ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話   作:CVn-α:コル・カロリ

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遅れました(切腹済み)

1番見切り発車な5周目への分岐後が始まります。
どんな感じに進めるかはMT並の固さで固められたのでどうにかなるはずです()



5,6周目共通パート(選択ミッションから分岐)
だまして悪いけど 依頼なのよ


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

612の依頼を受ける◀ ▶617たちの依頼を受ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

612の依頼を受ける617たちの依頼を受ける

 

 

 

 

 


 

 

Side 621

 

 

 私は、"人とコーラルの共生"を目指して"今の周"を生きている。だから、兄さんの手を取ることにした。

 

 

《レイヴン……ありがとう。私も、コーラルの側から全力でサポートします。》

 

「頼んだわよ。……まずは兄さんに報告するところからね。」

 

 

 

 ──────

 ────

 ──

 

 

 

「……なるほど。リリースプラントの防衛失敗か。」

 

「えぇ。姉さんたちからの"依頼"があったから、少なくともこれは確実よ。」

 

 

 兄さんはどうするか悩んでいる顔をしている。……無理も無いわ。姉さんたちは"第2のアイビスの火"を起こそうとしているんだもの。

 

 

「動機も、私とウォルターを"自由"にするため……か。確かに、コーラルが完全に無くなれば監視する必要は無くなる。」

 

「エアが生きていくのに必要な分は残すと思うけど、それ以外は全て焼き尽くすつもりみたいね。……でも、私は"人とコーラルの共生"を実現させたい。」

 

「わかっている。……だからこそ、"3周目"でコーラルリリースを引き起こしたんだろう?」

 

 

 そう。オールマインドに騙されていたような形だったのは癪だけれども、コーラルリリースこそが唯一の道だと信じていたわ。

 私が"今の周"で目覚めてすぐの頃は、もう一度コーラルリリースを引き起こして、今度こそ人とコーラルの共生を実現させようとしていた。……だって、コーラルリリースをした直後に"この世界"に飛ばされた(?)んだもの。その後がどうなったのかなんて見届けられていないから。

 

 それでも、兄さんや姉さんたちと一緒に過ごす間にわかったことがある。

 コーラルリリースを遂げたとしても、それは"人とコーラルの共生"ではないと。もっと歪なナニカ……人とコーラルの"融合"とでも言うべき存在になってしまうだけだと。

 

 

「そうよ。……でも、それは間違っているってもうわかっているわ。」

 

「それなら良いんだ。私だって、ヒトであり続けたいからな。」

 

 

 兄さんとは3年以上の付き合いになるけど、その付き合いの最初の頃から、脳を焼かれた強化人間とは思えない程に"人間"らしかった。多分、今の姉さんたちが感情豊かなのも、兄さんの影響を受けているから……だと思うわ。方向性は少し怪しい*1ところだけれども。

 

 

「それで、だ。……617たちには依頼を受諾したとして"潜入"して欲しい。なに、いざとなれば私と621の2人でヴェスパーの隊長格を全員排除すれば良い。」

 

 

 私と兄さんだけでヴェスパーを……

 ラスティが裏切る前提で考えれば、アーキバスからはⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅴ,Ⅶ,Ⅸの6機、私たちはラスティ含めて3機になる。数の上では2倍だけれども、流石に姉さんたちにも戦力を割くだろうから何とかできそうね。

 

 

「わかったわ。……それじゃあ、姉さんたちの所に行ってくるわ。」

 

「頼んだぞ。……ああ、617たちの計画に乗る動機を予め考えておく方が良いだろう。」

 

 

 そうね。予めカバーストーリーは作っておくに越したことはないわね。

 

 

 


 

 

 

「姉さん、入るわよ。」

 

「621……私たちの依頼を受けてくれるのですか?」

 

「えぇ。」

 

 

 だまして悪いけど 依頼なのよ

 ここで (計画を)話してもらうわ

 

 

「……正直に言えば、受けて貰えるかどうか自信は持てていませんでした。エアがいますから。」

 

「私たちのプランに乗れば、コーラルを……エアの同胞を焼くことになる。本当にそれでも良いの?」

 

 

 618姉さんが聞いてくる。……多分だけれども、私が兄さんに相談して潜入しに来たか確認しようとしているわね。

 兄さんは姉さんたちのことを大体お見通しね。……もちろん、姉さんたちも兄さんのやりそうなことは大体わかっているみたいだけれども。

 

