ポケモンアーカイブ   作:BREAKERZ

18 / 69
これで対策委員会編の前半は終わります。
ヒナの手持ちは『あくタイプ』。その中で、容姿・能力、ヒナの力になれそうなポケモン達をピックアップしました。


風紀委員長と四獣登場

ー先生sideー

 

“(綺麗な子だなぁ・・・・)”

 

『ピィカァ〜』

 

『カル・・・・』

 

アコの後ろに現れた一人の女の子を見て、先生とピカチュウとルカリオは思わず見惚れた。

ホシノと同じくらいの小柄な体型に『ゲヘナ風紀委員会』の制服を着て、さらに黒いファーが付いた大きなロングコートを肩に羽織った格好をし、まるで新雪のように真っ白なお肌と、フワフワとした純白の長髪が膝裏にまで届きそうになり、頭からはゲヘナの生徒らしい歪んだ角が四本も伸び、腰には悪魔のような羽が畳まれ、瞳はまるで紫水晶‹アメジスト›を嵌め込んだように美しい。

その頭に浮かぶヘイローも、漆黒の冠のような巨大な立体である。そのお人形のように可憐に整った顔は冷徹な無表情だが、頑張っているような雰囲気が何処となく感じていた。

そしてその手には、少女の小柄な体型に余りにも不釣り合いな全長120cmもある『機関銃МG42・終幕:デストロイヤー』を携えている。

〈キヴォトス〉の三大学園の一角、〈ゲヘナ学園〉の『風紀委員長』、〈キヴォトス〉の生徒達の中でも、戦闘力とトレーナーとしての実力も折り紙付きの三人の生徒の一人ーーーー。

 

《〈ゲヘナ〉の風紀委員長・・・・『空崎ヒナ』。外見情報も一致します。間違いなく本人のようです。ですが、ゲヘナ風紀委員長と言う事は・・・・ゲヘナにおいてトップの、いえ、この〈キヴォトス〉で三本の指に入る戦闘力とトレーナーとして実力を備えた人物・・・・この状況でそんな人まで・・・・》

 

アヤネが戦慄したように説明した。

 

「んで便利屋。あんた達逃げなくて良いの? 何か社長がビビっているけど?」

 

「・・・・逃げたくても、逃げられない。ーーーーもう監視されてる」

 

空崎ヒナを見てガチゴラスの頭の上でガクガク震えているアルを指差してセリカが問うと、カヨコが近くの建物の屋上に止まっている『鳥ポケモン』を指差して溜め息を吐いた。

 

「あれって・・・・『ヤミカラス』、ですか?」

 

そう。そこにいたのは、魔法使いの三角帽子に似た頭部とホウキに似た尾、嘴も魔女鼻のようになっているカラスのようなポケモン『くらやみポケモン・ヤミカラス』が数匹、こちらを、否、正確に言うなら、便利屋を鋭く見下ろしていた。

 

「あのヤミカラスがどうかしたの?」

 

「あのヤミカラスはね〜。風紀委員会、と言うよりも、風紀委員長の手持ちポケモンの手下達なんだよねぇ〜。ほら、あそこの風紀委員長のそばにいるポケモン達だよ」

 

シロコが首を傾げるて、ムツキが空崎ヒナの左右から現れる三匹のポケモンを指さす。

空崎ヒナの右から現れるのは、トレーナーと同じ新雪のような真っ白い体毛に身体は覆われ、顔回りと尾や爪が紺色の体色をし、角は顔の右側に偏って生え、かつ鎌のように湾曲し、反対の左頬にはボブヘアーのような形で体毛が垂れ下がっており、マズルの短い人間的な顔立ち、それもかなり視線の鋭いキリッとした顔立ちをしたポケモン。『わざわいポケモン・アブソル』。

余談だが、『わざわいポケモン』と呼ばれるのは、『厄災』が起きる所に現れ、『厄災』を引き起こすと言われているが、本当は『厄災』が起こる事を警告する為だと言われるようになっている。

そして、アブソルを指差しながらムツキが説明する。

 

「風紀委員長の手持ちポケモンの中で、最も付き合いが長くて、最も頼りにされている手持ちポケモン達のリーダー。瞬足な動きと鋭い技で敵対する者やポケモンに、敗北と恐怖と絶望の災いを叩きつける風紀委員長の懐刀、『絶対エースのアブソル』」

 

『ソル』

 

更にカヨコが空崎ヒナの左から現れたポケモンを指さす。

身体も腕も大きく太く、逞しさが全身に出ており、上半身の体毛も昔の番長が羽織る学ランのような形状になっており、下半身はズボン、腹部は白Tシャツを連想する色合いで、口には小さな葉っぱを咥えたパンダのようなポケモン『こわもてポケモン・ゴロンダ』。

 

