どこかであったかもしれない結末   作:世見

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実は一度誤投稿をしてました。申し訳ございません。


思いつき
たった一粒の砂を握って


私は、守れなかった。

 

先輩の遺品であるこの盾を持っているのに。

 

後悔した。

 

いつもいつも肝心な時に動けない。

 

悲しい。

 

もうすでにいなくなっている先輩と後輩を思い出して。

 

寂しい。

 

なくなった温もりを前にして。冷え切った教室に入って。

 

たくさんの()が零れ落ちて。

 

最後に一粒だけ残って。そんな後悔と、罪悪感をもって。

 

過去を思い出して、もうとっくのとうに枯れたと思っていた涙を、流した。

 


 

苦しくて、つらくて、悲しく、寂しい。

 

そんな記憶。

 

私が一年生の頃にユメ先輩が死んで。

 

三年生になって後輩も4人もって、そして、みんな、死んだ。

 

ノノミちゃんは騒動に巻き込まれて。セリカちゃんはある日を境に行方不明になって。アヤネちゃんは自分で生命維持装置を外して。

 

シロコちゃんは、私が殺してしまった。

 

気づいた頃には、そうなっていた。

 

たった1人の頼れる大人(先生)も、死んだ。

 

先生が、あの白い装束を着た奴らの言いなりになるのが、嫌だったから。

 

私の身代わりになって先生が死んだら、悲しいから。

 

そんな自分勝手で、自己中心的で、私の勝手な理由で。

 

先生を、殺してしまった。

 

全員、私を残して、死んだ。

 

みんな私に、『生きて』って言った。

 

その思い……いや、約束を、胸にして。

 

でも、それでも。

 

後悔とかいう言葉では足りないほど、大切な人を喪って。私をおいていかないで

 

自暴自棄になって、暴れ散らかして、それでも現実を受け入れられなかった。

 

誰もいない、寂しく、冷たい風が吹き込んで、人の気配すら感じず、みんな(後輩ちゃん)の遺品がある部屋で。

 

1人泣いて、死のうとして。でもみんなが最後に言った『生きて』っていう言葉が脳裏によぎって、できなかった。ただただ時間だけが無情に過ぎ去って。

 

元の日常に戻ってと何度も願っても、決して叶うことはなく。お願いします……戻ってください…………私が、死ねば……誰も、苦しまずに済むから……

私が死ねばよかったなんて、何度思ったかわからない。

 

私は…………

 

なんで生きているんだろうと、そう聞いた。お願い……誰か返事をして………………寂しいのは、いやだ………………

 


 

私は。それでも。生きていくしかない。

 

生きる意味を自問自答しながら、今日も生きる。託された思いを胸に。生きる意味なんてないのに

 

立ち直れないままに、無理やり体を動かして、機械のように、生きていく。みんなの学校を守るために。死にたい。

 

後悔も、罪も、零れ落ちた命も、決意も、託された想いも、全てを背負って、生きていくみんなに会いたい。寂しい。

 

ごめんね。こんな先輩で。私、約束、守れそうにないや。

 

たった一つの本音。最後の命が、落ちた。




人の思いは表面上からでは見えず、何かを介した時に初めて見えると、私は思っている。

※この話には特殊タグによるギミックを仕込んでいます。

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