いや何と言っても最近何が辛いかって全くFPS出来て無いんですよ。かれこれ4ヶ月程してません。つまり腕も相当落ちているということで......
E3でマルチのベールを脱いだCoD:BO3ですが、海外の投稿者見てるとまあまあ楽しいそうで。期待はしています(メインデュアル発表まで気は抜けませんが)。個人的にARでは《ARK-7》AKシリーズのオマージュ銃で
SMGでは《Weevil》P90のオマージュ銃とがお気に入りです。皆さんはどうですか?
志、その目的を同じとしても、人間という生き物はその進むと決めた道を違える時がある。これは、この世界においても変わらぬ不変の真理と言えよう。彼らもまた、志を一つにするがゆえに互いに衝突したのだ。これは、そんな二人のお話。
***
「無理だ。幾らなんでも無謀すぎる」
「では、貴方には他にいい案があるとでも?」
「ある。少なくともアンタのよりはマシだ」
「そんな非効率的な案が?」
時はサクラの月。広大な森林と草原の都たるここ五十二層《プレイン》のとある場所、攻略組が暫定的に取り決めた攻略会議本部にて、二人のプレイヤーが議論に火花を散らしていた。片や栗色の長いストレートヘアを両側に垂らした小さな卵型の顔に、大きなしばみ色の瞳。小ぶりながらスッと通った鼻筋の下に、桜色の唇が鮮やかな色どりを添える。すらりとした体には白と赤を基調とした服の少女。その容貌は、正に容姿端麗と呼ぶにふさわしい。対して、色素の薄れたようなシャンパンゴールドのスパイキ―ショートの髪に、日本人離れした紺碧色の瞳。キリッと通った鼻梁。その細身ながらもガッチリとした体を淡いエメラルドグリーンのチェスターコートに包む少年。誰の目に見ても、眉目秀麗。そんな、何処までも対照的な二人だが、唯一ともいえる共通点は、互いの瞳には確かな対抗心が宿っている所だ。
そう、事の始まりはアスナとレン。この両名が互いにそれぞれを真っ向から反対したところからだった。意見の食い違い。一言で言ってしまえばそれに尽きるが、そんな言葉では済まされないほどにアスナとレンの対立は決定的だった。しかし、別段今に始まった事でもない。長らく、二人はたびたび衝突しては火花を散らすといったことがままあった。すくなくとも攻略組の中では、すでに攻略会議名物、或いは様式美と化しているくらいに。
ここ数週間の内に、攻略組は怒涛の勢いで前線を押し上げていた。わずか五日で五十層を、そして三日で五十一層を攻略。更にこの五十二層も、四日と経たぬうちにボス部屋を発見していた。基本、ボス部屋が発見されれば会議が開かれ、攻略が行われる。それに倣って、今回もその攻略会議が行われているのだが、そこで出されたアスナの案が、レンには到底受け入れられたものではなかった。
「アンタなら判るだろう。こんなハイペースで攻略を続ければ、危険が増すだけだと」
「勿論判っています。だから六時間後の休息の後に攻略を開始すると言っているでしょう」
「それが間違ってる!確かにアンタの理論は尤もだ。しかし、決してマニュアル通りにはならないのが人間だ。アンタのソレは、ロボットと変わりない」
攻略は六時間後。各人それぞれ休息をとって万全の備えを。それがアスナの出した提案だった。だが、レンを含めたソロプレイヤー達少数派と多数派の一部は、それに難色を強く示していた。確かにアスナの言い分は何ら間違っていない。一般的に、人間は六時間の休息がベストとされている。しかし、今はそんな在り来りの健康論を振りかざしている場合ではないのだ。わずか二週間足らずで計二層の攻略。そのペースは最早尋常を通り越して異常だ。ボス攻略は体力的には勿論、何よりもプレッシャーとの戦いだ。肉体的な面からみれば十分だとしても、精神面では違う。擦り切れ、欠如した集中力で戦いに挑めば、待ち構えるのは破滅だけ。そんな、みすみす人を殺してしまうようなマネを、レンが享受できるハズもない。攻略は少なくとも二日程おいてやるべきだ。レンはアスナの案を反論して尚その案を提示した。が、当然のことながら、アスナもレンの主張を受け入れることはできない。そもそも、この攻略ペースを推し進めたのは他でもないアスナ自身だ。一刻も早く、このデスゲームからの解放を。それだけを胸に刻んでアスナは今まで走り続けたのだから。だから、必要以上に攻略ペースを下げるようなマネを主張するレン自身こそ、アスナにしてみれば理解の範疇を超えていた。