「その剛腕で重戦車や大型重機すら一撃で粉砕し、その剛健な身体はバズーカや戦車の大砲やミサイルすら耐えうる耐久力。あらゆる敵をそのパワーでねじ伏せていく、風紀委員長の最強の盾、『剛力無双のゴロンダ』」

 

『ゴロ』

 

そして最後にムツキがゴロンダの右肩に止まり、まるで風紀委員長の頭の上を守るように翼を広げている大きな鳥ポケモンを指差す。

ソフト帽を髣髴とさせる鶏冠、豪奢なファー、あるいはマフラーを思わせる白い胸毛と鋭い目付き、尾羽も特徴的で、まるで赤い花束のようにも見え、まるでマフィアのボスのような風貌をした、ヤミカラスの進化系にして、百匹以上のヤミカラスを手下にする『おおボスポケモン・ドンカラス』。

 

「戦闘力は四獣の中で最弱。でも、通常は百匹だけど、風紀委員長のは、“四百以上のヤミカラスを手下にし”、ゲヘナ自治区の監視カメラの死角を監視するネットワークを構築し、彼らに睨まれたら風紀委員会の監視下に置かれていると言っても過言ではない、風紀委員長の目で耳とも呼ばれている『ゲヘナの空の支配者・ドンカラス』」

 

『ドンカー』

 

“(・・・・凄いな、あの子のポケモン達・・・・)”

 

説明を聞きながら、先生は空崎ヒナのポケモン達を見て感心した。

おそらく最弱と呼ばれているドンカラスでもリザード達御三家全員よりも強いだろう。アブソルとゴロンダは、ピカチュウとルカリオも本気にならないといけないくらいの戦闘力であると、見た瞬間に分かった。

しかし、先生が感心したのはそれだけではない。“彼らの立ち位置だ”。

常に空崎ヒナから一定の距離を開けている。それは、彼女が機関銃を構える時、邪魔にならないようにする為のギリギリの間合いの外の位置。

さらに、ドンカラスは常に周囲を警戒し、空崎ヒナに危険が迫ればすぐに指示を飛ばせるようにしていた。

ゴロンダは何かあれば即座に空崎ヒナの盾になれるように身構えている。

アブソルは空崎ヒナが戦闘を開始したら瞬時に攻めに転じれるように身構えていた。

それだけを見ただけで、アブソル達が空崎ヒナに懐き、何よりも彼女の事を優先しているのが見て取れたのだ。

 

「あれが、ゲヘナ風紀委員長、空崎ヒナの四獣達だよ」

 

「ん? 三匹なのに四獣?」

 

「風紀委員長の最後の一匹は、誰も見た事がないんだぁ。大概の敵はあの三匹がぜ~んぶ蹴散らしちゃうからね。四匹目は、『四獣の中で最強』と呼ばれ、そいつが出れば全てを薙ぎ払うと呼ばれているんだよねぇ☆」

 

便利屋68とポケモン達が臨戦態勢に構えている(アルはガタガタと怯えるのを必死に隠しながら強がっているが)。それを見て、先生も対策委員会も気を引き締める。

 

 

 

 

 

ーヒナsideー

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

そして空崎ヒナは、その威圧感と迫力に満ちた鋭い視線を、行政官のアコ(立体映像)に向けていた。

 

《そ、その・・・・これは、この自治区に逃走した襲撃犯達と、素行の悪い生徒達を捕まえようと・・・・》

 

「それはご苦労さまね。でもーーーー何で〈シャーレ〉と〈アビドス〉とも戦っているの?」

 

《えっと・・・・それは、その・・・・話の流れと言いますか、何と言いますか・・・・》

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

『『『・・・・・・・・・・・・』』』

 

空崎ヒナだけでなく、アブソル達からも睨まれると、アコは観念したかのように呟く。

 

《え、えっと・・・・委員長、全て説明致します》

 

《ソーナンス!》

 

《ニャァ・・・・》

 

ソーナンスが縄を抜け出して割り込むが、アコもマニューラも引っ込ませる余裕がなくなってしまっていた。

 

「・・・・いや、もういい。大体把握した。要するに、ゲヘナにとっての『不安要素』の確認及び排除。そう言う政治的な活動の一環って所ね」

 

《ソーナンス!》

 

《・・・・・・・・》

 

状況を見回して、理解を示した空崎ヒナがそう言うと、沈黙するアコに代わって、ソーナンスが肯定するように騒ぐ。アコもマニューラも、最早これまでと、ソーナンスを引っ込めるのを諦めた。

 

「でもアコ、私達は『風紀委員会』であって、『生徒会』じゃない。〈シャーレ〉と『ティーパーティー』、それに連邦生徒会長。そう言うのは『万魔殿‹パンデモニウム・ソサエティー›』の『タヌキ』達にでも任せておけばいい。詳しい話は帰ってから、通信を切って、校舎で謹慎してなさい、アコ。ーーーーソーナンス」

