『投影』を使える妹が離れなくて困る件について 作:妹とはなに?
どんなことが起こりうるのかわからない件について。
記者会見で私はお兄ちゃんの代わりに壇上に立っていた。あのお兄ちゃんにわざわざ世間の目に晒して危険なことをやらせることはさせたくない。もちろんスキンシップは終わった後にするけど、それより先にこちらを終わらせないとならない。
「それでは不思議な国からのお姫様、ユキちゃんが質問に答えていくよ!もちろん私達に関する情報は今日の午後7時からの配信で教えてあげるけど…雄英高校に関する質問はここで時間の許せる限り答えていきます!」
校長先生から事前にどんな質問がくるかを教えてもらっている。対処をするのは簡単なんだけど、それはそれとしてこの機会にしっかりお兄ちゃんと私への好感度を上げておかないとね。マスコミは味方につけておいて損はないし。
笑顔をゆっくり彼らに向けて、校長先生にサインを出す。
「始めさせていただきます。最初は『津釣さん』からの質問で、『なぜ雄英高校の授業にオールマイトが参加したのか?』です」
「はいはーい!オールマイトはね、後継を育てるために授業に参加しに来てるんだよ!でもでも、元々参加はしていたんだよ?3年生の最後の授業で世間がどれだけ凄いのか、ってことはしたんだけど…それよりもヒーローを育てるなら一年から教えた方がいいでしょ?だから参加して私達に教えてるんだよ!」
もちろんだけどこの間も配信されている。スパチャは流石に止めているけど、これなら話題性には充分だよね。公私混同をしているって叩かれるのも承知の上。お兄ちゃんと一緒に燃えたとしても雄英高校なら守ってくれそうだしね。
それに質問の部分で区切って切り抜きをしてもらうようにお兄ちゃんにお願いしてある。お兄ちゃんはなんでもできるからこうやって二人で回せるのも大きな強みだよね。やっぱりお兄ちゃんとは全てを解決するのだ。
「次は『塚内さん』からの質問で、『オールマイトが授業に参加してから学校全体はどう変わりましたか?』です」
「えっとね、実は金曜日に始めて私達が授業を受けたけど、そんな変わってる気はしないかな!変わらないぐらい普通の雰囲気で授業だったし、学校全体の面だとだいぶ警備が今年から強くなったんだ!マスコミの人とかも防げるんだってさ!」
私から言えることとして言ってるから、あんまり間違ったことさえ言わなきゃ叩かれないのは気楽だよ。お兄ちゃんが初テレビの時はそれはもう揉めてたけどね。小学生がヴィラン退治したからそれはもう賛否両論騒ぎまくってたよね。だけど本当に私たちがやってほしいことは伝えなかった。お兄ちゃんには見せられないくらい醜いことばっかやっている。
あんなのならお兄ちゃんには見せたくない。それを単にエゴだって過保護だって切り捨てられるのは簡単だろう。でもお兄ちゃんには大人になるまで何も知らないで育ってほしいんだよなあ。
「次は『ライトニング』さんからの質問で、『学校の購買など施設の使い心地はどうですか?』です」
「う〜んとね、一回だけしか使ってないんだよね!食堂はランチラッシュさんからちょっとご飯について教えてもらったりしてますけど、美味しいものがたくさんです!他の実習とかで使う訓練室についてはまだ使いませんけど、どれも先生方の個性を活かしているのでとても楽しそうでした!」
ちらっと確認したけど、セメントス先生の管理してる部屋なんて何もなかった。隆起した跡が壁の
唯一エクスプラズマ先生の場所だけ見れたけど、なにあの化け物。お兄ちゃんと一緒に戦っても私が死ぬ未来しか見えないんだけど。
「次は『サクラサケ』さんからの質問で、『なぜ公開していなかったのですか?』」
「う〜んとね、わかってると思うけど防犯対策の為だね!ほら、やっぱりオールマイトさんって色んな場所で有名でしょ?そんな人がここにいることを知っちゃったらヴィランに利用されて殺されるかもしれないし、最低でも今の1年が仮免をとるまでは公表しない…というつもりだったんだよ!変に誘拐とかされちゃったら大変なことになっちゃうでしょ?」
ここでちょっとした嫌がらせをひとつまみ。ここでもしそういうことが起こって目的が『オールマイトの抹殺』だった時に限って使えるテクニック。明言してるから防犯対策を叩いた瞬間に反撃できるようにしておきます。特にお兄ちゃんはかわいいからそういう襲撃とかがありそうで怖いんだよね。
