誤字報告ありがとうございます、感想も励みになるからどんと来い
あ否定系は優しくネ…
「すまん、VTOLをぶち壊した」
「成程成程、分かったから土下座は止めてくれ大の大人がみっともない」
おかしいな、最近謝ってばかりだ
ここに来てから頭を下げることが多い、しかも年下に
これある種の尊厳破壊だろ…大人が少ないキヴォトスなら少なくとも信頼のような感情を寄せられると思ったのに
「取り敢えず座ってコーヒーでも飲もうじゃないか
ㅤこんな朝早くだし…どうかな?」
「有難く頂こう…」
ohカミサマ、どうして私をこんな所に行かせたのですか
私はなりたくて先生という職になった訳でもないのに
想像で欲する好みの人以外に好かれたような、空振りを食らったような気分
…例えるならば拘束系のASMRでイヤホン使用時は「お"ぉ"ん"♡」みたいな声出すのに実体験になると「イヤァァァァ!!!」ってなるヤツ、みたいな
いやこんな話誰に分かるんだ?もう止めておこう
これ以上頭の中で想像してたら自分が惨めに思えてくる
ミレニアム、エンジニア部
この前アビドスに行く時試作のVTOLを快く借してくれたもの達
本人達はどうも実地試験のようなものらしく銃弾飛び交うキヴォトスで落ちるのも仕方ないと思っていた様子
仮に落ちる前提としても本当に落としてしまっては面目が立たない
特にケツピン語録野郎のせいで株下がってんだからさ
内心ため息をつきながら、ウタハからコーヒーを頂いた
熱い、舌が死にそう
「それでそれで…撃墜された理由とか分かるかな?
ㅤ後長距離移動の感覚を教えてくれ」
「右エンジンをライフルでぶち抜かれた、爆発する弾丸って奴だ」
ヤケクソ気味にフーフーしているとウタハがそう言ってきた
物を開発する職業柄らしく私にそう聞いてくる
少し覚めアツッ…コーヒーをちびちび啜りながら答える
「成程爆発する弾丸…今度は防爆装甲も付けなければ…
ㅤいや、それだと重量が…ふむ、悩ましい」
「個人的な感想だがフレアも対地火器の一つも無いのは不満な点の一つだな
ㅤ試験機とは言え機関砲とフレア1、2回程度は欲しい」
「私たちも積もうと思ったのだがちょうど予算が切れてしまってね…今は懐寂しくやってるのさ」
「…成程」
私が乗っていて不満に思ったのは本当にフレアと対地火器である
一応墜落中にもこっちを撃ちやがったボケ共の姿は見えていたので攻撃は出来た
とはいえやれたとてあの時は操縦桿に付きっきりだった上かなり切羽詰まっていた
私がどうこう言えるそれじゃ無い
「ではシャーレからお詫びとして予算を提供しようか?
ㅤ流石に言葉だけの謝罪では宜しくないのでな」
「…ふむ、ありがたいのだが…セミナーが許してくれるか……」
私からそう提案すると、彼女は手を顎に当てて考え始める
ここの両者が良くとも上がそう判断しない場合がある
シャーレの方は特務機関なので問題ない、あるのはウタハの方である
ミレニアムが止めろっつったら無理だが超☆職権乱用すればできないことも無い
尚対価は私の株、なので私はやらない
「…まぁ、今は良いとしよう
ㅤアレの突然壊れた原因が知れただけ得というものか」
「そりゃ良かった、そちらが満足なら良い」
ウタハはレンチをクルクルと回しながら言った
思いの外話は上手く行った、副担任が関わらなければこんなものか
「それはそれとして、ウチの発明品を見ていかないかい?
ㅤ気に入る品があれば持って帰ってもいい」
「あればの話だがね、あればの」
その後彼女からの誘いで私は彼女達の発明品を見ることになった
技術の進歩しているキヴォトスというのもありどれもが物珍しいものである
発明途中とはいえ後にこれらが一般化するのか?と感心していたのもつかの間であった
「コイツはスターキャノン、空から落ちてきた星を撃ち出すバズーカさ」
「…なんかカクカクしてんなコレ」
筒状の本体の中心に星が埋め込まれたカクカクとしたバズーカ
砲弾代どうすんのよ、隕鉄ってかなり貴重なんやぞお前
「これは完全自律型変形ロボ・コ○ボイ、…自律型だが命令しなきゃ動かない」
『ワタシニイイカンガエガアル!』
「崖から落ちてそうだなコイツ」
赤いトラックに変形する小さなロボット
命令して動いたりこのサイズで完全変形は普通に偉業だと思うんですけど(小並感)
「このでかいのは装甲騎兵ボ○ムズ、アニメに出てくる奴の再現をしようとしたのさ
ㅤ割と単純な技術だから他より完成度高いよ」
「むせる」
緑の塗装に右肩が赤く塗られている搭乗型ロボット
…なんというかロマンに振ってるやつ多くない?
「んでコイツは最高傑作!ナ○トフォール!
