異能大戦ソウルギア   作:あさねこ

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ガチャガチャガチャガチャ・・・予選!

 

―所持ポイント 19672P

 

―所持ガチャチケット 4枚 

 

 これが俺の現在のポイントだ。アクセルからもらった1万のお陰で2万が直ぐそこまで来ている。レベル4になるために必要なポイントが2万ポイントなので、いっそ流川から少し借りてレベル4にしようかと思ったが、レベルはともかく中身が全然追い付いていないので、今回は自重してスキルガチャやスキルランクアップを目指す事にした。

 

 レベル4も気になるっちゃなるんだが、今の俺がレベル4になったとしても流川みたいに戦える気がしないので保留にした。基礎ステータスだけ上がってもスキルが無けりゃあなぁ・・・ポイントがほぼ枯渇するのも問題だしな、今はじっくり強化していくべきだろう。

 

「ガチャか・・・俺の持っているチケットも渡せればよかったんだがな」

 

 昨日のケーキパーティの翌日、つまり今日アクセルが戻ってきた。必要最低限の荷物を持ってきたって言うが、本当に最低限過ぎるんだわ・・・

 

 小さなバッグ一つで終わりって、スピネルだってもう少し持ってきてたぞ?

 

 俺のそんな言葉にアクセルが言う。

 

「今の俺は人生を楽しむ余裕がなかったからな・・・」

 

「お、おぅ。すまん」

 

 地雷ががががが。確かに恋人と親友が自分のせいで死んだとなりゃあな・・・アクセル自身が自分の迂闊さのせいで失ってしまったって言ってたが、こいつ話してみるとこう、色々内罰的って言うが自分が悪いって思い込み過ぎてるんだよな。

 

 失ったせいでそうなったのか、元々の性格なのかは分からんが・・・これからは仲間として共にやっていく以上、色々手助けはしてやりたいもんだな。

 

「それにしても誰も居ないな? あんたのソウルギアも」

 

「ん? あぁ、今は全員でリバティの家に向かって家財道具回収後に食料とかの買い込みに行ってるからな。俺は万が一の為の連絡で残されてる。流川はそのまま仕事だ。夜までには帰ってくるだろうし、多分佐伯少年も夕方には来るだろ」

 

 時間は昼を過ぎた辺り。

 

 俺が留守番で残っていた所にアクセルが荷物を持って帰ってきたのだ。

 

「そういえばアクセルもガチャは引いてるのか?」

 

「偶にな。基本は成長の為に取っておいてあるが、レベルだけじゃあやっていけないのは解ってる。俺のソウルギアは攻撃面と防御面が貧弱だからな」

 

 高速移動を得意とするアクセルだが、その反面防御力がかなり低いし、攻撃力も同レベル帯だとかなり低い方らしい。実際使ってる武器が無限に出せるとはいえ、ソウルギアが顕現した劣化武器って事だからな。普通の武器を使う事も考えたらしいが、一応はソウルギアの延長上って事もあって、手足の様に使えるから重宝しているそうだ。

 

「レベルが上がれば、その辺りの弱点も克服できるかもしれないが、暫く先になりそうだ」 

 

「悪いな、1万も」

 

「何言ってる。寧ろ俺があんたに頭を下げないとならないんだ。残りは稼いで必ず返す。待っていてくれ。」

 

「それはありがたいが、お前のレベル上げも考えないとだし、無理に寄こすなよ? 2~3割、最悪1割でもいいんだからな?」

 

 リバティの考案でなった今回の事、俺自身そこまで今すぐポイントをどうこうとか考えてないしな。

 

「それで、ガチャを引くんだったか? 誰も帰ってきてないのにいいのか?」

 

「あー、とりあえず単発チケット4枚だけ引くつもりだ。流石に残りはみんな帰ってからにするさ」

 

 これで勝手に使いましたってなったら、おこ・・・られはしないんだろうなぁ、テルクシノエー辺り、困った顔はしそうだけど。てか、そこだけ切り取るとガチャに人生捧げて、家庭をないがしろにしてるダメ人間に見えてしまう。

 

 一応夜にガチャを引くとは連絡したからな、何故か一番早い返信はリバティだったが。10連引かせて! オナシャス!! とか、リアルでオナシャス! とか言う人種、俺初めて見たよ。いやメールだったけどな?

 

「うし。まずは1枚目行ってみるか!!」

 

「あまり期待するなよ?」

 

「大丈夫だアクセル。ガチャの沼は俺がよーく知ってる」

 

「あ、あぁ・・・」

 

 ガチャはな? 天井以外は信じちゃいけないんだ。欲しいのは大体一点狙いが多い以上、それを引ける確率なんてたかが知れてる。それもこのガチャは渋いなんてもんじゃあないしな・・・課金? 現金ガチャでコモン出てくる時点で闇が深いだろ。

 

 いやまぁ、そのコモンでも使えるものはそれなりにあるから一概には悪いとは言えないんだけどな。

 

 何にせよ、アプリを開いてガチャページに飛ぶ。

 

 特にピックアップなども無く、いつも通りのガチャ確率が表示されてた。

 

 せめてSレア以上来てくれればうれしいんだがなぁ。

 

 1回目のガチャ、俺はボタンを少し強めに押した。

 

─1回目──────────────────────────────────

 【速剣術:基礎】レアリティ:コモン

 【パッシブ】

 剣を用いた剣術【速剣術】の基本的な戦い方を取得できる。

──────────────────────────────────────

 

「あー・・・これは?」

 

「ハズレだな。これはレア度で効果量が変わる。寧ろ入れなくても速剣術のスキルは普通に使えるからな。他のスキルが無いなら入れておく程度の物だ」

 

 やっぱりはずれか・・・アクセルが付け加えてくれたが、これをセットすればこの剣術を使う事に置いては武器のソウルギアを扱う並の最低限の技量は得られるそうだ。武器タイプのソウルギアが無い場合はあると便利って感じなんだろうな。

 

 一応何かには使えるだろう。

 

 次の2回目、こういう時、ガチャを回す心情って独特だよな。「出てほしい」ってのと「どうせ出てこないだろ」っていう感情がないまぜになった不思議な感覚。

 

 俺はそう言うの嫌だから基本的に天井を狙うんだが、このスキルガチャは天井もないし、ポイントもギリギリだから常にこの感覚を味わわねばならない。

 

 さて。何が出る??

