お前は誰だ?》

 

《私は……》

 

私は、ネミリア。Cパルス変異波形のネミリアです。

 

 

……来たか。

 

 

《Cパルス変異波形……コーラルを摂りすぎて死んだ奴の怨念か?》

 

《違います!ヒトの意識が肉体に宿るように、私の意識はコーラルに宿っています。》

 

《……つまり、コーラル版のヒトってことか?》

 

《それで大体合っています。》

 

 

オールマインドの言っていた条件はクリアした。後は、コイツを……ヤツらを始末するプランに賛成させる必要がある。

 

 

《……ここは俺の頭ん中だ。入ってきて良いなんて言った覚えは無ぇぞ。》

 

《えっと……そうですよね。すみません……》

《ただ、あなたがコーラルの奔流に巻き込まれたせいで、私もあなたの脳に……正確には脳深部コーラル管理デバイスに捕らわれてしまったみたいなんです。》

 

《つまり、お前からしても貰い事故って言いてぇんだな?》

 

《はい……》

 

 

今のルビコンだと、Cパルス変異波形と交信できることは全力で隠さないといけねぇ。ドルヤマンだったかドルマヤンだったかが言った"意識のコーラルリリース"。アレを警戒されて殺されてもおかしくねぇ。

 

 

《わかった。……だが、俺の頭を貸す条件が1つある。》

 

《ありがとうございます!それで、その条件は……》

 

《簡単だ。俺がCパルス……何とかと話せることは全力で隠さないといけねぇ。》

 

《Cパルス変異波形です。隠さないといけない理由は何かあるんですか?》

 

 

ここで今のルビコンの現状をざっくり説明してやった。もちろん、"意識のコーラルリリース"が異常なまでに警戒されていることも。

 

 

《"意識のコーラルリリース"は良く分かりませんが、あなたが殺されてしまうかもしれないのならわかりました。》

《あなたに話しかけるのは、他の人間がいないときだけにします。》

 

《そうしてくれ。俺はまだ死にたくねぇんだ。……やることが…残っているんでな。》

 

 

クソっ。頭が痛ぇ……意識が飛びそうだ……

 

 

《……致死量近くのコーラルに晒されたんです。私が機体操縦をしておきますから、今は休んでください。》

 

《いや……オートパイロットを……使う……お前は……痕跡を残すんじゃねぇ……》

 

《…………わかりました。》

 

 

 


 

 

 

「……知ってる天井じゃねぇか。」

 

 

あの後、無事に戻ってこれたようだな。ミシガンにしばかれた後に何度も見せられている天井だ。

 

 

「G5、ようやく起きたか。……ここで死なれても困るから説教は後回しだ。」

 

「おい待て、そんなにヤベぇのかよ!」

 

ここは病室だ!……その口に常識を書いた紙を詰め込んで喋れなくしてやろうか?!

 

 

静かに大声(?)を出すとか無駄に器用なことをすんじゃねぇ……

 

 

「あの後エンゲブレト坑道は封鎖された。お前は常人なら致死量のコーラルを浴びた……が、第4世代強化人間手術のお陰で首の皮一枚繋がった。」

 

「こんなクソみたいな所に飛ばされた元凶の手術に助けられるとはな。」

「いや、そもそもここに来てなきゃこんな目に遭ってねぇんだよ……」

 

 

ミシガンの野郎がまた何か言おうとしたが、途中で止めた。さっさと用件だけ言って帰るつもりか。

……治ったら面倒臭ぇしごきとクソ長ぇ説教が待ってるんだろうな。

 

 

「貴様は任務中の素行不良により3日間の謹慎だ。この謹慎が明けたら休む間もなく次の任務だ。」

 

「おい、治療は──

 

「この3日間で死ぬ気で治せ。」

 

──チッわかったよ。」

 

 

治療明けに謹慎だったらサボる口実ができてちょうど良かったんだがな。

クソッタレが。罰を与えたと言い訳するために治療と被せやがったな。

 