 

《ソーナンス!》

 

空崎ヒナが呼ぶと、ソーナンスがアコの通信に割り込んで声を上げた。

 

「アコを見張っていなさい」

 

《ソーナンス!》

 

ソーナンスは空崎ヒナの言葉に了解を示すように敬礼して応えた。ソーナンスにとって、アコよりも空崎ヒナの方が偉いと認識しているようだ。

 

「・・・・アコ。分かった?」

 

《・・・・はい》

 

アコはそう返答して、通信を切った。

 

 

 

 

ー先生sideー

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

アコの姿が消えると、空崎ヒナと対策委員会と便利屋の間で、緊迫な空気が包む。

 

「・・・・それじゃ改めて、やろうか」

 

『ルガル』

 

シロコが銃口を空崎ヒナに向け、ルガルガンが牙を向けようとした。

 

『『『!!』』』

 

「アブソル。ゴロンダ。ドンカラス・・・・」

 

『『『・・・・』』』

 

その瞬間、四獣の三匹は行動を起こそうとしたが、ヒナが名前を呼ぶとすぐにスッと大人しくなる。そしてシロコの方は。

 

《ま、待って下さい! ゲヘナの風紀委員長と言ったら、ポケモントレーナーとしても、〈キヴォトス〉で三本の指に入る程の強者の中の強者ですよ! ここは下手に動かず、一旦交渉するのが吉です! どうしてシロコ先輩もルガルガンもそんなにバトルするのが好きなんですかっ!》

 

「・・・・ご、ごめん」

 

『クゥ~ン・・・・』

 

シロコとルガルガンがアヤネに頭を下げた。そしてアヤネは改めて、空崎ヒナに向き直る。

 

《こちらアビドスの対策委員会です。ゲヘナの風紀委員長ですね、始めまして。この状況については理解されているでしょうか?》

 

「・・・・勿論」

 

アヤネの質問に空崎ヒナは瞑目しながら淡々と応えた。

 

「事前通達無しでの他校自治区における無断兵力運用、及び他校生徒達との衝突」

 

淡々と答えた空崎ヒナだが、スッと目を細めてこちらを見据える。

 

「・・・・けれど、そちらが風紀委員会の公務を妨害したのも事実。違う?」

 

《・・・・っ!?》

 

「それはそうかも」

 

「それで?」

 

「私達の意見は変わりませんよ?」

 

アヤネは黙りそうになったが、シロコ達はやる気満々で鋭く空崎ヒナを睨んで身構えていた。が、それをアヤネが止める。

 

《ちょっと待って下さい・・・・! あっちの兵力は変わってない、私達にはもう先生のルカリオと便利屋の皆さんの恐竜ポケモン達しか満足に戦えない・・・・。後どういう訳か味方を止めるのも大変だし・・・・!》

 

「・・・・何か、あのアヤネって子の立ち位置、他人事に思えない・・・・」

 

カヨコがアヤネに妙なシンパシーを感じていた。

 

《あうぅ、こう言う時にホシノ先輩がいたら・・・・!》

 

「・・・・『ホシノ』?」

 

《・・・・?》

 

アヤネの言葉に、空崎ヒナがピクリと肩を揺らした。アヤネが小首を傾げると、空崎ヒナは声を発する。

 

「〈アビドス〉のホシノって・・・・もしかして、『小鳥遊ホシノ』・・・・?」

 

「はい?」

 

言葉の意味が分からず、ますます首を傾げるアヤネ。

と、その時ーーーー。

 

 

 

「ーーーーうへ〜、こいつはまた何があったんだか。凄い事になってるじゃ〜ん」

 

『ヤドヤド〜』

 

 

 

その時、呑気な声が響き、全員がその声の発信源に目を向けるとーーーーホシノがヤドキングを連れて歩いてきた。

 

「!!」

 

「えっ!?」

 

「ほ、ホシノ先輩!?」

 

驚く対策委員会に向けて、ホシノはいつも通りのニヘラ〜とした笑みを浮かべる。

 

「ごめんごめん。キンちゃんと一緒に気持ち良く昼寝しててね〜、少し遅れちゃった」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

空崎ヒナがホシノを見た瞬間、それまでの冷徹な表情が崩れ、驚愕に目を大きく見開いていた。否、空崎ヒナだけでなく、アブソルとゴロンダとドンカラスもポカンとした顔になっている。

しかし、そんな風紀委員長の様子に気づかず、対策委員会は話を進める。

 

「昼寝ぇ!? こっちは色々と大変だったのに! 〈ゲヘナ〉の奴らが・・・・!」

 

「でも、もう全員撃退した」

 

「まだ全員ではないですが・・・・まあ大体は」

 

『リザ〜・・・・』

 

『カメ〜・・・・』

 

『ソウ〜・・・・』

 