 

 

 

「人とコーラルの共生に1番近づけたのは"2周目"だったわ。」

「でも……戦いを終えたとき、父さんは死んでいた……いえ、私の手で殺した。」

 

 

 "3周目"、そして"今の周"を生きてきて何年も経ったけれども、父さんの乗っていたHALを撃破したときの光景は鮮明に思い出せる。

 パイルバンカーでコアを抉り、動力系統を大きく破損させて……最後は、私に向けたコーラルライフル*2を撃たずに沈黙した。

 

 

「だから、全てが終わった後……人とコーラルの共生なんてどうでも良くなっていたわ。いっそのこと、あの時に父さんに撃たれていれば……殺されていれば良かったなんて思った。」

 

 

 エアは確かに傍にいてくれた。でも、父さんを喪った悲しみや喪失感は埋められなかった。

 エアで埋めたら、父さんは所詮その程度の存在だったことになってしまうし、エアを代わりの存在として見ていることにもなってしまう。……そんなことをすれば、2人共に顔が立たないわ。

 

 

「でも、今回は違う。アーキバスの最後の襲撃さえどうにかできれば、私の望む未来が……父さんが生きている未来に進める。」

「父さんは私を自由にしようとしてくれた。だから、今度は私が父さんを自由にさせる番よ。」

 

 

 父さんが生きている未来に進めるってところまでは、嘘偽りない本心よ。ただ、父さんを自由にさせたいか、"仕事"を最後まで手伝うかが違うだけで。

 

 

 

 

「それで……エアは構いませんの?コーラルを焼かれることになりますが、あなたは621の選択を受け入れたのですか?」

 

 

 やっぱりそう来るわよね。最悪の場合は、"1周目"と同じように決別されて、兄さんに計画を全部バラされるかもしれないもの。

 

 

 

 

「私もレイヴンと同じです。」

「コーラルリリースをした後になって初めて気付きました。私はレイヴンと共に生きていたいのであって、1つになりたいのではないと。」

「ですが……コーラルはそこにいるだけでその願いを壊しかねない。どれだけ手を尽くしても、いつかは致命的な汚染となり境目を無くしてしまう。なら、いっそのこと私が"最後のコーラル"になれば良い。そう思うようになったのです。」

 

 

 ……事前に考えていたカバーストーリー通りね。

 

 

「ルビコンを焼けば、この星から人間とコーラルは消え去るでしょう。そして、その後には私たちだけが残る。」

「少ない人数ではありますが、人間を理解したコーラルと、コーラルを理解した人間だけが残る。これもある種の"共生"と言って良いのでは……そう自分を納得させています。」

 

 

「……621、エア。疑ってごめんなさい。正直に言えば、お兄様から頼まれて潜入しに来たのではと思っていたんです。ただ、その心配は無さそうですね。」

 

 

 ひとまず、姉さんたちには怪しまれないで済んだわね。

 ただ、兄さんは

「潜入できた……と油断させて、621がいない時に本命のプランの相談をしている──なんてことも有り得る。とにかく、"潜入であることは最初からバレているかもしれない"想定で動いてくれ。」

って言っていたわ。

 ……中々難しいことを要求されているけれども、人とコーラルの共生を実現するためにやり遂げてみせるわ。

 

 

 

 


 

 

Side 612

 

 

「ブリーフィングの時間だ。」

 

 

 リリースプラント防衛戦に向けてのブリーフィングが始まった。

 

 617たちの計画はある程度掴めている。

 敵の動きに依存したプランであるから、計画立案の観点だけで評価すれば下策も良いところだ。しかし、大前提として私とウォルターに勘づかれ無いようにしないといけないので、それを考えればそうするしか無いのも頷ける。

 

 617たちには私が気付いていることを悟らせてはならない。無いとは思うが、強硬手段に出るかもしれないからな。

 ……そのときは、そこまで狂わせてしまった私の責任でもあるが。

 

 話が……じゃなくて思考が逸れたな。

 という事で、計画の立案にあっては「戦力集中の原則」をベースにした。

 私がハウンズ全体の指揮権を握ることで、流れ弾をプラントに当てられないような動き方を指示すれば良いだけだ。それだけで話は簡単に終わる。そのためにも可能な限り617たちと離れないようにした。

