―美少女戦車隊殲滅装備 超常ヤツ等― 〝ドキッ 美少女だらけの戦車隊(SFぴっちりエロスーツもあるよ)〟がヤベェ超人にぶっ飛ばされて全滅しちゃう!?   作:えぴっくにごつ

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チャプター16:「衝撃という名の手向け」

 時系列は若干遡る。

 

「っ、みんながっ!」

「許さないっ!」

「ヤツを仕留めろぉっ!!」

 

 女達を犠牲者として、表現される舞踏。

 その矛先より逃れた、今先の包囲の別方向に位置していた数名のフルメタルス女隊員達があった。

 その女達は暴虐のまでの策頼の舞踏の餌食となる仲間たちに、理解が追い付かず呆然としていたが。

 今ようやく気が戻り。それぞれはその手にする銃火器を、一斉に策頼へと向けようとした。

 

「――ぎゃぁっ!?」

「ひぎっ!?」

「ぐぁぅっ!?」

 

 しかし、直後に彼女たちの脚に等しく走ったのは、貫かれるような衝撃と痛覚。

 そして同時に響いたのは連続的な破裂音――銃声。

 

「――シットダウンしてろやッ!」

 

 その主は、発生源は他でもない竹泉。身を這った状態の彼の、その手に構えられる小銃だ。

 実の所ここまで、策頼の怪物っぷりに彼もまた意識を持っていかれていた竹泉であったが。

 しかし今程、背後近場の女達の動きに気づき。それを阻止するべく咄嗟の射撃行動を取ったのだ。

 

 竹泉の行った薙ぎ払うような射撃は、残っていた女達の脚を片端から救うように撃ち抜いて、その姿勢を崩して転倒させる。

 そしてその崩れた女達を待っていたのは、地面に近い所を飛び抜けて行く、竹泉からの継続の銃火。

 

「びぇっ!?」

「びぎゅっ!?」

「ひ!いや、待っ――べり゛ぇっ!?」

 

 待ち受けていたそれは、転倒した女達の上半身や頭部を容赦なく撃ち抜き。女達の血肉で地面に花を描き、女達を屍へと変えて地面へと沈めた。

 

「――……ッヤロ!」

 

 対応行動の掃射を終え、身を起こして構えの姿勢を取り直しながら、周囲に視線を素早く走らせる竹泉。

 他に残敵がいないかの確認のための動きであったが、幸いにして今の一射で周囲の女達は薙ぎ屠られ、それ以上の敵影は見られなかった。

 

「ナシ――……ったく、コエぇな……ッ!だがこれで……――」

 

 女達の策頼を狙った動きを間一髪で阻止し、際どかった一連のそれにキモを冷やしつつ。

 今しがたにまさに怪物のそれであるムーヴを見せた策頼の方み、呆れを覚えつつ視線を向ける竹泉。

 

「――!?――策頼ィァッ!!」

 

 しかし、振り向き向こうに見えた光景に。次に竹泉は警告の怒号を張り上げた。

 

 立ち構える策頼の背後より、彼に飛び掛かり襲撃を仕掛ける存在――凛音の姿と動きを見たからだ。

 

 

 

「――っァ!!」

 

 凛音は、策頼の拳骨に拉げられ、その美貌が見事に台無しになった顔面に。しかしまさに悪鬼すらも恐れ慄き震え上がる程の、凄まじい形相を浮かべ。そして扱いを得意とするサバイバルナイフを両手に、策頼に飛び掛かっていた。

 

「許さない許さない許さないコロスコロスコロス……!!」

 

 その口からは、狂気の如き呪詛の言葉が零れている。

 

 自らを傷つけコケにし、仲間たちをも手に掛けた赦されざる存在。

 そんな敵を、徹底的に潰さんとする意志に現れ。

 

 泣き喚かせ、赦しを乞わせ。その上で徹底的に甚振り尊厳をズタズタにした上で、ゴミのように屠らんとする狂気のまでの意志。

 並みの人間が相対し晒されたならば、震え上がり慈悲を乞うほどのそれだ。

 

「踏み潰してバラして泣き喚かせて――コロスッッッ!!」

 

 そして凛音は肉薄し、その徹底的な「仕置き」を実行すべく。持つナイフの切っ先を策頼に立て付けようとした――

 

 

 ――しかし。

 その殺意の意思を込めたナイフの切っ先が、仇敵に届く事は無く。

 そして次に凛音の身を、凄まじいと言う言葉すら生ぬるい程の、衝撃が襲った――

 

 

「――策頼ィ゛ァッ!!」

 

