ー先生sideー
カヨコの言葉に、アビドス対策委員会は肩を揺らす。
「!?」
『ルガ!?』
「な、何ですって!?」
『ウォ!?』
「先生、ですか・・・・!?」
『サイ!?』
その場にいる全員の視線が先生に集まると・・・・。
“いや~! 先生を捕まえてイヤらしい事でもするつもりなの!? 薄い本みたいに!?”
『ピカチュウ〜!』
『リザ〜!』
『カメ〜!』
『ソウフシェ〜!』
先生とピカチュウと御三家が『いや~ん』と言わんばかりに身体を隠すと、シリアスな雰囲気が少し崩れ始め・・・・。
《ソーナンス!!》
《マニャァッ!!》
しかもタイミング良くソーナンスがアコの前に割り込んで来てそう言い、マニューラが縄を持ってドロップキックで退かした。
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
すっかりおちゃらけな空気が漂い、対策委員会と便利屋、さらには他の風紀委員会のメンバーはアコを見る。
容姿、悪くない方。スタイル、胸はノノミには負けるが十分巨乳のレベル。腰回りは結構括れているし、お尻は大きな安産型で、足はムチッと肉付きがいい。
徐々にアコを見る目が、『えっ? マジで? 格好や身体つきだけじゃなく風紀のオゾンホールじゃんコイツ・・・・』、と言わんばかりの半眼を作りながら冷たい視線を向けてくる。
《違いますからね! そんな事は考えていませんからね!! イオリ! チナツ! あなた達まで何を変な事を考えているのですか!? その目を止めなさい!!》
アコが先程までの調子を崩して全力で否定すると、ゼェゼェと肩で息を吐いてから、コホン、と話を戻す。
《・・・・便利屋にカヨコさんがいる事をすっかり忘れていました。呑気に雑談なんてしている場合ではありませんね・・・・まぁ、構いません》
ーーーーパチンッ・・・・!
ーーーーザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ・・・・
アコが指を鳴らすと、後方から、さらなる風紀委員の増援がやって来た。
「!?」
この増援にはカヨコも目を見張った。
近づいてくる規律正しい足音の数は、先程とは比べ物にならない。まるで風紀委員会の全戦力を導入してきたみたいだ。
《十二時の方向、それから六時の方向・・・・三時・・・・九時・・・・風紀委員会のさらなる兵力が四方から集結しています・・・・!》
『・・・・・・・・・・・・』
アヤネの報告に、全員が固唾を呑んで身構えるが、四方からこちらを包囲するように風紀委員会の大部隊が迫って来ていた。
「・・・・増援」
《まだいただなんて・・・・それに、こんなにも数が・・・・!》
《うーん・・・・少々やり過ぎかと思いましたが・・・・〈シャーレ〉を相手にするのですから、これくらいあってもな困らないでしょうし。まあ、『大は小を兼ねる』と言いますからね☆》
「包囲は抜けたと思ったけど・・・・二重だったか・・・・」
“そんなに先生を捕まえてイヤらしい事をしたいの!?”
《ソーナン(バキッ)ズーッ!?》
《だからそんな企みなんかありません!! マニューラ! ソーナンスを縛り上げてそこら辺の柱に括り付けておきなさい!》
《ニャッ!》
戦慄するアビドスとカヨコに、アコが余裕を以てそう言うと、先生がまたボケ、さらに縄に巻かれたソーナンスが勝手に肯定し、アコが即座にからてチョップでソーナンスの脳天に叩き込むと、マニューラがソーナンスを引きずっていった。
《ーーーーコホン、改めまして、流石はカヨコさんですね。先程のお話は正解です。・・・・いえ、得点としては半分くらいでしょうか? 確かに私は、シャーレと衝突するという最悪のシチュエーションも想定していました。しかし、この状況を意図的に作り上げた訳ではありません。それだけは信じていただきたいのですが・・・・どうやら、難しそうですね》
するとアコは溜め息交じりに話をする。
《仕方ありませんね、事の次第をお話しましょう・・・・きっかけは、『ティーパーティー』でした。勿論ご存知ですよね、〈ゲヘナ学園〉と長きに渡って敵対関係にある、〈トリニティ総合学園〉の生徒会の事です。そのティーパーティーが、“シャーレに関する報告書を手にしている”・・・・と、そんな話が、うちの情報部から上がってきまして》
“(ーーーー多分ヒフミが、ティーパーティーに報告してくれたんだろうな。後は、私の推察を信じて、ティーパーティーが調査をしてくれると良いけど)”
先生はその報告書がヒフミからであるとすぐに察した。
