原点にして頂点「アルセウス様ありがとうございます。でもいつか一発殴らせてください」 作:ゴーイングマイペース
ご感想をくださる読者の皆様、いつも、まことにありがとうございます。皆様の感想で元気とやる気を貰えています。
ちなみに今回も1万字近くなってしまいましたが、この二次創作は日記形式(強弁)で1日分は短いのであくまでサクサク進行です。きっとその筈です。
ではハナダシティ開始回、お楽しみください。
※更新・修正履歴
2024/11/22
①コラッタ → ラッタへと修正
2024/11/23
①誤字報告をいただき修正。
猫またぎ様、誤字報告ありがとうございました。
また、ノベルない様から頂いた誤字報告はそのまま全て適用はさせていただきませんでしたが、助かりました。ありがとうございました。
2024/11/28
①ヒトカゲ兄弟のニックネームを修正。peposuke様、まことにありがとうございました。
4月×□日 10歳 4番道路 オツキミ山東側出入口前
『何事にも全力で! それがアタシ!(byブルー)』
皆新しいポケモンを捕まえたり、
新しいポケモンだけじゃなく、リーフはフシギダネとニドラン♂がそれぞれフシギソウとニドリーノに進化したし、ブルーもゼニガメとニドラン♀がそれぞれカメールとニドリーナに進化した。総じて実りの多いダンジョン踏破行だったと言えるんじゃないかな。
まあ俺とイエローのポケモンは進化しなかったが、この調子なら近いうちに進化するだろう。楽しみだぜ。
「じゃ、アタシはここで一旦お別れね。」
「うん、化石発掘頑張れよ。でも夢中になり過ぎて修行を疎かにするなよ?」
「もっちろん! ていうかこの旅でやりたいことは他にもまだ沢山あるから、これだけにそこまで時間を掛けるつもりもないしね。それよりアンタこそリーフとイエローをしっかり守りなさいよ!」
「それこそ言われなくても、だ!」
そしてやって来た一時の別れ。ブルーはやっと旅の目的の一つに取り掛かれる時が来たと張り切っている。
ただ今言った通り夢中になり過ぎないかが心配だが……ま、ポケモン達も付いてるし、ブルー本人も強くなることに意欲的、というかこれも楽しんでる節があるから大丈夫だろう。
「ブルーさん、頑張ってくださいね!」
「……ブルー、待ってるからね。あんまりのんびりしてると、置いてっちゃうよ」
「もー、リーフまで。だーいじょうぶだって! 何せ、レッドのブリーダーさんにオツキミ山で捕まえたばっかりの子達まで特訓して貰っちゃったからね。また一晩でここまでしてもらったのに、これでサボったりしたらバチあたっちゃうわよ」
「ですよねぇ。あの、レッドさん。本当にボク達からもお礼を差し上げなくて良いんですか? ここまで一方的に良くしてもらうと、流石に申し訳なくて……」
「あー、うん。こっちから接触しようとするとダメな……ヒト? なんだ。ま、俺からちゃんと伝えとくよ」
実は人どころかポケモンであるかすら怪しい存在のことをブリーダーと呼んでると知ったら、どう反応するだろうか。まあどう思ったところでお礼どころか接触すらできないのだが。
「……今、変なトコで詰まらなかった?」
「キノセイダヨ」
「……まあ良いけど。いつものことだしね」
「ま、それならアタシ達が強くなるのが現状一番の恩返しってことね」
「そうですね、ボクももっと頑張って強くならなきゃ!」
実際こっちからコンタクトを取ろうにも、現状その手段が無いのでどうしようも無いし……。それこそ「
まあ「てんかいのふえ*1」の入手手段がわからないから、ただ行っただけじゃ会えないんだけどな。! 別にいらないけど!
?????「そう言われると渡したくなりますねぇ……どうしましょうか^^」
「あ、そうだレッド」
「ん? なんだ?」
俺がアルセウスについてのアレコレを考えていると、いつの間にか至近距離にブルーの顔が。
ていうか、アレ、なんかどんどん近づい――て――!?
「ブル、おま、お前! い、今、キ、キ……!?」
「へへ、隙アリ! よ♡」
キ、キ、……マウストゥマウスされた!?
お、俺初めてだったのに……! いやそもそもなんで今! いや別にイヤとかじゃないけど、なんで!?