「そもそも、貴方の案は自分本位のものでしょう?」
「ちがう、俺達皆の意見の総意だ」
そう鋭く反駁して、レンはキリトを始めとするソロプレイヤー達を見やった。それに、キリトもわずかながらに頷く。しかし、アスナはそんなの関係ないとばかりにレンを鋭い目つきで厳しい声で告げた。
「それは貴方達が自分勝手な行動ばっかりしているからでしょう?それで攻略に支障が出るなんて、ただの詭弁です」
「なに?」
レンは自身の耳を疑った。アスナはソロプレイヤー達のことを自分勝手と一蹴した。しかしレンには、彼らもまたこの悪夢からの解放を願ってその身を捧げたプレイヤー達であると確信していたし、それが誇りでもあった。なのに、そのアスナの言葉は、ソレを踏みにじったにも等しい。だからこそ、レンは彼女に確かな怒りを抱いた。
「こいつらが自分勝手だと?調子に乗るのもいい加減にしろ。オレのことはどう言おうが構わないがな、こいつらにだけは二度とそんなこと口にするな。いつから三大ギルドはそこまで偉くなった?」
「何ですって?」
今度は、アスナが怒りを向ける番だ。互いの議論はどこまでも平行線上でしかなく、それが交わることなどない。どちらも正しく、一概に決められるものでもない。冷たい静寂が辺りを包む。
「…………どうあっても、私の案には従えないんですね?」
わずかに冷ややかな声色でそう言い放つアスナに、レンは首を縦に振った。
「ない。アンタは間違ってる」
そうはっきりと、レンはアスナを否定する。そんなレンの反応は想定済みだったのか、アスナはそうですかと小さくうなずいて、その大きなしばみ色の瞳でキッチリと彼を見据えた。
「では、決闘をしましょう。どちらが真に正しいのかを、剣にゆだねます」
「はい?」
先程は打って変わった素っ頓狂なレンの声が、あたりに響いた。
***
「どうする?キリト」
「いや、俺に聞くなよ」
「ハァ~」
日時は今日から三日後のここ五十二層。そういった取り決めの元、レンとアスナが対決することが三大ギルド公認で決まった。その日の夕方、その当事者たるレンと、そんな彼の相棒であり親友でもあるキリトは、二人が一時的に借りている宿の一室で、レンは頭を、そしてそんな彼にキリトは飽きれていた。
「大体、後悔するくらいならあそこで啖呵切らなければよかっただろ」
「くそ、冷たい奴め」
「何とでも言え」
そう、突出された突拍子もないアスナの提案に、レンは啖呵を切って返事してしまったのだ。後悔後先に立たず。有名なことわざにもあるように、今更後悔しても遅い。そんなことはレンも理解しているし、だからこそこうして相棒に相談しているわけだが――
「勝てないと解っていて承諾するレンが悪い」
何が気に食わないのか、相棒の反応は冷たかった。
「それは…………」
実際、レン自身もこれが無謀だと解っていた。それでも、譲ることが出来ない
『それは、貴方達が自分勝手だからでしょう?』
あの時、何てことないように放った彼女の言葉。攻略組を束ね、解放を願い、自身もまた攻略組として振る舞う彼女にとって、それは紛れもない本心だったのかもしれない。或いは、彼女だけでなくあの場所にいた多数派のプレイヤーもまたそう考えているのかもしれない。だがそれは全くの誤りだ。キリトを始めとするソロプレイヤー達皆、このデスゲーム解放のために動いてきたのはレンも痛いほど知っている。ならばどうして、その願いに正しいも正しくないもあるはずが無い。レンもまた彼らの一員であるなら、アスナのあの発言を聞き入れるということは、彼らを侮辱するのと同義だ。だからレンは、そんなアスナを真っ向から否定してかかった。あいつ等は何も間違ってないと信じていたから。そして何より――
『私達攻略組は、一刻も早い攻略を行うことが義務です。そんな私たちが、甘えていいワケが無いでしょう』
今のアスナを、レンは危ういと感じていた。必要以上に自分を追いこんでいるような……そんな危うさ。何も、レンがこれを目にしたのは初めてでもない。そう、あれは初めて彼が彼女と出会ったあの模造の星々の瞬く夜。ボロボロになるまで無茶を続けていたかつてのアスナが、まったくの同一でないにしろ今のアスナと被って見えた。自己を顧みずに、目的のみを優先し続ければ、たどり着く先は死。ならば、それを教えてあげなければならない。仲間が間違えた道を進むのなら、それを正すのもやはり仲間。それこそが、仲間と呼ぶものだ。
「アイツの誤りを、オレが正すためだ」