《当初は私も〈シャーレ〉とは何なのか、全く知りませんでしたが・・・・ティーパーティーが掴んでいる情報となれば、私達も知る必要があります》
すると、チラリと、どく状態のヘルガーの解毒と回復をさせているチナツの方に目を向ける。
《それで、チナツさんが書いた報告書を確認しました》
「(もう大分前に送ったんですが? 確認するの遅くないです・・・・? )」
視線を向けられたチナツは何か言いたげに眼鏡を上げた。
そんなチナツに構わずアコは話を続ける。
「連邦生徒会長が残した正体不明の組織・・・・大人の先生が担当している。超法規的な部活。・・・・どう考えても怪しい匂いがしませんか?」
そう言ってアコは、先生を一瞥する。
「シャーレと言う組織は、とても危険な不確定要素に見えます。これからの『トリニティとの条約』にも、どんな影響を及ぼすのか分かったものではありません」
そして、にこやかに言う。
「ですからせめて『条約』が無事締結されるまでは、私達風紀委員会の庇護下に先生をお迎えさせていただきたいのです。ついでに、居合わせた不良生徒達も処理した上で・・・・と言った形で」
「・・・・・・・・」
チラッと便利屋を見るアコを睨みつけるカヨコ。
「ん。寧ろ状況が分かりやすくなって良いかも」
『ガルゥゥッ!!』
「・・・・先生を連れて行くって? 私達がそれで『はいそうですか』って言うとでも思った?」
『ウォオー!』
「先生を連れ込んでイヤらしい事はさせません!」
『ドォーン!』
《あの、ノノミ先輩、そろそろそのネタで弄るのは止めた方が良いと思います・・・・》
《ラーバ・・・・》
対策委員会は戦闘態勢に入る。
《・・・・ふふ、やはりこういう展開になりますか。仕方ありませね、奥空アヤネさん》
《・・・・?》
突然振られたアヤネが小首を傾げると、アコはにこやかに言う。
《ゲヘナの風紀委員会は、必要でしたら戦力を行使する事もあります。私達は一度その判断をすれば、一切の遠慮をしません》
《・・・・!!》
事実上の最後通告に、アヤネは目を見開いた。
ーアルsideー
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そして、今まで黙りしているアルに、カヨコが話しかける。
「社長、逃げるなら今しかないよ。戦闘が始まったら、もう後戻りはできない」
先程飛んでいった鳥ポケモンから、すぐに『一番厄介な相手』が来るだろうと思ったカヨコが撤退を言う。
「風紀委員会はきっと、アビドスと私達を同時に殲滅するつもり。でも、アビドスがあっちの気を引いている間になら、包囲網が薄い所から突破・・・・」
「・・・・ふふっ」
が、カヨコの言葉を遮るように、アルが笑い声を上げた。
「ふふっ、ふふふふふふっ」
「・・・・社長?」
目元に影が差し込んで笑うアルを見て、カヨコは嫌な予感がする。そして大抵この予感がする時はーーーーアルが何かやらかそうとする時だ。
「・・・・ねえカヨコ、あなたはもうとっくに私の性格、分かってるんじゃなくて?」
「・・・・?」
嫌な予感がさらに大きくなるが、小首を傾げるカヨコに、アルは口を開く。
「こんな状況で、こんな扱いをされておいて・・・・背中を向けて逃げる?」
そして、懐からスーパーボールを取り出して堂々と言う。
「そんな三流の悪党みたいな事、私達便利屋がする訳ないじゃない!!!」
「・・・・あはー」
ムツキがにやりと口角を上げて笑みを浮かべると、アルがガバッとコートを翻す。
「あの生意気な風紀委員会に、一発食らわせないと気が済まないわ!」
「アル様・・・・っ」
「(昨日、すぐに逃げなかったっけ・・・・)」
ハルカがアルに尊敬の眼差しを向け、カヨコが半眼を作りながら心の中でツッコむが、諦めたように溜め息を吐く。
「ふう・・・・それは良いけど、あの兵力と真っ向から戦う気? アビドスが私達に協力してくれるとは・・・・」
「こぉら便利屋っ! 何くっちゃべってんの!? 挟み撃ちするわよ!! あの上から目線のムカつく風紀委員会、コテンパンにしてやらないと!!!」
「ん。先生の盾になってもらう」
「!?」
共闘する気満々のセリカと、シロコの物騒な物言いにカヨコは目を丸くする。
「先生を皆で守ります、良いですね?」
「話が早いな・・・・」
あまりにテンポの良すぎる展開に、カヨコはまた目を丸くするが、アルは声高らかに笑う。
「ふふっ・・・・あはははははははははっ! 当たり前よ! この私を誰だと思ってるの? 心配は無用!」
すっかり状況に乗ったアルが、再びコートを翻す。