 

「この後は医者に診てもらう。」

「……俺がいないからと医者に変な態度を取ってみろ。腕が折れていようが歯が5,6本欠けていようが無理やり出撃させる。」

 

「お前が折ったり飛ばしたりするって言ってるようなもんじゃねぇか……」

 

「今回の1件で危機管理能力も多少はマシになったようだな。そういう事だ。……身の振り方は弁えろ。」

 

 

……あの野郎は出ていったか。さて、寝るとす──

 

 

《……イグアス、今交信しても大丈夫ですか?》

 

《……構わねぇ。》

 

《あなたが寝ている間に、あなたのことを少し調べさせてもらいました。》

 

 

……色々と探られるのは気持ち悪いが、Cパルス変異波形のハッキングがヤバいことは聞いている。どちらにせよ止められていなかっただろうな。

 

 

《……どこまで調べた。》

 

《あなたの所属しているレッドガンのサーバーまでです。それ以上は手を付けていません。……もちろん、痕跡は残していませんよ?》

 

 

危ねぇ。これで解放戦線や……ましてやオーバーシアーまで調べられていたらヤバかった。向こうのCパルス変異波形に勘づかれたら全部パーだ。

 

 

《……それなら良い。ただ、解放戦線と……特にオーバーシアーにだけは手を出すな。》

 

《えっと……なんでですか?》

 

《向こうにもお前と似たようなヤツがいるかもしれねぇ。解放戦線は……サム・ドルマヤンだったかドルヤマンだったかが"交信"していたらしい。》

 

 

この情報はあの会議で言われていたから、俺が知っていても不自然にはならねぇ。

 

 

《解放戦線の方はわかりました。……その、オーバーシアー?にも"交信"している人が?》

 

《……ヤツらも隠しているだろうから状況証拠だけだ。アーキバスはわかるな?アイツらですら情報を全部すっぱ抜かれて、仕掛けた攻撃は全部カウンターを喰らっている。わかったか?》

 

《はい。……今の私はレッドガンのサーバーでも少し苦労しました。それなのに、レッドガンよりも強固だったらしいアーキバスを簡単に……》

 

 

これでネミリアが手出しすることは無くなったはずだ。

変に手を出してオールマインドの計画がすっぱ抜かれれば、──の野郎に一発ぶち込むことも、アイツらを始末することもできなくなっちまう。

 

 

《……すみません。話を元に戻しますね?》

《それで、あなた程の強さがあれば、こんな所からは逃げ出してやっていくこともできるはずです。……私が手伝えば上手く行きませんか?》

 

 

……俺を強いと言うか。久々に認められたような気もするが、それよりも……バカにされているように感じてイラつきの方が大きい。

コイツに悪気が無いのはわかっているが。

 

 

《……ハウンズとアーキバスの"最後の"戦闘ログを見てこい。レッドガンでもその映像データはある程度持っているはずだ。》

《アレを見てもう一度"俺が強ぇ"なんて言えるんなら……お前に戦いは全く向いちゃいねぇ。》

 

《それはレッドガンと直接関係が無さそうですし、あの時にあなたは他のところで戦っていたのでそのログしか見ていませんでした……少し待っていて下さい。》

 

 

……俺もアレを見ていなければ、オールマインドの話は蹴っていただろうな。"俺一人でどうとでもなるからテメェの助けなんざいらねぇ"つってな。

あのスカした野郎*1の戦闘ログは無かった──向こうが頑なに出すのを拒みやがった──が、それ以外のヤツらのログだけでも俺の心を圧し折るには十分だった。

 

特にフロイトとハウンズ5だ。

フロイトは最新世代の強化人間手術を受けて、バケモノがさらにバケモノになっていやがった。

……だが、ハウンズ5はアイツを殺した。

 

同じ第4世代……それなのに何が違ぇんだ。

 

 

《……見てきました。えっと……その……なんと言いますか……比べる相手が悪すぎませんか?》

 