 

─2回目──────────────────────────────────

 【若化】レアリティ:コモン

 【アクションスキル】

 【時空属性】魔法

 【要接触】単体を【マジック分間】の間【マジック×1(最大10年)】

 の間の中で若返る。それに伴い各ステータスが変動する。

 相手が抵抗を試みた場合は【ガード】で判定を行う。

 但し抵抗の意志がない場合は自動的に成功する。

 この魔法によって【0歳】以下にする事は出来ない。

──────────────────────────────────────

 

「・・・若返りとか出てきたんだが・・・」

 

「若返り系と老化系の魔法は普通に購入するとコモンでも高いからな、最低でも3000ポイントはコモンの時点で飛ぶ。それを考えれば当たりの部類だと思うが、効果時間と効果量が微妙だな」

 

 マジックの数値が高いほど長く持つらしいが、それでも10分とかそこらだろうし、最大でも10歳しか若返り効果がないなら、微妙っちゃ微妙だよな。一応俺の年齢なら10歳若返りが出来れば身体も軽くなるだろうし、悪くはないんだが・・・

 

 てか魔法でコモンの時点で若返りが出てくるとか・・・とんでもねぇな。

 

 一応0歳以下には出来ないって事だから、生まれる前に戻すっていうある意味即死効能は選べないって事か。

 

「戦闘には使えなさそうだが、普段に使う分には良いんじゃないか?」

 

「10歳若返ってもなぁ・・・お前はどうよ?」

 

「俺も同意見だ」

 

 若返りたい~とか本格的に考え出すのは多分俺等位の年齢からだろうし、アクセルはまだ若いから考えつかないだろうな。俺も10代くらいに戻りたい~とかは考えるが、ステータスが上がってるお陰で頗る体調がいいので、そこまで若返りたいって思わんしなぁ。

 

 しかし予想してたが2回連続コモンか・・・せめてレアでも出てほしいんだがな。

 

 後2枚、何かいいもの出ますように。

 

 そう軽く願いながら3回目を回す。

 

─3回目──────────────────────────────────

 【速剣術:基礎】レアリティ:コモン

 【パッシブ】

 剣を用いた剣術【速剣術】の基本的な戦い方を取得できる。

──────────────────────────────────────

 

「被ったぁ!? どんな確率だよ!?」

 

「あるあるだな・・・何故か被るんだよな」

 

 こんな所まで普通のアプリのガチャみたいなことしなくていいんだぞ? 何でここで微妙にハズレ枠がダブってくるかな。これがポイント消費でのガチャだったら精神的にダメージ受けそうだ。何せ単発1回でも300万円だからな。

 

 300万もあれば暫く気楽に暮らせるだけの金額、それがしょぼいコモン・・・それも被ったとなれば精神的なダメージもきつくなりそうだ。ガチャチケで回しているとはいえ、結構ダメージ受けたからな

 

 だ、だが・・・ここまで3連続コモン。流石にここでレア以上が来てくれるだろう。漫画や小説だと、話的に〆にかかってきて、ここでレジェンド引いたヤッホー! とかになる事が基本ルートだしな。

 

 俺はそういうチート主人公を目指す!! 今この時だけは!!

 

「うなれ! 4回目がちゃあああああああ!!」

 

「・・・うんまぁ、テンション可笑しくなるのはわかる。全部コモンってのも珍しいからな」

 

 アクセルがわかってるって顔で俺を見ていた。畜生イケメンが、爆ぜてしまえ。

 

 さぁ、最後の1枚だ。ここでSSレアを当てて、帰ってきたサイレーン達を驚かせてやろう。レジェンドとか引いたら最高の引きとして大騒ぎになりそうだよな。

 

─4回目──────────────────────────────────

 【速剣術:基礎】レアリティ:コモン

 【パッシブ】

 剣を用いた剣術【速剣術】の基本的な戦い方を取得できる。

──────────────────────────────────────

 

「うあああああああああああああああああ!?」

 

「・・・どんな確率だよ・・・・」

 

 やっぱりガチャってのは・・・ガチャってのはよぉ!?

 

 天井以外信じちゃいけないんだ!! こんなのってないだろ!? せめてもう少し違うのだせよ!? 何で4回中3回被るんだよ!? おかしいだろ!?

 

 ディザスター・・・まさか見ているんじゃなかろうな・・・!

 

 裏物とか許さんぞ俺は!!

 

 畜生・・・ほんと畜生・・・これはもうサイレーン達が帰ってきたら膝枕とかしてもらわないと立ち直れそうにない。

 

 俺はその辺にスマホを投げ捨てて大の字になって倒れ込んだ。

 

 アクセルが気の毒そうに見てるが、男では俺の心は癒せないのだよ・・・泣きそうだ。もう少しなんかこう手心をさ・・・

 

 結局、俺は皆が帰ってくるまでいじけて倒れていた――

 

 

―61話了

 

 

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