 

 

「今回ハウンズで対処するのは、ヴェスパーの隊長7機になる。だが、解放戦線のスパイであるV.IVはここで裏切る可能性が高いため、実際はハウンズ側7機 対 ヴェスパー隊長6機となるだろう。」

 

「戦闘においては、基本的に集団でかかる。機体性能だけなら向こうが上だ。よって、集団戦の練度でその差を埋める。」

 

 

 ハウンズの機体構成では、EN武器に対する防御力が弱点になっているからな。1対1に持ち込まれると、適正距離の相性が悪く、その上で不意の横槍を入れられると撃破されかねない。

 だから、私が最前線で回避タンクの役目を担う。特にフロイトからのターゲットは私が全て受け持たないとだ。

 

 

「私がフロイトの足止めと、最前線で他のヴェスパー隊長からのヘイトを集める。浮いた敵に火力を集中して1機ずつ撃破するんだ。可能なら優先して欲しいのは……実力的にも落としやすく、EARSHOTを持っているV.Ⅶだな。」

「フロイトの足止めに精一杯で私が指示を出せない場合、誰に火力を集中させるかは619が指示を出せ。」

 

 

 619に一部指揮権を委ねる場合が出てくるかもしれないが、その時はその時で私に余裕が無い……即ち、対応をしくじれば私が撃破されるかもしれない状況だ。そこで"流れ弾"を狙うようなことはしないだろう。

 

 

「「「「「了解(ですわ)(よ)。」」」」」

 

 

「それと最後に……生存を最優先で行動しろ。最悪の場合はリリースプラントは放棄する。なに、後で奪還すれば良いだけだ。生きていればどうにでもなる。」

 

 

 

 


 

 

 

 リリースプラント防衛のために各自が配置に付いた。

 ブリーフィング通り、レッドガン部隊にはMT群や非隊長格ACの対処を任せ、ハウンズで隊長6機(ラスティはここで裏切る前提なのでカウントしていない)を相手取る算段だ。

 

 だが、レーダーで捉えている機体は6機。1機が別行動をしていることになる。

 そして、その別行動をしている1機の情報は……

 

 

『612、単独行動している機体の情報だ。解放戦線の偵察兵による報告から、ゲルニカの可能性が極めて高い。』

 

「ゲルニカと思われる機体だけが別行動か。単独でレッドガン部隊に突っ込ませるとしたら少し不自然だな。……621、向こうに行って迎撃を頼む。レッドガン部隊が本来のターゲットに集中できるようにしてくれ。」

 

「了解よ。」

 

 

 不安要素であるゲルニカにはこちらの切り札である621をぶつけられる。向こうの切り札であるフロイトは私が抑えれば良い。

 仮にゲルニカがフロイトと同程度だとすれば……ミシガン,ナイルのコンビでは荷が重いはずだ。621を当てる判断は間違っていない。

 621がゲルニカと接敵するまでは……10分は掛かるな。その前にこちらが接敵するだろう。

 

 

 


 

 

 

 あれから5分程経過し、こちらもそろそろ接敵する頃合になった。

 

 ……ミシガンからの通信か。今はゲルニカと戦闘している頃だろうな。

 

 

『ハウンズリーダー、悪い報せだ。……レッドガンではゲルニカを止められない。』

 

「遅滞戦闘に徹しろ。そちらにはハウンズ5を既に向かわせている。到着見込みは5分後だ。」

 

 

 やはりフロイトと同程度と見積もったのは正解だったか。……いや、下手をすればフロイトよりも上と見積もるべきだな。

 レッドガンが多少なりともゲルニカを削っていれば、それだけ621の負担が減る。

 

 

『1機だけで良いのか?』

 

「ハウンズ5の実力なら、あの時の模擬戦で知っているだろう。フロイトと同格か……やや上回る程度なら対処してくれる。」

 

『わかった。余裕ができたら援護してやる。』

 

 

 いつものアメリカ軍人的な言い回しが全く無かったな。かなり切羽詰まった状況と見るべきだ。

 

 

「621、レッドガン部隊とゲルニカが既に交戦しているが、かなり逼迫しているようだ。フロイト以上だと思ってかかれ。」

 

『了解したわ。』

 

 

 少しリスクは増大するが、こちらを早めに片付けて621の援護に向かうべきか?……いや、それでは遅いかもしれない。カタフラクト(RaD改修モデル)を向かわせよう。

 