「しばらく離れるのは自分で決めたことだけど、やっぱり2人が羨ましいから、ま、これくらいはね♡ ……どれだけ増やしても別に良いけど、アタシのことも忘れないこと。じゃね~♡」
赤くなりつつも悪戯気な表情を顔に浮かべてそう言ったブルーは、すぐに踵を返すと俺達が抜け出てきたオツキミ山の出入口に再び潜っていった。……や、やられた……!
「……むぅ、初キス、取られた。私が欲しかったのに。……流石ブルー。頼もしいけど、手強い……」
「わ、わ、わ、わ!? ぶ、ブルーさんとレッドさんが、チュ、チュ……!?」
こうしてブルーは、俺にこれ以上ないぐらいの爪痕を残して去っていったのだった。
……おいピカチュウ、貴様、なんだその「またやってるよ」って目は。知ってるんだぞ、お前だってチュチュとブルーのピカチュウに挟まれて似たようなことになってたくせにこの野郎!
4月×◇日 10歳 4番道路 ハナダシティ傍
『幼馴染の押しが強い』
ブルーの別れ際の爆弾行動から一日歩き続け翌日。からかわれたり距離を詰められたりとタジタジになっている間にやっとハナダシティが見えてきた。
ふぅ、助かったぜ。これなら今日の夜はゆっくりと落ち着いて休むことができそうだ……疲れた……。
まあ疲れてこそいるが、オツキミ山からの道程は順調そのものだった。
俺とリーフのポッポがピジョンに進化したし、クエストに出ていたアーボとサンドも無事に捕まえられたしな。
そして何と、他にもポケモンを捕まえられたのだ!
どんなポケモンかというと……クラブである。4番道路の北側にある水辺にいたヤドンの尻尾にハサミで掴まっていたところをゲットした。
もしかしたら尻尾を食おうとでもしていたのかもしれない。ヤドンの尻尾は栄養は無いけど甘いからな。
そしてコイツ、クラブはクラブなのだが……とんでもなくデカい。試しに高さを測ってみたが1mを余裕で超えているので、普通のクラブの倍のデカさがあることになる。この辺のクラブのトップとかだろうか?
これはきっと迫力満点のキングラーに進化してくれることだろうということで、主力に加えることにした。今から成長が楽しみである。
ちなみに尻尾にくっつかれていたヤドンだが、俺がクラブの大きさを測ってはしゃいでいる間にリーフが捕まえていた。
「……この表情……癒し系でカワイイ。……それに、なんだか親近感も湧くし」
纏めると、波長が合ったとかそんな感じだろうか。なんにせよ気に入ったらしく、他のポケモンに接する時とはまた違うリラックスした様子で可愛がっていた。
寡黙なリーフと見た目のんびり系のヤドン。うーん、これは絵になる組み合わせ。カワイイ。
「……そういえば、これで私もレッドも、手持ちが6匹になったね」
「そうだな、そろそろ手持ちの入れ替えなんかを考え出す時期か。まあ、俺は
マサラの血は本当に万能で助かる。鍛えてくれた父さんには感謝してもしきれないな。
まあ、かめ〇め波とか螺旋〇とか〇牙天衝とかは今のところ使い道が一切ないけども。
「……いいなぁ。ねぇ、私の子も面倒見てくれない?」
「おういいぞ、全然負担じゃないしな。イエローはどうする? オツキミ山で7匹になっても連れ歩いてるけど」
「うっ。……やっぱり、7匹も連れ歩いてちゃダメ、ですか?」
話の水を向けると、狼狽え出すイエロー。
今リーフが言ったように、現在のイエローの手持ち数は7匹だ。この世界ではお馴染みのビックリ科学力でポケモンをどこからでもボールごと指定したポイントへ送ったり戻したり出来るのだが*2、どうやらイエローはせっかく捕まえたポケモンと離れることに抵抗があるらしい。
「……ダメってことはない、けど……このまま増えてったら、イエロー、きっとパンクしちゃうよ?」
「まあ1、2匹オーバーする程度ならともかく、更に増えるとなぁ。食事の世話一つとってもどんどん大変になるし、旅しながらそれだけの数面倒見るのはお互いの為にならないだろ」
「うう……わかりました。僕もお願いして良いですか? レッドさん」
「おう、任せとけ。手ならいくらでも増やせるし、2人のポケモンもバッチリ俺の実家で面倒見るからな! なんなら育成方針さえ教えてくれれば最低限それに合わせたトレーニングもするけど、どうする?」
「……うん、お願い。ありがとう、レッド」
「ボクもちゃんと毎日入れ替えてこまめに面倒見ますから! でもありがとうございます、レッドさん!」
というわけで、自分の控えと一緒に2人の控えも
「……そこまで難しく考えなくて良いよ、イエロー。……将来の予行練習だと思えば、良い」
「え゛っ!? り、リーフちゃん……!?」
……あの、リーフさん。押しが、押しが強い……!
