お気に入り、感想色々とありがとうございます!
見てもらえて反応まで頂けているとこう、筆が乗って楽しいですね
ベジータの雰囲気を掴むために無印の単行本を少し読み返しましたが…面白くて普通にちょっと読み進めちゃう 仕方ないね
では、暇つぶしにどうぞ
部屋の入口を2人で振り返る。
そこにはブルマに声をかけた主であるベジータが腕を組んで立っていた。
「ベジータ…急に声掛けないでよ、ビックリするじゃないの」
「お前に言われちゃおしまいだ。
それで。お前の用は済んだのか」
不遜な態度のまま変わらず、目線だけを動かしてベージに視点を合わせたベジータ。それにグッと表情を引き締めたベージは臆さずに前に進み出て同じように「そんごくうの場所を知っているか、親父」と聞いた。
「ついて来い」
一瞬の間を置きベジータは踵を返して歩き出した。
戸惑うことも無くそれについて行くのをブルマは少し呆然と見送り、慌ててそれについて行った。何がどうしてという訳でもないが、何をベージに言うつもりなのかが気になったのだ。
ベジータはそうして歩きながら
「お前の気が不自然に揺れて移動し始めたんで、俺はお前たちの気の方にすぐ向かった。だからさっきの内容はあらかた聞かせてもらった」
と話し始めた。
「お前が今まさにしたい事は、カカロット…孫悟空に薬を渡して帰ること。そうだな」
「そうだ」
「お前が居た方の世界は何年頃だ」
「エイジ774」
「そうか」
スムーズにトントンと進む確認作業の様な会話を後ろについて行きながら聞くブルマ。
後ろから見れば見るほど親子だと思う。…実際本当に別世界では生まれている我が子だが。
「名は」
「ベージ。」
「そうか
…サイヤ人らしく良い名だ。俺が名付けたか」
「そうだ」
「そうか ベージ。
まず俺からお前に言っておくことがある」
歩き続け、ベジータがやっと止まった。
そこはカプセルコーポレーションの広大な庭で、そこでベジータとベージは向き合う形を取った。
「ここはエイジ774だ。」
「は」
「孫悟空の心臓病は既に完治している」
「え」
「そしてとっくの昔に奴はあの世にいる」
「ぇ」
「この場にお前が果たすべき役目はない」
(あ、あ、あ、あのバカ───!!!!)
離れた所で話を聞き続けたブルマは信じられないものを見るような…そして鬼の様な形相でベジータを見ていた。
よりにもよって一番困っている事を堂々と目を見て告げたベジータにわなわなと手が揺れる。
「そして、この世界にはお前は産まれていない。
お前ではなくトランクスというガキがいる。
今は出掛けているんですぐには会えんが
ブルマなんかは黙っておけと言うだろうが、そういうややこしい事はせず堂々と言わせてもらう。」
ベージは自分の置かれている状況が飲み込めず、何も声をあげられずにそれをただただ聞いていた。
ブルマもそうだ。
何をどうしてやればいいかわからない。あまりにも自分が悩んだ事をズバズバと言われ過ぎて何から文句を言ってやればいいのか…それがわからない。
「お前は先を急ぐんだろうが、マシンをどうこう出来るのはアイツの方だ。直ぐに戻れと言いたいところだが…
おいブルマ!」
「!な なによ」
「こいつの乗ってきたマシンはどうなんだ
すぐにでも動くのか」
「え。ああ…すぐは無理よ!まだ色々見ないと…
時間も世界も渡ってきたマシンの内部構造を下手にいじくって戻る場所が可笑しくなっちゃっても大変だから…それに燃料だって見てみないと!」
ある程度いじったが、あのマシンは実際数十分弄った程度ではまとめきれない情報量が詰め込まれていた。
人間を五体満足で全く別の場所に移すものなんてそんなものだ。だからすぐにOKだとかNOだとかを答えられない。
だがその返事に顔を強ばらせたベージ。
「……そんな…それでもしもの事があれば…俺は戦えずに…皆も間に合わなくなるかもしれないじゃないか」
酷く焦った声。
ブルマは咄嗟にそれに確証は無いながらも口から言葉を出していた。
「あ、慌てないで!
この私が誰だと思ってるの?こっちにあなたが送られた後くらいの時間に戻れるようにマシンを弄れちゃったりするかもしれないじゃない!ね!
向こうの私があのマシンをゼロから作れたってことは、私も同じくあのマシンにどうにかこうにか出来るってことなのよ!」
「………………!
…そ、そうか…そうだな、ままが出来ないわけないよな」
「(ま、まま?) そー!!そーいうことよ、だからベージも落ち着いて、ここに居たらいいのよ!
私が上手くやれるまでは何にせよ次が出来ないんだし、ゆっくりしなさい!」
ベージは深呼吸をいくつか繰り返して
「…なら世話になるぜ。お袋」
とむっつりとしていた口を動かしてそう言った。
今回もまた短めです、読んで頂きありがとうございました
絵を描くのも楽しい…むずかしい…