比企谷くんと坂柳さんが行く実力主義の教室へ   作:黒男

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すみません。だいぶ遅くなりましたが2話めです。今回は説明回です。原作読んで思ったのですが茶柱先生が端末をクレジットカードみたいなものと言っていましたが自分にはクレカよりデビットカードに近いなと思いました。


第2話

 チャイムが鳴るとほぼ同時に、スーツを着た一人の女性が教室へと入って来る。見た目からの印象はしっかりとした、規律に厳しそうな先生•••なんだがどうもある教師の影というか雰囲気が似ている気がする。残念な人の感じがするのは気のせいだろう。たぶん、おそらく、きっと。

 しかし、タワワに実った果実がシャツからこんにちはしていて非常にけしからん!目が離せられん!これが万乳引力の力だというのか!?

 

「新入生諸君。私はDクラスを担当することになった茶柱佐枝だ。普段は日本史を担当している。この学校には学年ごとのクラス替えは存在しない。卒業までの3年間、私が担任としてお前たち全員と学ぶことになると思う。よろしく。今から1時間後に入学式が体育館で行われるが、その前にこの学校の特殊なルールについて書かれた資料を配らせてもらう。以前入学案内と一緒に配布はしてあるがな」

 

 前の席から見覚えのある資料が回って来る。合格発表を受けてから貰ったものと同じだな。内容も変わらず同じだ。

 学校に通う生徒全員に敷地内にある寮での学校生活を義務付ける軟禁生活に、在学中は特例を除き外部との連絡を一切禁じていること。 地獄かな?

 たとえ肉親であったとしても学校側の許可なく連絡を取ることは許されない。 コレらがなければ良かったのに。資料を渡してきた時のクソ親父のあの満面の笑みが今もなお頭の片隅にこびりついて消えてくれない。そしてあの言葉だ。

 

「おめでとう八幡!晴れて東京にある高校に合格だ。良かったな!ついにお前も寮生活での1人暮らしだ。小町の面倒は俺が責任を持って見るから安心しろ!そうか、そうか!お前も嬉しいか!俺も嬉しいぞ!ハーハッハッハッハッ!」

 

 あの夜初めて親を絶対に許さないノートに書いた。当然ながら許可なく学校の敷地から出ることも固く禁じられている。 地獄だな!

 しかしその分、生徒たちが苦労しないようにと数多くの施設も存在する。カラオケやシアタールーム、カフェ、ブティックなど小さな街が形成されている感じだ。大都会のど真ん中にしてその広大な敷地は 60万平米を超えるそうだ。小町に逢えなければ意味がないが。

 そしてもう1つこの学校には特徴というか不穏な響きのシステムがある。それが Sシステムという謎のシステムだ。

 

「今から配る学生証カード。それを使い敷地内にあるすべての施設を利用したり、売店などで商品を購入することが出来るようになっている。それらはポイントを消費して使用することができる。クレジットカードのようなものだな。学校内においてこのポイントで買えないものはない。学校の敷地内にあるものなら何でも購入可能だ」

 

 何でもってなんだよ。敷地内にあるものってことはこの学校も含まれているってことか?じゃぁ学校を平日に休むことも出来るし小町に連絡を取ることもポイントを使えば可能なのか?漠然としすぎて分からん。

 そしてなぜ現金ではなくポイントなのか。ポイントの方が現金よりも流通が見えやすく管理または監視しやすいからなのか。

 ポイントは学校側から無償で提供されるらしい。無償というのがコレまた胡散い。

 

「施設では機械にこの学生証を通すか、提示することで使用可能だ。使い方はシンプルだから迷うことはないだろう。それからポイントは毎月1日に自動的に振り込まれることになっている。お前たち全員、平等に 10万ポイントが既に支給されているはずだ。なお、1ポイントにつき 1円の価値がある。それ以上の説明は不要だろう」

 

 多くない?!確かに10万円分のポイントが振り込まれている。教室が煩くなるのも納得だ。

 なおも茶柱先生の説明は続きがあり要約するとポイントは卒業後に学校が回収、現金化は不可。ポイントは他人に譲渡可能。ただし、カツアゲなどは厳禁。学校側はイジメなどには敏感。

 説明が終わったのか茶柱先生は質問がないか聞いて周りを確認して教室を出て行った。

 さて、気になることを頭の中で整理してメモしておくか。

 クラス替えがない、学校の敷地内なら何でも購入可能、入学祝いに平等に振り込まれた10万円分のポイント、価値と可能性、毎月1日に自動的に振り込まれるポイント、他人に譲渡可能のポイント、学校内での異常なまでの数のカメラ、このぐらいか。

 しばらく考え事をしていたら綾小路が話しかけてきた。

 

「少しいいか比企谷。堀北とも話してたんだが比企谷はこの学校をどう思う?寮生活や敷地外に出ること、外部に連絡できないことを踏まえても緩すぎないか?オマケに10万円分のポイントの支給だ。そして希望する進学先に就職先の合格率だ。各分野に特化した学校は全国にあるが全ての分野に対して希望通りに進学・就職出来る学校なんてあるのか?いくら国が主導といえども限界があるんじゃないか?」

 

 俺がメモして考えている時に2人はそんな話しをしていたのか。綾小路お前は俺と同類だと思ったのに裏切り者め!相手が堀北だから羨ましくなんてない!ないったらない!

