私が仕事をしている途中でゼウスからいきなり念話が来た。
(急げ‼︎‼︎兵藤一誠がオリ主転生者に殺されそうになっているぞ‼︎)
突然なので驚いた。すぐさま兵藤一誠をオリゼロ君に助けさせることになった。
いやさ、オリ主がここまで強行手段にとるとは思わなかったけど。その後にレヴィアタンちゃんからも緊急要請されて何がどうなっているのか色々説明して欲しいとか言われて、魔界に行かざるおえないわけなのよ。私自身もいきなりだったからどうなっているのというのは皆無だった。何やら三大会議で、兵藤一誠という人が関与されていないのが分かりそれをほとんどの悪魔や天使に堕天使達は疑問に思わない。姉のソーナ・シトリーの記憶にも兵藤一誠の言葉が一切出ない。
信用してくれる人として私が呼ばれたわけだ。私もレヴィアタンちゃんの仕事を多少は手伝っているので相談者になれた。
「みんなおかしくなって…私」
「ひとまず落ち着こう?何があったの?」
レヴィアタンから色々聞きみんながおかしくなっているというのを聞いて、オリ主が関与している悪魔たちの記憶改変したのが判明した。オリゼロ君には狙われていた一誠を助け出し、ホテルに保護した。彼が流石に殺されたら不味いからね。
レヴィアタンの方は解決するまでの間は動かないほうがいいって言っておいた。彼女が動いてしまえば大混乱を招くし、悪い方向に進んでしまうために動かないほうがいいよって言っておいた。
「悲しくなったら私に相談してね?」
「うん…ありがと真弓」
ともかく彼を無事救い、彼がリアス達にこのことを報告すると言っても間違いなく貴方は誰?って言うから接触はできないと思う。
それだけじゃない。
兵藤一誠、帰宅中に事故死。
そんなでっちあげた嘘をオリ主が作り上げて彼を亡くしたことにさせたのだ。そんなニュースが上げられ彼は死亡扱いにされていた。
起きて立ち上がっていた一誠はそれを見てガクンとしていた。今自分はここに生きているのに、なんで勝手に死んだって扱いにされなきゃいけないんだって。彼がたとえエロでうざくても、幾ら何でもこれは酷すぎると思った。
「なんだよ…これ」
彼はそのニュースを見て絶望した。賀東に挑めば、リアス達に仲間だったはずの兵藤一誠の記憶はない。確実に敵視される?どの道異端者として賀東が一誠を排除することになりかねない。同居しているアーシアとおれず両親とは完全に離れ離れ。
リアス達に頼んでも知らないというので追い出され、賀東に殺される。
「放せよ!俺は…俺は‼︎」
「無茶でも冷静になれ‼︎今ここでとち狂っても何も変わらないわよ‼︎」
一誠は暴走して、私から手を放そうとしている。それに対して私も手を放せば一誠は殺されるのを防せいで保護しているのだ。
ここから出ていきまたオリ主に殺さたらややこしくなる。
「もう、ここに泊めなくていいです」
「…は?」
孤独であるアーシアを利用してくる堕天使から助けたのも、レーティングゲームでライザーに宣戦布告をし、最終的にぶん殴りリアスとの結婚を無かったことにしたのも。聖剣計画の木場の暴走をどうにかする為に立ち上がったのも、白龍皇と激烈な戦闘を繰り広げたのも。
兵藤一誠だが。
「あんたらは部外者だろ。なんで助けたんだよ。俺にはもう帰る場所なんてない…」
彼の目が死んでいた。親には駒王学園に入る前に事故で自分が死んでいるという記憶しかない。そのため駒王学園の生徒達は一誠の事は知らないし、友人である松田と元浜も事故について以外は事故前に友人ではなかった為に知らない。
「取り返そうとして頑張ってもあいつ…俺が必死になっても平然と笑いやがった」
力を持って証拠を提示した瞬間オリ主は黙ってみるわけがない。
「貴方達何者かは知らない。けど俺がいるだけで迷惑をかけるだけだ。」
(相棒…お前)
「悪いドライグ。俺もう耐えられないんだ。俺の努力を思いっきりぶんどられて」
彼の心は絶望的な状態だった。
神器のドライグを使って奴を倒しにいくだろうが、もう彼の行動パターンは分かっているだろう。現に一誠を強く育てたのはあの転生者だ。そして、教えてもらった転生者と挑むのは敵が教えてもらった人の弱点を知っているのと同じこと。
仲間であるはずの仲間に拒絶されるのが怖いのだ。可愛がってくれたリアスが一誠を敵視しあんな奴のために彼を倒すことを良しとしていることが。
「俺は新しい名前をつけてこの街から出て行くよ…」
最早夢を叶うことも願うこともままならない。赤龍帝は時間が経つたびに強くなる。一人で立ち向かっても絶対勝てない。出会った瞬間話をする前に殺される羽目になりかねない。そうだとしても
ふざけんな、青二才が。
彼の弱気な発言にキレて胸ぐらを掴み、
思いっきりぶん殴った。
「兵藤一誠…あんたの中には何がある!」
「な、何って…」
たとえ崖っぷちになってもあんたは今まで乗り越えたのは事実だ。それを誰かにとやかく言われる筋合いもないし、自分の努力を他人に奪われていい権利なんて
どこの世界にもありはしない。
「前までは家族、友達、部員の仲間に夢と希望があった。けれど、何もかもを奪われて、
