『投影』を使える妹が離れなくて困る件について   作:妹とはなに?

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妹に意味不明なことをされた件について。

妹の悩みがわからない件について。

 

 

ありのまま今起こったことを話すぜ…俺が個性を使った後、授業終了までの時間が飛び、気がついたらお姫様抱っこした妹をベッドの上に降ろしたんだ。起きた途端に俺に抱きついてきた…あれ…?よく考えたらいつもどおりじゃない?

 

「ほらほら、起きたのなら帰った帰った。あたしゃ早く寝たいんだ」

 

リカバリー先生に下校させられ、そのまま新幹線に乗るまではよかった。そこからなぜか妹が俺の膝の上で寝始めた。…何かやったのかな。個性中って毎回記憶が消えちゃうからなんとかしたいんだよなぁ…どうすればそうならない様にできるのかね?しかもまだ個性発動もわからないし…

子供の頃はこんなんじゃなかったのになぁ、俺。

 

「…ねぇ、さ」

「何かな、ユキ?」

「お兄ちゃんはお兄ちゃんのままでいてくれるの?」

「そんな当たり前のこと聞かなくていいじゃん…ユキが嫌いになっても、俺が死んだとしてもお兄ちゃんのままだよ」

 

そんな当たり前のこと聞いてくるとは…もしかしたら個性が暴走したのかな?ちょっとなんか酷いこと言ってなかったか後でチェックしておかないとね。妹を傷つけるような言動なんてしたとしたら許せん。

 

「そっか…うん、そうだよね…」

「なにかあったの?その、なんかお兄ちゃんやっちゃったのかな?」

「ううん、なんでもないの。これは私の問題なんだ」

 

妹に頬を撫でられる。くすぐったいけど嫌いじゃない。というよりそんな悩む問題だったか…?個性についてはいつもみたいに失敗してないし…あ、それか授業のことで悩んでいるのかな。二次関数は普通の範囲だったし…あるとしたら国語の古文かな。今日は現代語訳難しかったし…

ちゅる。

変な音がしたと思ったら、妹にキスされてた。

 

「そんな難しく考えなくていいんだよ、お兄ちゃん。私はちょっとだけお兄ちゃんができない問題をやってるだけなの。お兄ちゃんはいつもみたいに私と一緒にいてくれるだけで充分なんだよ?」

「…そう、ならいいのかな」

「うん。お兄ちゃんは私の傍に居て?それが私にとって一番楽だから」

 

そっかぁ…もう、俺の助けを必要としなくなってきたのか。妹を小さいなんて思える時間はあっという間に過ぎ去っていくものである…尊い…

 

「全くもう、私はお兄ちゃんのことが大切なんだからいなくならないでよ…?私、お兄ちゃんが消えたらどうなるかわかんないから」

「そうならない様にしっかりユキが頑張ってね」

「酷いなぁ、もう…」

 

悪態をつくのとは裏腹に柔らかな表情のユキ。多分もう眠いんだろうなって感じさせるトロンとした目はどれだけ少女として魅力が引き立つのか。わかんないけどすごくかわいい、ヨシ!

 

「お兄ちゃんのことは私が守るから…私のことはお兄ちゃんが守ってね…?」

「もちろん。寧ろお兄ちゃんの方がユキを守れるか怪しいけど…」

「でもこれで大丈夫。お兄ちゃんがいるなら、私はなんだってできるんだから」

 

そういうなり二人で寄り添って寝始める。なんかここらへんは昔から変わらないな。

始めてあった、あの時から。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん…?ユキ、起きて。もうお家ついたから」

「そう…?今何時…?」

「5時くらいかな…ほら、お水飲んで」

 

ユキに水を飲ませて、リビングのソファに座らせる。

 

「んっ…ありがと、お兄ちゃん。それと…ちょっとやりたいことあるから一緒にやってくれるかな?」

「うん、いいよ。ユキの頼みなら」

「よかった!」

 

そういうなりユキはめちゃくちゃ投影しだした。どれにしたって一つで数万はするはずだ。本当に転売とかは止めておいてよかったね。

 

「お兄ちゃんのことはあだ名でなんて呼べばいいかな?」

「…ロカ、かな」

 

ユキって呼んでるから同じように2文字とってロカ。変なら多分変えないとだけど…そもそもなんでこんなことを聞くんだろうか?