そう信じていたからこそ、レンはハッキリとキリトに告げた。そうして、キリトの顔が試すようにレンを覗き――やがてフッと表情を和らげた。
「判った。元々、これは俺にも関係あるしな」
そう不敵に言って見せてから、キリトは拳をレンの目の前に突きだした。
「サンキュー。相棒」
そんな相棒を持ったことを誇りに思いながら、レンは自身のをぶつけた。
「ンデ、話は終わったかイ?」
「「うおっ!!」」
突如響いた第三者の声に、レンとキリトは思わず椅子から転げ落ちてしまった。
「そんなに驚くこと無いダロウ?オネーサン傷ついちゃうナァー」
「あったり前だ!いつからココにいた?」
素早く床から飛び起き、レンはよよよと泣真似して見せている《鼠》ことアルゴに喰いかかっていた。しかし、アルゴはそんなといまさら聞くのか?と言ったようにコクリと首を可愛らしげに傾げてから、面白そうに呟いた。
「レ―坊があーちゃんに対して愛を語っていた所からかナ」
「......色々突っ込みたいところはあるが、それは置いといてやる。アルゴ、どうやって入った?」
「普通にドアからだケド?」
「ロックは?」
「フレンドのみ入室可能になってたヨ?」
「はい?」
思わず、レンはいてててとのんびり起き上がっているキリトを見やると、彼はポンと手を叩いて成程ななんてほざいていた。
「あー、頭いてぇ」
「大丈夫かイ?オネーサンが腕のいいまじないNPCを紹介してやろうカ?五百コルで」
「金取るのかよ!」
「レン、落ちつけよ。乗せられてるぞ」
「んなことは言われなくても判ってるさ!!」
声を荒げてから、レンはそんなアルゴに突っ込みを入れた。向こうに乗せられているとは理解出来ていても、どうしても突っ込んでしまうのだ。そんなレンの反応に満足したのか、アルゴは何ともホクホク顔で続けた。
「またレー坊とあーちゃんは喧嘩したんだってネ。全ク、毎回毎回どうしてこうなるんだイ?」
「それは俺も知りたいな、レン。実際のとこどうなんだ?」
二人は頭を抱えているレンを見やると、さも不思議そうに疑問を重ねた。それに、レンもゆっくりと首を横に振る。
「さあな、俺にもわからない。何でだろうな」
「アレかナ、ホラ、喧嘩するほど仲がいいって奴」
「そんなんでもないだろ。ただ、互いが互いを認めきれない?同族嫌悪?いや、これは違うか」
「つまり、お前はアスナが苦手なのか?」
「んーそんな気もするけど、どうなんだろうな」
「ナルホド、レー坊はあーちゃんが苦手だと。これは特ダネダヨ」
「おい」
意気揚々と何やら記憶結晶に書き込んでいるアルゴに、レンは牽制の意を込めた視線を送った。たとえ真偽のあやふやな情報でも、これが“鼠”のアルゴともなれば話は別。なんとも複雑な気持ちではあるレンだが、其れなりにアルゴには信頼を置いているので、彼女ならやりかねないと感じたのだ。そんなレンの視線に気づいたのか、アルゴは悪戯に笑って記憶結晶を懐にしまった。
「大丈夫ダヨ。この情報は売らないかラ。オネーサンを信じなさイ」
「じゃあその記憶結晶をよこせ」
「…………じゃあナ」
「あっ!待てよ!!」
どこにそんな敏捷力があるのやら、アルゴはレンも舌を巻くほどのすばしっこさでレンから逃げおおせると、最後にコケティッシュに笑って開けておいた窓から脱出してのけていた。それを、レンもキリトも、あっけに取られて見ていることしか出来ない。
「何だったんだ?アレ」
「さあな」
「どうするよ……」
「確実にあの情報売られるぞ」
「頭痛薬ないかな…………」
机に突っ伏しながら、レンは益々強くなる頭痛に深くため息を吐いた。
***
実際問題として、何よりもレンの頭を痛めていたのは、自身とアスナとを隔てる剣術の実力差だった。《閃光》とまで称されるアスナの腕は、その二つ名に恥じないものだ。対して、レンの剣の腕はお世辞にも一級とは言い難い。よくて中のちょっと上。元々が《A-ナイファー》のバックアップのためのセカンダリーとして《片手剣スキル》を残しているだけなのだから。レンが対人に強いとは言っても、それはあくまで《A-ナイファー》での話、単純な剣術のみでいえば彼ではアスナに敵わないだろう。ならば《A-ナイファー》を使用すればいいだけだが、あれはこと対人戦における最大の禁じ手だ。望めば直死すら与えるこのスキルは、対人に対して使用するには危険すぎる。レン自身、あまり好んでプレイヤーに使用したいスキルでもない。だから、必然的にレンは剣で対決するしかないのだ。
