あれから数時間かけて報酬についての話は終わった。
今回の報酬はランダムで手に入るので、それならば自分の欲しいのを誰かが当てた場合はトレードや買取をする事になった。
今回の報酬は次の3種からどれか一つがランダムで手に入る。
10連チケット―
3000ポイント分のチケットと考えれば悪くはないんだが、今回に関してはこれが一番のハズレになるだろう。
SSレア以上確定レジェンドスキル30%チケットー
俺や山田にとってはこれが当たりになる。レジェンドスキルが何処まで凄いものなのか分からないが、SSレアスキルが見劣りするレベルのとんでもスキルらしいので、それが確率3割なら期待もそれなりに出来るだろう。
ただまぁ、こういう30~50%チケットとか大体において当たった覚えがないんだがな。前にやっていたアプリで10枚位SS50%チケットとか手に入れて全部回したら全部Sレアだったショックよ。50%を10連続全部外したとか、確率どれだけだと言いたい。
蘇生薬orSSランクの武具5種―
ここにきてまた50%?の確率が来てるが、うまくいけば山崎達が今一番欲しいだろう蘇生薬が手に入る可能性がある訳だ。あいつとしてもこれは是が非でも参加したいだろう。ただ、高確率で武具の方になりそうなんだよな。
こういう場合、大当たりな蘇生薬は極低確率とかになってそうなんだよな。一応50%程度に考えてるが、このミッションをクリア出来た人が居て蘇生薬を手に入れられるのプレイヤーが何人いるのか。俺は当てられる気がしない。
で、今回の報酬でトレード及び買取についてはこうなった。
◆俺→特に無し
蘇生薬を手に入れた場合は山崎に売る予定。
◆山崎(アクセル)→希望:蘇生薬を誰かが手に入れた場合トレード。
自分がレジェンドスキル30%を持っていた場合、これとポイントで交換。
◆山田(ハルペー)→希望:レジェンドスキル30%
自分が蘇生薬を手に入れた場合、優先して山崎にトレードか売る予定。
◆バンカー→希望:レジェンドスキル30%
山田と同じく自分が蘇生薬を手に入れた場合、優先して山崎にトレードか売る予定。
◆レヴォリューション→希望:レジェンドスキル30%
蘇生薬を手に入れた場合は売る予定。但し、値段相応なので払えないなら流す。
◆片桐(マシン・ザ・リバティ)→希望:レジェンドスキル30%
山田と同じく自分が蘇生薬を手に入れた場合、優先して山崎にトレードか売る予定。
基本的に蘇生薬が出た場合はレヴォリューション除いて、山崎に安値などで売る予定だ。レヴォリューションは外部協力者だから流石に適性値段でなら譲るとの事。
ちなみに蘇生薬の現在買取値段は【最低50万ポイント】らしい。片桐がネットで調べてきた情報だから間違ってはいないだろう。
最低50万は流石に山崎でも無理だろうから、その場合は諦めるしかなさそうだな。と言うかポイント50万とか超高レベルのプレイヤーでもなければ集められそうもない。
そうか50万か・・・いや、惜しいとかは思ってないぞ? ただもし次に蘇生薬手に入れて余ったら売ってもいいかなぁなんて思った程度だ。レベル上げられそうだし、色々な物を買えるだろうしな。
俺の希望がないのは、トレードしてまでレジェンドスキルチケットを欲しいって訳でもないからだ。手に入ったら使うのでトレードするつもりはないが、ポイント支払ったりしてまで交換はしないって事だ。
んで、一応話はこれでまとまったので、一旦は流川のセーフハウスに移動しミッション開催時までここで鍛錬やら何やらをする事になっている。
バンカーは現在冬休み中で、親に友人とプチ旅行で泊まり込むと言う事で何とかなったらしい。家庭の事情に深く突っ込むつもりはないが、まだ中学生のバンカーを一人で旅行に行かせるって、自由奔放なのかなんというか。
レヴォリューションの方は、まさかの家族もプレイヤーとの事で普通に送り出されたそうだ。祖母との二人暮らしらしいが、ばあさんがプレイヤーかよ・・・幼児のプレイヤーもいるし、羅漢のおっさんもいるからいない訳はないんだが、色々と節操がないよなプレイヤー選出。
戻ってきた時、スピネルもいたがやってきたバンカーとレヴォリューションに対してガンスルー。まぁ、らしいっちゃらしい。