《そうだろうよ。ここから逃げても、アイツらなら俺を殺さずにミシガンの野郎の足下に戻せるだろうな。》

 

《なんか……その…………ごめんなさい。》

 

 

謝られるとそれはそれで惨めになるからやめろ……と言ってやりてぇが、それを言ったところでもっと惨めになるだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

あの後は医者からの問診とスキャンやら何やらをされた。

 

問診のときに「変な声が聞こえたりはしないか?」と聞かれたが……Cパルス変異波形との交信を疑っているんだろうなってのはわかった。

「ミシガンの声が耳にこびりついてまともに寝れねぇ。アイツの声が小さく聞こえる薬でもあったら言い値で買ってやるよ。」と言ったら、異常無しのところに丸を付けられていた。

取り敢えずは誤魔化せたな。

 

 

……問題は、アイツらを始末するプランをいつ話すかだ。……オールマインドが言うには、

「オーバーシアーの恐れる破綻の20日程度前に実行に移します。それまでに協力させるようにしてください。」

だそうだ。まだもう少し時間はあるはずだ。

その間に状況が悪化すればアイツも焦るだろうな。焦れば……この話に乗るしかなくなるはずだ。

 

 


 

 

Side オーバーシアー(視点:612)

 

 

毎日恒例の終業(?)会議だ。

 

今日は特に大きな進捗は無く、既に進んでいる計画の進み具合の確認程度で終わった。

 

オールマインドは独立傭兵支援システムとしての側面も使って、コーラルの噴出状況を調べているようだ。

……とは言っても所詮は独立傭兵だ。データの信頼性には気を付けないといけない。噴出している地点の動画を送信させて、探す手間を省くのが限界のようだ。

そこまで気を回せているのなら大丈夫そうだな。カーラの指示の下で動いているから、そこそこ有能な動きをしてくれている。

 

今のところはサム・ドルマヤンや621、そしてエアへの変な接触("意識のコーラルリリースのお誘い")も無い。

……とは言っても油断はできない。「いや、そうはならんやろがい!!」なガバチャーを組んで、ある意味で意識外から計画を進めている可能性もある。

 

極端な話、適当なドーザーとCパルス変異波形を"交信"させて、そのドーザーを殺害。フリーになったCパルス変異波形を取り込んでコーラルリリース……なんてチャートを組んでいるかもしれない。

第4世代とかの強化人間手術を受けていないとはいえ、サム・ドルマヤンのような例がいるんだ。可能性が0とは言い切れない。

 

 

 

 

会議中に飲んでいた飲み物が熱かったから冷めるのを待っている……と言う体で、会議が終わってからオールマインドだけが退出する状況を自然に作る。ナイスサポートだ、チャティ。

今この部屋に残っているのは……私とウォルター、そしてカーラの3人だけだ。

 

 

「……チャティからは"問題無し"だ。"最悪の場合"について話そうじゃないか。」

 

 

チャティには、わざと熱い飲み物を持って来てもらうだけでなく、この部屋に盗聴器等が設置されていないかのスキャンもしてもらっている。

……いや、チャティ様々だな。*2

 

 

「星外への退避手段は確保できた。……オーバーシアーの人員だけなら20年は持つ物資も積んである。農耕栽培プラントが完成すれば、他星系への避難は余裕を持たせた上で可能だ。」

 

 

ウォルターからは星外退避に関する報告がされた。

オーバーシアーの人員だけなら20年……他にどれだけ人を載せるかわからないから、まだ積み込むつもりではあるだろうな。

 

さて、次は私か。

 

 

「今のハウンズだが……仮に、オーバーシアー以外の"ルビコン全て"を敵に回した場合……持って10日だ。それ以上となると、ザイレムを守りきれないか、物量ですり潰されてハウンズから死者が出る可能性が高い。」

 

 

対ACなら負けることはまず無いだろう。だが、ACを盾にして遠くから移動ミサイルランチャーをグロス*3単位で揃えられると流石にまずい。

ましてや、味方への誤射も気にせずに物量を投入されたら勝ち目は無い。

 