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☆サブクエスト7:4番道路【草むら】のポケモンを全種類捕獲せよ
・
・
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4月△〇日 10歳 ハナダシティ
『絶対に諦めないぞ』
目算通り昨日の内にハナダシティに到着することができ、翌日。
ニビシティからこの町まで結構な日数がかかったので、少し羽を休めることになった。別に最速ジムバッジゲットなんかを目指しているわけでなし、しっかりメリハリをつけて気力を充実させようってことだな。
というわけで3人でハナダシティ観光である。
名物だという自転車屋「ミラクル・サイクル」へとかの有名な100万円自転車を見に行ったり、きのみ薬を取り扱っている店で買い物をしたり、ハナダジムの水ポケモンショーに驚かされたりと思う存分楽しんだ。
まさに旅気分。ブルーじゃないが、やっぱりこういう楽しみが旅の醍醐味なんだろう。
どれだけ金が無くても旅行が大好きって人がいなくならないのは、まさにこういう楽しみに憑りつかれているのかもしれないな。
そんなこんなで観光を全力で楽しんでいたのだが、ハナダジムを出たところで、なんとグリーンと再会した。
「ようレッド! こんなとこうろちょろしてたのか! お前バッジは? ……なんだまだ1個かよ、へへーん、俺なんかもう2個ゲットしちゃってるぜ!」
「……で、レッドには勝てそうなの?」
「うるせーぞリーフ! 良いんだよ最後にリーグで勝てりゃーな! ……いいかレッド! ここではやらねー。でもお互いもっともっと鍛えて、そんでリーグで決着つけんぞ!」
「……おう! 望むところだ!」
相変わらずのライバルの様子に思わず気持ちが安らいでしまった。
……あれ、ここってもっと熱い場面の筈だよな。何で俺、安心してるんだろ……?
「ところでお前等、ショー見てたってことはヒマなんだろ? だったらちょっと付き合えよ。今、もう少し行ったトコにある『ポケモン保護院』ってトコでふれ合いイベントってのをやってんだとよ。良さげなポケモンがいるかもしれねーぜ?」
とのグリーンの誘いもあり、ここからは4人でグリーンのいう保護院とやらに向かうことに。
話を聞いてみると、主人と死別したり捨てられたりしたポケモンを保護して育てている施設らしい。
シオンタウンの『ポケモンハウス』みたいな場所だな。まあ、寂しい話だがそういう施設はどこにでも需要があるということなんだろう。
ちなみにグリーンの現在の手持ちだが、ラッタ、リザード、ピジョン、サンド、ケーシィ、と意外なことにまだ5匹だけであった。
わざわざふれ合いイベントとやらに行ってポケモンを探すだけあり、色々とこだわって手持ちを厳選しているようだ。これは俺もうかうかしていられなさそうである。
そうしてやって来ましたポケモン保護院。
確かに保護院と言うだけあって多種多様のポケモンがイベントにやって来た人達とふれ合っている。
それに、どうやら
せっかくなので、ここは俺もトレーナーとして色々なポケモンを見てふれ合うことにしたのだが……なんか、とんでもないポケモンがいた。
どんなポケモンかと言うと……フシギダネである。どうしてなのかは分からないが、イベント会場である保護院の敷地を縦横無尽に駆け回っていたのだ。それもとてもフシギダネとは思えないスピードであり、初めて見た時は思わず目を見開いてしばらくその動きを追ってしまった。
そしてそのフシギダネの上空を見れば、どうも“にほんばれ”を使っているらしくその辺りだけ降り注ぐ日差しが強い。なるほど、だからあれだけのスピードで走り回れるのか。
……いやいや待て待て! アイツ、夢特性の「
善は急げとフシギダネとコミュニケーションを試みたところ、なんと性格が「
早速職員のお姉さんに引き取りたい旨を伝えに行ったのだが、どうもこのフシギダネは過去に色々あったらしく初見の俺には簡単に託せないと断られてしまった。
よかろう、初見でダメなら何度でも来てやる。絶対にゲットしてやるからなフシギダネ!
