色々と拙い私ではありますが、これからも皆さんに楽しんでもらえるよう精一杯精進します!
評価をくれた皆様、本当にありがとうございます(土下座
カ「今回の後書きはテンションアッパーな作者が暴走してるから見ないほうが良いかもな」
なにやら何とも形容しがたい浮遊感が消え、僅かに聞こえる波の音に心をくすぶされながらゆっくりと目を開ければそこは、最早別次元ではなかろうかと錯覚してしまうほどの美しい光景が広がっていた。日本の季節風がもたらすムァッとした暑さではなく、暑くありながらもカラッと乾いた偏西風を思わせる風。かのコート・ダ・ジュールもかくやと言わんばかりの景観豊かな町並みは、今が夜であるということも手伝ってかポツポツと点在する明かりはが、煌びやかながら儚く、しかし確かな美しさをたたえている。
ザザーン……ザザーンと波打つ海の音は、まるでそんな町並みに溶け込むが如く穏やかな音楽として流れてくる。今レンが立っている転移門前こそ石畳を敷き詰めた地面ではあるが、その先は驚くほどの真っ白な砂で覆われていてむしろこの門をこそ場違いではなかろうかと考え込んでしまう程にこの街と融和している。三十二層《アマリゴ》。現在確認されている中で、六十一層《セルムブルク》と共に最も美しい層で誰もが見とれて褒め称えて譲らないだろうこの《アマリゴ》は、アインクラッド内でも有数のリゾートスポットとして知れている。
現実でリゾート地と聞かば、海はカリブ海にツバル諸島、グレートバリアリーフなどなど様々な場所を連想するだろうが、この《アマリゴ》を一言で表すならば、それら全ての良い所を集めて一つにした、だろうか。少なくとも、現実世界でこの美しい景観は目に出来ないだろう。とまあ誰もが絶賛して止まない《アマリゴ》だが、レンも同意見だった。
この層が解放されたのはもはや昔のことではあるが、初めて目にした時に抱いた感情は今でもレンの胸に刻まれている。なにせ、相棒であるキリトと共に柄にもなく攻略そっちのけでバカ騒ぎしたほどだ。事実、これまで攻略ペースは短くても四日、遅くて二週間あるかないか位だったが、この層だけは例外的に一ヶ月近くかかった。理由は主に三つだが、その大半もこの美しさに攻略組もバカンスな気分を味わっていたから。フィールドに出れば死と隣り合わせという殺伐としたこのSAOでの唯一ともいえる癒しだったからだ。
「やっぱりここは落ち着くな……」
んーと一つ大きく背伸びして、レンは足を踏み出す。サクッっと足が微かに埋もれる心地よさを感じながらレンは街の大通りを歩いていく。これまたNPCの人々が恐ろしくマッチングしていて男はアロハシャツに短パンか海パン、または半裸だったりと陽気で明るい人々ばかり。女性はまぁ……ご想像にお任せしてもらったほうが早い。あえて口にするならば、男性にとっての桃源郷か。クラインが興奮と感動の余りここにギルドホームを建てようと錯乱したくらいに。
その時の光景が頭をよぎってレンは思わず噴出してしまった。そんな愉快なNPC達が行き交う大通りを、レンは物見遊山でも楽しみながら北へと進んでいく。十五分ほど歩いたところで十字路のブロックを左に、更に細い路地へと抜けていき突然はたと途絶えた町並みに打って変わって物静かな森の中へ、それと同時にマップデータを開く。そのままレンはマークしておいた目的地へと進んでいく。
一見なんてことないこの森だが、何の対策なしに入ってしまうと危険なことこの上ない。圏外とは言っても別に強力なモンスターが出るわけではない。いったいどういうカラクリか、この森を歩いていると何時の間にやら変な場所にたどり着いてしまうのだ。具体的には、この層の西側の森から入ったのにものの数分立たぬうちに東側の出口に立っているなど……つまりはランダム性があるという訳だ。これだけ聞くとかつてレンがシリカを助けた三十五層の《迷いの森》に近いものがあるが、こっちは更にたちが悪い。なにせ、プレイヤーは転送されたことさえ気付かないのだから。一応の救済措置として適当に歩き続ければ何処かしらの出口に必ずたどり着くことが出来る。とはいえ、未だこの森には多くのナゾが残っており、付けられている名は《神隠しの森》である。言うまでも無く、この森こそ攻略が遅れた三大原因の一つだ。対策法としては、マップデータを絶えず見ながら正しい道順を辿って目的地にたどり着くしかない。