にしてもお兄ちゃんが言ってた通りなら、どこから情報が漏れたんだろう?まず私達にボコされた3人は除外。
1人はプライドが高くて戦闘力が高いから目立たないこと前提の密告者としては不適格だし、もう1人は推薦入試できる手駒をたまたま手元に持ってるとは限らない。
それに最後のエンジンの人はインゲニウムの弟さんのはずだ。インゲニウムさんがいい人だし、まさかその弟が悪の道を通ろうとするのを止めない訳が無い。
それとお兄ちゃんの浮気相手も違う。業腹だけどお兄ちゃんが優しくしてもいいって思うくらいに優しい人だと直感でわかる。
あとは推薦も省いて…候補者は14人かぁ…
「次は『ヒズネレイ』さんから、『授業内容等はどうでしたか?』」
「あ、うん!偏差値通りのめっっっちゃ難しい場所なんだけど、しっかりお兄ちゃんに教えてもらったり先生からのアドバイスでなんとかおぎなってます!」
その時、視界の端に見つけてはいけないものを見てしまったのだ。
黒いモヤ。妙に浮いている本体。ずっと前から見てた顔。
知らないフリをしたくてもしょうがない。いやでも記憶がよみがえる。
「あ、ぅ、…」
体の震えが止まらない。何かが違う感覚が中に入り込んでくる。
これは多分、何度も個性を使う感覚に似てる。
「
あまりにも意味不明な個性であるナーサリーライムであるが、元がおとぎ話であることが作用して固有結界を作成することが可能であった。
ただ、それを狙って黄金がやったのかと言われれば否だろう。彼は個性についてはまだ感知すらできず、一切の制御もできなかった。ではなぜ今、このタイミングで発動できたのか。それはもちろん白雪が見つけた黒霧が関係している。
黒霧の個性である『ワープ』。移動系であり、自身の身体を通すその個性について詳しくは2人とも理解はしていないだろう。意図しない結果を見にきた黒霧にはそのような意図などなかった。
しかし、それでも2人は個性を感覚的に理解をした─してしまった。
拒絶した白雪は肉体の内部に刀を作ろうとするほど嫌悪感を抱いてしまった。が、元々が別の個性であるが故に黄金は何も知らなかった─知れなかった彼は違う。
ナーサリーライムの個性は彼の体にようやく根づき、結果として凄惨な光景をマスコミに知らせるのを防いだ。
「かほっ…」
静かな図書館をモチーフとした固有結界の内部。そこでユキは最愛の兄の目の前で死体寸前の姿として投影された。
黄金はすぐにかけよるが、違和感に気づく。
死体寸前ではない、もう死んでいる。
死んでいるのに生きている…?
わからないが、彼は助けるために自身の手を尽くす。殆ど強引に致死量を超えている出血をさらに深めながら刀を抜き、自分の肉体を妹と繋げる。そのまま妹の肉体を改造する。足りない部分の肉は自身の身体からえぐり取る。
両方が死なないと判断できるようになった彼は安堵の息をつく。
殆ど血まみれになったカーペットの中で、双子は泥のように眠る。
程なくして起き上がったのは妹であった。
「ん…?え、お兄ちゃん!?」
妹が見たのは自分よりもより幼くなってしまった兄であった。それで片割れを間違えることはないのだけれど、可愛さのあまり抱きつかない程には血の海の中で眠っていた。改造の最中にメスなんてものすら使えず、刀で抉っているのも酷く彼の体を損耗させていた。
とはいえ、それはこの世界でならもとに戻る程度の損傷である。
「わっ、あっ、え」
血塗れのカーペットは二人でよりそって寝るのには充分なスペースがあるキングベッドに。
自分の意識を失う前の記憶との差異に困惑しながらも、白雪は兄の腕の中で眠ることにした。
背丈の小さい兄であろうと、最愛の兄である。
どれくらいで書けばいいかな?
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週に一度(毎話8000弱)
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毎日2回(毎話1000弱)
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毎日1回(毎話2000強)
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しぬから(毎日4000弱)
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ざーこ♡(更新不定期)