辛いです・・・
神様なんていない
魔王なんてモンスターが強くなっただけ
世界は人間の物なんかじゃあない
そして世界は邪な意思を持っている、だめなものだ
ぼくはそれを理解した
お父さんは天使教に嵌ってぼくとかあさんを捨てた
捨てられた母さんは全てを憎んで邪神教にはいって、お前はいらないって捨てられた。
誰も助けてくれないんだ。天使教にもいれてくれない、お前は価値がないって言われたし、お金がないならダメとも言われた。
邪神教にいこうとすると周りの人に止められた、子供は生贄にされるって
じゃあぼくはどこにいけばいいんだろう?
お父さんに捨てられて
お母さんに捨てられて
でも、周りは「かわいそう かわいそう」というだけでたすけてくれない
だれもたすけてくれないんだ
もうどうでもよくなったときに、お腹が空いてしにかけてたぼくに
天使教でもなく、邪神教でもなく、国の偉い人でもない
普通の服を着たおじさんがぼくを助けてくれた。
あたたかいスープをくれて
ぼくをほごしてくれた
そこにはたくさんの、たくさんの人達が居た
おとなのひとも
ろうじんも
こどももいた
ぼくみたいなこが沢山いた
ここは何だろう? ここは何なのだろう?
おじさんはここにいたかったら好きなだけいるといいって言ってくれた
おかげで飢えずにすんだ
毎日あたたかいご飯を食べられる
幸せな場所だ
寂しいけれど・・・お父さんもお母さんも居ないのは辛いけれど
周りの皆が優しくしてくれたから、ここでなら生きていけるとおもった
ある日、綺麗な服を着た顔を隠したお姉さんがやってきた
僕を助けてくれたおじさんも、周りの人もその人が来た瞬間に平伏する
もしかして偉い人なんだろうか、ぼくもあわてて頭を下げようとしたら、おねえさんに止められた
お姉さんは言うんだ、私は何も偉くない、ただの愚か者だった生物、だと。
ただ、とても素晴らしい啓示を受けてそれをみんなに伝えているだけだって
空の上には、幸せがあって、その幸せのために、正しく生きる事が必要だっておしえてくれた
その空の前にはすべてが等しくて、怖い事も辛いこともないんだって
そして空の上には、とても凄い方がいて、その方が守護している存在を守る事が、お姉さん達の役目なんだって。
その為には、天使教も邪神教も、全て壊さないといけないみたい
ぼくも望むのならば見せてくれるって言ってくれた
でも、空の幸せを見たら、もう戻れないよって教えてくれた
だから帰るのなら今のうちだって、お金と食べ物もくれるって
だけど・・・そうなるとまた一人になるんだ、誰も居なくて、誰も助けてくれなくて、だからぼくは空の幸せをみんなでみたい
優しくしてくれたみんなといっしょになりたいんだ
そういうとお姉さんは顔を覆っていたヴェールをとって顔を見せてくれた。夜の空みたいな黒い瞳なのに、青い空の色。
おねえさんはこれから同志ですね、と言って名前を教えてくれた
今までの名前は、人としての名前だから捨てたんだって
今の名前は「モブサン」変わった名前だとおもったけど、それは啓示なんだって。空の上の幸せが護る存在が付けてくれた名前なんだって。
ぼくはこれから空の上の幸せをみる
何があるんだろう
何があるんだろう
何が・・・・
空が
空が
とても広い
明るくて、暗くて、風が靡いて、風が澱んで
何もかもを受け入れて
何もかもを拒絶して
とても美しくて
とても悍ましくて
それが幸せで
それが答えで
これが、世界の真実
そうか、これが世界の答えなんだ
こんなのが世界なんだ
邪神も天使も人間もモンスターも窶れも
ただの世界の汚物なんじゃあないか
ぼくもまたそれだったんだ
でも、解放されたんだ
開放してもらえたんだ
おとうさんなんてものはもういらない
おかあさんなんてものはもういらない
だってすべてがそこにあって、それを共有する同胞がここにいる
あらゆる全てを導いてくれる方がいる
そして、そうなんだ、そうなんだ
いとし子がここにおられるんだ
あぁ、空が
ぼくなんかに使命をあたえてくれる
まわりのみんなが嬉しそうにぼくにむかって満面の笑みで拍手をしている
うれしい、とてもうれしいよ
まだ解放されたばかりのぼくが
こんな大役をまかせてもらえるなんて
よかった、まだ子供でよかった
こどもだから、このお役目を頂けたんだ
感謝するよおとうさん、ぼくを早めに捨ててくれて
感謝するよおかあさん、くだらない憎悪でぼくを捨ててくれて
だから、かってに好き勝手やっているといいよ、悍ましい肉袋として永遠に生きていればいいと思うよ
かわっていく、
かわっていくのがわかる
ぼくのすべてが書き換えられていく
知識が
記憶が
経験が
幸福が
幸福が
幸福が
幸福が
幸福が
幸福が
幸福が
これが、本来の世界、ここが本当の世界
何て虚構にまみれた世界
何て壊れかけている世界
既に終わりかけているじゃあないか
なんでこんな世界を彼等は望んでいるのだろう
愚かしい
とても愚かしい
だけど、それでも、御方様は、その中に小さな幸せを探しておられるんだね。
僕の役目はただ一つ
あの方の幸せを、手伝う事。
同志の皆は、そうなんだ、そうなんだね
あれらを処分するんだね
ならぼくのやくめは一つだけだ、頑張らないといけない
折角頂いた啓示、この幸せの為に、全力で頑張ろうと思います
あぁ、
愛しき空よ
裏の世界よ
我等のリオネィルよ
我等のリオネィルよ
我等がいとし子に、全霊の愛を―――