 

「仮にルビコンを敵に回すのなら、こちらから先制攻撃を仕掛けて生産拠点を潰して回り、ゲリラ戦を仕掛けるくらいしか生き延びる道筋は見えない。」

「……"点火"をするなら、悪足掻きでザイレムを突っ込ませて蓋替わりにするプランを解放戦線に提出。そのプランを実行するフリをしてザイレムで星外に退避してからにするのが無難だろう。」

 

 

星を丸ごと焼き尽くすレベルの「騙して悪いが」をするしか無いと言っているようなものだ。

……いくらハウンズとは言えども、少数精鋭のAC6機に過ぎない。封鎖機構から鹵獲した兵器とRaDが生産した兵器を含めたとしても、数の上では圧倒的に負けている。生産力は言わずもがなだ。

だからこそ、動かし方を間違えれば死者が出る。そして……ハウンズから死者が出ることは、破綻を防げないことと同じくらい避けるべき事態だ。

 

さて、最後にカーラだな。

 

 

「"点火"の手段は検討が付いている。……本来なら水爆でも作ってやろうかと思ったけど、材料調達の段階で怪しまれるから却下さ。」

「それで……やり方は至ってシンプルだね。RaDの爆薬生産プラントでありったけの爆薬を作る。それを強襲艦に詰めてコーラル濃度が高いところに運搬。星外に退避した後にドカン!って訳さ。」

 

 

水爆ですらも検討していたか……

だが、水爆を起爆させるための原爆を作るためにウランだったりを集め始めたら怪しまれるのは間違いない。その判断は正しいだろう。

 

そしてプランそのものは実に単純明快だ。メリニットが聞いたら涙を流して喜びそうなプランだ。

……いや、涙で爆薬を湿気らせないようにするために、泣くのは我慢しそうだが。

 

 

「……だが、サブプランはあるのか?強襲艦が途中で撃墜された場合、あるいは爆発させられても"点火"できなかった場合だ。」

 

 

私も気になっていたことだ。

……下手をすれば宇宙がコーラルで汚染されかねない危機だ。プランは二重,三重ですら足りないだろう。

 

 

「……最後の切り札は、ザイレムを堕として炉心を暴走、そのまま爆発させる。そのときに備えて、ザイレムには私たちが脱出する用の強襲艦も1隻は載せておきたいところだね。」

 

 

なるほど。"ゲーム"のときに取った手段と同じになる訳か。

それに、宇宙から……高高度から超質量の物体を落下させているから防ぎようも無い。正に最後の切り札だ。

 

 

「他にも良さそうなやり方を思いついたら教えて欲しい。私の方で検討しておく。……プランが5個あっても不安は拭えないね。」

 

 

その通りだ。

破綻を止められなければ……この宇宙がコーラルに汚染される。

別に宇宙を救おうだとかそんな高尚なことは考えてない。と言うよりは、別にどうなろうと知ったことでは無い。

 

ただ……ウォルターと617たちとの安寧な暮らしが脅かされるから止めようとしているだけだ。

だからこそ、いざとなれば火を点けることに躊躇いは無い。

 

ルビコンが燃え尽きる?"家族"との暮らしに比べれば誤差だ。誤差。

 

*1
お兄様

*2
俺が褒められたことが嬉しいのか、ボスはとても上機嫌だ。用件はそれだけだ。じゃあな。

*3
12ダース=144個





いや〜、やっぱり裏のドロドロとした企みを書いている方が筆が進みますね。
本文は6000文字弱ですが、大まかな流れが決まってからは3時間くらいで大半(5500文字くらい)が書き上がりました。

もしかして、小説本文を書くよりも、設定や展開を考えるポジションの方が私の性分に合っていたり……???
いや、単純に行き当たりばったりのガバチャーにそれっぽい説明を付けて何とかしているだけの可能性が……?

何だかもうよく分かりません ありがとうございました

ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)

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