『サァイ・・・・』

 

シロコ達と御三家とサイドンも、疲労が滲み出ていた。

それを見てから、ホシノはヤドキングを引き連れて、空崎ヒナと対峙した。

アビドス対策委員会、ゲヘナ風紀委員会、両陣営のリーダーである二人の邂逅に、異様な緊張感が辺りを包んでいった。

 

「ゲヘナの風紀委員会かあ・・・・便利屋を追ってここまで来たの?」

 

「・・・・・・・・」

 

「うーん、事情は良く分からないけど、対策委員会はこれで勢揃いしたし、なぁんか便利屋の恐竜ポケモン達もまだまだやる気満々だよ。と言う事で、改めてやり合ってみる? 風紀委員長ちゃん?」

 

「・・・・・・・・」

 

空崎ヒナは、何やら警戒しているように身を震わせる。

 

『『『っ!!』』』

 

と、そんな彼女を守るように、アブソルとゴロンダとドンカラスが空崎ヒナの前に立ち、臨戦態勢でホシノを睨み付けながら威嚇する。

 

『『『〜〜〜〜!!』』』

 

「ヒナに何かするつもりなら、即始末する!!」と、言わんばかりの三匹の鋭い眼光と迫力。

便利屋の面々は、ここまで警戒心MAXな三匹を訝しそうに見ている。ーーーーアルは完全に怯えていたが。

 

「うへ〜。別にそこまで睨まなくても良いのにねぇ〜」

 

『・・・・・・・・』

 

ホシノが呑気な顔で言うが、ヤドキングはホシノの前に出ると、アブソル達と睨み合う。

 

『・・・・・・・・』

 

『『『・・・・・・・・』』』

 

『エスパータイプ』のヤドキングでは、『あくタイプ』のアブソル達を相手取るのは圧倒的に不利な筈なのに、とてつもない緊張感がその場を覆い、誰かが固唾を飲んだ音が響く。

すると、空崎ヒナがアブソル達をどかす。

 

「皆。大丈夫よ。下がってて」

 

『『『・・・・・・・・(コクン)』』』

 

「キンちゃんも下がってて良いからさ〜」

 

『・・・・ヤドキン』

 

三匹は空崎ヒナの言葉に従い、後ろに退く。ヤドキングもホシノに従い、【テレポート】でホシノの後ろに移動する。

そして、空崎ヒナが声を発する。

 

「・・・・一年生の時とは随分変わった。人違いじゃないかと思うくらいに」

 

「・・・・ん? 私の事知ってるの?」

 

「『情報部』にいた頃、各自治区の要注意生徒達をある程度把握してたから。特に小鳥遊ホシノ・・・・あなたの事は忘れる筈がない。『あの事件』の後、〈アビドス〉を去ったと思ってたけど。それにーーーー“手持ちポケモンも違うし”」

 

「・・・・・・・・」

 

二人の間で、当人達しか分からない会話を繰り広げ、ホシノの視線が鋭くなっていく。

 

「・・・・そうか、そう言う事か・・・・だから〈シャーレ〉は・・・・」

 

右手を顎に当て、顔を少し俯かせると、空崎ヒナはボソボソと小さく呟いてから、再びホシノに顔を向ける。

 

「・・・・まあ良い。私も戦う為にここに来た訳じゃないから」

 

そう言って、空崎ヒナは後方の部隊長二人を一瞥する。

 

「・・・・イオリ、チナツ」

 

「・・・・委員長」

 

「・・・・はい」

 

二人もお咎めを覚悟したのか、観念したように声を漏らすと、空崎ヒナは意外な言葉を発した。

 

「撤収準備、帰るよ」

 

「えっ!?」

 

《帰るんですか!?》

 

イオリだけでなく、アヤネも驚く。

しかし、空崎ヒナと四獣達(ドンカラスはゴロンダの肩からアスファルトに降りる)は、そんな周囲に構わず、スッ、と対策委員会に向けて頭を下げた。

 

「え!?」

 

「ひ、ヒナが・・・・!?」

 

「頭を下げました?」

 

ホシノとアルとノノミが唖然となった。

 

「事前通達無しでの無断兵力運用、そして他校の自治区で騒ぎを起こした事。この事については私、空崎ヒナより、ゲヘナの風紀委員会の委員長として、アビドスの対策委員会に対して公式に謝罪する」

 

『!?』

 

ゲヘナ風紀委員長が謝罪した事に、対策委員会も便利屋も風紀委員会の面々も目を見開いた。

 

「今後、ゲヘナの風紀委員会がここに無断で侵入、ならびに、便利屋68とカタカタヘルメット団がアビドス自治区にいる間は、アビドス対策委員会にその処遇を任せ、手を出さないと約束する。どうか許して欲しい」

 

「えっ? それって、アビドスにいる間は、私達を見逃すって事?」

 

