異能大戦ソウルギア   作:あさねこ

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ダンジョンで嬉しいのは宝箱、異論はうけつけ(ry

 

 

―第2層 翌日

 

 

 モンスターやプレイヤーの襲撃なども無く、夜が過ぎ改めて御堂達は先を進んでいた。いまだにクレアとハトメヒトは男性のままだが、しばらくすれば回復するので、気にしない事にしたらしい。

 

 探索もある程度慣れてきた事もあり、林の中をどんどん進んでいく。

 

 途中で罠もあったが、基本的に見つかる罠は致命的な効果はともかく難易度は下級な物ばかりの為、油断せずに解除していった。

 

「中級な罠は後にも先にも今の所あれだけかぁ」 

 

「低層は下級、中層で中級って感じかもね。上級はないって信じたいなぁ」

 

 ショコラ達のトラップ感知と解除は中級。上級の罠になると見つけるのも難しくなる、出来るならばそう言うものに出会う前にボスに到達したかった。

 

「周囲にモンスター無し。大丈夫だぞー」

 

「おっけ。リバティ役立つじゃん」

 

「う、うっさい。褒めても何もでないからな」

 

 褒められ慣れてない片桐がそっぽを向く、今までになかった自尊心が少しずつ満たされていくのを感じていた。

 

 戦うのは嫌いだし、怖いが、御堂達とならば御堂が守ってくれると信じている。サイレーン達は他の人間達より基本的に優しいし、色々良くしてくれる。

 

 そして――

 

「いや、本当に凄いと思うぞ? 俺じゃあかたぎ・・・リバティみたいな真似は出来ないしなぁ」

 

「マスターは前衛系だからね、仕方ないね」

 

「役割が決まってて良いだろ。俺が前衛、テルクシノエーが指揮、サイレーンが後方支援、ショコラとクレアが万能汎用でハトメヒトは・・・なんだ? で、周囲索敵と機械を使っての戦闘にリバティ。悪くないとおもうぞ」

 

「・・・そ、そか。そうだよな! 私が居ないと二人が罠に集中できないもんな!」

 

 誰にも認めてもらえなくて気が付けば一人になっていた彼女。

 

 家族にすら認めてもらえず、手に入れたソウルギアは今のような使い方を知るまでは役に立たず、結局何処にも居場所はなかった。

 

 ゲームと掲示板に逃げるしかなかったあの時とは違う。流川達の様な怖いけど協力的な仲間が居て、御堂のようなゲームでの気の置けない友達が出来た。

 

 自分の戦い方やミッションでの動き方を教えてもらい、役に立てる様になってきた。それが何の自信も無かった彼女の心を温かく満たしていく。

 

 ゴーグルをつけているので誰も気づいていなかったが、片桐はこの現状に無意識に喜びの涙を流していた。

 

「よし、周辺は私にまか・・・あああああああっ!!」

 

「どうした!? 敵か!?」

 

「奥に宝箱ある! リアル宝箱!!」

 

「なんだってぇ!?」

 

 急に大声を上げる御堂。

 

 ダンジョンアタックという特殊なミッション形式である以上、そんな嬉しいイベントも期待していたのだ。このままでは単純に罠が怖いだけの楽しくもなんともないミッションで終わるのではないかと思った矢先、こんなにも早いタイミングで宝箱とエンカウントできるとは思っていなかった。

 

 それは片桐も同じで、逸る心を抑えながら周囲に敵が居ない事を確認し、安全を確認した後、クレアとショコラを先頭に宝箱の置いてある場所に進んでいく。

 

 数十メートルも歩かない距離にそれはぽつんと置いてあった。

 

 銀色の装飾が特徴的な金属の宝箱だ、大きさは小さな子供なら一人まるまるは要れそうな大きさがある。周辺にトラップやモンスターの気配もない。

 

「いやぁ、わくわくするな!」

 

「だろ! いやぁ、私の目が良いお陰だなぁ、こっちは進む予定じゃなかったし」

 

「ご主人様とリバティが意気投合してるわね・・・・」

 

「二人ともゲーム好きだから、そういうノリなのかも」

 

 わいわい騒いでいる御堂達を他所にショコラとクレアが真剣な表情で宝箱を調べている。最近のゲームにはそうそうない事なのだが、昔の洋ゲー系のRPGならば、ほぼ100%に近い確率で宝箱には様々な罠がセットされている事が多いのだ。

 

 特にここはディザスターが用意したフィールド。あちこちに罠をセットしてある以上、宝箱を素で放置するというのは考えられないので、全身全霊をもってトラップがあるかを確認していく。

 

 そしてやはりというかなんというかトラップはセットされていた。既存の下級トラップだったので此方は問題なく解除出来る。

 

 カチャカチャとトラップを解除する音が数分ほど続き、イケメンと化したクレアが流れた汗を拭い立ち上がる事で、トラップが解除されたのを確認した。

 