「信頼には信頼で報いるわ! それが私達、『便利屋68』のモットーだもの!」
「はい!! 先生には私達も色々とお世話になりましたので! 絶対に成功させます・・・・!」
「じゃぁ皆!」
「「「了解」」」
アルがそう言うと、異口同音で返答した便利屋のメンバーが、スーパーボールを取り出して投げた。
「ぶちかましなさい! 『ガチゴラス』!!」
「飛んでけー! 『プテラ』!!」
「出番だよ、『ラムパルド』!!」
「と、突撃です・・・・! 『トリデプス』・・・・!!」
スーパーボールが開いて光が飛び出すとーーーー恐竜ポケモンが現れた。
『ガァァァァァァァァァァァッッ!!!』
『ギャァァァァァァァァァァッッ!!!』
『クァァァァァァァァァァァッッ!!!』
『キュァァァァァァァァァァッッ!!!』
アルのスーパーボールから出てきたのは、首に増えた羽毛のような体毛を襟巻きを彷彿とさせ、トサカも王冠のような形になり、全身が岩のように硬く分厚い鱗て覆われ、『王者』の風格を思わせるデザインとなっている二足歩行の恐竜『ぼうくんポケモン・ガチゴラス』。
ムツキのスーパーボールから出てきたのは、灰色のワイバーンのような身体と、両腕が翼膜のある翼、牙の生え揃うしゃくれた下顎や二本の角がある頭部がドラゴンに近い骨格をしており、長い尻尾の先端は悪魔や槍のように独特な形状をした翼竜『かせきポケモン・プテラ』。
カヨコのスーパーボールから出てきたのは、灰色のカヨコと同じくらいの二足歩行の体躯に、突出した頭蓋骨は青く、首、小さな手、膝、尻尾の周りに青いラインが巻かれ、頭蓋の周りな首や膝にトゲがついた『ずつきポケモン・ラムパルド』。
オレンジと黒の体色をした四足歩行の竜で、顔にはまるで盾か城壁のように大きく厚い頭部を付け、さらに鼻には横に伸びた角が付いた『シールドポケモン・トリデプス』。
『ピカピカ!?』
“き、恐竜ポケモン・・・・!?”
「うそ!? 恐竜ポケモンって化石とかから復活するんじゃないの!?」
《そ、そうです! 希少で珍しいポケモンの化石を、〈ミレニアム〉の復元マシンに使う事で、復活する事ができますけど、その為にはその化石を発掘するか、かなりの高額で取り引きしないと手に入らない物ですよ!?》
「えっと・・・・それって、便利屋の皆さんって実はお金持ちなんですか?」
「いや、全然お金無いからうちの会社・・・・」
恐竜ポケモンの登場に先生とピカチュウ、アビドス一年生組は驚愕に目を見開き、ノノミの疑問にカヨコが溜め息交じりに応じた。
ーーーー何でも少し前、〈ゲヘナ〉の生徒会『万魔殿‹パンデモニウム・ソサエティー›』が、戦力増強の為に輸送していた『ポケモンの化石』が紆余曲折で便利屋の元に来て、ムツキが面白そうと思い、口八丁でアルを乗せて、以前依頼で護衛をして知り合った〈ミレニアム〉の考古学者(ロボット系の住人)の所持する復元マシンで、進化前の『チゴラス』と『ズガイドス』と『タテトプス』が復元され、三匹はそれぞれ、アルとカヨコとハルカに懐いてそのまま手持ちに、復元されてすぐに暴れたプテラは、ムツキとエテボースが(物理的に)大人しくさせ、ムツキが手持ちにした。そしてそれを情報網で知った万魔殿‹パンデモニウム・ソサエティー›からも追われるようになり、風紀委員会と万魔殿‹パンデモニウム・ソサエティー›両方に狙われている内に、三匹は進化し、そして二つの組織から戦っている内に、この〈アビドス〉に流れ着いたと言う訳である。
ーーーー実は、これは万魔殿‹パンデモニウム・ソサエティー›の議長(生徒会長)『羽沼マコト』が、何かと自分よりも目立つ風紀委員長に対抗する為、ゲヘナで『発掘作業をする犯罪者集団』が見つけた『ポケモンの化石』を安く買い取ったのだが、それを秘密裏に持ち込もうとした時、これまた何を勘違いしたのか、『美食を追求する犯罪者集団』が襲撃し、さらに他のゲヘナ生徒まで割り込んできてそのまま戦闘になり大乱戦となった。そしてその余波で化石の入ったケースが川に落ちてしまい、川で野宿していた便利屋が拾ってしまったと言うのが真相なのだ。
「・・・・あんた達、生徒会にも目を付けられるとか、どんだけ滅茶苦茶なのよ・・・・」
「フフフ・・・・これも一流のアウトローよ!」
「(良く言うね〜☆ 溺愛しているチゴラスと別れたくないから、っていうのが本音なのに♪)」
「(ま、私達も社長の事を言えないけど・・・・)」
「恐竜ポケモンを連れているなんて凄いアウトローでしょ先生?」
“うん! 凄いカッコいいね!”