「とは言えこんな場所良く見つけたもんだ…………」
屈んで地面に目を向けながら、大きくため息を吐く。その相手は勿論、わざわざ伴侶の為に身を扮してこの情報を見つけたレナだ。果たして湧き上がった呆れは、キリトの異常なまでの目立ちたがり無さなのかレナの健気さか、恐らくは前者だろうとレンは当たりを付けた。というより、この期に及んでなお目立ちたがらないキリトには最早脱帽ものだった。そもそも《ビーター》やら《黒の剣士》とまで呼ばれているのも関わらず、加えて某情報統合ギルドで執り行われた国勢調査ならぬアインクラッド調査、またを“権力乱用”によるアンケートでの“SAO内美人”部門でランキング上位に入ったレナと付き合っているとなれば有名でないわけがない。ついでに言うなら、“SAO内での理想カップリング”部門ではキリト×レナペアで三冠達成により殿堂入りを果たした。
「……まずい、イヤな事思い出した」
キリリと痛んだ頭にしかめっ面を浮かべながら、レンはこめかみの辺りを叩いた。彼は認めない、“SAO美人”ランクでは十五位、“理想カップル”ではキリトとレンの組み合わせで十位に入ったなど。そんな事絶対認めるわけにはいかない。
“そうだ、あれはギャグだ。本物じゃない。そもそもMTDと解放軍統合ギルドが何やってんだよ、アホかよ”
そう無理やり結論付け、レンは再び黒歴史を封印した。
「レナの足跡は……」
レンが目を向けていた地面には今、夥しいほどの数の大小さまざまな足跡が乱雑に入り乱れていた。中には獣型の足跡や、明らかにプレイヤーであろう足跡も在る。そんな中でレンが更に目を凝らすと、夥しいほどの数あった足跡が次々と薄れていき、やがて一つの足跡が金色に浮かび上がった。
「これか」
レンの持つ追跡スキルの完全習得報酬《スカウティング》。本来の追跡スキルの更に上位互換たるこのスキルは、かなり強力且つ使い勝手が良い上に汎用性も高く、様々な追加Modが用意されている。その様々なModの中からレンが発動しているのは《足跡追跡》と《絞込み》だ。術者が意識した対象の残した足跡を、四日以内なら残された足跡から特定し強調する。こうすることで、対象がどの道をたどったのかが判るようになる。しかし、プレイヤーによる悪用防止なのかプレイヤーを対象にする場合にはその相手に許可をとらなくてはならない。よって、レアモンスターハンティングなど以外には余り使えない機能でもある。しかし、今回はそれが大いに役に立った。
「こっち方面に行けばいいのか」
下ろしていた顔を上げ、レンはその金色が伸びている先へと向かって歩き出した。
***
「おおー」
思わずレンの口から漏れた、感嘆の声。一風変わって一気に開けた森、圏内に入ったと表記が成されるそこに在ったのは青く澄んだ――それこそここの層の海となんら遜色ないほど――綺麗な湖畔と、そこに面しぽつんと聳え立つ見事な教会だった。
「…………改めて、良くこんな場所見つけたな、レナ」
ぐるりと辺りを見回してから、レンはウィンドウを立ち上げる。出現した内からアイテム 欄をスクロールしてゆき、アイテムをクリック。レンの右手にその重みが現れた。
「こいつが役に立つ日が来るとはね」
レンが取り出したのは、《I・A・マーカー》と呼ばれるもので、マップ、或いはフィールドに設置するとアイテムを中心に半径500メートルがアクティベート化される。つまり、このマーカーの経度と緯度から成る二つの座標アドレスさえ判れば圏内の町から目的のフィールドまで一気に転送する事だって可能となる。
回廊結晶と違うのは、前者が一箇所に出現する転送ゲートのみからしか転移出来ないのに対して、このアイテムは座標アドレスさえ知っていればこのアインクラッドの何処にいようが飛ぶことが出来るところ。
外見は一世代前のトランシーバーか。非常にメカチックな長方形に操作キー。小さな有幾ディスプレイには現在地の座標が表示されている。レンは設置可能な場所に移動すると、左手に持ったカートリッジをガチャコンと本体へ挿入。本体上部にある稼動部がクルリと廻って起動したのを確認すると側面のボタンを押して地面に設置した。稼動部のレンズから、レンの身長ほどの新緑の光が伸びる。
「よし、設置完了っと」
