「悟。最近、揃って頑張っているな。何かあったか?」
「なんか、皆で流星雨見てからちょーしいいんだよ。でもだからっていきなり依頼の難易度上げるのはやめて欲しいけど。繁忙期なのに緊急じゃない依頼もたくさん回してたみたいだし」
「そうか……」
さらっと誤魔化し、今日も一年生とニ年生で集まる。
議題は色々あるが、大まかにいってどうやって生き残るか問題である。
この前、等級違いの依頼が回された事もあり、護身用のコインの交換なども余念がない。五条のコインがなければ、七海も灰原も死んでいただろう。
ただでさえ生き残るのが大変なのに、呪術師の偉い人の陰謀、ましてや他の異能者やエイリアンの持ち込む厄介ごとなど冗談ではない。
治安悪化で呪術界が潰れるかもと言うのと、偉い人の中に天元様狙いの人がいると言うことで、五条は五条家の洗い出しもしている。引き込む前には大事な作業だ。
「キュップイ魔力炉の持ち主……あー。魔法少女との連携っていうか、手助けはできねーの?」
「表立って動いて敏腕詐欺師営業マンと敵対すると大変だから動くなって。かなり強力なエイリアンだから、魔法少女達が自分で気づいて立ち上がるしかないって」
「でも、力を与えて訓練もなしで魔女との戦いに放り込んでるんだろ」
五条は魔法少女達を気遣う。
「呪力なしで、自分で悪魔に魂売った奴なんてどうでも良くない?」
「泉都。そういう考えは良くないよ。小学生や中学生だろ? それで大人の判断を強いるのは酷だよ」
「えー? でも、夏油くんだってそう思ってるって顔してるよ」
「……!」
夏油は顔を歪ませた。
非術師なんて皆殺しにしちゃえばいいんじゃないか。
そう言ってしまったのはつい先日だ。
泉都のわかりやすい選民主義は、自分から移ってしまったのだという自覚もある。
そうはいっても、そう思う事自体が悪い事だという認識もあった。
「確かに、クソガキどもに説教は必要だよな。でも、それは化け物と戦わされて、化け物にされるほど悪い事じゃねーよ。願い事だって、大した事ないのが多いんだろ? 魂の代価になるもんじゃない」
「えっとね。確か、占い師さんになりたいとか、お兄ちゃんに会いに行きたいとか、付き合いたいとか、そんな感じの細やかな願いが殆どだって。じゃないと利益少なくなるんじゃない?」
五条の言葉に泉都は補足する。あまりにも酷すぎる内容に絶句した。
「改めて酷いな……」
硝子はようやく言葉を絞り出す。
「騙される方も落ち度はあるかもしれませんけど、小さな女の子達ですよ? それ以上に騙す方が絶対悪いですよ、助けてあげましょうよ、夏油さん」
「そう……だね。それはそう思うよ。思うべきだ。ろくな願いも思いつかないほど幼い子供なんだから。そう思うと、理子ちゃんは大人だったんだね。理子ちゃんだったらきっと、もっとまともな願いを言えてたと思うし」
灰原の言葉に、夏油は頷く。
「傑はさ、色々あったから、ちょっと疲れちゃってんだよ。上も依頼余計に傑に回してたみたいだし、俺も傑がもう少し休めるように頑張るからさ、早く元気になってくれよな」
「……世話を掛けるね、悟」
「全然! その代わり、後で頼るから!」
五条の気遣いに溢れたその言葉に、力無く夏油は笑う。
夏油は五条に任せようと、灰原と七海が対応の提案を続けた。
「……表立ってのエイリアンの告発が難しいなら、住み分けと訓練の斡旋はどうでしょうか。呪霊にグリーフシードはないのですし」
「確か、船核を使えば穢れをコインにできるんだったね。向こうが気づいて買い求めるのを手伝うくらいならできそうじゃないですか?」
「味方の魔法少女は欲しいよな」
「魔法使いは知らねーの?」
「魔法少女の名簿盗む?」
「またこいつは息を吸うように……お願い」
そこで任務の時間が来た。
切実に休みが欲しい。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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