おっさんがベッドで死んだように眠ってる。
なんかやばいくらい強いモンスターが来て、皆を守りながら戦ってたら一番に狙われたらしい。
出来うる限りの回復魔術を施したが、今夜が峠との事だ。
死にかけてるならうなされてるかと思ったが、まるで死人みたいだな・・・おっさん。次の町に行くんだぞ? なに足と腕をなくしてるんだよ。
連れてきた奴等は一時的とはいえ共に戦ってた仲間で、おっさんに色々助けてもらったからせめてと出来うる限りの回復魔術を使って連れて来てくれたようだ。
なんか一様に憤ってたのはそこまでしたおっさんに対して下級貴族サマたちが、役に立たないだの、そんな奴より自分達の為に使う回復魔術を使うなだの言ってたそうだ。今頃はモンスターの腹の中だとと言いながら俺等に頭を下げて戻っていった。
逃げればいいのにと思ったが借金があるやつや、家族が居て逃げられない奴も多いらしい。
まだ戦闘は続いてるから、最悪は襲われてない場所から逃げた方がいいっておっちゃんに伝えてるのが聞こえた。
おっちゃんはおっさんを見て辛そうな表情をしてたが、直ぐにこの都市を出る準備をすると道具を纏めてる。どうやらもう致命傷のおっさんの事は諦めざるを得なかったようだ。
まぁ、両足もない時点でどうしようもないわな。利き手も無くなってるし、回復魔術でぎりぎり生きてるだけで、直ぐに悪化して死ぬのが見えてるってさ。
良い奴ってのは本当に簡単に死んでいくよなぁ。
なんで俺みたいな自堕落なダメ人間がのうのうと生きて、ガイウスのおっさんや目の前のおっさんみたいな良い奴が先に死ぬんだろうな。
なぁ? 一緒においしみ食うんだろ?
つい先日俺が食いきれない分のおいしみ持ってきて叱ってたよな。
なんで今日は何も言わねぇんだよ。
実は俺が隠しておいしみ持ってるのバレてなかったのかもしれんな。これは必死に隠したからな。干した果物・・・所謂ドライフルーツだぜ。砂糖でごりごりに甘いから一つ食べるだけで満足するぞ? しゃあねぇ、ほら・・・俺のおいしみフルーツ食わせてやるよ。
口・・・あかねぇなぁ。ちくしょうが、何勝手に死にかけてるんだよ。次の旅一緒に行くんだろう? おっちゃん出番だぞ? ここでエリクサーとかそう言う復活アイテムを用意してばばーん! チートで回復! ねぇ、泣いちゃった? 泣いちゃった? てへぺろ! 実は蘇りました~! とかやるタイミングだぞ?
おらおら、目を開けろって。何で地味に冷たいんだよ。
思い出させんなよ、もうそう言うの触りたくないんだよ。
なぁ?
おいしみ一緒に食べる旅に出るんだろう?
俺がこの世界で楽しくて美味しいおいしみを見つけてやるからよ、おっさんとおっちゃんとで食べ歩きしていくんだろう?
なぁ?
なぁ・・・なんで呼吸が浅くなるんだよ。
なぁ・・・・・こんな所で終わりかよ?
俺を色んな場所に連れてってくれるんだろう?
なんで、わたしにかかわったにんげんはぜんいんしんでいくの?
なんで、
どうして?
つぎに、いこうよ
いっしょにいこうって、いったよ
じいちゃんも
ばあちゃんも
りょうしんも
みんな
みんな
みんな
どうして、いなくなるの?
まえも
まえのまえも
さいしょのときも
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
おきたら
また、あたたかいてで
わたしをなでてよ