『ピカ〜♪』
ガチゴラスの頭に乗るアルとマフィティフを見て、先生もピカチュウも目をキラキラと光らせる。
ーアコsideー
『厄介なポケモン達』の登場を見て、アコも不快そうに眉根を寄せる。
《・・・・やはり出ましたね、便利屋の恐竜達・・・・! まぁ、想定はしておりましたが・・・・それにしても、ここまでアビドスと意気投合が早いとは・・・・その点は想定外でした》
が、すぐに落ち着きを取り戻す。
《・・・・良いでしょう、それでは。風紀委員会、攻撃を開始します。対策委員会と便利屋を制圧して、先生を安全に確保して下さい。先生は〈キヴォトス〉の外部の人なので、怪我をさせないように十分注意を》
「よくもショットガンの乱射なんて決めてくれたな・・・・覚悟しろ!!」
『ルゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!』
とソコで、漸く起き上がったイオリとヘルガーがハルカとガラルマタドガスを睨んで唸ると、風紀委員会の他のメンバーが動き出した。しかし、足取りは微妙に遅く、僅かに乱れていた。明らかに、便利屋の恐竜ポケモン達を恐れているような。
ーアルsideー
《敵、包囲を始めています! 突撃して下さい! 先生! 私達と便利屋68の指揮、お願いします!》
“うん。便利屋の恐竜達を中心にしてーーーー”
アヤネの報告を受けて、先生が皆に指示を飛ばした。
そしてーーーー。
“・・・・それじゃ、便利屋の皆”
「ええ」
「はいは〜い☆」
「うん」
「は、はい・・・・」
“派手に、暴れて!!”
先生が便利屋を見てそう言うと、アルはニヤリと笑みを浮かべて、ガチゴラス達に向かって叫んだ。
「了解よ。ーーーー皆、【あばれなさい】!!」
『ガァァァァァァァァァァァッッ!!!』
『ギャァァァァァァァァァァッッ!!!』
『クァァァァァァァァァァァッッ!!!』
『キュァァァァァァァァァァッッ!!!』
アルから暴れて良い許可を得たガチゴラス達は雄叫びを上げ、地響きを上げながら、風紀委員会へと襲い掛かり、対策委員会のポケモン達も続く。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
風紀委員会のイオリとチナツ以外は便利屋の恐竜ポケモン達に怯えて、すっかり逃げ腰になり、後退りしてしまう。
「こ、コラお前ら! 怯むな!! 追撃砲の準備をーーーー」
イオリが他の風紀委員会のメンバーを落ち着かせようと声を張り上げようとしたが、ムツキとエテボースを乗せたプテラとセリカを乗せたウォーグルが、風紀委員会の上を飛び去る。
「っ! まさか! 追撃砲を先に潰す気なの!?」
チナツがすぐに指示を出そうとするが、それよりも早く、ガチゴラスとラムパルドとトリデプスが攻撃を開始した。
「ガチゴラス! 派手にいきなさい! 【ドラゴンテール】!!」
『ガァァァァァァァァァ!!』
『どわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
ガチゴラスがその大きな足でアスファルトを踏み砕き、さらに尻尾を振り回して、風紀委員会とポケモン達を薙ぎ払う。
『ガブッ! ガァァァ!!』
さらに近くにあった車をサッカーよろしく蹴ったり、トラックを咥えて投げると言った攻撃で、風紀委員会の隊列を乱しまくる。
ーカヨコsideー
「ラムパルド、【とっしん】!」
『クァァァァ!!』
『うわぁぁぁぁ!!』
ラムパルドが頭を突き出す形で突進すると、次々と風紀委員達とポケモン達を、ボウリングのピンよろしく薙ぎ倒していく。しかし、如何せん真っ直ぐにしか進まないから取りこぼしがあった。
が・・・・。
「・・・・・・・・」
ーーーーダン! ダン! ダン!
『リザード!!』
ーーーーザン! ザン! ザン!
『カメー!!』
ーーーーバキッ! バキッ! バキッ!
『ソウソウ!』
ーーーービシッ! ビシッ! ビシッ!
