今日の授業を終え、俺は帰る支度をしていた途中に2人にカラオケに行くと遊びに誘われていた。剣道部の部活が休みであり、男子である俺を誘ってくれたのだ。
「今日暇?」
「んまぁ…やるべきことは一通り終えたから」
平日の中で学校帰りに即興で帰り、アルバイトの仕事を夜遅くまでやってたからな。おかげで忙しいったらありゃしない。深夜ハイテンションになって次の日の学校の授業は出席したけど、寝込んでしまったからな。
まぁ終わったら熟睡したけれど。
「できれば…クリザさんと妹さんを連れていって欲しいんだけど」
「…勿論いいよ?但し、あっちの事情を聞いてからだけど」
俺は携帯を取り出して、家の方から連絡し、電話から出てきたのは早く帰っていたクリザさんだった。俺は要件を話しておき、明日何かあるのか確認して、二人の許可を取ってもらった。
「あークリザさんと妹もカラオケ店に行くって」
「ほ、ホントですか⁉︎」
「妹さん、可愛い?」
色々聞かれてはいたが、まぁそれでも質問に返答はしておいた。カラオケの入り口店で集まり、ミッテルトとクリザさんが来てくれた。すると片瀬さんと村山さんがミッテルトを抱きしめていた。
「可愛いィィィ!お持ち帰りしてもいい⁉︎」
「ふ、ふぇっ⁉︎Σ(・□・;)ちよっと…」
幼女に抱きついて、撫で撫でしたり、モフモフしたりしていた。ミッテルトは身体を弄られてくすぐられている。でも、いきなりだから苦笑している。
「あー片瀬さん。一応、会う時に許可なく撫で撫でとか質問攻めはできるだけ、止めてくれよ。義理の妹はこれでも人付き合いが苦手だから」
*****
午後5時、カラオケ店で2時間歌うことにし、村山さんと片瀬さんは『STUDY×STUDY、Choose me♡ダーリン』
結構2人分かれて、歌ってたことが多かったな。
俺は『deeperdeeper、next destination、nothing helps』
全体的に歌うのに英語が多かったな。まぁ歌う人が好きな面と曲だったし、2人も快く聞いてくれたし。
クリザッドは『また君に恋してる、深紅、空船』
いやぁ渋いね。自分で声を歌の調整を苦しむことなく合わせているからすごいを超えて恐ろしいほど上手いんだけど。それと、演歌で100点出しました…
一人勝ち…だと⁉︎
ミッテルトは『君にLOVEだもん、バランスKISS』
照れ照れしながら歌っている姿が可愛い。いや、歌詞がね。色々と。俺に対するLOVEが出ているっていうか?やばいぐらいミッテルトが積極的なのですが…
「恥ずかちぃ…////」
村山&クリザッド『君の全て』
二人でカップリングして歌っていたのは驚いた。村山さんが頼んでクリザッドは少し驚いたけど引き受けてくれたし。村山さん歌った後は顔赤くして、ニンマリしてたな。
「ち、ちょっと正輝見ないでよ!」
「顔隠して声自体も恥ずかしいのは見え見えだろ」
正輝&ミッテルト『冬唄』
俺の袖を引っ張って一緒に歌っていい?とせがんでいたミッテルトが選んだ曲。さっきミッテルト一人で歌っていたものとは落ち着いていたけど。
「二人揃ってなに俺の方見てニヤニヤしてんだよ⁉︎∑(゚Д゚)み、ミッテだって恥ずかしがってるだろ⁉︎」
「「ヒューヒュー」」
こんな感じに一時間半ぐらいの間は色々楽しめれたけど、だれか隣の部屋で歌ってないか?
「隣なんか歌ってないか?」
「え?でも誰も歌ってないんだけど」
「?どういうことだ?さっき歌っていたろうに」
「てゆうか隣の部屋は廃止されて今人がいないよ?」
…え?人いない。
じゃあなんで歌が聞こえてんの?
