ヴェスパーアーカイブ 作:アーキバスアビドス支店
「V.Ⅸとの出会いですか?」
ここはキヴォトスにあるアビドス自治区。かつてキヴォトス最強と称された最大のマンモス高校、アビドス高等学校は天災レベルの砂嵐により長い年月をかけて弱体化。生徒は僅か1桁となってしまい、廃校の危機を向かえていた。
だが、キヴォトスの『外』から物理的にやって来た集団『ヴェスパー』が2年ほど前に流れ着き、新たなる企業『アーキバス・オルタナティブ』を起業し、代表取締役としてV.Ⅱスネイル、御曹司として強化人間C4-621改めてV.Ⅸレイヴンが就任、他の要人として筆頭株主ハンドラ-・ウォルター、遊撃隊長V.Ⅳラスティ、会計責任者V.Ⅶスウィンバーン、営業責任者V.Ⅴホーキンス、情報部門責任者V.Ⅲオキーフ、用心棒V.Ⅰフロイトなどなどが就任している。ヴェスパーの皆様は流れ着いた縁もあり、アーキバス・オルタナティブのメンバーはアビドス高等学校の教員や生徒も兼任しているのだ*1。
「私達が起業したとき、在校生だったユメさんとホシノさんには話した筈ですが…他の皆さんも知りたいようですね?」
コーヒーを飲み、校長室でもあり社長室である部屋にアビドス高等学校の生徒達は集まり、デスクに座る金髪オールバックで眼鏡をかけた欧州系の男性がそう告げた。
彼はV.Ⅱスネイル。ときには非情な判断さえも下すこともあるアーキバス・オルタナティブの代表取締役であり、機動兵器アーマード・コアことAC オープンフェイスとアーキバス・バルテウスのパイロットであり、厳しくも優しく社員を導く男である。
「社長さん!レイヴン先輩に聞いても、はぐらかすんですもん!!」
「ええ、あの子と私の出会いは業務依託者と傭兵、立場としては敵対者でもありました。ですが…」
スネイルは若く見えるが、実年齢は30後半を越えている中年であり、度重なる強化人間技術で身体の中身の大半は機械やカーボンナノチューブなどに置き換わっている。生身なのは主要臓器と脳~脊髄神経位である。
「私の自慢の……息子なんですよ。筆頭株主からは否定されるんですが」
ガチャリ。そのときだった。校長室の扉が開き、アビドス高等学校の男子制服の上からヴェスパー部隊のジャケットを羽織った白髪で整った顔立ちの青年が入ってきた。
「なんだよ、全員此処に居たのかよ。って?どうした?皆して俺を見てよ?」
その青年は17歳~18歳位だ。青年が生物として活動した時間はそれぐらいだが、冷凍保存されていた時間も考えればスネイルよりも遥かに歳上だが気にしてはいけない。
青年はV.Ⅸレイヴン。かつて強化人間C4-621と呼ばれた一種の奴隷であった。今では脳内コーラルデバイス以外は、最新型の強化人間と同様の物に成っており、副作用も殆どなく…スネイルの『まっとうな』教育のお陰か感情も出てきており、全く学もなく…ACの操縦と人を殺すことしか知識がなかったが、ある時から乾いたスポンジのように様々なことを吸収してめちゃくちゃ賢くなっている。
「貴方の話をしようとしてたのですよ。V.Ⅸレイヴン」
「なんだよ、父さん。改まってよ」
「勤務中ですよ、全く…そこは直らないんですね」
スネイルは眼鏡をくいっと動かしてレイヴンを見る。
「まあ、良いでしょう…さて、私がレイヴンを息子として引き取ろうとした日から話しましょうかね」
数年前。惑星ルビコン3、そこのアーキバスが建造した再教育センター。そこは捕虜とした人物に非人道的な拷問に近い調教を行い、ヴェスパーの部隊に加える場所であった。なお、反抗的な人物はファクトリーと呼ばれる場所に運ばれて、手足を切断されてロボットの生体パーツに加工される。
「ハンドラ-・ウォルター……なんですか?これは?」
スネイルはぶちギレた。最強の傭兵であった強化人間C4-621を捕らえて捕虜にし、621の主人だった老人ハンドラ-・ウォルターも捕らえることに成功した。だが、スネイルは621がこれまで受けた教育のあまりの低さに、大人としてぶちギレ、ウォルターに積めよった。
