「夏油くん! 五条くん、家入さん! あと、七海に灰原! にーちゃから、あ、兄貴から強くなる方法教えて貰った!」
いやっほうゴロニャン! と懐いてくるのは船越 泉都である。
五条と夏油に懐きに懐いているこの同級生は、時折厄介ごとを持ち込んでくる。
最初は夏油にベッタリだったのだが、兄が魔法使いというのを五条だけが信じてくれたので、五条にもベッタリだ。最近、一般人に噛み付くようになったのは問題だが。
「またお兄さんから騙されてきたのかい?」
「とりあえず、言ってみろよ」
「じゃあ試してみるね! てやぁ!」
泉都が通信した途端、全員が身構えた。呪力が放出される。
「あ、五条くん船核持ってない?」
「何だよ、それ。傑に何した?」
「船核って言って、この間の流星群だって。船核に話しかけて、呪力炉の活性化をした。ねぇ強くなった? なった?」
「強くなったというよりは、強制的に臨戦体制にされた感じかな」
「後ね、呪力をコインに変えて貯めて置けるんだって。五条くんも船核欲しければあげるよ。あ! でもこれ内緒ね! にーちゃがスペシャルな魔法使いだからわかった事だから! にーちゃが魔法使いなの秘密だし」
泉都は秘密という概念をもう一度学び直した方がいい。
「君のお兄さんは見えないんだろ?」
夏油はいまだに泉都の兄魔法使い説を信じていないのだ。
「でも、地球に異能者は五種類いるって言ってた。呪霊以外にも平和を乱す化け物はいて、例えば集団自殺事件とかを起こす魔女は、キュップイ魔法炉の持ち主が対処してるんだって。基本的に仲間の尻拭いは仲間がする形で、それぞれの異能者は他の異能者に感知してないんだって」
「何それ知らない」
「内緒なんだって。でも、船核がばらまかれたことで、異能者達が強くなったり、異能を封じたコインが流通したりして、3年で人間社会に支障が出るだろうから、宇宙に逃げられるように準備をしておきなさいって」
「は? 大事じゃん」
「絶対誰にも内緒だよって、色々自衛道具とか貰ってきた」
「それ、私達に見せていいの?」
家入の問いに、泉都は自信満々に言った。
「だって、俺と夏油くんと五条くんと家入さんは一心同体だろ! 七海と灰原も、後輩だから守ってあげないとね!」
「ありがとうございます!」
「なんか凄く良くない気がするのですが」
毒を喰らわば皿までな灰原。不安そうな七海。
「口封じとか守秘義務とかない?」
「んとね! ある!! でもまあ、その内、ルールを知らない異能者がポコポコでてルールは自然消滅するだろって。でも今は隠れてなさいって! 呪術界も含めて!」
「まだルールがあるって言われた方がマシだわ」
死んだ目で五条が言う。
「普通は炉を持ってないし、持っていても一個なんだけど、稀に炉を三つまで持てる人もいるんだって。にーちゃのコレクションしてる炉を色々持ってきたんだー。これで俺たち、強くなれるよ! あ、船核と炉の強化剤も貰ってきてる。褒めて!」
「待って。今までの話を総合すると、呪術師を後付けで作れるってこと?」
「そだよ」
「そだよ、じゃねぇわ」
「これがあれば、理子ちゃんも救えたのかな」
「夏油くん……。でも、天元様を進化させて呪霊操術で操れる状態にして、夏油くんの体を術式ごと盗んで悪い事しようとしてる偉い人がいるから、依頼の失敗は絶対防げなかったと思うよ? にーちゃ言ってた! だから強くなろう!」
「それ先に言えよ!! ああ、もう全部話せ!!」
要領を得ない泉都から話を聞き出すにつれ、目が死んでいく一同なのだった。
泉都の兄は優秀な魔法使いだが、泉都を信じる節穴アイの持ち主。呪術師覚えた。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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