ㅤそこまで素早く動けないが武器の火力は再現出来たぞ!」
「あんたらがどういう感情で動いているか大体わかったよ」
エンジニア部の倉庫の奥に隠されるように置かれた大型な機体
見上げるほどの大きさがあるそのロボットを見て私はため息をついた
レイヴン聞こえてる?あれが貴方を模造する技術者…
ここに至るまでのどれひとつにも私の心は揺らがなかった
気に入る品があれば持って帰って良い話だが上記のロボや兵器達に興味が湧かなかった
何故だろうか…そう思っていると私はふと、机に置かれたそれに目を奪われる
「…これは……」
被り物のようだ
完全に顔を多い隠す、タイツを顔面ようにしたかのような袋
それを手に取っているとウタハが気付き声をかけてくれた
「オクトカムか、それが気にいったのかい?」
「いや、まだ何かも分からないんだが…」
「貸してみてくれ」
彼女はその袋を被ると、何かのボタンを押した
するとユルユルだった袋がギュッと締まり彼女の顔の輪郭を表す
こう見るとまるで死神のようだな、本人に聞こえない程度の声でそう呟いた
それはそれとしてこれだとただの変態である
「…まさか、被るだけとか……」
「まぁ、見ておけ」
「何?一体何が起き…」
自信たっぷりといった声で言うウタハに怪訝とする私
疑うような目を向けていると、目の前で信じられないことが起きる
一瞬彼女の顔が現れたかと思えば次には全く知らない顔になっていた
黄色髪の赤い瞳をした女の顔である
「…凄いな、ソレ」
「ナイト○ォールとかに比べればまだまださ、声を変更するチョーカーもあるぞ」
もうなんか凄いなキヴォトス
外の世界じゃこんな技術見たことない…てか進歩しすぎだ
私の常識が何一つ通らない、怖すぎだろここ
…ん?
「…てことはステルス迷彩は……」
「ある」
「言い値で買う、幾らでも良い」
即答 コンマ数秒すら許さない程のスピードで彼は言った
一瞬何を言われたのか分からなかったのかウタハは混乱していたようである
しかし徐々に言ったことを理解し始め…
「ちょ!?お金は良いって言わなかったか!?
ㅤその三つは実はデータを送る装置を付けてなくて分解してつけるのが面倒だったんだ!
ㅤだからタダであげるよタダで!」
「良いのかこれがタダで!?」
「良いの!」
その後私はオクトカムと声を変えるチョーカー、ステルス迷彩を貰った
タダで、キヴォトスはやはり異常である
○
「初めまして、ですかね?先生」
「君とはあったことが無いから初めましてだな」
ペコリと礼儀正しく礼をする彼女にこちらも返す
白い白髪が目立つ彼女は、自身を生塩ノアと名乗った
セミナーの生徒でユウカの知り合いらしい
「ユウカから呼ばれた筈だが…」
「ユウカちゃんは忙してくて…私がその代わりです」
「まぁなんだっていいさ、副担任のボケを連れ戻せるんだったらな」
私からすれば誰が相手でも関係無い
さっさとケツピン語録副担任のバカを連れ戻せれば良いのである
それ以上でもそれ以下でも無いのだ
「わぁ冷たい、私泣いちゃいますよ?」
「知らん、泣きたいのはこっちだ」
何をどうして初日から馬鹿どものケツを拭かねばならんのだ
後ろから撃たれるか刺されるかして殺されればいいのに、クソが
「…話は変わりますが、後ろの2人は……?」
「ん?あぁシャーレ部員のことか」
移動しよう、と言うところでノアは私の後ろを見た
つられてみてみれば二人の人物が立っている
白と青の和服に連邦生徒会のマークが刻まれた物を来ている狐耳の生徒
もう1人は足まで垂れている長髪に連邦生徒会の服を着た少女である
当たり前にシャーレ部員である
「募集して集まった奴らの筆頭、か?
ㅤ常時シャーレに駐在している形だ」
無言で狐耳の生徒は頭を下げ、片方は感情のない瞳でノアを見ていた
少しノアを見ていた彼女は顔を私に向け行った
「疑問、先生は私に仕事を押し付けるだけです」
「アリスお前に与えられた仕事はシャーレのマスコットだ
ㅤ勝手に私の仕事をしていることにしないでくれ」
ノアに凄まじい顔で見られたが、コイツの嘘だ
アリスに与えられた仕事はシャーレでマスコットになること
もう少し具体的にいえば癒し係である、いやワカモもそうだからそんな目で見ないでくれ
「…そうですか、わかりました」
「分かってくれたなら結構だよ…」
副担任のせいでなんか全ての生徒に偏見が入っている気がする
どういうことだよ意味が分かんねぇ…副担任のクソがぁ…
心の中で奴らを罵倒しながら移動する
早く副担任を連れて行って…どうしてやろうか
「…ところで狐耳さん」
「…なんでしょうか」
「貴方の姿、何処かで見覚えがあるんですよ…なんでしたっけ…」
「勘違いでは?」
「あぁ、そうですか…まさか厄災の狐がシャーレに入り浸っているなんて無いですよね」
「そりゃ、そうでしょうに」
「私はもう、厄災ではありませんもの」
「大人のカード」
基本先生が狙われた時に彼が使う力であり、生徒の為に使うことはあまり無い
見たことのない生徒や敵対している筈の生徒を召喚しあまつさえ仲良く話すことさえできる
召喚された者たちは儚げに笑う
呼ばれた喜びと、その代償の力によって蝕まれる彼の事を