「解除出来たよごしゅ。中身開けてみ?」

 

「いいのか?」

 

「まーちゃんがリーダーだしね~、さささ、オープン♪」

 

「そ、それじゃ遠慮なく」

 

 現実世界で本物の宝箱を開ける事になるとは御堂も予想していなかった。まるで幼い頃想像していたファンタジーの世界に来たような高揚感の中、銀色の宝箱をゆっくりと開けていく。

 

 中にはぎっしり金銀財宝が・・・と言う事はなく、いくつかのアイテムや武具などが乱雑に収まっていた。およそ宝箱に物理的に入らないだろう武器まで出てくる。

 

「飲み薬が数本とこれは両手剣か、後はカードみたいなのが数枚、微妙にしょぼいな」

 

「もっと開けたらこぼれる位お金とか入ってるって期待してたのにねぇ、あ、このカード、番号書いてる?」

 

「・・・それもしかして、プリペイドカードとかそんなんじゃね? ほら、文字は全部違うけど、全部14桁で横一列に並んでるし、カードの形状もそんな感じだし」 

 

「妙な所でさめるもの入れてるなぁ・・・」

 

「とりあえず私が鑑定系のスキル持ってるから調べてみるわ」

 

 そう言うと出てきたアイテムを預かる片桐。

 

 出てきたアイテムを一つ一つ調べていくと、出てきたアイテムがそれなり以上の品物である事が判明した。

 

──────────────────────────────────────

【ライフポーション】値段:1000P ×2

服用すると一切のデメリット無く生命力が50%ほど回復する。

副次効果で四肢切断も切断された部分があればデメリット無く回復する。

回復は即効性であり、一瞬で回復するが切断は10分ほどかけて回復するので、

その間は固定させる事。

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【メンタルポーション】値段:2000P 

服用すると一切のデメリット無く精神力が50%ほど回復する。

魔法発動などで消費した精神力を大きくし、同時に精神力減退による

精神系の状態異常を即時回復する。発狂状態や洗脳状態なども同時に回復できる

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【パワーエリクサー】値段:非売品 

服用すると永続的に【パワー】が1上昇する。

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【雷帝剣】値段:28500P レアリティ:SSレア 種別:大剣 

装備条件【パワー:8】以上 

常に雷を帯びた巨大な両手剣。振るう度に【4文字魔法】相当の【雷属性】の

追撃を発生させる。相手が【雷属性】に耐性しか持っていない場合、その耐性を

貫通する。無効を持っていた場合、耐性にまで効果を減衰させる。

【剛剣術】に利用可能。装備時自動で【剛剣術:最上級】を取得状態となる。

──────────────────────────────────────

──────────────────────────────────────

【ランダムカード】値段:非売品 ×7枚

14桁のコードが書いてあるカード。

ソウルギアGAMEのコード入力ページに入力すると、様々なアイテムやポイントが

手に入ります。使用期限はありません。個人で使うもよし、誰かにプレゼントもよし

■出てくるもの

【スキル】【現金】【ポイント】【武具】【アイテム】【シーズン参加回避権利】

──────────────────────────────────────

 

「やべぇ・・・」

 

「うわぁ・・・」

 

「どうしようテルクシノエー。もう帰っても許されちゃうレベルのアイテム手に入ったよ・・・」

 

 手に入ったアイテムを調べ終わると、全員がうわぁ、と声が漏れた。最初の飲み薬だけでも十分以上の成果である上に、永続的にパワーを増やすという非売品の薬が手に入ってしまった。

 

 専用のオークションに並べればどれだけのポイントが付くか分かったものではない。そこからさらに約3万ポイントに匹敵するようなとんでも両手剣まで手に入ってしまった。

 

 クリア報酬も十分以上の物だが、この手に入ったアイテムだけでもこのまま帰っておつりが来てしまう。

 

「まだ2層でこれかよ・・・ほんと丼勘定みたいな難易度でやってるんだな」

 

「おそらくすべてが初であろうからな。奴等とて万能で完璧という訳でもないのであろう。恐らくはプレイヤーが欲するアイテム自体価値が分かっていないのかもしれん。故に、ゴミがあるかもしれんし、ここまでのアイテムが入っている事もある。我等にとってはラッキーだった、そう思う事にした方が健全だ」

 

「で、こっちのカードはリアルガチャみたいな奴と・・・どうしようマスター?」

 

「まだ大した戦いもしてる訳じゃねぇ、ここで引き返しても意味ないからな・・・進むぞ」

 

「ん、それじゃいこマスター」

 

 手に入ったアイテムをすべて確保し、宝箱の奥の方に見えていた次の階段へ御堂達は進んでいく。

 

 次の階層がどうなっているのか不安と期待を抱かせながら。

 

 

 

―130話了

 

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