家に訪ね、正輝に謝罪を終えた後の話。一誠が記憶から事故死にされた1日前の夜。夜中に一誠とアーシアが帰っていたころだった。
*****
俺とアーシアと一緒に帰っていた夜道に突然結界が張られた。堕天使の気配でもないし、悪魔だったらリアス部長達が気付いているはず。誰が結界を張ったんだと思ったけど、気付いたら俺の隣にアーシアがいない。
どんな結界なのかがよくわからなかったけれど目の前に
「よう一誠?」
「おい⁉︎これは一体何がどうなって」
同じクラスの賀東にこの結界の詳しい事情を話した瞬間に
グサリ
…は?なんで俺の腹に剣が刺さって
そんな言葉が頭によぎった。
「あーあ。こうなってしまうのは想定内として、お前調子に乗りすぎなんだよ。誰のおかげで生存できてると思ってんだ」
「な、なんでお前が」
アーシアを一緒に助けてくれたり、ライザーとのレーティングゲームだって俺との修行に付き合ってくれた。俺のために協力してくれたこいつがなんでこんなことを
「お前との仲間意識なんて毛頭ないからな。俺が協力しようがしまいが結果は変わらなかった。お前らの進む運命を知っているんだからな」
仲間意識がない…だと。
ふざけんなよ…それじゃあ今までのこと全部全部賀東の計算通りだっていうのか…俺と仲良くなること自体も⁉︎
お前は俺のために協力して頑張ってくれたんじゃなかったのかよ⁉︎
「止めろよ。お前じゃあ俺には勝てない。一生な?」
「ふざ…けんな!」
(一誠、構えろ。奴はお前を確実に殺すつもりだ。仲間だと躊躇すると死ぬぞ‼︎)
「畜生!」
ドライグも警告している。
今の俺は腹に剣を刺されて危険な状態だ…戦えるかどうか分からない。
そもそも
「お前の行動パターンなんざ手に取るようにわかるんだよ!強くなるためにお前の為に鍛えて教えたのは他の誰でもない俺なんだからなァ‼︎」
(boust!)
俺の攻撃が当たらない。リアス達は目の前で人質にされていない、アーシアも巻き込まれていないし一対一の正面対決だ。けれど、奴に太刀打ちできない。なんせ俺の行動は奴にとって読まれきっているから俺がどう動いてもどうしようもならない。
「どうしてこんな…」
「そろそろテメェを保護するのは潮時だからって言ってんだろ?」
奴は武器を持たずただ俺の攻撃をかわしてやがる。俺の赤龍帝の籠手はもう何倍か上がっているのに当てるどころかこいつに翻弄されてる。
「部長らに酷いことはしない、但し俺の従属にはなってもらうけれどな。そんでもってまず最初に駒王学園の全女子は俺の為に奉仕し、全男子は俺の為に死ぬことを良しとしてくれる。」
「ざ…けんな!」
それを何度か俺が倒れるまで賀東は繰り返す。
「分かったか踏み台?お前は幾度も幾度も難敵に立ち向かって勝ってきた。でもな?世の中にゃあどうしても勝てないのが1人や2人いるってわけさ。それが俺なんだよ」
悔しい。悔しくてたまらなかった。
俺がこいつを思いっきりぶっ飛ばして部長達の危機を知らせてこいつがヤバい存在だということを知らせる義務がある。放っておけばリアス部長がこいつの言いなりになって危ないのは分かった。けれど、こいつは俺の攻撃が当たっていないし、手加減している。
「一つチャンスを与えてやる。特別に命だけ助けて、せっかくだからアーシアだけはお前のヒロインとして残しておいてやるよ。家族も生存させてやる。俺も鬼じゃないからな。但し、リアス達に介入するな。
もし入ってきたら、確実にアーシアを奪い、お前と親共々葬ってやる」
もしこいつの言い分を聞いたらアーシアも家族も無事。学校の方はこいつの言いなりになるのかもしれないが、
俺は…ハーレム王になりたかったんじゃないのか?それだけじゃない。
俺はリアス部長のたった一人のポーンじゃないのか?
だったら…こんな奴の言い分を俺がそれを良しと思うわけないだろ‼︎‼︎‼︎
「ふざけんな‼︎‼︎お前のようなやつに親と部長達をどうこうする権利なんてないんだよ‼︎‼︎」
「あーそうですか?じゃぁ…死んでもらおうかな」
目の前の賀東が消えた。
何があったかもわからないまま倒れ、
気づけば斬られていた。聖剣計画で壊していたはずの聖剣を持って俺を斬りやがった。
「何があっ…ゴハァ⁉︎」
「あーあ。結果としてクソつまらない回答しやがって。せっかく手加減してやったのにふざけんなよ。赤龍帝をもってること以外無能でエロ権現しかない価値なしで?勝つためには対価を支払って自己犠牲を払うしか脳のない雑魚に、自分の望みも積極的さもままならないヘタレチキンの自暴自棄が」
どうしてだ?なんで壊したはずの聖剣を持っているのか分からない。
アザゼルに俺はコカビエルには勝てないと言われた。それに対してこいつは俺と会う前にはレイナーレも焼き鳥野郎もコカビエルも倒せる実力を持ってるんじゃないのか?
