方舟オンライン〜コラボを添えて〜   作:かりん2022

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pixiv版と前回の話で分岐してます。
サンプルはこちら(まだこれだけしか書いてないですが)。
興味ある方はpixivの方も覗いてみてください。



お知らせ

バカンスから戻ってくると、あらかた問題は解決していた為、一同はいそいそと仕事に戻った。

 

「呪霊が……っ 呪霊がまずいっ」

「お薬屋さんの何が悪いんやぁっ」

「俺の子供は俺に教育させろっての!」

「二十四時間働けて偉い! じゃねーんだわ」

「労働はクソです!」

「あはは……」

「久々の呪霊退治やりがいあるー! ……ないです」

「マンマー!」「あうー!」

 

 美食に慣れていた夏油は呪霊のクソ不味さを訴え、直哉は家の暴力を嘆き、悟は家の横暴を叫び、家入はブラックっぷりを嘆き、七海は労働に反旗を翻し、灰原は

それらを笑ってやり過ごし、泉都は空気を読み、幼児は食事を求め、赤子は泣いた。

 

 見事にバラバラな行動を取る一行だが、現状に満足していないのは一致していた。

 両親は抗議活動してないで子供の世話をしてやれ。そんなんだから家のものに私達が世話しますって言われるんだぞ。

 

 とにかく、彼らは揃って家出をする事とした。

 と言っても、現代文明の恩恵には三日で慣れた為、並行世界の地球に家出する事とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「人魚の七海さんですかぁ?」

「は? 人違いだと思いますが」

「えー! でも七海さんにめちゃくちゃそっくりだしー! 人魚動画、見てます! あれ、本当に異世界なんでしょ? 私も異世界行きたい!」

「何を言っているのかわかりませんね」

 

 絡まれること10回。流石に、呪術師の権限で調べてもらう事とした。

 そして、発覚したのが以下の動画である。

 

『灰原ー! 見てください、沈没船ですよ』

『うわー。サメの隠れやすそうな場所ー』

『見に行きましょう』

『危ないよ、七海』

『サメ!? 逃げますよ!』

『ほらー!』

 

 学生時代の自分似の人魚、そして灰原似の人魚の二人旅の動画と、その思い出を風呂に入りながら語る人魚二人の雑談動画。もちろん、七海に覚えはない。

 プロフィールを見ると、10年前に誘拐されて人魚に改造された可哀想な地球人(帰星済)という設定だった。

 

「……伊地知くん。この事、五条さんには」

「もちろん言ってません。報告しますか?」

「いえ。この件は自分で動きます」

 

 そういう事で、七海は呪術師の権限で開示請求を出した。

 

 掴んだ住所は、布で覆われたいかにも建設中な場所だった。

 敷地にはロープなどあり、10年後に完成予定、などと看板がある。

 こんなにも目立つのに、人々は注目せず素通りし、実際に七海も辿り着くまでかなり掛かった。絶対にあると確信して、ようやく認識できた。

 呪力は感じないが、妙な力を感じる。認識阻害なのだろう。

 布を潜ると、あからさまに宇宙船っぽいものが鎮座していた。

 

『七海、新しい眼鏡買ったの? 似合うよ!』

 

 そう声がして、宇宙船のドアが開く。

 自分も七海だし。

 

 そう言い訳して、ドアから入る。

 

「七海、おかえ……り」

 

 そういった五条は、幼児を抱き上げた状態で固まった。

 五条は直ぐに違和感に気づいた。あの恐ろしいまでの呪力の本流を感じない。

 

「七海! 肉まん買ってきてくれた?」

「建人くんと雄くん帰ってきたん? 自分のあんまんは? まあええわ、子供ちょっと見てて」

 

 直哉特別一級術師は赤ちゃんと哺乳瓶を七海に押し付けた。

 五条はそっと幼児を隠した。五条と夏油の特徴を合わせたような子供だった。

 

「七海ー! ピザまんちょうだい!」

 

 楽しげに駆けてくる見知らぬ男の足を引っ掛けて転ばせる五条。

 

「おい、この七海、別人! ばか泉都! 区別つくだろ!」

「え? どう見ても七海じゃん。あー! こっちの七海!?」

 

 ワタワタし始めた一同。

 

「建人くん? えーと、子供返して」

「私の身の安全を保証してくれると縛ります?」

 

 一同と七海は見つめ合った。

 

 

 

 

 

 

 

「はああああああ!? 動画を流してたぁ!?」

「旅動画人気でしたよ」

「見つかってんじゃねーか!」

「ほら七海、だから危ないよって言ったじゃない」

「えっと。五条さん達も人魚なんですか?」

「あー。訳あって、今の俺らエイリアンに10年ほど攫われて、呪力がない状態で並行世界の地球に投げ出されててだな」

「エイリアンとは彼方の泉都くんですか?」

「そうだよ! 五条くん達、大変そうだったし!」

 

 ぺかーと笑顔で泉都は言う。

 

「……」

 

 当たり前だが、話してないことがあるのは明白だった。

 この呑気そうな男に、あの五条悟が負けるとは思わない。

 

「あー。七海。俺ら、とりあえず今、平和だし、そっとしててくれるなら、いいものやるよ。直哉が」

「んー。ええよー。消費期限近くなっとったし。呪術師なら消費期限前に使うやろ」

「なんでしょうか」

「エイリアン印の傷薬や。用法容量は守ってや」

「あっ 待って。私、そっちで仕事してもいいかも。腕が鈍るからさー。エイリアン技術由来も呪術由来も治療される側にとっては一緒だろ」

 

 硝子が声をあげ、その間に直哉が一箱持ってくる。

 

「わかりました。連絡先をいただけるなら、この場は引きます。報告も最低限に絞ります。一つだけお願いがあります」

「何?」

「お子さんの写真撮ってもいいですか」

 

 家族写真と一同勢揃いの写真を撮って、満足する七海だった。

 五条と夏油の間に何かあったかは興味はないが、この写真を見せると五条がどう反応するかは非常に興味がある七海だった。

 




マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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