取りこぼした風紀委員とポケモン達は、カヨコが『H&K P30・デモンズロア』で、リザードが【きりさく】で、カメール【アクアテール】で、フシギソウが【つるのムチ】で死角から近づいて潰していく。
ラムパルドが突進して敵が陣形や体制を崩した所で、カヨコとレパルダスが暗殺者の如く、静かに、確実に仕留めていく。
と言うのがカヨコ達の戦術なのだが、今はレパルダスは負傷して動けないので、先生の御三家に手伝ってもらっていた。
「ありがとう、リザード。カメール。フシギソウ。レパルダスが動けないから助かるよ」
『『『ーーーー!!』』』
『クァァ?』
御三家は嬉しそうに返答すると、『俺は?』と言いたげにカヨコに近づくラムパルド。
「勿論、頑張ったねラムパルド」
『クァァァァ!』
カヨコに頭を撫でられ、ラムパルドは嬉しそうに声を上げた。
《カヨコさん、『キズぐすり』です! 使って下さい!》
「ありがとう。助かる」
アヤネがドローンが持ってきた物資から、カヨコが『キズぐすり』を取り出し、ラムパルドに浴びせる。
【とっしん】は強力だが、使ったポケモンにもダメージがあるから、回復道具を必需なのだ。
「さぁ、まだまだ来るよ。皆、行こう」
『ーーーー!!』
《オペレートは任せてください!》
カヨコの言葉にラムパルドと御三家が応え、アヤネもオペレーターとしてサポートする。
ーハルカsideー
「ト、トリデプス、【てっぺき】・・・・!」
『キュァァァァァ!!』
そしてこちらは、トリデプスとその背に乗るハルカは、迫ってくる風紀委員達とポケモン達の攻撃を、トリデプスがその場にどっしりと構えて防ぎながら、ハルカは『HK FABARM FP6・ブローアウェイ』を、ガラルマタドガスが【ワンダースチーム】を撃ちながら攻撃していた。
「怯むな! トリデプスは前方の攻撃には強いが、後方からの攻撃には弱い! 回り込んで攻撃しろ!」
「了解!」
先程ハルカに半殺しにされた怨みからか、イオリが指示を飛ばし、風紀委員達は後ろに回り込んで銃を向けた。
が・・・・。
「いらっしゃいませ〜♧」
ーーーーガルルルルルルルルルル!!
『サイド〜ン♤』
ーーーードシュ! ドシュ! ドシュ!
『ドワァァァァァァァァァァァァァ!!』
トリデプスの後ろでは、ノノミとサイドンが控えており、ノノミの『M134ミニガン・リトルマリンガンV』が盛大に火を吹き、サイドンが瓦礫を野球のボールか、砲丸投げの鉄球よろしく投げつけていく。
「す、すみません! トリデプスは後ろからの攻撃に弱いから、いつもはマタドガスの【えんまく】で撹乱させるのですが、この乱戦ではそうもいかなくて・・・・死にます!」
「いえいえ、大丈夫ですよー☆ 死ななくても大丈夫ですからねー☆」
「で、ですが、いざとなったら・・・・」
と、ハルカとノノミが話し合っていると。
「何をしているっ!! ヘルガー行くぞ!」
『ルガ!!』
イオリとヘルガーがトリデプスの後方に向かってダッと駆け出し、ノノミのミニガンの弾幕やサイドンの投擲攻撃も回避しながら突き進む。
「ヘルガー! 【ほのおのキバ】!!」
『ルガァァァァ!!』
ヘルガーが牙に炎を纏わせながら飛びかかり、『Kar98K・クラックショット』を構えて撃とうとした。
「・・・・の、ノノミさん、お願いします・・・・!」
「・・・・分かりました! サイドン!」
「サイーーーードン!!」
ハルカがトリデプスから降りると、サイドンがトリデプスの腰を掴んで持ち上げると。
「えっ? 何だ?」
『ヘル?』
イオリとヘルガーが訝しそうに目を細めると。
「サイドンーーーーぶん回して!」
「トリデプス、【アイアンヘッド】!」
『キュァァァァァ!!』
『サイドォォォン!!』
トリデプスの頭部が鋼鉄のようにキランと輝くと、サイドンが持ち上げたトリデプスをハンマーのようにぶん回した。
「はぁっ!?(バキッ!)うわぁぁぁぁぁぁっ!?」
『(ドガッ!)ルガァァァァァァァ!?』
イオリとヘルガーはぶん回したトリデプスに殴り飛ばされた。
「あ、ありがとうございます・・・・ノノミさん・・・・サイドンさん・・・・!」
「いえいえ〜、でも、トリデプスさんがダメージを負ったのでは?」
『キュァっ!』
ノノミが心配そうにトリデプスを見るが、トリデプスは「大丈夫!」と言いたげの声を上げた。
「大丈夫、みたいです・・・・あっ、次が来ました」
