年下レイヤー彼女との日常   作:領月るる

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イベント前日の話

俺の名前は立花純。身長は175㎝、体重65㎏、顔は並。と探せばどこにでもいる大学3年生だ。急な自己紹介乙と思われるかもしれないが許してほしい。今年も無事に単位を取り終え、後は必修を残すのみ。今後は残り少ない人生のモラトリアムを過ごすかと思っていた俺だがつい最近思わぬ出会いに恵まれ彼女が出来た!

 年齢=彼女いない歴だった俺にはもったいない彼女だ。そんな彼女だが少し変わった趣味を持っている。それは...

 

「え~またパーツ無くしたんだけど!」

 趣味でコスプレをしているのだ。俺の彼女はコスプレイヤーの「ある」として活動している。最近はフォロワー数も5000人を超えファンからは「クールビューティ」、「何事にも動じなさそう」「かっこいい」という印象が持たれている。

 

「ねぇ!純も一緒に探してよ!」

 

 

まぁ、世間一般の印象と現実が乖離するのはよくある話だ。これはそんな俺と彼女の日々を描いた話である。

 

 「いや、またかい!まぁ探すからあるも準備進めときなよ」

 

もうこのやり取りも数えきれないほど行ってきたから慣れたものである。手伝わないとそれはそれでめんどくさい事になるのも既に経験済みだ。

 あの後一時間ほど掛けてパーツを探し、あるも無事に準備が終わったようだ。

あ、肝心な事を聞くのを忘れてた。

 

「そういえば明日の撮影ってイベント?」

あるはイベントも個人撮影もかなり頻繁に行くので時々どっちか忘れてしまう...

 

「あ~明日は池袋のアコスタかな」

アコスタとは商業施設の一角を使って行われるコスプレイベントのことだ。以前あるについて行って参加したことがあるがすさまじい熱量に気圧された記憶がある。

「アコスタか~撮影終わりの予定とかある感じ?」

わざわざなんでこんな確認をする必要があるのかというと...

「明日は撮影終わりに犬山さんとバーで次の撮影の予定決めとかするかな~」

こういう事である。コスプレイヤーは撮影をするカメラマンとかなりの頻度で予定決めの為に食事に行くのだ。俺は普通に受け入れられたが人によってはかなり嫌がるだろうというのは想像に難くない。

 

「おけ~、帰る時間決まったら連絡して~」

俺自身何も感じないわけではないが浮気をするわけでもないので深く考えないようにしている。

 

世のオタク男性諸君、レイヤー彼女に憧れを持っているかもしれないが、もし本当に欲しいのだとしたら山よりも高い慈愛の心と海よりも深い許容する心を持っておくべきだと伝えさせてもらう。じゃないと嫉妬で頭がおかしくなってしまうぞ!!!

 

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