 

「えへへ、ロカ姉…うん、いい響きだね!じゃあこれつけて!」

 

渡されたのはこの間のデートで買ったメガネやらを出してくる。とりあえず着てみたけど…撮影とかするのかな?ユキ、この前も写真を撮りたがってたし。

 

「こっちに来て!」

 

みょいんみょいんと手を曲げながら手招きするユキ。なんか兎みたいなヘアバンドを付けてるからアリスみたいな印象を受ける。

 

「うん、来たけど…どうするの?」

「ロカ姉、ユーチューバーデビューだよ〜!」

 

クラッカーの衝撃。ぽえっと口を開けた恥ずかしい表情。お兄ちゃん、なぜかよくわかんないけどデビューしたそうです。

 

「という訳で紹介します!こちら、私の最愛の姉にしてさいかわのさいつよなお姉ちゃん!ロカ姉です!」

「え、ぇえ…?ユ、ユキ?どうなってんのこれ?」

 

【混乱してるロカ姉すこ】

【サプライズにしても程があるんだよなぁ…www】

【美少女の羞恥の表情が見られると聞いて】

 

「えへへ、ユーチューバーだよ!早速ですがロカ姉は今日雄英高校で許されない行為をしました!」

「え?え?」

 

ちょっと待って待って俺個性関連でやっぱりやらかした気しかしない。他に特にやらかしてるとは思ってないもん。あれ確かこれって全世界の人に向けて自分の失態が晒される訳でつまりそのあのえっと…

 

【お姉ちゃんバチクソ混乱しとるやんけw】

【絶対に心当たりある奴だw】

【混乱してる姉を見る妹www】

 

「なんと!他の人に私にしてる行為をしたんだよ!」

「?え、ユキにやっていい行為って他の人にやってもいいんじゃないの?」

「だーめーなーのー!口移しで食べさせるのも頭ぽんぽんするのも胸枕でぎゅって抱きしめるのもダメ!」

 

【てぇてぇ】

【てぇてぇ】

【てぇてぇ】

【さらりとわかるユキのイカレ具合よw】

【おい雄英高校生w】

 

「私はおかしくない!悪いのロカ姉!」

「え、えっと…とりあえず、ごめんなしゃい…」

 

あ、噛んじゃった…皆に見られてるの恥ずかしいよぉ…なんでユキはこんなこと私にやらせるんだろ…

 

【かわいい】

【かわいそうだけどかわいい】

【そこはかとなくエッチなの絶許】

【にしても衣装可愛くない?】

 

「えへへ、これはね、友達と一緒に選んだんだ!ほら、このメガネと白衣でロカ姉にあってるでしょ?」

「そんなことはどうでもいいじゃん…俺、男っぽくなりたいんだけど…」

「このままの方が私は好きなんだけど…」

「しょうがないなぁ…」

 

【お姉ちゃんぽんこつで草】

【てのひらくるっくるー】

【お姉ちゃんって自分のことなんだと思ってるの?】

 

「俺はお兄ちゃんだと思ってるよ?」

 

こういう時は確か無難に事実だけ言えばいいのかな?配信をユキがやってるのも初耳だしそれに俺が出るのも聞いてないしどういうこと?でもユキを問い詰めていいのかどうかわからないので我慢しとく。

 

「ロカ姉は何を言ってるのかな?」

 

【ファーwww】

【この姉にしてこの妹ありだなwww】

【注:姉から妹と呼ばれて兄だといってます】

【このかわいさで男は無理があるだろwww】

 

「うるさいよ、ユキ!なんでそんな疑うの!って、いひゃいひゃい」

「こんなことを言うのはこの口かな?」

 

抗議したら普段と同じようにむにっと頬をつままれた。地味に痛くなるように捻られてるから痛い。

 

