ハウンズ美少女概念の世界線で重い感情を向けられる話 作:CVn-α:コル・カロリ
あの……1個前の掲示板回で「ラインの乙女の小説構想が脳内にリリースされた(書くかは不明)」と言いましたが……
この話を投稿する段階で、いつの間にか9000文字弱書いちゃったんですよね()
書ききったら……2万文字は……超えないよね??(圧倒的不信感)
それと、最初の頃に投稿した話のリメイク(?)もしたいんですよね。今の執筆力ならもうちょっと良い感じにできるんじゃないかと思っていまして……
仮にするのであれば、リメイクした話から順次差し替えて、リメイク前の話は外伝未満のオマケの後の章に移動させて残しておく……みたいな形で検討しています。
特に、最初の方の話はセリフの比率が高くて、内心の掘り下げとかが甘かったのを少し後悔しております。
"重い感情を向けられる話"なのに内心の描写が薄いのは、ブルートゥもビックリのタイトル詐欺になってしまいかねないので()
Side 617
お兄様がフロイトを撃破して、一度補給のために後方へ下がりました。現在はV.Ⅶが620によって撃破されて、残すところはⅡ,Ⅲ,Ⅴだけです。こちらは私と618,619,620,元V.Ⅳで5対3。質でも数でも上回っているので、負ける可能性はほぼ0になりました。
ただ、強襲艦隊に対して何やら変な指示を出しており、それについては要警戒と言ったところです。
『強襲艦隊、全艦コードKAの入力完了。次の指示を。』
『……今回は勝ちを譲りましょう。だが、最終的な勝者はアーキバスでなければならない。惑星封鎖機構はもはや死に体となり、時間さえあれば星間企業の物量ですり潰せる。』
『……カーラ!チャティ!アイスワーム砲を起動してくれ!!迎撃用意だ!!』
お兄様は何かを察したようです。アイスワーム砲……迎撃……
まさか、強襲艦隊の一斉攻撃でリリースプラントを破壊しようと?!
『わかった。チャティ!聞いていたね!!』
『……ああ。制御プログラムをRaDのコンピューターで起動した。俺はカタフラクトの操作で忙しい。それで上手くやってくれ。』
『頼んだぞ。』
チャティがカタフラクトの操作を……まさか621が苦戦しているのでしょうか?ただ、そこはお兄様が気にかけることで、今の私が気にかけることではありません。
目の前の戦闘に集中しましょう。
V.ⅤはⅡ,Ⅲと合流して引き気味に射撃戦をしています。Ⅲのコンテナミサイルと陰険クソ眼鏡の垂直プラズマミサイルが少し鬱陶しいですが、数の差を覆すほどではありません。
『これから私は強襲艦隊の迎撃に向かう。ここは任せたぞ。』
『私が向かっても良いのだが。』
『HOKUSHIで空中機動戦ができるのか?私のYABAなら焼き切りでまだ何とかなるが。』
『なるほど。そういう事なら任せた。』
お兄様は強襲艦隊の迎撃に向かうようです。ジェネレーターの特性から、元IVを向かわせるよりも自分で動く方が確実だと判断したみたいです。
そんなことを考えながらも、体は無意識に弾幕を張っていてクソ眼鏡がスタッガー。元IVがレーザースライサーで切り込みましたが……
『所詮は土着の犬風情が……舐めるなよ!