 

「ウォルター、RaDのカタフラクトを621の所に向かわせてくれ。621が必要としなくても、その時はレッドガンの穴埋めをさせれば良いだろう。」

 

『……向かわせた。ラスティが裏切らなかった場合は数的不利の比率がさらに大きくなるが大丈夫か。』

 

「その時は何とかしてみせるさ。……念の為に技研都市で回収した機体の起動準備を進めて欲しい。いざとなればエアにも参戦してもらう。」

 

 

 打つべき手は全て打った。後は敵を撃破するだけだ。

 

 

 


 

 

 

 こちらも敵ACが目視圏内に入った。いつでも攻撃できるし、攻撃されてもおかしくない状態だ。

 

 ……陰険メガネからの通信か。どうせロクなものではないだろう。

 

 

『降伏勧告です。既にプラントはアーキバスの総力で以て包囲しています。大人しく降伏すれば……本社による裁定が下るまでの間、人道的な扱いは保証しましょう。』

 

 

 2000%罠*3だな。お前の信用度は地の底を突き抜けてルビコンの裏側まで貫通している。

 

 

「どうせ、"捕らえたら即座に殺せ"*4なんて指示を受けているんだろう?……元よりお前たちは全員ルビコンから退場させるつもりだ。そちらから来てくれて手間が省けた。」

 

 

 どうせスネイルのことだ。悪辣な手であれば息をするように出てくるに違いない。

 

 何より、ホーキンスを生かすためにメーテルリンクとペイターを生贄にする判断すらできるような奴だ。組織運営目線での"損切り"の判断に関しては一流だろう。

 そんな陰険カタツムリなら、本社から生け捕りにする指示があったとしても、戦闘中の事故扱いにして無視するはずだ。エアのハッキング能力で脱走をサポートされ、そのまま帰還して戦線復帰されたら堪らないだろうしな。

 

 

『こちらも目障りな猿どもを駆逐するつもりでしたから、群れているのは好都合です。』

『あぁ……だが所詮は猿か。戦力の差もわからないほどの無知蒙昧さだ。既にレッドガン部隊はゲルニカによって半壊させた。えぇ、旧世代の強化人間と言えども、適切に使えば戦果に繋がる。』

 

 

 やはりレッドガンはそこそこの被害を受けていたか。だが、半壊というのはこちらを萎縮させるための嘘だろうな。それならミシガンからの救援要請がもっと切羽詰まったものになっていた……あるいは戦線から離脱していたはずだ。

 

 

 

 

……待て、旧世代の強化人間だと?

 

 

 

 

 

 

 

 

『本来は保険のプランでしたが……やはり方針は間違っていなかった。ゲルニカの"素材"にして正解でしたよ。』

 

 

 

 

 

 

 

──強化人間:C4-622を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふむ、この戦いをどうするかの方針は決まったな。フロイトはさておき、誰から真っ先に殺すべきかを。

 いや、真っ先に殺したらダメだな。殺してくれと懇願するような苦痛に塗れさせながら……やっぱりなる早で殺そう。生かしておけば何をしでかすかわからないからな。

 

 ……いかんな。冷静さを保てていない。これから始まるのは文字通り総力戦だ。前線指揮を執る私が冷静さを欠けばそこのクソメガネカタツムリの思う壺だ。

 

 

ハハッ……やりやがったな陰険カタツムリクソメガネが。お前、楽に死ねると思うなよ?

 

 

*1
愛情がベイラムのタンク脚でも積めないくらい重かったりそっち方面ね

*2
IB-C03W1: WLT 011

*3
想像の20倍ロクでもない罠:の意

*4
つまり、嘘こそついていないが、「本社からの裁定は既に下っているから人道的な扱いはされない&そもそも殺すからそんなの関係無い」ということだな。





5周目の構想は、どんな敵とどんな目的で戦うかは決められたので、後は細部を詰めていくだけ……のはずです。いつも通りオリチャーが降ってくるかもしれませんからね()

さて、次話では集団戦の描写をしないといけないのですが、敵味方入り交じる戦況を上手に書ききれるか 心配だ… けれど ずっと楽しみです

エア「様子のおかしい作者です」

ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)

  • C4-617
  • C4-618
  • C4-619
  • C4-620
  • C4-621
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