【なんなんだこいつら?】

【姉妹でヴィラン退治をした奴ら】

【雄英高校のあのアシキリ?】

【そ。この双子は見分けのつく要素が髪型しかないのもあってかなり話題になってる】

【その後の記者会見も行われたけど、非公開でやったから殆ど顔だけが知られているって感じ】

 

【そこにユキちゃんが登場してな?】

【まあわりかし話題性を持ったからバズったよなw】

【最初の配信から暴れまわってたからなぁユキちゃんは】

【だからなのか知らんけどもうそろそろ収益化は達成できそうって書いてあった】

 

「あ、そうだ!その件なんですけど、スパチャ解放されました!お姉ちゃんにじゃんじゃん貢いでね!」

「ちょっ、何貢ぐなんて言ってるのユキ!?配信聞いてる人は負担にならないように気をつけながらやってね…私たちみたいに貧乏にならないように」

 

【実感こもってるなあロカ姉www】

【というかロカ姉ってここまでぽんこつの癖に姉なの?】

【戸籍上はな!】

【申し訳ないけど草】

 

【50000:トガ:ユキちゃんお久しぶりです!配信でぽんこつになっているロカちゃんもカァイイですね!】

 

「あ、トガちゃん初スパチャ兼初赤スパありがとうね!そうでしょロカ姉はさいかわなんだから!」

「あのね…?ユキは私のことをなんだと思ってるのかな?」

 

【どう見たって妹】

【背伸びしてるかわいい妹】

【かわいいじゃなくてカァイイだろ!】

【これで姉とか名乗るのは無茶があるからなぁ…】

 

「ユキったら、私のこと子供扱いして…この前だってお風呂に一緒に入ってきたじゃん」

「違うの。あれはロカ姉が一人じゃシャンプーできないって言ってたからでしょ!」

「む〜…」

 

【ぽんこつハイスペ美少女剣士?】

【というか未だにお風呂一緒に入ってんのか】

【なんでこれでヒーロー科に合格できたんだよ(困惑)】

【髪が短かったとかでは?】

 

「そうだな。そん時は髪が短かったから斬り殺しやすかった」

「ロカ姉ってなんかその時の体で変わるよね。今も結構いいんじゃないっけ?」

「それでもこれ邪魔だよ…もっとユキに近づきたいのに」

 

胸が邪魔過ぎてユキを抱きしめられないんだよね。ユキも俺に近づきたいからすりすり体をなすりつけてる。

 

【さらっとセクハラされてるのに気づかないのさぁ…】

【これをユキちゃんが教え込んだんでしょ?そりゃ同級生にもやるわw】

【絶対やるように仕向けたのはユキちゃんだろw】

【これが百合かぁ…】

 

「でもロカ姉はなんでこんなおっきくなったのかな?」

「さぁ、ね…そういうのは個性とかなんじゃないかな?」

 

【ガチ恋距離なのほんま草】

【姉妹百合…あぁ、はまっちゃダメなのに…】

【お姉ちゃん完全に妹に負けてるんだよなぁ…】

【5000:やーいお前の姉でろでろでやんの!】

 

「はい、かるひめ」

「なぁにこれぇ?」

 

渡されたのは苺。大きいけど2つぐらい重ねてないとならなさそうな大きさだ。 

 

「これ食べてみて!」

 

パクっと口移しをされたそれ以降、2日間は記憶がない。

後でユキに聞くとかなり暴走していたようで、その日の夜に5万人を突破したとかなんとか。しばらくは週一でやるそうなので、学業に支障がない範囲で出てほしいそう。何をやらせたいのかわからないけど、お兄ちゃんとして妹の頼みはきける限り頑張って叶えないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、お兄ちゃんこれ…」

 

パンを食べながら見たのは『オールマイト就任!』と書かれたニュース記事。人事について詳細なのだけど…なんでそんな詳細なのかが疑わしい。滅多なことじゃそんなのバラさないだろうし。エンデヴァーみたいに雄英高校のOBとかやたらめったらに挙げてる訳じゃないのもきな臭いんだよな…さて、どうすればいいんだか。

 