「では、まだまだやっちゃいましょう♪ 追撃砲の方はセリカちゃんとムツキちゃんが片付けてくれる筈です♧」
ームツキsideー
「イヤッホー!」
「うわぁぁぁ!」
『ウホホホ〜!』
『ギャァァァ!』
『ウォーッッ!』
上空を飛行するプテラとウォーグル、そして下からの銃弾や追撃砲の砲弾の回避しながら飛んでいった。
ムツキとエテボースはプテラの上ではしゃぎ、セリカとウォーグルは悲鳴を上げる。
「ちょっと! 滅茶苦茶危険じゃない私達!?」
『ウォー!!』
「いいじゃんいいじゃん♪ 最近プテラ達も運動不足だったし、たまにはこんなスリルのあるバトルも楽しいよ☆」
『ウホ〜♪』
『ギャァァァ☆』
「こんな命懸けのスリルなんてゴメンよ! 早く追撃砲を破壊するわよ!」
ケラケラと笑うムツキ達に、セリカが頭に血管を浮かべながら怒鳴る。
「オッケー☆ プテラ、【いわなだれ】!」
「ウォーグル! 【エアスラッシュ】!」
『ギャァァァ!』
『ウォーッッ!』
プテラが空中で岩を出現させ、ウォーグルが翼から真空の刃で、ムツキが『MG5・トリックオアトリック』を、セリカは『AR70/223・シンシアリティ』を、眼下にいる風紀委員達に向けて放った。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
唯でさえ高速で飛行するポケモン達からの攻撃に、風紀委員達が怯んでいると、追撃砲が置かれた地点に到着した。
「よっしエテボース! 爆撃準備開始♪」
『ウホ〜☆』
ムツキが言うと、エテボースは大きなバックを両手で持ち上げると、手のような二つの尻尾でプテラ足にしがみついて、持っているバックを開けて逆さになるように持った。
「・・・・何しようとしてるのよ?」
「えっへっへっ〜へっ〜♪ 爆撃開始〜☆」
『ウホ〜☆』
ムツキの言葉にエテボースが頷くと、バックを揺すり、中からーーーー大量の爆弾が追撃砲の真上に投下された。
「スイッチ・・・・オン♪(カチッ!)」
ムツキが起爆装置のようなボタンを押すと、落ちていく爆弾が追撃砲に触れるその刹那の瞬間ーーーー。
ーーーードカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカァァァァァァァァァンン!!!!
凄まじい爆発が炸裂し、追撃砲を破壊していった。
『「・・・・・・・・・・・・」』
顎が外れんばかりに驚くセリカとウォーグルに、ムツキが声をかける。
「さ。終わったし戻ろっか?」
「・・・・あ、あんたって、かなり滅茶苦茶やるのね・・・・」
「どうせやるなら派手な方が楽しいしね☆」
セリカは内心、便利屋68で一番敵に回してはいけない存在なのは、このムツキなのではないかと思いながら、皆の方にUターンしていった。
ー先生sideー
“・・・・うん。上手くいってるね。流石の皆だ。ね、ピカチュウ?”
『ピカピカ♪』
そして、後方で『シッテムの箱』を手に指揮を執っていた先生の隣で、路地裏から先生を捕獲しようと迫っていた風紀委員達とポケモン達を叩きのめしたピカチュウが元気良く頷いた。
「・・・・な、何なの・・・・このピカチュウ・・・・」
「こ、こんなに・・・・可愛い姿を、しているのに・・・・」
「め、めちゃ、くちゃ・・・・強い・・・・」
「い、イオリ隊長のヘルガーより、強いかも・・・・」
「いや・・・・むしろ、『ヒナ委員長』の『四獣達』、くらい・・・・ガクッ」
“『ヒナ委員長』? 『四獣』?”
先生が気絶した風紀委員の言葉を訝しそうに首を傾げていると、さらに後ろからこっそりと、先生に近づく数人の風紀委員がーーーー。
ーーーーシュッ・・・・シュババババ!
『うっ!?』
『っ!?』
何かが彼女達の後ろを通り過ぎると、その場で全員が倒れた。
“あっ、ルカリオ。おかえり”
『カル』
そう。柴関ラーメンの大将とウソッキーに付き添っていたルカリオであった。
“大将とウソッキーは?”
『カル、カルカル。カルォ』
先生の質問に、ルカリオが「大丈夫だ。こっちに行ってくれと頼まれて、急いで戻って来た」と言いたげに返答すると、先生は了承したように頷き、再び戦況に目を向けた。
その際、『シッテムの箱』からアロナが顔を出して報告する。
《先生! この間暇つぶしにやってみた懸賞でーーーーーーーーとかが当たりましたよぉ!!》
“えっ? 本当? でも、使い所あるかなぁ・・・・?”