「あくまでアビドスにいる間だけよ。監視もなしにしておいてあげる・・・・(パチンッ)」

 

『ーーーーガァー!!』

 

アルがヒョコッとガチゴラスの頭の上から顔を出して聞くと、空崎ヒナがそう応えてから指を鳴らすと、ドンカラスが大声で鳴くと、便利屋を睨んでいたヤミカラス達がドンカラス達の後方に降り立った。

その姿を見てアルが、「うぅ〜っ、なんてハードボイルドでカッコいい・・・・!」と、何やら羨望にも嫉妬にも思える視線を空崎ヒナに向けていた。

が、撤収と言われ、黙っている訳にはいかない部隊長達。

 

「委員長・・・・」

 

『ブンネ〜・・・・』

 

「ま、待って委員長! 校則違反者である便利屋や、うちの自治区の薬局を襲ったヘルメット団を見逃すのか!?」

 

『ルガルガ!』

 

“!?”

 

「っ!」

 

イオリの言った『薬局』という言葉に、先生とカヨコは何かを察したように肩を揺らして視線を鋭くし、一瞬視線を合わせた。

そして空崎ヒナはジロッとイオリとヘルガーに「黙りなさい」、と言わんばかりに鋭い視線で睨む。

 

「・・・・・・・・」

 

『『『・・・・・・・・』』』

 

「あ、う・・・・」

 

『ウゥゥ・・・・』

 

四獣の三匹も、「貴様ら、これ以上ヒナに『余計な仕事』と『恥』をかかせる気か?」と言わんばかりに、ギロッ、と睨みつけると、閉口させた。

 

《・・・・ヘルメット団に方は、こちらで事情聴取を終えたら、そちらに引き渡しますが、よろしいですか?》

 

「それで構わない。ほら、帰るよ」

 

アヤネとそう会話し、風紀委員会が規律良く撤収する際、空崎ヒナが先生に近づくと。

 

「ーーーーーーーー」

 

“っ!”

 

『ピッ!?』

 

先生と先生の肩に乗るピカチュウにだけ聴こえるように呟くと、クルリと踵を返して、アブソルの背中に乗り、ゴロンダはドンカラスとヤミカラス達が綱を持ち、その綱を束ねてゴロンダがブランコのようにぶら下がり、ドンカラス達と共に宙を浮き、アビドスから去って行った。

そして後には、ヒュゥゥゥ〜、と嵐が通り過ぎたような静けさだけが残った。

 

《風紀委員会の全兵力・・・・凄い速さでアビドスの郊外へと去っていきました・・・・あれ程大規模な兵力を、一糸乱れずに・・・・風紀委員長、凄い方ですね》

 

「まぁじゃなきゃ、問題児の多い〈ゲヘナ〉の風紀委員長なんて務まらないけどね〜☆」

 

空崎ヒナの存在感に圧倒されたアヤネがそう言うと、プテラをボールに戻したムツキがエテボースと共にカラカラと笑いながらそう応えた。

 

「ーーーー勿体ない。強い人と強いポケモン達と戦えるチャンスだったのに」

 

『ルガル!』

 

シロコとルガルガンは不平を口にした。

 

「シロコ先輩にルガルガン、何処かの戦闘民族みたいだね・・・・まあ私だって、勿論喧嘩を売られたら逃げるような事はしないけど」

 

『ウォー!』

 

頭に大きな汗を垂らしながらセリカとウォーグルも同意した。

 

「油断しない方が良いよ。風紀委員長は勿論だけど、最弱と言われるドンカラスでも結構強い方だし、アブソルとゴロンダなんて半端なく強いから」

 

ラムパルドをボールに戻したカヨコがそう言った。

 

「も、もう終わりって事で、良いのでしょうか?」

 

「そうだね。取り敢えず、あそこで風紀委員会に捕縛されたヘルメット団(気絶中)をアビドスに連れて行こうか。社長、ガチゴラス、頼める?」

 

「ふっ、ふふふ、大丈夫よ。任せなさい! ガチゴラス。行くわよ!」

 

『ギャァ!』

 

アルは空崎ヒナがいなくなった安堵感と緊張の糸が切れたお陰でガクガクと震える足を抑えると、ガチゴラスと共にヘルメット団の元に向かい、ハルカとトリデプスも手伝いに向かった。

 

「うへ〜、結局おじさんは状況が全く分かっていないんだけど、何があったの?」

 

「説明したい所なのですが、私達もまだ分かっていない事が多く・・・・風紀委員長は何故ここまで来たのでしょうか?」

 

「「・・・・・・・・」」

 

“・・・・・・・・”

 

カヨコとムツキが先生に、「話した方が良いんじゃない?」と視線を送り、先生も「かも知れないね」と言わんばかりに返した。

 

《そうです、分からないのは私達も同じ何ですよ! そもそもホシノ先輩はこんなタイミングまで一体何処で・・・・!》

 