アサルトアーマーで接近を拒否……と思ったら、元IVも返しのアサルトアーマー。この間に側面に回り込んで弾幕を叩き込み、スタッガーを確実なものにします。
『これはちょっと宜しくないかな。』
スライサーの攻撃を中断させるためにⅤが4脚の蹴りで割り込み。元IVは後退してスライサーの攻撃を中断しました。スライサーでクソ眼鏡のAPは3割程度しか削れませんでしたが、構いません。どう足掻いても有利はこちらにありますから。
このまま攻撃を続けましょう。
『カーラ、私はプラント北側の強襲艦隊を叩く。南側を任せた。』
『わかったよ。チャティが用意してくれたプログラムで全弾命中させてやるさ。』
お兄様とカーラも強襲艦隊の迎撃に移ったようです。……正直に言えば、この迎撃に失敗してプラントが破壊されれば良いのですが。ただ、お兄様が撃破されるのは以ての外なので、カーラが外すことを願うしか無いのでしょう。
再び陰険クソ眼鏡に攻撃を集中させて、数的有利をさらに広げようとします。後方に下がろうとしても、元IVが回り込んでそれを阻止。元IVを妨害しようとすれば、私たちでその動きを潰す。ある程度の役割分担が完成しつつあります。
『これが"ウォルターの猟犬"の実力か。個人の技量もだが、連携の練度が高いな。……全く、ここで裏切っていなかったらと考えると恐ろしいな。』
通信で話しかけられますが、無視一択です。戦況に影響のある情報ならまだしも、そうでないなら価値はありませんから。……これは、後でお兄様の耳元ASMR1時間で"上書き"してもらいましょう。
お兄様の独占欲は感じ取れていますが、私たちも同じくらいの独占欲──いえ、"被"独占欲とでも言いましょうか──を抱えています。
私たちが"計画"を立てたのも、他の人間が不要だからです。高度な機材のメンテナンスなどは外部の人間に任せる他ありませんが、精々許容できてもその程度です。
恐らく、強化人間手術によって自らの過去を無くした反動で、家族──もちろん、お父様やお兄様、618たちですが──に執着しているのでしょう。特にお兄様は、過去に家族を──613先輩たち──を喪った経験も相まって、人一倍強いのかもしれませんが。
そうこうしている間にクソ眼鏡が再度スタッガー。アサルトアーマーは使い切っているはずなので、近接拒否はもうできないはずです。
『これは……622の分!』
620がチャージしたパルスブレードで突撃し、一閃。直後にQBで後方に下がりました。
「『今度は……これまでの621とお父様の分!』」
私と620でSONGBIRDSを叩き込みます。チッ、まだAPが残りやがりました。さっさと死ねばいいものを。
最後に全員で残りの火力を叩き込みましょう。
「『『『これは!622を喪ったお兄様(お兄)の分!!』』』」
私のガトリング、618のチャージレーザーライフル、619の垂直ミサイルの一斉射、620のミサイルとダケットが叩き込まれる。
『私は……企業だぞ?!最後のプ──
「さっさと死になさい。」
AQBで急接近。ガトリングをコアにめり込ませる勢いで撃ち込みます。このクソ眼鏡は生かしておくと何をしでかすかわかりません。ここで確実に殺しましょう。
死体は原型を留めないでしょうけれども、その方が記憶の片隅に追いやるのは楽です。
断末魔を上げさせることもなく、コアを完全に破壊。
……別にスッキリはしませんね。殺したところで622は帰ってこないのですから。まぁ、心残りにならないだけマシでしょうけど。
「クソ眼鏡の撃破を確認。コアを完全に破壊したので、生存している可能性は万にひとつも無いはずです。」
『良くやった。余裕があれば、トドメにSONGBIRDSを撃ち込んでおけ。ガトリングだと、コックピット付近の装甲板に受け止められて中身が生きている可能性が排除できな──
何の躊躇いも無くSONGBIRDSを撃ち込みます。
──仕事が早いな。残りのヴェスパーも任せた。』
ここまでくれば、残りのⅢとⅤは消化試合も同然です。4脚特有の蹴りの広さは厄介かもしれませんが、それは少し距離を空けておけば良いだけのこと。余程のことが起きない限り、私たちから被撃墜は出ないでしょう。
『どうやら… まともに眠れることは… 無さそうだ…』
「V.Ⅲの撃破を確認。敵機、全滅です。」
まともに眠れない……622の"計画"に携わっていたのであれば妥当な末路です。精々地獄でクソ眼鏡共々苦しんでいれば良いでしょう。
『……10。こちらも強襲艦隊の撃破が終わった。』
『ほぼ同時かい。全く、こっちは一発でぶち抜ける砲を使っているのにこうなるなんてね。』