と、「どうせ当たらないだろう・・・・」と、適当に応募した物が幾つも手に入った事に、先生は苦笑して答えた。
ーアルsideー
『ガァァァァァァァァァ!!』
『うわぁあああああああああ!!』
ガチゴラスが尻尾を振り回し風紀委員達とポケモン達を薙ぎ払い続けていく。
『バフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!』
さらにマフィティフが【ハイパーボイス】で近づいてくるポケモン達を撃退し、さらに遠くから狙撃してくる風紀委員には、
「フフフフ!! どうこの圧倒的な強さ! これが便利屋68の本気なのよー!!」
完全に意気揚々となっているアルは、自分の狙撃銃『PSG-1・ワインレッド・アドマイヤー』で狙撃する。ガチゴラスが派手に暴れ、マフィティフが細かいフォローをし、アルが遠距離で狙撃すると言うチームワークである。
「ん。スゴイね」
「ルガル!!」
同じく、いつの間にかガチゴラスの頭に乗っていたシロコも『アサルトライフル・WHITE FANG 465』で弾幕を張り、何とか切り抜けて襲いに来るポケモン達には、ルガルガンが対処していた。
「ラストよ! ガチゴラス、【ストーンエッジ】! マフィティフ、【ハイパーボイス】!」
「ルガルガン、【インファイト】!」
『ガァァァァァァ!!』
『バフゥゥゥゥゥ!!』
『ルガァァァァァ!!』
トレーナー達の指示で、ガチゴラスがアスファルトを強く踏みしめると、地面から鋭い岩が生やし、マフィティフが雄叫びを上げ、ルガルガンが高速移動の攻撃を繰り出すと、風紀委員達とポケモン達は吹き飛ばされた。
ーチナツsideー
「・・・・もう、ここまでですね・・・・」
『タブンネ〜・・・・』
「・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーギャフンッ!?」
『ルガフッ!?』
チナツとタブンネが敗北を悟ったかのように溜め息を吐くと、空からイオリとヘルガーが落ちてきた。
「あらイオリ。伊草ハルカさんとトリデプスに対処していたのでは?」
「〜〜〜〜!! そいつらにここまでぶっ飛ばされて来たんだ! クッソ〜・・・・! まさかトリデプスをハンマーのように使うだなんて・・・・!!」
「一体どんな負け方したんですか?」
最早こちらの不利は否めない戦況を見て、チナツは立体映像のアコがこれからどうするのか見ていた。
ーアコsideー
《・・・・・・・・・・・・》
そして、アコ自身も、まさかここまで追い詰められると思っておらず、頬に汗を垂らしながら目を見開いていた。
《成る程・・・・》
「第一中隊全滅です! 退却し、再調整に入ります!」
「第三中隊、これ以上の戦闘の続行は不可能! 補給とポケモンの回復の為、一時撤退します!」
《・・・・・・・・・・・・》
他の風紀委員の報告を聞いて、アコは思案するように瞑目すると、先生と対策委員会と便利屋68が現れ、先生に向かって言葉を発する。
《成る程、大体把握しました。〈シャーレ〉の力、必要となるであろう兵力・・・・。予想を遥かに上回っています・・・・素晴らしいですね》
そして目を開け、先生をジッと見据える。
《決して甘く見ていた訳ではないのですが、もっと慎重に進めるべきだったかも知れません》
“そう言うなら、そろそろ大人しく帰ってくれると、こちらとしてはありがたいんだけど?”
先生が戦闘を終了しようも言う。しかし、とアコは言葉を続ける。
《それでも、決して無敵と言う訳ではありません。弱点も見えましたし・・・・おおよその戦況は読めました。この辺りをもう少し押せば・・・・折れるのは、時間の問題ですね》
“どうかな? 追い詰められたポケモンほど恐い物はないよ?”
先生とピカチュウとルカリオが余裕の笑みを浮かべ、他の皆も余裕の笑みと、鋭い視線、そして一部は強がった顔を浮かべる。
十人十色の様相だが、おおよそ先生に同意のようだ。
《いいえ。これでーーーーチェックメイトです!》
アコはそう言って、指示を飛ばした。
《第八中隊。後方待機をやめて突入して下さい》
ー先生sideー
《っ! 風紀委員会、追撃砲のさらに後方にいた第三陣を展開しました!》
「はあ・・・・はあ・・・・まだいるの!?」
『ウォー・・・・!?』
「この状況でさらに投入・・・・!?」
『クァァァァ・・・・』
ヘルメット団に、圧倒的兵力を持つ風紀委員会との戦闘で、そろそろ体力に限界を迎えるセリカとウォーグル。カヨコとラムパルドも疲労が顔に出ている。
「た、大した事無いわよ! まだまだ戦えるんだから!」
『バフッ!』
『ガァァァ!』
ガチゴラスの頭の上でアルは強がっているが、マフィティフとガチゴラスはやる気満々である。
しかし、カヨコは『違和感』を口にする。
「それはそうだとしても・・・・これはもう、アコの権限で動かせる兵力を超えてる。と言う事はこの襲撃、アコの独断じゃなくて、まさか・・・・」
カヨコは考え得る『最悪の可能性』を考慮した。それは、アコ以上の権限を持つ、『ゲヘナ最強』が関わっている事を・・・・。
「・・・・『風紀委員長』が?」
プテラに乗ったムツキもそれを察したように口にすると、アルの顔から強がりが霧散し、絶望の色が濃くなり、白目を剥いた。
「えっ、『ヒナ』が来るの!? 無理無理無理!? 逃げるわよ! 早く!!」
「いや、そうは言ってない・・・・落ち着いて、社長・・・・」
アルが恐慌して、ガチゴラスの頭をペシペシと叩いて逃げるよう促し、カヨコが呆れながら落ち着かせようとする。
ーーーーザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ・・・・。
と、騒いでいる内に、同じ兵力はありそうな第三陣が迫ってきた。
“(う~ん、ちょっとマズイなぁ。連戦での疲労でマトモに戦えるのは、ピカチュウとルカリオと便利屋の恐竜達だけだなぁ。これ以上となると、最早最終手段かな?)”
