ヴェスパーアーカイブ 作:アーキバスアビドス支店
ここはキヴォトス。数千からなる学園の集まりで出来た、学園都市である。中枢は連邦生徒会と呼ばれる組織が統治しているが、それぞれの学園の敷地では学園が自治区として国のように統治しているのだ。
「ホシノちゃん!!ここを掘れば、きっと沢山の水が出るよ!!」
「そうですね……てっ!!出るか!!」
無限大に続くような広大な砂漠。その砂漠は年々、少しずつだが規模が大きくなっているようで、砂からはかつて繁栄した都市の名残としてか、砂に呑まれたビル郡や電柱などが見えていた。
この自治区はアビドス自治区、アビドス高等学校が統治する自治区であり、かつてはキヴォトスでもっとも影響力を持つ学園であった。しかし、ごらんのようにアビドスは砂漠にのまれようとしており、かつての栄華は微塵も感じられない。学園の力も弱くなってしまい、生徒は僅か2人だけであり、自治区を支える地元企業もアビドスを見捨てて遠くに行ってしまったほどだ。
アビドス砂漠で、何故か水着姿でスコップ片手に作業をしていたのはアビドス高等学校唯一の生徒だった。
1人は超巨乳でレイヴンと同世代の少女であり、おっちょこちょいなのか足には絆創膏が貼られていた。彼女は梔子ユメ、アビドス高等学校の3年生で今の生徒会長だ。
もう1人は小鳥遊ホシノ、ピンクの髪のショートカットで中学生に間違えてしまいそうな小柄な女の子だ。
「ひぃん!!でもホシノちゃん!!沢山の水が出れば、水不足も解決するし、オアシスになるよ!!」
「出ればですね!!こんなに掘っても出ないんですから、出るわけないでしょ!!それに、ここは元々は都心ですよ都心!!」
滅び行くアビドスを何とかしたい、ユメとホシノは日々バイトを行って戦っている。
アビドスの問題は進む砂漠化だけではない。かつて砂漠化を何とかしようと、なん世代も前のアビドス生徒会や職員が多額の借金をしてでも戦った。だが、それらは全てが無駄となり、多額の返せないほどの借金だけが残されたのだ。利子で借金は次々と膨らんでいき、月々の返済額も増えていき負担が大きくなっていく。
と、そのときだった。
地面に大きな影が映り、ユメとホシノは空を見上げる。すると、空には10メートルほどの巨大な2足歩行ロボット兵器が2機飛んでおり、その2機のロボットはユメとホシノを見付けると…2人の近くに降り立った。
『こちらV.Ⅳラスティ。現地民の少女を確認した』
そのロボットは機動兵器アーマード・コアことACであり、1つはアズールグリント、もう1つはV.Ⅳラスティ専用機でありルビコンの現地企業エルカノが開発したアルバフレームのAC スティールヘイズ・オルトゥスである。
『第一村人はっけーん!!あー、そこの君達…ちょっと良いか?
俺はV.Ⅸレイヴン。ここって何処?』
『ちなみに、私はV.Ⅳラスティだ。宜しくな、お嬢さん方』
ACから音声が聞こえ、ユメとホシノは見上げる。と言ってもそこまで驚きはない。と言うのも、このキヴォトスではロボットは珍しい存在ではなく、人として普通に存在している。
反対に地球のように大人の人間はキヴォトスには存在しない。キヴォトスの人々は全員、銃に撃たれた程度では血が出ないし『いて』位ですませる。早い話、強化人間ぐらい身体が頑丈なのだ。キヴォトスの人種はホシノやユメのように、人間に見えるが天使の輪っかのような物がある『生徒』、動物が擬人化したような人、ロボットのような人と様々だ。
すると、アズールグリントとスティールヘイズのコックピットが開き、レイヴンとラスティが出てきた。
「ヘイローがないよ!?」
「私達と同世代!?」
「私がラスティだ。こっちが戦友のレイヴン」
「レイヴンだ、宜しくな可愛い子ちゃん」
「ひぃぃぃん!!ホシノちゃぁぁぁん!!このロボット速いよ!!」
「ユメ先輩!?ラスティさん!少しゆっくり!!あっ、アビドス高等学校はそこです!!」
その後、ゆっくりと話をするため、レイヴンはユメを、ラスティはホシノをACに乗せて2人の拠点であるアビドス高等学校にやって来た。
アビドス高等学校の本来の校舎は別にあるが、現在は砂漠に埋もれており、ここは分校の1つだったとのこと。
「人が居ないんだな…先生や他の生徒はどうしたのかな?」
だが、ラスティが感じた通り、アビドス高等学校からは人気がない。学校に居る筈の先生や他の職員、食堂の人も、他の生徒達の姿がない。
「まさか…お前達だけ?」
レイヴンが何気なく言った言葉、それを聞いたホシノとユメは力なく頷いた。頼れる大人も仲間も居らず、たった2人で戦い続けてきたのだ。
「そうか…それは辛かったな」
その結果。
「ふむ…アビドスは広大な土地がありますが、砂漠化により人々が居ないと。まあ、良いでしょう。他の企業が撤退したなら、我々も問題なく入れる。
我々は戦うことだけが取り柄の脳筋集団のレッドガンと違い、組織運営も分担して行ってきました。ここで新なアーキバスを起業するのも良いでしょう。幸いにも、ある程度の生産ラインや会社としての設備は母艦にあります」
スネイルはメガネをくいっと動かして決断する。そう、他の企業が居ないなら、このまま新生アーキバスをアビドスで作れば良いのだ。
アーキバスの追っても、まだキヴォトスを発見していない。ここで体勢を整えて、万全な状態でアーキバスを潰す段取りもすませられる。
「砂漠化はテラフォーミング技術で抑えられるでしょう。キヴォトスは銃社会のようですが、ベイラムの技術を解析して得られた実弾技術を用いれば、護身用の銃の販売も出来ます。
再生医療を用いて医学に貢献するのもよし、ヴェスパーが誇るジェネレーターの技術を使えば発電所としての利益も出せる」
次々と会社としてのプランを構築していくスネイル。
「それに、レイヴンにも同世代の友人が出来るのは良いことです。これを期に、あの子にはアビドス高等学校に入学してもらいましょう。
あの子は脳幹コーラルデバイス以外は、最新型の強化人間と同じ調整を施してます。実弾程度ではびくともしませんし、友人が出来るのは良いことです」
レイヴンにマトモな学生生活を送ってもらうことも良しであり、レイヴンをアビドス高等学校に入学させる。
「後進を育てることも、企業の大人として大切なことですから。しかし、学校運営は初めてです。不測の事態に対応しなければ」
スネイルパパ、人生初の学校経営に乗り出す!!
そしてアビドスで『アーキバス・オルタナティブ』が起業した。勿論、社長はスネイルである。
「校長であり、社長のV.Ⅱスネイルです。私の元で勉学出来ることを光栄に思いなさい」
「教頭のハンドラ-・ウォルターだ」
「やあ、お嬢さん。今日から君達の先生のラスティだ」
「レイヴンだ!改めて宜しくな!!」
ビシッとスーツ姿のスネイル。スーツ姿で杖をつくウォルター。ラフな格好で背中に狼のエンブレムが刻まれたジャケット姿のラスティ。そしてアビドス男子制服の上からヴェスパー部隊のジャケットを羽織ったレイヴンであった。
所で…『先生』来るの?来ます、誰が来るのかはお楽しみに。
原作本編軸のユメ先輩の進路
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新生アーキバスの受付嬢
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ヴェスパーのオペ子
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事務職員
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ひぃん!次期社長夫人狙うよ!