そして今の貴方は途轍もなく絶望している。あんたは今までの努力、地位、仲間との関係をあんな奴に奪われても本望なの?あんたが命をかけて守ってきたものを誰にも譲りたくないって気持ちは幾度かあった筈よ!たとえそれが、手のひらで踊られたとしても。
貴方にはこの学園の中に誰か一人でも『私はあなたの事が好きです!』って本気で言いたい人がいるんじゃないの⁉︎…両親にも仲間にも自分はもう死んでいるという記憶を残して後悔しながら一人で死んでくの?でも貴方が死に際に必ず思うのは『後悔』が残るわよ。だったら…無謀でも無茶でも良い!馬鹿なら馬鹿らしく自分がリアスに全力で痛めつけられても良いぐらいの気持ちでぶつかれ!自分の思いをぶつけて彼女らの目を覚ませるまで死にかけになっても自分の思いを全力で伝えなきゃいけないでしょ⁉︎あんたがエロでも、無能でも、自己犠牲でも、馬鹿でも…これだけは絶対に死んでも譲れないって思いが‼︎‼︎‼︎意思が‼︎‼︎‼︎あんたの身体が犠牲になってもリアス達を絶対に守ってみせるっていう覚悟が自分の生き様にあったんでしょうが‼︎‼︎‼︎」
私がとやかく言う必要はないのだが、一誠はこの街を去ってもスランプになるのは目に見えている。
いきなり家族に頼ることもなしにゼロからやり直すというのは、死に場所を探してくると言っているとしか聞こえない。
「真弓…さん。俺」
「なのに心からスッポリ抜け落ちて…この嘘を真実に塗り替えられて、あんたはこのまま惨めにあいつの言いなりになるつもりなの?仮に貴方の存在がかすめられるのを…リアスが知ったら。眷属全員が絶対に悲しむわよ。それでも貴方は奴は強過ぎる…みんなに合わせる顔がないっていう言い訳をしてみなさい。私が貴方を殺すわよ…リアス達は貴方のことは記憶にないし、もう死んでいるって記憶に埋め込まれているから、拒絶するでしょう。けどね…あんたはどこまでもリアスさんの思いを一番に思っている。馬鹿だけれどリアス達の立ちふさがる障壁を全力でぶつかって挑んできた。それを知らない貴方ではないでしょ?後悔しながら死ぬより精一杯諦めずにボロボロになっても貫き通すこそやるべきことじゃないの?」
「俺…逃げてたんだな。あいつはとんでもなく強い。
けどそのままにしていたら俺は俺でいられなくなる。
あんた達が何者かは知らない。けど、俺は俺の努力を奪ったあいつよりあんた達のことをひとまずは信じてみるよ。」
やっと分かったか。
自分自身が理想として死ぬのはね?必ず後悔して死ぬより、悔いなく心残りのないように死ぬことよ。
あんたがそのまま後悔して後から気づいた仲間達は逆に顔向けどころか酷く悲しむじゃない。それが理想だなんて言わせないわよ。
「もし死ぬことになりかねないのなら、あんたはリアス達を取られないために悔いを残さずベストを尽くして戦え」
*****
久しぶりのオリゼロだ。
一誠は今クリザリッドコースで修行している。20コース同じように繰り返して行っている。兵藤一誠の汗が尋常でないのが一目で分かる。脱水症にならないのか?
「大丈夫!まだまだ余裕です!それに…
早くリアス部長達や家族を取り戻さないとな」
目が死んでいたのが急に復活して鮮明になっている、しかも、真弓があそこまで真剣に顔を向けて語るとは思わなかった。彼女の意外な一面を見たな。
「ワーターシは!こんな柄じゃないの‼︎基本的にふざけたいの‼︎‼︎」
「いつもふざけているだろう…」
と言っても大真面目なシリアス以外の場合だとすぐこれになるからな。
困ったものだ。だがしかし、
「クローンゼロの次はオリ主か…」
「そうよ…それも殺したら殺したで厄介なことになるからね」
そう。仮に殺すことができたとしても、奴もまたこの世界の主人公だ。殺せば世界中の敵になるという仕組みとなっているため殺すにしても殺しづらいのだ。
「それにしてもなんであんな男をオリ主にしたのよ!神の上層部は何考えてんの?馬鹿じゃないの⁉︎」
「それについては賛成だ」
直後にピピピピと携帯が鳴った。正輝とクリザリッドさんからメールが来たそうだ。正輝達の方も突っかかってきて正輝が襲われそうになったという内容が記されてある。
「遂に正輝に手を出したわね。さて…あいつの罪は酷く重いから殺すことはできないけど、どんな生地獄にしてやろうかしら」
「…目が怖いぞ」
「ん?なんかまだ記されてあるんだけど」
どうやら正輝とオリ主が話している中で正輝達や真弓達以外にも何処かに邪魔者がいたそうだ。命拾いはしたが邪魔者は一体誰なのかわからない。
「とりあえず四次元ポケットからサーチ系の物を探してみるね」
他の転生者なのだろうか?
気に入らないからオリ主の邪魔をしているのかどうかよく分からないが、
「オリゼロ…至急クリザ君とゼノヴィアをあそこまで転移させて」
「?一体何が?」
「とにかく急いで‼︎大至急よ‼︎」
彼女の顔は青白く焦っていた。いや、それどころか説明をしている暇が全くない。邪魔者と言ってもその邪魔者が他の転生者ではないが、
私達の関係者であることには変わらないことは彼女の様子から見て、言われなくともハッキリわかった。
「何やってんのよ…⁉︎村山、片瀬あとそれと紫藤イリナ‼︎‼︎」