「だ、誰か確認してみてよ!」
「わ、私が行こう!」
「私もクリザさんと一緒について行く!」
クリザさんと村山さんは隣の部屋を確認しに行き、俺とミッテルトはジュースを注ぎに行って片瀬さんは残ることになった。片瀬さんは1人になるのは嫌だと言ったので一緒に連れて行くことにした。
けれど
「ち、ちょっとトイレに行ってくるから、付いてきたけどごめんね」
と言いトイレに向かっていった。俺たちはジュースを注ぎ終えて、戻ろうとしたところクリザさんと村山さんに出会いカラオケの部屋に戻ろうとしたところ、今度は俺達のカラオケの部屋で片瀬の姿が映っていたけれど声が違っていた。
俺たちはそろりと開けた。
「月に代わってお仕置きよ!」
一瞬
そう、この一瞬だけ静かとなった。
片瀬さんは色々と歌うとは思えない歌を歌ってきらめいていた。
…こんなの絶対おかしいよ。
*****
「マジで勘弁してください。許して下さい。なんでもしますから」
「どうなってんのこれ」
片瀬さんの意識は無事なのだが、幽霊に取り付いているようだ。悪霊でなくて良かったけれども、付かれたら困るし。
ひとまず事情を聞いてみた。
どうやら古い中世時代で死んでしまった女の人のようで、何年間かここにさまよっていたらしくさまよっているたびに場所が作られ、壊され、現代のものに作り変えられてしまい。私服とか、文化とか、平和とか歴史が変わってゆき途方に暮れていたところをこのカラオケ店を見つけ、人に憑依して歌って自分の存在意義を示していたらしい。
けれど、それが続いていくうちに噂になってゆき、除霊師がやってくることもあった為に、最小限控えるようにしたのだそうだ。できるだけ他の人だとバレないように、本物だと思わせるように乗り移り真似をする。今回は真似をすることなくいない間に自分らしく歌うことをしたのだが。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。許して許して許して許して許して許して許して許して許して許して下さい」
なんか…色々あったんだね。
それにしてもこの子の処遇どうすんの?このまま放っておいたほうがいいのかな?
「あー真弓さんの方で働かないか?」
「ファッ⁉︎な、なんで」
「霊体でも私の上司である彼女ならとある電子の歌姫のような物を作り出し、君に取り付かせ歌わせることができる。」
なるほど、真弓さん。確かに…あの人の能力、便利すぎるからどうにかなれるよね。こうしてカラオケにさまよっていた霊体の少女は真弓さんに送られて新しい従業員となった。
「あ、新しい魔法少女降臨⁉︎」
「すまない龍にグラガン。最低でも誰かハリセンを持ってきてくれ、ハンマーでも構わないから」
「い、いけませんゼロ様!貴方のようなお方がおかしくなっては」
ゼロさんはもう徒労。もう一人いてくれるだけで労働時間が少なくなるのだけれど、
「私は…もうダメかもしれない。龍よ。私は常識を超えるぞ!」
「頼みますからゼロさんはまともでいてください」
「ゼロ様をこんな苦労人に…おのれ…おのれ真弓殿ォォォォオ!」
龍が激昂して、オリゼロさんがキャラ崩壊した理由、結論として半分以上が真弓さんのせい(確実)。
「クリザさん。尊敬している上司があんな目にあって彼女に対して怒らないのですが?」
「いや…怒れない。それ以前に俺が怒ってしまったら、あの試練以上のことをされかねない。もうあんな地獄は二度とやりたくない」
クリザさんにも恐れられている真弓さんは結構権力が強いのかな。まぁ大半は彼女のおかげでこの地域は安全なわけだし。
片瀬さんは憑依された後の憑依されている間の記憶は消されたけれど、それにあの記憶残したとしても
「なんていうか…記憶思い出させたら自分が痛い子に思えてしまいかねない…」
「うん…そだね」
歌を歌うにしてカラオケで自分の思いを精一杯歌うのは良いことだ。
一つだけ学んだことがある。
精一杯歌うにしても内容がアレなのは程々にね。え?アレって何なのかって?
もう俺にこれ以上言わせるな。
俺も他の人から見れば下手をすれば痛い子に見えてしまいかけない。
「?ウチの方見てどうしちゃったの?」
「いや、今思えば」
ミッテルトが『月に代わってお仕置きよ!』って言えば真弓さんが食らいついて魔法少女戦隊を作りかねない。あの人野心家だし、侮れないし、恐ろしいし、ある意味やりかねない。ほんとミッテルトに取り憑かなくて良かった。