ちなみに、グリーンとリーフは良い出会いが無かったようだがイエローは手持ちを増やしていた。
何かと言うと、コリンダというニックネームのルージュラだった。どうやらわずかなふれ合いだけで随分と懐かれた上に元のトレーナーであるお爺さんと意気投合したとのことで、快く譲ってもらったらしい。
思えば、イエローはどうもポケモンに特別懐かれ易いような気がする。
うーむ、これも【癒しの力】の効果一つなのだろうか? よく分からないが羨ましい。俺も早くお姉さんとフシギダネと仲良くなりたいぜ。
4月△×日 10歳 24番道路 ゴールデンボールブリッジ
『もし公式戦に出てたら……いや、出禁不可避だろコレ』
観光、そして運命の出会い(強弁)の次の日。
朝イチで保護院に顔を出しお姉さんとフシギダネに猛アピールを済ませた後、俺とリーフとイエローは24番道路にやって来ていた。
理由はと言うと、ポケモンゲットも当然目的としているが、他にも二つある。
一つは更に先の25番道路にある「岬の小屋」に住むポケモンマニア、マサキに会うこと。グリーンも会ってきたらしく、ポケモン図鑑が大分埋まったと大層自慢してきた。
これは図鑑作成を進めている俺とリーフとしてはなんとしても会わなければなるまい。今からどんなポケモンを見せてもらえるのか楽しみである。きっととんでもなく珍しいポケモンがいるに違いない。
そしてもう1つが、目の前にあるゴールデンボールブリッジで開催されている勝ち抜き戦に挑むことだ。……この橋の名前、もう少しどうにかならなかったのだろうか。
まあ名前については放り投げるとして、どうやら原作ゲーム通りに5人勝ち抜きを達成すれば賞品として「きんのたま」を貰えるらしい。
うーん、最早作為すら感じる。そこのトコどうなんですかアルセウス様? ……あ、新しいクエスト来てる。
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☆サブクエスト9:ゴールデンボールブリッジを突破せよ
・達成条件:
・
・
☆サブクエスト10:
・達成条件:
・
②たべのこし ×1
③だっしゅつボタン ×1
④こだわりハチマキ ×1
⑤こだわりメガネ ×1
・
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というわけで、早速3人全員で順番に挑むことに。
結果として、5人全員思ったより強く、勝ち抜き終わった時には手持ちを全員レベルアップさせることが出来た。
ハナダジム戦を前に大収穫である。しかも全員性格がカラッとしていて戦ってて気持ちが良かった。機会があればまた来たいものだ。
尤も、最後に
マフィアならもっと人目を忍べよ、バカなのかコイツ等は。サカキは何をしているのだろうか。
ちなみにこのロケット団員だが、なんと勝ち抜き戦でノリにノッたイエローが完膚なきまでに叩き潰してしまった。
どうもイエローはこの前のオツキミ山でのミツハルとの戦いで自分の強みを完璧に理解したらしく、その力を駆使し、いっそロケット団が不憫になるレベルで完勝してみせたのだ。
ところでこのイエローの力の正体、いったい何かと言うと……驚くなかれ、手持ちポケモンへの「さいせいりょく*3」という特性の付与である。
そう、
特性2つ、余りにも強い。公式戦に出れば下手したら出禁になりかねないレベルの強さである。もしこれがロケット団に狙われる理由だと言われたら正直そのまま納得してしまうだろう。
事実、イエローはポケモン交換を駆使し、最終的にポケモン達の体力を一切消耗させてない状態で倒してしまった。
まあロケット団の実力が大したことなかったのも大きいかもしれないが……ともかく、一つ、ハッキリとしていることは。
イエローが
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☆サブクエスト9:ゴールデンボールブリッジを突破せよ
・
・
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4月△×日 2ページ目 10歳 24番道路
『イヤッホー! サイッコーだぜお前等!!!』