「どう考えればいいのかなぁ…?」

「う〜ん…真っ先に疑うのはスパイ。先週までに授業が請け負われてたのは俺達のクラスだけだったからいるなら俺達のクラス内かな。

オールマイトって雄英高校の入学式の新入生に送る言葉で度々呼ばれるし、その為に来てたのなら納得されるだろう?そうじゃなくてわざわざ教師であるなんて指定してんのが変すぎる。どう見ても裏付けされた…まぁ一番確実なのは『授業を受ける』ってことだからな。特別教師と書いてないから多分そういう推定であってるだろうよ。

一応他学年とか先生の可能性もあるけど…それならタイミングがおかしいかな。ほら、少なくとも入学したタイミングでやった方がマスコミにリークさせるのは適切だ。その方が合理的なタイミングだしな。

ズレたタイミングでの公表を踏まえて考えると…まあ、雄英高校のネガキャン狙いが一番あり得る線かな。わざわざ入学できる次元のスパイ送り込んで何がしたいか…そこらへんは校長先生に相談してみようか」

 

そもそも隠しておきたかったことなんだろうしね。あんまりユキにはつっこんでいかないでほしいのはあるけど、もしかしたら悩みの解決になるかもしれないし。

 

「ねぇ、さ…この後どうなるの?」

「少なくとも登校時間はマスコミに囲まれるだろうな。今から出発すればまだ変に巻き込まれないで済むけど…なにかやりたいんでしょう?それも多分俺を巻き込む形の」

「うん。ダメ…かな?」

 

こちらを真剣に見つめる瞳。答えるのに時間は必要ない。家族の応援なんてする以外は今のところない。ユキなら犯罪までは踏み込まないだろう。

 

「もちろん大丈夫。ユキのやりたいことは応援する。だから気にせずに教えて」

「あのね、あのね…」

 

教えてくれたその方法は確かに納得のいくものだった。

 

「ねぇ…これ俺とユキって交換してもよくない?」

「や!」

「はぁ…うん、じゃあ行くよ…?後戻りはできないからね?」

 

正直めちゃくちゃ綱渡りだけど、それを上回るリターンがある。これなら相澤さんと校長先生に頼めばいけるだろう。

 

 


 

 

 

朝の7時55分。生徒たちが登校するには少し早い時間帯からマスコミは既に張り付いていた。先生から静止のされない校門前ならなんとでも料理できると考えていた。それをすべて覆したのは目の前の光景である。

 

でかでかと作られた大きな野外ステージ。マスコミの人数まで割り振られたその空間は、ある意味その思惑通りにあった高校の対応に彼らは揃って笑みを浮かべる。

 

8時15分までに普通の生徒は誰一人として登校しなかったのも影響しただろう。何が起きるかを心待ちにしているその中に双子は現れた。入学式と同じ演出ながら、違うのはその一点だけではない。双子の二人についてふわふわと浮いているかわいい猫のぬいぐるみ。そして2人が着ているのは日本の伝統的な衣装である巫女(みこ)装束(しょうぞく)の金髪の少女と銀髪の鈴を持った(はかま)の少女。

 

「はいはい!()()()()()()()()()所属の会長、1年のロカです!」

「同じく所属している、副会長のユキだよ!今日も元気に会長と広報活動、頑張ります!」

 

 

 

 

『同好会を設立してもいいですか?』

『…どういうことか説明しろ』

 

朝の7時半。教師と殆ど同じ時刻に登校した2人は、校長と相澤に同好会設立の申し出をしていた。

 

『今朝のニュース見ましたか?オールマイトが雄英高校の教師に就任したって件。それでマスコミが来ると対応でごちゃごちゃしちゃいませんか?』

『…だからそれを君たち2人で引き受ける、ということか。危険だし許可したくないが…』

 

難しい顔で考える校長。双子からしてみたら想定より上々の成果だった。

 

『…勝算なしでここに持ってきたのか?』

『そんなことはありませんよ。今回に限っては必ず成功します』

 