寧ろ俺の方までぽてぽてやってきて(可愛いスリッパ履いて歩いてた音な?)後でケーキの指導をしてほしいと頼まれた。エキストラミッション前ではあるが、ケーキの指導と言われたらこのお兄さん全力で教える所存である。
頑張れよスピネル、クリスマスまでに最高のケーキを作ろうぜ。
◇◆◇◆◇◆◇◆
折角再会出来た事もあり、今の俺達も成長したと言う事でレヴォリューションと軽く組手を取る事にした。
今の俺達とレヴォリューションは同じレベル4らしい。俺はてっきりもうレベル5になってるんじゃないかと思ったが、前回のラストミッションには参加できてないし、レベル5になる為のポイントは10万だ、おいそれと集められるポイントじゃあない。レベル4で燻ってた流川がいるように、4まで上がれば十分上位陣で、レベル5から最上位とかとんでもになっていくんだろう。
レベル6のリジェクションやら見ていたせいでレベル5が上澄みって事を忘れかけていた。んで、あの時から既に流川と同レベルだったレヴォリューションが、同じレベルになったからと言って、対等に戦える訳もなく。
「と、友樹・・・生きてる?」
大の字になってぶっ倒れている俺と、木刀を肩に乗せて息も切らせてないレヴォリューションという構図になるのは至極当然と言えた。
バンカーはそもそも相性悪くて秒殺。かなり戦った山崎は速度が落ちた頃に有効打を受けて敗北。山田は最初こそ善戦してたが直ぐ息切れで撃破と、全員悲しくも惨敗だった。
それなりに強くなった・・・と言うかステータスならレベル1の頃とは比べ物にならないほどの実力を得ていたがそれでもほとんど何もできなかった。
何せ攻撃全てが軽くいなされるのだ。
流川の所のカストロの様に縦横無尽に襲ってきて対応出来ないとかじゃあない。俺の攻撃を全て木刀一本で軽くいなしては回避できない一撃、いなしては回避できない一撃と、まるで幼児VS大人の戦いだった。
「兄さん達もかなり腕をあげたみたいだが、普通にレベルを上げてきた奴ら特有の【力に経験が追い付いてない】って状態になってるな」
「経験不足なのは分かってたんだがなぁ・・・」
「ま、兄さん達はあり得ない速度でレベル上がってるからそれもあるだろ。特にケーキ屋の兄さんはそれが顕著だ。はっきり言わせてもらうと、ガキが銃持ってイキってるだけって感じだ」
そ、そこまでなのか・・・あまりのショックに再び倒れ込む俺。サイレーン達はスピネルのケーキ作りの手伝いに行かせてるので、一人寂しくダメージを・・・いやなんか片桐が慰めてくれてるが。
「でも、レヴォリューション君は強いなぁ、僕と同じ年齢なのに」
「俺はガキの頃からプレイヤーになるかならないかの時点で婆さんに扱かれてたからな、戦いの経験が違うのさ」
例のプレイヤーの婆さんか。このレボリューションをして「今はまだ勝てる気がしない」って話だし、どんだけの化け物なんだろうな。
にしてもそれなりに鍛錬は積んできた筈なんだが、まったくもってダメだったみたいだな。流川もジェミニが戦闘系なだけで、純粋な戦闘系じゃあないしこういう経験などは出来なかったからな。
「そりゃ、強い訳だ」
しこたまボコられはしたが、そこはステータスの恩恵もあって、木刀でぶん殴られた程度ではダメージになりはしない。それでも動けなくなるまでぼっこぼこにはされたんだが。
「エクストラミッションはボス退治なんだろ? 丁度いいし、勝率上げるためにも鍛錬に付き合ってくれるか?」
「少しだけならいいぜ? ミッション以外はできるだけゲームとかのんびりしてたいしな」
「オンラインゲームとかよく僕とやってるんですよね」
「バンカーって割と容赦ないんだよな、FPSで敵対すると容赦なくヘッショしてくるし」
「FPS・・・!?」
片桐の目がキュピーンと光った。あぁ、こりゃこの二人今日はゲームで寝かせてもらえんかもな。趣味に没頭してる時の片桐はうざいほど元気だし。
それにしても・・・あぁ、本当に全然まだまだだな。
次のシーズンまでにレベルだけじゃあなく、経験や技術も高めて行かないとなぁ。そうなれば簡単なエクストラミッションなら、参加する理由なくても参加しておくのも良いかもしれんな。
―119話了