強襲艦隊も完全に撃破されたとなれば、私たちの"計画"は完全な失敗に終わりました。お兄様が同じ戦場に立っていた以上、こうなる可能性は高いと思っていましたが。……それはそれで、お父様の計画が成功する(見込みが高くなる)ので悪くはありませんが。
『ハウンズの戦闘は終わった。帰還するぞ。……お前たち、良くやった。』
『ウォルター、621から優先的に拾ってくれ。一番疲労がたまっているはずだ。』
『ああ。』
私たち全員が、無事にハウンズの中央氷原基地に帰還することができました。
621の機体は特に損傷が激しく、少なくとも4日程度はメンテナンスや修復で動かせないそうです。リペアキットは、あくまでも傷を埋めたりして"誤魔化している"だけですから。
当の621は、コックピットから降りてきてからお兄様に抱きしめられていました。随分と珍しいことに、お兄様から駆け寄って抱きしめに行った形です。……そうなるのも無理はありませんが。
「621……お前に一番大変な役目を任せてしまったな……」
「良いのよ。兄さんに"姉として任せる"って言われて……兄さんからの信頼が嬉しかったわ。事が事だけに素直に喜べないけれども。」
「そう……だな……本来は、私が"兄"としてやるべきことだったが。」
お兄様からすれば、これで家族を喪うのは2度目です。私たちは直接の面識が無い613先輩たち、そして今回の622。今のお兄様はきっと苦しんでいるでしょうが、その苦しみの大きさは私には計り知れないものです。
「お兄様、全部1人で背負いこもうとするのはいけません。戦闘はお兄様と621には及びませんが、それ以外のことなら私たちにも任せてください。」
「お兄……私たちって、そんなに頼りない?」
「618?!どこでそんなものを覚えて……?!」
618が上目遣いをしながらお兄様を見つめています。効果は抜群のようです。……私がやっても効果は薄いと思いますが。*1*2
「お兄様が私たちに任せてくれないのでしたら、無理やり奪ってしまいますわ!!」
「お兄様のすることを無くして、私たちで"囲って"も大丈夫なようにする……それはそれで夢がありますね。フフフ……」
あくまでも、私たちの最終的な目的は"お父様とお兄様の生存"です。620が言うように監禁してしまうのも……いえ、ですが、自由を奪いたくはありません。
だからこそ、コーラルを焼き払った上でルビコンを私たちだけの楽園にするつもりだったのですが……さて、これからどうしましょうか。
「まあ、その……なんだ。お前たちなら悪いようにしないと思っているからな。"仕事"が終わったら私のことは好きにしてくれ。」
「……兄さん、言質取られても良いの?」
「ああ。……正直な話、"仕事"が終わった後、何をしたいのかは全く決まっていない。だから、お前たちのやりたいことに付き合おうかと考えていてな。」
私たちの……私のやりたいことですか。
お父様とお兄様が自由になったときには、私たちも同じように自由になっているはずです。そして、その時に私たちが何をするのか……どんな生き方を選ぶのかは深く考えていませんでした。
それこそ、お父様とお兄様がいれば良い。そう考えていましたから。
お兄様は"ウォルターの猟犬"であることに誇りを持っています。もちろん、私たちもそうですが。故に、"ウォルターの猟犬"でなくなった後……"仕事"が終わった後のことを深く考えてはいませんでした。
確かに、私たちは"自由"を求めています。ですが、その自由の"使い方"までは考えられていませんでした。
あまり考えたくないことですが、私たちの"計画"が成功していた場合……"仕事"に失敗した挙句、すべきことを全て失って燃え殻のようになってしまったお父様とお兄様を見ることになっていたのかもしれません。
……私たちもまだまだ未熟ですね。特に精神面は……私たちよりも長く生きているお父様にも、家族を喪ってもなお"兄"であろうとし続けたお兄様にも遠く及びません。
ある意味では、今回は失敗して良かったのかもしれません。
……もしかすると、お兄様は私たちの"計画"を薄々察していて、それを自然な形で阻止されたのかもしれませんが。
「正直に言うと、私もやりたいことは決まっていません。お兄様のしたいことを手伝えれば……そう考えていましたから。」
「そうか……ははは。私たちは似た者同士だな。」
Side 618
リリースプラントの防衛に"成功"してから、ルビコン解放戦線とオーバーシアーはプラントの建設をさらに加速させている。