そして白雪はマスコミへの対応を話し始めた。

最初にステージに座らせて通常生徒の登校の邪魔をさせないこと。

次に2人とも奇抜な格好をして目を惹きつけること。

そこから1時間質問を用意する期間を与えること。その間にロカ達の配信でも質問を募集すること。

 

『…せこいが合理的だな。確かに今回は乗り切れる。それでいいのか?』

『雄英高校の看板を背負うことですか?人気者として厄介を呼び込むことですか?』

『両方だ』

 

この作戦には『雄英高校の看板をこれから配信する上で背負う』という大きなリスクも含まれていた。どのような行為をしても責任がつきまとうこと。それがどうなのかを理解していない人達ではないだろう。相澤もそのことは理解していた。

しかし、それでも彼は問うた。覚悟が揺らぐのかどうかを見極めるために。万が一の為に除籍処分するために。

 

『構いませんよ。元からヒーローを目指してるんです。責任を早く持つか遅く持つかの違い。それで日和(ひよ)って救えないのはごめんです。先生方に挑発を受けてもらうのも忍びないし』

『覚悟の上でここに来てます』

『…個性使用訓練の一環ということにしておくのさ!もし失敗した時にどうなるか…わかった上でやるのは君たち!プルスウルトラの精神で乗り越えてくれ』

 

最初に折れたのは校長だった。双子には負い目があるのも影響した。とはいえ、あくまでその口調には心配の声があった。

 

『万が一があったら困るからな。怪我の大小問わず傷つけられたら除籍処分だ』

 

そこに万が一の保険をかけたのは相澤。彼の行う除籍処分は具体的には仮の除籍処分であり、単なる自分を見つめ直す機会なのだが。

そんなことを渦中にいる双子には知る由もない。が、退路を断たれるのは予想以上に充分だった。

 

『それじゃあもう準備をしてもいいですか?』

 

かくて、このようにして今回の作戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現れた2人は見る人の意識をくぎ付けにした。

 

「という訳で、早速だけど質問コーナー!一万円につき1回の質問が投稿できるよ!制限時間は1時間!それまでに投稿してね。なんでもオッケー!」

 

ステージの上にタイマーがでかでかと張り出される。

 

「それじゃ、私たちは準備があるので失礼しまーす!」

 

そういうなり黒金は花吹雪を出し、その中から一瞬にして消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして1のAの教室にて。袴で実況する一人の少女。

現在、ロカだけで実況兼雑談の配信をしていた。既に火種がまかれてある以上、あとは起爆剤があれば爆発する。

 

「…ということがあったんだよね…こういう時はもうちょっと静かにしてもらうと嬉しいんだけど…」

 

【頑張れロカ姉w】

【マスコミに負けるなw】

【俺等に協力できることある?】

 

「そうそう!あのね、皆に一万円のスーパーチャット?で、質問をしてほしいの。もし質問じゃなくてBANされないぐらいの要望ならやってみるよ!頑張るから、その…応援、お願いしましゅ!…あ、噛んじゃったよぉ…」

 

ロカのこの発言はユキによって切り抜かれ、世界中に拡散される。元々ロカは男であった影響もあり、男であったら誰であろうと惹かれてしまう仕草を知らず知らずの内にやってしまう。そろを全世界へと拡散したらどのようなことがおきるのか。

もちろんユキにはそういう意図もあったのだが、ロカはそんなことは露知らずでユキに言われたことをやっていた。

つくづく妹に甘い兄である。

 

【10000:あーたらどーたら:お姉ちゃんの個性教えてください!…みたいな?】

 

「あーたらどーたらさん、そんな感じです!えへへ、ありがとうね」

 

笑いながら猫を撫でる姿はなんとかわいいことか。ロカはお金など色んなことについて知るとくらくらする、という配慮でコメントは見れなくなっていた。一応ユキからのインカムにて送られる指示に従うだけ。

 

ふとユキがスパチャの額を一万円のみに絞ると、様々な質問や要望が飛んでいた。

 

 

「うんうん、これならマスコミがなんにも言えなさそうだね」

 

ユキの策は順調に進んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在。

記者会見が始まる。




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