全員無事にゴールデンボールブリッジを突破したところで、何やら線の細い男が俺に声をかけてきた。
「こ、こんにちは……。あの、君、不躾で申し訳ないんだけど……僕のポケモン達を貰ってくれないかな?」
「? えーっと、アンタは……?」
話を聞いてみたところ、「自分は余りに臆病なうえにポケモンを育てるのが余りに下手過ぎて自信を無くしてしまい、ポケモン達も弱いままで可愛そうだから、逃がそうと思ってた」とのことだった。
そして何故俺なのかと聞いたところ、どうやらゴールデンボールブリッジの勝ち抜き戦を見ていたらしく、どうせ逃がすなら強いトレーナーである俺に託そうと思ったらしい。
それならイエローに声をかける方が自然な気がと思って更に突っ込んで聞いてみると、どうもロケット団が正体を現した段階で震え上がって一度逃げ出してしまったらしい。つまりイエローの蹂躙劇は見ていないようだ。
なるほど。まあ一般人としては悪人を見て逃げるのは普通だろうけど、確かに臆病と言えばその通りだろう。
「まあ話はわかったよ。うん、逃がそうとしてたぐらいだったら俺が預かっても良いぜ。手持ちにするかはまた別の話になるけど」
「本当かい? ありがとう! それじゃ早速、この子達なんだけど……」
そうして男が出してきたのは……なんと驚き、2匹のヒトカゲだった。
しかも片方は明るい黄色の色違い。聞くとこの2匹は兄弟であり、色違いが兄、普通のが弟とのこと。
まさかわざわざ色違いを手放す、それも「自分がダメだから」なんて理由で手放す奴がいるとはなぁ……。
まあ何でも構わない。カントー御三家のヒトカゲ、それも2匹もとなれば断る理由など一つも無いので喜んで貰い受けることにした。
ぐへへ、物理アタッカーリザードンと特殊アタッカーリザードンの二枚看板! 今から夢が広がるのう!
というわけで、早速2匹とコミュニケーションを試みようと手を伸ばした……のだが、弟ヒトカゲは俺の手に対し縮こまってしまい、兄ヒトカゲはそんな弟を庇うように両手を広げて俺の前に立ちはだかった。んんん?
「ああ、ごめんよ。この子たちがこうなってしまったのも、僕のせいなんだ……」
聞くと、どうも弟ヒトカゲは通常のヒトカゲと比べて誰が見ても一発で分かるレベルで攻撃力が貧弱であり、そのせいで他のポケモンに虐められることが偶にあったらしい。
そしてこの兄ヒトカゲも元々は陽気な性格だったらしいが、いつからか弟を守ろうと自然に警戒心の高い面ばかり見せるようになってしまったとのこと。
なるほど、それならまあこの兄ヒトカゲから向けられる強い視線も納得である。見知らぬ人間である俺が弟を害する者でないか警戒しているのだ。
弟ヒトカゲも見るからに
「(んー、でも、誰が見ても分かるレベルで貧弱か。実際のステータスはどんなもんだろ)」
人に譲るって時にわざわざ開示する情報でもないだろうに、それでも口に出したという事は相当に【攻撃】もしくは【特攻】が弱いのだろうか。
まあ別に大した問題じゃないので構わない。得意な方を伸ばしてやれば良いだけだしな。
ということで、毎度おなじみアルセウスフォンの力を借りて弟ヒトカゲのステータスを確認してみたところ、確かに【攻撃】がかなり低かった。
その数値、なんとLv10にして「13」である。レベルがまだ低いからこの程度で済んでいるが、これは確かに貧弱と言われてもしょうがないだろう。
……そういえば、この「ステータスチェッカー」では今まで実数値しか見たことがなかったが……個体値も一応確認できるんだよな。
今までゲット即「すごいとっくん」だったからまるで気にしたことがなかったが、流石にここまで低いと逆の意味で気になってくる。
「(コイツ等もすぐ『すごいとっくん』を施すだろうから意味無いけど、せっかくの機能だし偶には使ってみるか。どーれどれ、お前の【攻撃】個体値は幾つかな……。――は?)」
……「0」だった。
もう一度見る、「0」。更にもう一度見る、「0」。
……おいおいおいおいおいおい!?
「お、お、お、臆病A0ヒトカゲだとおおおおおッ!!!!!?」
「!?」
「クォッ!?」
まさかまさかの
これは……これは間違いない! コイツは貧弱どころか、世界にたった一匹の天才だ!!!!!