「なあキリト。正直に言って、お前から見たアスナとオレの勝率は?」
レンがキリトに尋ねる。うーんと背もたれに深く腰掛け、少しの間を開けてキリトがその問いに返した。
「レンには悪いが、7:3でアスナかな」
「だよな」
改めて聞くまでもない。他でもないレン自身がそれはよく理解している。恐らく、キリトの評価が一番的を得ているだろうと。だからと言って、今更無い物ねだりしても無い物はしょうがない。今ある全てを駆使して、どうにかするしかない。それならば或いは、アスナに届くかもしれない。
「仕方ない…...か……」
「ん?何か案でも?」
渋々といった感じで呟くレンに、キリトは不思議に思いながら尋ねていた。そんなキリトにああと応じてから、レンはウィンドウを操作する。やがて取り出されたあるモノが、ゴトリとテーブルに置かれた。
「これは?」
それは、白銀に鈍く光る剣だった。とは言っても、普通の片手直剣ではない。直剣に比べわずかに細身で、緩やかに反った刀身と、サーベルを思わせる半円の指などを保護するための護拳がそなえられた柄。どちらかと言えば、レイピアやサーベルと言った類のソレに近い。
「《片手剣》カテゴリーの《フレンチカトラス》だ」
そう言って、レンは今まで腰に差していた剣を鞘ごと抜きとると、無造作にテーブルの上へと投げやった。
「こんなナマクラじゃ使いものにならないしな」
「しかし、一体どこでこんな業物を?」
フレンチカトラスを手に取りながら、キリトはそれを眺めていた。フレンチカトラスと言えば、海賊剣とも称されるいわゆるカトラスソードから派生したモノで、革命期にあった18世紀フランスにて良く散見されたモノ。一般的な西洋剣のように重みで“叩き斬る”のではなく、その鋭利さで“斬る”ために特化した剣で、クロスレンジに於いて絶大な威力を発揮するので有名だ。キリト程にもなれば、持っただけでその剣の凄さが判る。キリトの持つ片手直剣よりも遥かに軽く、振りやすそうな印象を受ける。そして何より、刀身に使われたその地金が、鮮やかに光を反射してキリトの顔を鮮明に映し出していた。間違いなく、この剣はいわゆる《魔剣》や《名剣》と呼ぶのに相応しいだろう。珍しい物やカッコいい物に対する蒐集癖が騒ぐのか、へぇーとどこか羨ましそうにソレを眺めるキリトの表情を見て、レンは不敵に笑って見せた。
「前に一度、フロアボスのLAボーナスとしてとてもレアなインゴットがドロップしたことがあってな。そのインゴットを使ってシェリーが鍛え上げたのが、このフレンチカトラスさ。銘は《レリーファ》。間違いなく名剣の一つなんだと」
キリトからその剣を受け取って、レンは腰のベルトへとソレを通す。珍しい事に、この剣には鞘が装着できないので、ベルトにある鞘通しにそのまま通す形となる。その彼の姿は、実に様なものだ。しかし――
「なぁ、案ってまさかコレのことか?」
キリトはいぶかしむ様に片眉を少し下げてからそう尋ねた。確かにレリーファのステータスは一級品だろう。しかし、それだけで剣技が上がるかと言えばそれは断じて違う。あくまで剣は武器でしかなく、それを生かすもナマクラ然と殺すも全てはそれを操るプレイヤーのウデ次第。それを、キリトは口にしようとしているのだ。それに、レンは勿論違うとかぶりを振る。
「コレはあくまで二次的なモノだ。本命は別にある。それが、前使っていたナマクラじゃ無理なだけだ」
「本命?」
「そ、本命。詳しい事を知りたいなら…………」
不意に、レンはそこで言葉を区切ると、意味ありげにキリトの肩へと手をおいた。
「な、なんだよ?」
どことなく嫌な予感を抱きつつも、キリトはレンを見返した。願わくば、その予感が外れていることを願いながら。だがまあ、こういった悪い予感というものは、例外なく当たりやすいというのが世の常でもある。
「勿論、対アスナ用の特訓に付き合ってくれるよな?」
「マジ?」
「ああ、大マジだ」
自然と、キリトは机に突っ伏していた。
この話、元々本編に組み込まれる予定だったんですが色々諸事情あって削除したやつを再構成したやつなんです。だから本編とは大部分が繋がっていますが、微妙に異なる......みたいな感じです。
本当は一纏めに投稿したいんですが計1万5000Overと量が多いので二分割しました。続きは今日中に投稿する予定です。
では、感想や批判、意見などお待ちしております!!