ホシノ:ツンギレ
オリ主:クソ生意気
ユメ:天然
「えっと……?」
「…………」
「ぉ……ぅ……」
緑の長い髪に豊満な体つきの生徒が教壇に立ち、おチビは椅子に座って不満そうに鼻を鳴らしながら腕を組んでおり、俺はおチビの隣の椅子で鳩尾に手を当ててこみ上げてくる吐き気に耐えていた。はっきり言って今の俺は見苦しさ満点な存在となっているわけなんだが、そんなことが気にならないぐらいにはマジで苦しい。ちっさい手が鳩尾に入ったせいで呼吸はできるけどいまだに吐き気が止まらん。胃の中身を吐き出さなかっただけ褒めてほしい案件だぞこれ。
「えっと……だいじょう、ぶ?」
「大丈夫じゃないです。そこの凶暴なちびっ子に腹ぶん殴られて胃の中身ガボッ!」
いってぇ!このおチビ今度は頭に物投げやがった!しゃべってるときに頭に物ぶつけられたからから舌噛んだ!しばらくしゃべれんぐらいにはマジで舌いてぇ!頭もいてぇ!
「誰が凶暴なちびっ子ですか」
拳をギリギリと言う音が聞こえてきそうなぐらいに握り締めてこちらを睨みつけてくるおチビ。ちっこいくせに結構迫力があるな。これが神秘の力と言う奴だろうか。
「……有無を言わず物を投げるのは凶暴とは言わねぇのか。あとどうあがいてもちびっ子にしか見えないから諦めろおチビ」
「…………!」
「お、落ち着いて~!お願いだから落ち着いて~!」
やっとのことで舌が回る程度には痛みも消えた頃に毒を吐くように言うと、おチビは青筋を浮かばせて俺に殴りかかろうとする。それを察してか先輩はおチビに抱き着くように後ろから止め、おチビはそれから逃れようとじたばたと暴れ始める。その時に何がとは言わないがバルンバルンと揺れていて非常に目に毒だったが、おチビと見比べると虚無を覚えそうだったから何とか反応せずに済んだ。ありがとうおチビ。これで初対面の人から変態扱いされずに済む。
「コホン。では、改めまして。私はユメ。
おチビが暴れるのをやめて俺の方を睨みつけている最中、先輩は暴れるのをやめたことを確認してからおチビを放して教壇のほうに足を運んで自己紹介を始める。さっきまでの慌てっぷりはどこへやら。ニコニコと人懐っこい笑みを浮かべて嬉しそうに体を左右に揺らしている。嬉しそうなところ申し訳ないんだけど左右に揺れ動くのやめてくれないかな。なにがとは言わないがゆっさゆっさと動いているのが眼福ゲフンゲフン目に毒だ。言うと落ち込みそうだから言わないけど。言うと落ち込みそうだから言わないけど。
「それじゃ、自己紹介をお願いしてもいいかな?」
ニコニコと嬉しそうに笑みを浮かべている梔子先輩の視線はおチビの方に向いていた。ふんわりとした雰囲気の先輩の期待マシマシな視線で見られていることを自覚したのか、俺を睨むのをやめてちらりと梔子先輩に目を向ける。
「……小鳥遊ホシノです」
「ホシノちゃん!今日からよろしくね!」
しぶしぶ、と言うより気恥ずかし気に視線を梔子先輩から外して自分の名前だけ告げるおチビ。それでもよかったのか梔子先輩は何割り増しかで輝かしい笑みをさらに深めておチビに向ける。アニメだったら後光エフェクトついてるなこれ、と思うほど嬉しそうな笑みを浮かべている梔子先輩とそれを見て気まずそうに顔を背けるおチビ。それ以上何も言わないと悟ったのか、それとも天然かはわからないが梔子先輩は期待感マシマシの顔を俺の方に向けた。これは俺に自己紹介をしてほしいということ以外ないだろう。
「
「メットウくんだね!よろしく!」
なんか輝かんばかりの笑みをさらにうれしさで輝きが増している梔子先輩。もはや恒星なのではないだろうか。そんなことすら思えてくる梔子先輩に力を抜いた手をヒラヒラと振って返答する。対しておチビは胡散臭そうなものを見るかのような目で俺を見てくるが、それを見て俺はニヤリとわざとらしくいやらしさを出した笑みを浮かべる。
「コンゴトモヨロシク。クールが
「…………?…………ッ!」
一瞬俺の言葉に違和感を覚え、そして表情からわざと間違えたことを察したおチビは座っていた椅子を蹴り飛ばして俺に殴りかかってくる。嫌な予感を感じていたのか、梔子先輩はいつの間にかおチビの後ろにいて腰に腕を回して必死になって止めようとしている。
「お、落ち着いてホシノちゃん!」
「放してください!こいつには痛い目を見てもらわないと私の気が済まないんです!」
「あら。このあだ名はお嫌い?ならおチビでいいか。よろしくねおチビちゃん」
「~~~~ッッッ!!!」
「メットウくん!そうやってホシノちゃんをおちょくらないの!と、止まってホシノちゃ~ん!」
握りこぶしを振り上げて今にも俺に振り下ろそうとするおチビと、それをなんとか抑えようとして後ろから抱き着いて止める梔子先輩を見てケタケタと笑う。いや、本当に反応面白いなこの子。
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