(しっかりしろ!一誠‼︎)
「最後の最後でこのザマか…誠に残念だよ‼︎‼︎心許しき俺が命だけでなくアーシアにも手を出さず、その子を懸命に愛して幸せに暮らせれば良かったのさぁ…ホントガッカリだ。だからさ…もう楽に死ねよ。今度からはお前の努力と、地位に名誉は俺が引き継いでやるからさぁ!」
「このやろぉぉぉお‼︎‼︎‼︎」
俺は叫ぶしかできなかった。
こんなところで死にたくない。
信じていた人にまた裏切られた。
そしてまたあの時のように無力なまま殺されてしまう。
こいつは俺の全てを奪うことが、途轍もなく悔しかった。
*****
「誰が一誠を捕まえて転移した?まぁいいか。どの道あいつはこの世界では生きていけない。」
時間停止をする前にアーシアの記憶を改変し、兵藤一誠が助けたんじゃなく、俺が助けたってことにしてな。
世界中に兵藤一誠の事故死。
リアス部長達の記憶の改変。
アザゼル、ミカエルの記憶改変っと。俺が唯一のポーンだと。
「あ、賀東さん!ここにいたんですか?」
「あぁごめん。少し寄り道してたよ。じゃあ行こうか俺の家に」
「ハイ!」
ちょろいチョロい。アーシアも疑問に思わず俺に擦り寄ってくれる。
何の疑いもせず、本当は俺じゃなく一誠に救われたも分からずに
俺が救ったと記憶に記されている。
その証拠が俺との会話だ。リアス達とシトリー達も下手すりゃあ俺はこの原作キャラの支配者になれるんじゃないのか?
一誠はもう主人公になろうとしてもヒロインが死んだら主人公の立ち位置は意味ないもんなぁ?
いやぁ!結構俺にとって分かりやすく理解のできるいい奴だったよ!
そして…俺にとって最高でいい踏み台だったよ。
*****
「何よ…これ⁉︎」
ミカエル様の護衛のためにまたこの町にいたけれど、私は謎の結界に飲み込まれていた。私は辺りを見回したけれど人が全くいない。近くで誰かが戦闘をしており、誰かいるんじゃないのかと思い駆けつけた。
隠れて見たのが、一誠君と賀東の2人がいて、2人が争っていたけど。賀東が圧倒的で、彼は1度も攻撃を食らっていない。
一誠君がボロボロだった。
仲間だったはずの賀東がなんで攻撃しているのか分からない。
「助け…なきゃ‼︎」
ともかく私は一誠君を助けようと思い、戦闘に介入するはずだった。
なのに
私は見ることしかできなかった。
彼は一瞬にして一誠君の身体を聖剣で斬った。このことをミカエル様やリアス達に伝えるべきなのだろうかと思っていた。
「記憶を改変しないとなぁ」
彼がそんな言葉を口走ったのがよぎったけれど、そんなことできるわけないと心から願った。
まずはこの結界から抜け出したいという一心で、抜け出したら報告しないといけないと思っていた。彼は結界を解いて、アーシアの方に向かったけれどアーシアは何も知らない。
急いで私はミカエル様に報告に向かい、
「リアスの眷属に加担している賀東という男が兵藤一誠を襲撃しました!何者かに転移されて命は取り留めていますが賀東はまだ彼の命を狙っています!」
すぐさま報告した。兵藤一誠は三代会議において重要な存在なのだからミカエル様に報告して増援を呼び彼を取り押さえないと彼は兵藤一誠君を殺そうとしている。赤龍帝が消されたらまた戦争が起こりかねない⁉︎
「至急援軍をお願いいたします!彼を討伐しないと一誠は死んで」
「兵藤…一誠?そもそも誰なのかい、その人は?僕らには彼と関与することはないのだけれど」
私はその言葉に一瞬にして凍りついた。ミカエル様は絶対にふざけているわけではない。三大会議については3大勢力のトップ達は真剣だ。
戦争をするか友好を結ぶかを迫られているのだから。
けれどその非情な言葉は
「申し訳…ありません」
「いや。怒るつもりはありませんよ。君にも間違いはあるのだから私達の三大会議の関係者と間違えたのだろう。君もゼノヴィアの件で疲れているのだろう。今日は寝なさい」
「はい…」
信じられない返答で絶望した。
私と一誠は幼馴染みだ。
彼は悪魔で私は教会の聖剣使い。
討伐するのは当然だと思っている。
殺すことはなんて仕方ない、これは運命だと思ってる。
けれど、
「こんなの…あんまりだよ。
誰か…誰か私を助けてよ‼︎」
私は泣きたくてたまらなかった。
兵藤一誠という存在を忘れ、彼を軸にして動かされて、
私の幼馴染みの今まで勝ち取ってきた努力を踏みにじった彼が許せなかった。ゼノヴィアにも教会に脱退すると裏切られて、リアス達の幼馴染みの一誠君の努力は
無意味にさせられてしまった。
次の日調べてみたら事故死と処理され、亡くなったことにされた。
「一誠?生きているよね?私は信じているよ?」
彼は誰かが転移させたなと言った。
周りは彼が死んでいるって言っても、私は信じている。
彼は絶対に生きているって。
賀東の特典
記憶改変・記憶操作。
ワンピース(見物色・武装色)
ハイスクールd×d(擬態・破壊・天閃・夢幻・透明・支配・祝福の七つのエクスカリバー【一つ一つ改造版】)