「イヤッホー!!!!! お前は特殊アタッカーリザードンとして育て上げることに決定だな! それによく考えたら兄貴の方も色違いだし、黒い物理アタッカーリザードンとか“まさに”って感じでチョーカッコ良いじゃん! スゲー! 最強の二枚看板リザードン兄弟!!! 貧弱サイコー!!!!!」
「……あの、彼はどうして、自分のものになったポケモンが貧弱であるなんて理由であそこまで大喜びしているの……?」
「……まあ、レッドだから?」
「よくわからないけど、喜んでるレッドさん可愛い……」
外野が何か言っているが、今の俺には一切気にならなかった。
突然の俺の豹変に怯えることも警戒することも忘れて目を白黒させているヒトカゲ兄弟を抱き上げ、これからよろしく、期待してるぜ、という気持ちをありったけ込めて思いっ切り頬擦りする。
「そうだ。2匹もいるし、何かニックネーム付けてやらないとな。……よーっし、兄貴は『ゾンタ』、弟は『バーチ』だ! これからよろしくな!!!」
俺の名付けに戸惑いながらも顔を見合わせる兄弟だったが、最後には俺の腕の中で笑顔を返してくれた。
うっひょー、今からタマムシジム戦が楽しみだなぁ!
そして最後に付け加えておくと、
うーん、最高過ぎて鼻血出そう。
後書き
兄ヒトカゲのニックネーム:物理 → X → 横軸 → ホリゾンタル → ゾンタ
弟ヒトカゲのニックネーム:特殊 → Y → 縦軸 → バーチカル → バーチ
作者「うーん、リザードンは手持ちにさせるとして、物理型と特殊型のどっちにしようかなぁ。それに通常色と色違い、どっちの方がいいかなぁ。どっちもそれぞれカッコ良いんだよなぁ。……そうか! 迷うぐらいなら2匹出して両方手持ちにさせればいいんだ! 俺って天才!」
という作者の自惚れ混じりの閃きの結果、レッド君は兄弟ヒトカゲを主力に加えることになりましたとさ。
やっと013で触れた「全タイプを“最低”1匹ずつ主力ポケモンとして採用する」まで来れた……と言ってもまだほのお1種類だけですが。
ちなみに今回のフシギダネとヒトカゲのイベントはピカチュウ版(ゲームボーイ)を参考にしています。
書いていてなんとも懐かしい気持ちになりました……ピカチュウのなつき度上げきずぐすりバグとかやったっけなぁ。
後、レッド君だけじゃなく他のキャラクターについてもそうですが、これからどんどん手持ちが増えていくことで入れ替えが多くなると作者も読者様方も脳内がごちゃごちゃしそうなので、最新作SVのように手持ちいつでも入れ替え可能方式にすることにしました。
なので前話で触れてなかった主力が唐突に出てきたりするようになりますが、ポケモン世界の超科学力によりその場で入れ替えをしたんだと脳内保管していただきますようお願いいたします。あしからず。
それでは次回、岬の小屋回となります。
皆様、またお気を長くしてお待ち頂けますと幸いです。ご感想もお待ちしております。*1
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レッド 主力ポケモン(カントー地方)
①特別枠 :相棒ピカチュウ♂Lv23
②あく :×
③いわ :
④エスパー :
⑤かくとう :マンキー♂Lv21
⑥くさ :
⑦ゴースト :
⑧こおり :
⑨じめん :
⑩でんき :
⑪どく :ズバット♂Lv18
⑫ドラゴン :
⑬ノーマル :
⑭はがね :
⑮ひこう :ピジョン♂Lv21
⑯フェアリー :
⑰ほのお物理アタッカー:
ほのお特殊アタッカー:
⑱みず :クラブ♂Lv14NEW!
⑲むし :バタフリー♀(色違い)Lv21
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※本話と同時投稿したズバットのデータではLv14となっていますが、明日直します。ユルシテユルシテ……。
①(●´ϖ`●)様
②ヘルメス3様
③曖昧身真陰様 ※大ポカを指摘してくださり、ありがとうございました。
④自堕落キツネ様
⑤sleif様
⑥蜜柑25963様
⑦DRAGON1様
⑧皇 翠輝様
⑨安価に取り憑かれた奴様 ※大ポカを指摘してくださり、ありがとうございました。