「ごめんごめん」

 

アヤネが目くじらを立ててホシノに言うと、ホシノもバツが悪そうに苦笑し、アヤネは眉根を寄せて、疲れ切ったように盛大な溜め息を溢した。

 

《はあ・・・・何だか、更に大事になっている気がします。慌ただしい事ばっかりで・・・・分かっていない事だらけです》

 

「アヤネちゃん・・・・」

 

「そうですね。今日も色んな事がありましたし・・・・私達も休憩した方が良いかも知れません。サイドン達も休ませたいですし・・・・」

 

ノノミが見ると、サイドンや御三家が疲れ切ったようにアスファルトに腰を落としていた。

 

《はい。ではヘルメット団を学校の倉庫に閉じ込めた後、一旦解散して、また明日学校で状況を整理をしましょう》

 

「・・・・ヘルメット団の見張りは私達便利屋でやって置くよ」

 

《良いんですか?》

 

「まぁ、レパルダス達をポケモンセンターで回復させたいから、ムツキと社長に任せる事にするけどね。良い社長?」

 

「構わないわ! ドンッと任せなさい!」

 

カヨコの言葉に、アルが威勢良く応えた。

 

「・・・・うん。じゃお任せしようかな〜。対策委員会は今日はもう解散、明日また教室で」

 

「そうしましょうか」

 

「早くシャワー浴びたい・・・・けど、まず大将達のお見舞いをしてからにしよっか、ウォーグル?」

 

『ウォ!』

 

「便利屋〜! あんた達のポケモンもポケモンセンターについでに連れて行って回復させてあげるから、ボール貸しなさい!」

 

「ーーーーそれなら任せる」

 

そうして、その場は解散となった。

しかし、シロコは先生に話しかける。

 

「・・・・先生。風紀委員長が最後、先生に何か話しかけてたけど・・・・何の話?」

 

“ん? ん~・・・・”

 

先生は空崎ヒナに言われた言葉を思い返していた。

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

 

アビドス自治区から撤収しようとするゲヘナ風紀委員会。

 

【はあ・・・・】

 

【ルガ〜・・・・】

 

そんな中、イオリもヘルガーも、足取り重く、気分も重く、これまた重い溜め息を吐いた。

 

【イオリ、ヘルガー、大丈夫ですか?】

 

【ブンネ?】

 

【・・・・便利屋の伊草ハルカ‹根暗女›に至近距離でショットガンの連射された上に、ガッツリお腹に銃床くらって、ヘルガーは毒をモロにくらって、さらにアチコチ吹っ飛ばされて・・・・アコちゃんに怒られて始末書を書かされるし、委員長と四獣達には睨まれるし・・・・今日はついてない】

 

【・・・・そうですね】

 

【あのさ・・・・その可愛そうなガーディでも見るような目、やめてくれない?】

 

【ルガ】

 

イオリとヘルガーが憮然とした目でチナツとタブンネを見るが、チナツとタブンネも肩をすくませる。

 

【お互い様ですよ、イオリ】

 

【タブンネ〜】

 

【・・・・そうか】

 

【・・・・ヘル〜】

 

四人仲良く肩を落としながら、撤収の準備を進めていると、空崎ヒナは先生に近づき、先生とピカチュウに聴こえるくらいの声で呟く。

 

【・・・・シャーレの先生】

 

【ん? 私?】

 

【あなたがチナツと『R』の情報を共有しているのは知っている】

 

【っ! あの、チナツは・・・・】

 

風紀委員長はチナツの勝手な行動を知っているようであった。先生はチナツも〈ゲヘナ〉の事を考えての行動であると、弁護しようとしていた。

 

【ーーーー分かっている。この事は〈ゲヘナ〉にとっても重要な案件。チナツは見る目もある。あなたに協力を頼んだのも、大局的に見て英断だと思うわ】

 

どうやらチナツの事を怒っているようでは無いようだ。空崎ヒナは先生に話をする。

 

【だから私も、あなたに伝えておきたい事がある。これは直接言っておいた方が良いと思って】

 

【ーーーー言っておきたい事って?】

 

【・・・・〈カイザーコーポレーション〉の事、知ってる?】

 

【・・・・ざっくりだけど、ある程度は知っている】

 

【・・・・そう・・・・カタカタヘルメット団が襲撃した『薬局』は、どんな所なのか分かる?】

 

【・・・・やっぱりその『薬局』が、『R‹あのガス›』の?】

 

【(コクリ)】

 

先生がそう言うと、空崎ヒナは小さく頷き、一瞬瞑目してから口を開く。

 

【・・・・これはまだ『万魔殿‹パンデモニウムソサエティー›』も、『ティーパーティー』も知らない情報だけど。あなたには知らせておいた方が良いかも知れない。・・・・〈アビドス〉の捨てられた砂漠・・・・あそこで、カイザーコーポレーションが何かを企んでいる】