一方、私たちはアーキバスやベイラム、時々封鎖機構の残党狩りをしている。
AC以上の大型兵器は最初の1週間程度を過ぎてから見かけなくなった。もはや組織的な抵抗と言うよりは、解放戦線の捕虜になりたくない一心で悪足掻きをしているだけなのかもしれない。特に、アーキバスは再教育センターやファクトリー周りで恨みを買っているから、捕虜にされずに「抵抗が激しかったから殺した」*3として処分されてもおかしくない。
そのせいか、お父さんが星外への安全な待避を交渉で持ちかけると投降する光景が頻繁に起こっている。私たちを倒して逃げ出す?あのクソメガネたちが束になっても私たちには勝てなかった。それなのにそんな選択をする人間がいれば、きっとコーラルをキメた直後に違いない。
それと、お兄からの指示で技研都市の見回りをする機会が増えた。表向きは"残党による自爆テロじみた攻撃の警戒"と言われている。もちろん、一番の目的は"オールマインドの本体の探索"。オールマインドが技研製のAIなら、技研都市のどこかに本体があってもおかしくない。
それに、もしも技研都市で何も手掛かりが無ければ……技研製AIの出自が嘘であることの判断材料にできる。お兄はそんなことを言っていた。
「お兄、今日のパトロールが終わった。」
『了解。パトロール中のレーダー情報も受信できた。帰投して休んでくれ。』
「了解。」
それにしても、エアが主軸になって技研都市を調査しているけれども、生きているサーバー、あるいはアイビスの火以降稼働した形跡のあるサーバーはほとんど見つかっていない。あったとしても、オールマインドが関わった形跡は見つかっていない。
仮にオールマインドが技研製AIでないとするなら……一体何なんだろう。別の組織が作ったAI?それとも……まさかエアみたいなCパルス変異波形がAIのフリをしている?でも、それならエアが"同胞"に気付くはず。
……考えても分からない。でも、これはお兄やお父さんの領分だから、何か気付いたことがあったら伝える程度で良いって言われている。
お父さんとお兄から招集がかかった。"招集"ってことは……また大きな戦いが始まるのかもしれない。でも、解放戦線とは協力関係を築いているから大丈夫なはずだし……もしかしてオールマインドの本体が見つかったとか?
「全員集まったな。今回招集したのは……再び、ハウンズとして全力出撃をする可能性が濃厚になったからだ。」
お父さんから伝えられたのは、私の予想通り戦いの兆しだった。
「今回の敵勢力は……惑星封鎖機構だ。」
惑星封鎖機構?アイツらはアーキバスが壊滅させて、残りは私たちで狩り続けている。そんなに大規模な戦力が残っているはずは……
「アーキバスによってベリウス地方がある大陸の戦力を排除されてから、封鎖機構は追加戦力の大規模な派遣を行っていた。それがおよそ1ヶ月後に到着、再びルビコンを支配下に置こうと作戦行動を開始する見込みだ。」
そうだった。封鎖機構は"政府"が管理している一組織だから、戦力を色んな所から掻き集めることができる。これまでは現有戦力で対処できる見積もりだったから、星外からの追加派遣が無かっただけで。
「この情報は、お前たちが捕縛した封鎖機構構成員からの尋問で得られた情報だ。……俺たちを逆に脅して、解放させるつもりで言ったようだが。まさか中将クラスの将官が半ばゲリラのように潜伏していたとはな。」
「そして、その追加派遣の戦力には……極めて高性能な機体が含まれている可能性が高い。
HC6機をまとめて相手にしても余裕で勝つ……となると、少なくともお兄か621でもないとタイマンすらできないかも。私たち5人でかかれば勝てるかもしれないけれども、他の戦力の横槍があると厳しいかもしれない。
オールマインドの本体も見つけて対処しないといけないのに……落ち着いてお父さんやお兄と今後のことを考えられるようになるのは、もう少し先になっちゃいそう。
……はあ、早く私たちに平穏の訪れんことを。
今回のサブタイトル「最後のプラン?そこに無ければ無いですね」は、
アーキバス視点→お兄様とカーラが強襲艦を全部撃墜したから"最後のプランは無くなった"
封鎖機構視点→外から持ってくるから"最後のプランはまだある"
というダブルミーニング的なものになっていました。
ハウンズシスターズで1番好きなのは?(1位になると、お兄様との単独添い寝権が(お兄様に無断で勝手に)与えられます。)(あらすじにイメージ画像があるので是非参考にして下さい。)
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