「なんで…あの子にマトモな教育をしてこなかったのですか?字すら読めない、書けないとは何事ですか?」
「仕事が全て終わり、アイツが人生を取り戻せば、教えるつもりだった……」
「傭兵稼業の前に、読み書きとか一般教育を教えるべきでしょうが!!」
その後、スネイルの権限により、621とウォルターの拷問及び尋問は即時停止させられた。
「見なさい…ハンドラ-・ウォルター。レイヴンが漢字をかけるようになりました。やはり、あの子は勉強を続け、アーキバスの社員になるべきです!!やがては社長となった私の跡継ぎに!!」キリッ
「流石だ…621」
「そして貴方は叱り方を覚えなさい。それが貴方の再教育だ」
「俺は褒めて伸ばす主義だ!!」
「それだけで成長出来るのはほんの一握りだけです!!」
「ハンドラ-・ウォルター!!レイヴンにどんな教育をしたのですか!?あの子、風呂上がりにアイスを全部食べてましたよ!!メーテルリンクが嘆いてました!!」
「なに!?621…女と風呂にはいったのか!?アイスに関してはご褒美も兼ねてだな…」
「アイスなんて牛乳と砂糖、物によったら生クリームを固めて凍らせた物!!食べすぎは栄養に悪い!!」
と、気が付けばレイヴンの勉学自慢大会になっていて、親バカ同士の討論会に成り果てた。
「ハンドラ-・ウォルター。貴方の解放の準備が出来ました。その前に…この書類にサインを」
「なになに?『私、ハンドラ-・ウォルターは強化人間C4-621の所有権を放棄します。その後、強化人間C4-621はレイヴン・○○○(スネイルの名字)となり、V.Ⅱスネイルの養子となります』ふざけるな!あの子の父親は俺だ!!」
「いいえ!!貴方は年齢的にお爺ちゃんでしょうが!!大人しく、私に親権を譲りなさい!!」
「断る!!」
そして仲良くなっていた。
「621の新な道が開けた礼だ。コーラルの真実を話す…その後、621を連れてルビコンから退避しろ…あの子を頼む」
「どういうことですか?」
ウォルターはスネイルにコーラルの真実を話す。と言うのも、ウォルターは最初から自分は目的を果たして全財産をレイヴンに遺して死ぬつもりだったのだ。
「断ります。貴方が死ねば、あの子が悲しみます」
「だが…コーラルが真空状態になればビックバンの再来だぞ!!事前にジェネレーターなどに加工すれば問題ないが…」
「ええ、なので頭の悪い上層部には退場してもらいます」
「そうか…へ!?」
スネイル、パパになるために無能なアーキバス上層部を裏切る決意を固める。
「まあ、アーキバスの社長は私の父親…といっても母と私を捨てた愚か者ですけどね。無能な上層部を消します」
「待て…戦力の宛はあるのか?それより、父親を殺せるのか!?」
「あの男はもう、私の親ではない。それに、解放戦線に宛がある。貴方とあの子の協力があれば、指導者のドルマヤン、そしてV.Ⅳラスティをこちら側に引き込めるかも知れない。
幸いにもバスキュラープラントの延長工事はそこまで進んでいない」
結果、スネイル達はアーキバス上層部を裏切り、ヴェスパー部隊は独立した。
「で、なんやかんやあって、この星に来ました」
「えっ?俺が父さんから一般教養受けてる間、ウォルターと親権争いしてたの?」
ちなみにウォルターはお爺ちゃんポジとして収まったとか。
原作本編軸のユメ先輩の進路
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新生アーキバスの受付嬢
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ヴェスパーのオペ子
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事務職員
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ひぃん!次期社長夫人狙うよ!