 

【〈アビドス〉の砂漠で、カイザーコーポレーションが・・・・?】

 

【そう。本当なら、廃校予定の〈アビドス〉に教える義理はないのだけど。・・・・一応、ね】

 

そう言って、空崎ヒナはクルリと踵を返すと、屈んでいたアブソルの背に座り、アブソルは立ち上がり、この場を去ろうとした。

 

【じゃあまた、先生】

 

そう言って、空崎ヒナは去って行った。

 

 

 

* * *

 

 

 

「・・・・・・・・」

 

その会話が頭を過ぎるが、自分をジッと見つめるシロコに向けて声を発する。

 

“後で、皆の前で話すね”

 

「・・・・うん、分かった。じゃあ帰ろう、先生」

 

“うん。そうだね”

 

そう話して、先生とシロコは皆の元へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

ーヒナsideー

 

そしてその後日、〈ゲヘナ〉の風紀委員会の執務室。

執務室のテーブルの上に山積みの書類、否、反省文の山と格闘していた。勿論殴り合いではなく執筆で。

 

「あうぅ〜・・・・まさかこうなるとは・・・・」

 

昨日、空崎ヒナが戻って来たからずっとこの作業を続けており、アコの目には隈が、顔には疲労の色が色濃く出ていた。

 

『ソーナンス!』

 

ーーーースパン!

 

「あいた!」

 

筆を動かす手を止めたアコの後頭部に、ソーナンスが『反省』と書かれたハリセンを振り下ろした。

 

「アコ。手が止まっているわよ」

 

「ひぇぇっ! い、委員長、この反省文は、いつまで書けば良いのでしょうか?」

 

執務室の窓から外の景色を、傍らにアブソルとドンカラスを控えさせて見ていた空崎ヒナにも言われ、作業を再開するアコ。

 

「まだ二百枚くらいでしょう? 自分で千枚の反省文を書くって言わなかった?」

 

「そ、それくらい反省していると言う比喩でして・・・・」

 

『ソーナンス!』

 

ーーーースパン!

 

「あいた!?」

 

「言い訳しないの! キリキリ書け!」と言いたげに、ソーナンスがハリセンをまた振り下ろした。

 

「ソーナンス! あなた私の手持ちでしょう!? 少しはトレーナーを労ろうと言う思いやりはーーーー」

 

『ソーナンス』

 

文句を言いそうになるアコだが、ソーナンスは『ゲヘナ風紀委員会のヒエラルキー』、と描かれたボードをアコに突きつけた。それには、ヒエラルキーの頂点は空崎ヒナで、その下にいるのがアコとなっていた。因みに、そのボードの製作者は『天雨アコ』となっていた。

 

「〜〜〜〜!! ええそうですね! 私よりもヒナ委員長の方が偉いとあなたに教えたのは私ですね! ええ分かってますよ! ヒナ委員長の命令の方が優先されるって!! やれば良いんでしょう!?」

 

そう言って、ほぼヤケクソになって作業をするアコ。そんなトレーナーを見て、正座しているマニューラはヨヨヨと泣きながら見守っていた。

 

「口より手を動かしなさい。アコ」

 

「が、頑張ります・・・・」

 

と、空崎ヒナにも言われ、雑になりそうだった作業が丁寧に戻る。

 

「・・・・・・・・」

 

そしてふと、アコはまた手を止め、空崎ヒナの方に視線を向けると、ソーナンスがハリセンをまた構え出し、振り下ろされる前に話をした。

 

「そう言えば、あの〈アビドス〉のホシノと言う方は、お知り合いなのですか?」

 

「・・・・いや、『情報部』にいた時に調査したけど、実際に会ったのは始めて」

 

「そうでしたが、何処となく良く知っている方のように話されていたので・・・・」

 

アコはそう言いながら作業に戻ると、それと入れ替わるように、ワゴンにティーセットを乗せたゴロンダが、空崎ヒナにその大きな手で器用に淹れたハーブティーの入ったカップを渡すと、空崎ヒナは薄く笑みを浮かべて礼を言ってから、ハーブティーを口にすると、美味しさに小さく笑みを浮かべてから、顔を引き締めアコの質問に応える。

 

「小鳥遊ホシノ。『天才』と言われた本物のエリート。二年前、『情報部』の分析では、『ゲヘナにとって潜在的脅威』の一つとしてリストアップされていた」

 

「・・・・全くそう言った感じには見えませんでしたが・・・・?」

 

アコはドローンの映像で見たが、あのノホホンと気の抜けた顔をしたホシノが、脅威になるとはとても思えなかった。

 

「アコ。ポケモンもそうだけど、外見で相手を判断するものじゃないわ」

 

「・・・・・・・・」

 