先生が手に持った『黒いボールのオーブ』と手首に巻いた『石付きのリング』を使おうかと考えていた。
ーアコsideー
そしてアコは、何処かバツの悪そうに呟く。
《ふふっ、これ以上は流石に・・・・委員長に知られてしまったら、イオリと仲良く反省文ですね・・・・》
そう。これは『ゲヘナ風紀委員長』は知らない事だ。早く終わらせなければならないと思いながら、指示を飛ばす。
《さあ、では・・・・三度目の正直と行きましょうか。風紀委員会、攻撃をーーーー》
ーーーーザザッ。
と、その瞬間、アコに通信が入ったーーーー。
《ーーーーアコ》
《・・・・え?》
その声を聞いた瞬間、アコは凍り付いた。
《ひ、ひ、ヒナ委員長!?》
「『委員長』?」
「あ、あの通信相手が・・・・? 『委員長』って事は、風紀委員会のトップ・・・・?」
そして、その通信を聞いて、対策委員会は首を傾げ、便利屋(特にアル)は顔を青くした。
しかし、アル以上に顔を髪の色と同じく青くしたアコが、狼狽交じりに口を開く。
《い、い、委員長がどうしてこんな時間に・・・・?》
《アコ、今どこ?》
《わ、私ですか? 私は・・・・そ、その・・・・えっと・・・・げ、ゲヘナ近郊の市内の辺りです! 風紀委員のメンバーとパトロールを・・・・》
《ソーナンス。そうなの?》
アコの言葉の真意をソーナンスに問いかける『委員長』。
《ソーナンス?》
しかし、柱に縛り付けられているソーナンスは、首を傾げながら応えた。
《な、ななな、何を言っているのですかソーナンス!? いつも通りにソーナンス! って元気良く答えなさい!》
明らかに狼狽えながらアコは柱に縛り付けたソーナンスを揺さぶる。
「思いっきり嘘じゃん!」
「やっぱり、カヨコさんの言う通り、行政官の独断専行だったみたいですね・・・・」
セリカとノノミがそう言うが、アコは必死に誤魔化そうとした。
《そ、それより委員長はどうしてこの時間に・・・・不良生徒達に襲撃された『薬局』の調査をしていたのでは?》
《さっき調査を終えてきた》
《そ、そうでしたか・・・・! その、私、今すぐ迅速に処理しなくてはいけない用事がありまして・・・・後程またご連絡致します! い、今はちょっと立て込んでいまして・・・・!》
《立て込んでいる・・・・? パトロール中なのに珍しい、何かあったの?》
《え? そ、その・・・・それは・・・・》
言い淀むアコに、『ヒナ委員長』が声を発する。
「他の学園の自治区で、委員会のメンバーを独断で運用しないといけないような事が?」
通信越しではなく、後ろから聞こえる肉声で。
《・・・・え?》
アコがギギギギ・・・・と、壊れた機械のような動きで後ろを振り返るとーーーー目元に影を差しながら鋭く威圧的な視線を向けてくる『ゲヘナ風紀委員長』と、そのすぐ後ろに控えている『風紀委員長のポケモン達』がいた。
《「・・・・・・・・・・・・・・・・」》
通信と生の『委員長』の視線が、アコに突き刺さる。
《・・・・え?》
「っ!?」
「え、あれっ!?」
「!?」
シロコとセリカとノノミが目を見開き。
「い、い、い、委員長!? い、一体いつから!?」
『ルガっ!?』
「!!」
『ブンネ!?』
イオリとヘルガー、チナツとタブンネも驚く。しかし、この四人よりも驚いているのは当然、アコであった。
《・・・・え、ええええっ!?》
一瞬、茫然自失となってしまっていたアコだが、正気に返ると、仰天したように驚いていた。
そして、〈ゲヘナ学園〉の『風紀委員会 委員長』である三年生、『空崎ヒナ』は、威圧的を放つ鋭い視線をアコに向けーーーー。
「・・・・・・・・アコ、この状況、きちんと説明してもらう」
まるで、罪人に裁きを言い渡す裁判長の如く、アコに言った。
恐竜ポケモン達はそれぞれのトレーナーに懐いています。
そして次回、遂に! あの! 先生のお嫁さん候補の一人がやって来ます!