 

「そうね。綾小路くんと同じ考えなのは甚だ不本意なのだけれど。誠に遺憾ながら同じ意見よ。クラスの雰囲気を見る限りあまりにも緩すぎる。このまま卒業して終わりなんてあり得るのかしら?比企谷くんの考えはどうなのかしら」

 

 2人はこの状態を異常と感じているのか。周りを見てもそんなことは気にせず学校が終わったらどこに行こうか何を買おうかで話し合っている。

 それより君たち仲良くなるの早くない?俺が話しかけたら「そ、そうなんだ。ま、まぁよろしく」みたいな感じで早くどっか行けよオーラ全開かそそくさとその場から消えていくのに・・・。いかん。思い出したら悲しくなってきた。

 本題に戻ろう。まぁ、確かに中学卒業したての子供にポンと10万渡すのは怪しいよな。それが卒業までの3年間続く感じに言われたらな。確証はないから多くは言えないが。

 

「毎月10万円分卒業まで支給されてラッキー!・・・なんて言えたら人生楽しいだろうな。『上手い話には裏がある』なんて言う言葉もあるし警戒していた方がいいんじゃないか?茶柱先生はポイントを貯めても得はないって言ってたけど貯めれるなら貯めといた方がいいだろうな。いざという時にポイントがなくて何もできないなんて状況になったら目も当てられない」

 

「だが毎月1日にポイントが支給されると茶柱先生が説明していたじゃないか」

 

 綾小路のやついきなりなんだ。急に品定めをするような目をして。そういえば綾小路のやつ最初の会話の時は捨てられた犬みたいな反応だったが表情はあまり変化はしていなかったな。感情が表に出にくいやつなのか。どういうやつなのかよく分からん。

 ただ、今分かるのはコイツは俺を試して自分にとってコイツは使えるかどうかを判断しているな。やっぱこの学校マトモじゃなけりゃ人間もマトモな奴がいないな。

 

「確かに毎月1日にポイントは支給されると言っていたがが必ず10万ポイント支給されるなんて茶柱先生は言ってないだろ。今回のは入学祝いとして10万ポイントくれただけだと思うぞ」

 

「確かに。毎月10万ポイント支給されるとは言っていなかったな。すごいな比企谷は。オレは全然気づかなかったぞ」

 

 嘘つけ!お前なにかしら気づいてただろ。全然驚いている感じしてねーじゃねーか。堀北を見ろ。目を見開いて口をぽかんと開けてるだろ。アレを気づいていなかった顔というんだ。

 

「確かに。比企谷くんのいう通りかもしれないわね。でもそこまで気づいていたならさっきの時に茶柱先生に質問しなかったのはなぜかしら?」

 

「そんなもん、目立ちたくなかったからに決まってるじゃねーか。後からでも先生に聞けるし」

 

「そう。だからあなた友達がいないのね。納得したわ。何にせよこの後茶柱先生に確認しなくてはいけないみたいね」

 

 何でポイントのことを話してたのに友達云々になるんだよ。

 

「お前も人のこと言えねーじゃん。その性格だから友達いねーじゃねーか」

 

「私はあなた達と違って友達を作れないんじゃなくて作らないだけよ。一緒にしないでちょうだい。不愉快だわ」

 

 なんか綾小路にまで飛び火したな。完全に貰い事故だな。すまん。

 

「何で俺まで巻き込まれたんだ。比企谷やポイントの話じゃなかったのか」

 

 きっと堀北は他人を傷つけないと生きていけない人間なんだ、そう思うようにした。そうしないとメンタルが持たん。

 

「みんな、少しいいかな?」

 

 手を挙げて立ち上がった柔和な笑みを浮かべるいかにも好青年といった感じだ。モテそうだ。爆発すればいいのに。

 

「比企谷くん。自分と真逆だからと言って僻みで爆発すればいいなんて思わないことよ。モテないのがバレるわよ」

 

 何でみんな俺の考えていることが分かるの?やっぱり俺ってやっぱり悟られなの?




今度取材費を持って取材に行きます。取材結果の報告をしたいのでなるべく早く次回は出したいと思います。
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