『『・・・・・・・・』』

 

アコとソーナンスとマニューラは、可憐な容姿をして実はゲヘナ最強である空崎ヒナの言葉に、妙な納得をした。

 

「・・・・でも」

 

「?」

 

「確かに二年前とは別人のようだった。元は攻撃的戦術を得意としたかなり好戦的なタイプで、もっと荒っぽくて、ナイフのような鋭い印象があったのだけど・・・・」

 

「あのヤドキングなんて呑気なポケモンをパートナーにしているトレーナーが、そんなに荒っぽい人だったのですか?」

 

「・・・・“二年前の当時、彼女のパートナーはヤドキングでは無かったわ”」

 

「えっ? そうなんですか・・・・?」

 

「そうーーーー寧ろヤドキング、いや、ヤドンのトレーナーは確か・・・・」

 

空崎ヒナは、飲み終えたハーブティーのカップをゴロンダに返すと、アコをジッと見据える。

 

「ーーーーま。それはさておき、あのまま便利屋68の恐竜達やシャーレの先生のピカチュウとルカリオまで加えて交戦をしていたら風紀委員の大半以上が戦闘不能、最悪全滅になっていた筈。アコ。あなたの早とちりでね」

 

『ソーナンス?』

 

「余計な合いの手はいりませんよソーナンス。・・・・戦力の分析はしっかりと行っていた筈なのですが。そう言った情報は・・・・」

 

「まぁ、ある日突然活動報告も途切れたから、『情報部』も途中から脅威とは見なさなかったのかも知れないけど」

 

そう言って、空崎ヒナは窓の外の景色を見上げる。

 

「詳しい事が知りければ、昔の資料でも漁って見る事ね」

 

「・・・・・・・・」

 

「アコ。手が止まっている」

 

『ソーナンス!』

 

ーーーースパン!

 

「あいた! は、はい・・・・」

 

思案にふけるアコの後頭部に、空崎ヒナの言葉と共にソーナンスのハリセンが炸裂し、また作業に戻った。

それを尻目に、空崎ヒナは四獣の三匹を側に置かせて、ホシノに対して内心言葉を紡ぐ。

 

「(・・・・小鳥遊ホシノ。未だに〈アビドス〉を離れず残っていたのね)」

 

空崎ヒナは自分の腰の翅を大きく広げると、懐からハイパーボールを取り出し、『最後の四獣』を手に、自分の周りにいる、『心から愛している家族』でもあるパートナー達にも目を向けて声を発する。

 

「・・・・皆。シャーレの先生がチナツに送ってきた情報の真相によっては、大きな戦いが起こるけど、ついてきてくれる?」

 

『『『ーーーー!!』』』

 

三匹は「当たり前だ!!」と言わんばかりに応え、ハイパーボールの中にいる『隠し玉』も、肯定するようにカタカタと動いた。

 




さぁ、次回からは後半だ!



ヒナ&四獣
お互いに『パートナー』として、『心友』として、そして『家族』として心から愛している。故にヒナを多忙にするマコトに対しては、四獣達はヒナさえオーケーすればすぐに暗殺する気満々で、ヒナに余計な仕事をさせる『温泉』や『美食』の連中は嫌っている。 多忙を極めるヒナにとって、四獣達の存在は癒しであり、心の支えとなっている。休みの日はゆっくりと寝た後、四獣達のシャンプーやブラッシング、そして四獣達とのんびり過ごすのが楽しみ。唯一の不満は、ヤンチャムやヤミカラスの頃はアブソルと共に一緒にベッドで寝ていたが、今は進化して大きくなってしまい、一緒に寝られなくなった事である。最近は『カビゴンでも寝られる超キングサイズベッド』を買おうか検討している。

アブソル
ヒナが中学に上がった頃からのパートナーであり、一番付き合いの長く信頼されている。しかし、ヒナの書類仕事を手伝えない自分に不甲斐なさを感じているが、ヒナはアブソルが隣にいて、仕事の合間に撫でさせてくれるだけでかなり助かっている。

ゴロンダ
ヒナが高校に上がる際に、『湿地エリア』に来たヒナが他のポケモン達に虐められているヤンチャムを拾い、その縁で手持ちとなった。その体躯を生かしてヒナの盾役もやるが、ヒナは危ないから本当はやらないで欲しいと思っている。普段はそのゴツい腕と手で考えられないが、ヒナの部屋の家事を万能にこなす『デキる◯は今日も憂鬱』並な有能ポケモン。ヒナのお弁当も自作している。

ドンカラス
ヤンチャムと同じ時期、空腹でヒナの部屋のベランダに倒れていたのをヒナに拾われ、そのまま手持ちとなり、四百匹以上のヤミカラスを従える大親分(♀)として、ゲヘナの監視ネットワークを広げている。

四匹目
今だ姿を見せないヒナの『隠し玉』です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。