これがレンの目的の一つ。この《神隠しの森》に点在する圏内の何処に教会があると耳にしたレナが、手当たり次第に彷徨い続けて偶然たどり着いたのはいいもののこの《I・A・マーカー》がないためにアクティベートすることができず更に追跡スキルすら習得していないが為にこの教会の場所がわからなくなった彼女の変わりにレンが《スカウティング》を駆使して場所を発見、マーカーを設置してアクティベート化するのだ。その作業を終えたレンは、次の目的の為に教会のドアの前にいた。
「さて、どんな感じかな?」
僅かばかり芽生えた好奇心を胸に、レンはドアに手をかける。その重々しい扉を押し開きレンの視界に飛び込んできたのは、十対ばかり立ち並ぶ礼拝用の長いす。正面にある祭壇と、イエス・キリストが掲げられている十字架。様々な光を中に取り込む綺麗なステンドグラス。別に何も目新しいものはない。至って普通の、しいて言えば外見よりも広く感じるくらいだ。今ここに至るまで一度も教会になぞ入ったことのないが為に、興味を持っていたレンからしてみればいささか拍子抜けである。元々少し薄暗かった聖堂に、開け放たれたドアより漏れる日の明かりが通る。射した光は、やがて奥にいる神父らしき人影を照らし出した。
「休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。永遠の命は――」
内に入り込むなり、レンの耳に届いたのはどこか特徴のある声。しかしながら、なぜか思わず身構えてしまう――そんな声色だ。コツコツとやけに反響する長廊下を歩きながら、レンはその人物に近づいていく。
「…………この魂に憐れみを」
そうして、深い陰と共に、その人物は祈りをささげた。何となくではあるが、レンはその姿に違和感を覚えた。
「さて、そこで何時まで呆けているつもりだ?」
バタンッと聖書の閉じる音が響き、男がゆるりとレンに振り返る。まず目に付くのは、膝下ほどまでも裾のあるカソック。その下には黒色の神父服。左手を腰の後ろに回したまま、右手で聖書を掲げている。何よりも目に付いたのは、その顔だった。こげた茶色の髪、そして少々頬の肉がそげうっすらと現れる輪郭。その重苦しい双眸は夜よりなお深い漆黒。そこに光などない。
「……あんたが、ここの教会の神父か?」
「開口一番がそれか、まあいい。さて、ここにプレイヤーが訪れたのは初めてだが…….」
だからこそ、レンが訪問したのがうれしいのか、神父の表情に薄ら笑いが浮かぶ。ここまでの印象で、レンの評価はある程度固まりつつあった。この神父、どことなく胡散臭いぞと。たとえば神父の癖して体術がチート並みだったり実は全ての出来事におけるラスボスだったり、人の不幸が何よりも楽しいと感じる外道神父みたいな……世界が世界なら、“エセ神父”と呼ばれていそうなほどに。
「随分胡散臭い神父さんがいたもんだ」
「やれやれ、初対面の割に礼儀の悪い少年だ」
肩をすくめながら、神父は聖書をカソック内に入れると両手を後ろに組んで厳かにレンへと告げた。
「私がここの監督者であり神父の言峰綺礼だ」
......やっぱり形容しがたい胡散臭さと共に。
どうしてこうなった......
はい本当にすいません(土下座)。元々出そうか迷ってたんですがついついスポットキャラとして出してしまいました......もうノリで書いてるんでキャラ崩壊が......許して下さい、何でもします。(大土下座
なお、この作品の麻婆はラスボスでは有りませんので悪しからず。
そして、最近私テンションが天元突破してるんですよね笑
まずこの小説に評価がついたこと。そして何より、BO3のβ配信中とMGSVがあと残り一週間ということでもうやばいっす笑
もち、私はすでにMGSVスペシャルエディションを予約しました。あのIGNですら絶賛するシリーズ最新作、楽しみで楽しみでしょうがないです!!
BO3のβテストも、動画見る限り結構良ゲーの予感がします。全体のバランス調整の上手さはさすがトレイアークだなぁと。プレイしてて面白そうに感じるし、ゾンビモードも楽しみです。しかし、βにデュアル無いってどういうことなのトレイさん。あるよね?製品版ではちゃんと出してくれるよね?ダ、ダイジョウブ!タイトルロゴじゃがっつりデュアル出てるし(震え
今一度、この駄作に評価を付けてくれて本当にありがとうございます。