 策頼へ向けて警告の怒号を張り上げた竹泉。

 しかし竹泉が別の意味で、驚愕に目を剥く事になったのは直後だ。

 

 警告の怒号は確かに策頼に届いた。

 しかしその策頼はと言えば、回避の予備動作すら見せる様子も無く。ただ静かに竹泉の方を振り向いた。

 

 

 ――――大丈夫

 

 

 そして垣間見せた策頼の表情。

 そこにあったのは、真剣さを帯びながらも、静かで穏やかなまでの色で。まるで説くように、そんな一つの意思を伝えるもの。

 

 そして――

 

 

 ――ゴシェカァッ

 

 

 肉が打ち、拉げる音。しかしそれとしてはあまりに衝撃的過ぎる音が上がった。

 

「びぇぁ゛っ」

 

 そしてその内に混じり。何かが潰れ捻られたような微かな音声が、申し訳程度に聞こえた。

 見えたのは、その身を拉げ潰して、地面にめり込む勢いで叩きつけられた凛音の体。

 

 そして、ただ悠々と立ち構え。静かな動きで拳骨を振るい降ろした、策頼の姿だ。

 

 凛音の狂気の如き怒りに任せた襲撃攻撃は、しかし策頼に届く事は無く。

 策頼の間合いにノコノコと飛び込んだ瞬間に、彼より繰り出された凶悪なまでの拳骨を見事に喰らわされたのだ。

 

「クぇ゛ぁっ……」

 

 最早その妖艶であった姿など欠片も無く、絞められた鶏のような掠れた音を口から盛らし。拉げ、粉砕された体で地面から軽くバウンドする凛音。

 

「そっちの味方は返すよ――」

 

 そんな、足元で無様な姿でバウンドする凛音に。

 策頼が淡々と静かに降ろしたのは、そんな一言。

 

 示したのは、策頼がその片手に捕まえた、片足を掴まれて棍棒代わりにされている蒼菜の気絶体。

 

「だから――お休み――」

 

 そして、宣告にも近いそんな言葉と同時に。

 グァ――と、その手に棍棒代わりに掴み捕まえた蒼菜の体を、軽々としかし勢いよく振り上げる。

 

「――ォォオッッッ!!!」

 

 そして、策頼は咆哮の如き声を上げ。

 棍棒代わりの蒼菜を足元の凛音に目掛けて、音速を越えるかと思う程の勢いで降り降ろした。

 

 弧の軌道を描いた蒼菜の体は、最早当然の結末のように凛音と激突。

 

 ――ゲグヂャッッ

 

 肉と肉同士が激突して、爆ぜ、骨が砕け。拉げ、潰れる嫌な音が響く――

 それは叩きつかれた合った蒼菜と凛音の二人の肉体が、「そうなった」証明。

 そして。

 

 

 ドグゴォ――と。

 

 

 バウンドしていた凛音の体が、叩き落とされ激突した蒼菜の体と重なり合わさって。共々地面に落ちてまた激突。

 まるで隕石の激突の如き衝撃を生み、地面をこそぎ破砕して、土砂を巻き上げた。

 

 

 

「――」

 

 程なくして止んだ衝撃に土砂。

 そこに変わらず健在し在った策頼は、静かにその足元に視線を降ろしている。

 

 そこ在り、出来ていたのはまさに隕石の衝突の後のようなクレーター。

 そしてその中央底に見れたのは。

 

 蒼菜と凛音の体が、圧し叩き潰された虫の如きそれで、重なり拉げ潰れ、地面に張り付いている姿。

 肉、骨、臓物、すべてが拉げへし折れ潰れ。可憐ないし妖艶だった元の面影は微塵も無い、無残過ぎる有様。

 

 絶命は明らか。

 麗しく勇敢であった女達の、その見る影もない成れの果て。

 

 それは、この場での戦いの結末を。

 彼女達が敗北し、策頼に勝利が上がったことを証明する光景であった――

 

 

 

「――……怪物め」

 

 離れた個所より一連の光景を見守っていた竹泉が、やがて人声を呟き零した。

 

 その向こうに見えるは、一人ただ堂々と悠然と。しかしどこかもの悲しそうに立ち構える――策頼の姿。

 

 そしてその周囲に散らばるは。いくつものフルメタルス隊の女達の――その成れの果ての無残な姿。

 千切られ、拉げられ。誰もが可憐であったその顔に姿を、無様なまでに凄惨に崩して晒し、放り投げて捨てられた有様。

 

 姑息な子ネズミと見て判断した相手を追いかけ、殺到したドラ猫女たち。

 しかし、その彼女たちを待っていたのは。

 超常たる衝撃を宿した――暴走機関車。

 

 彼女たちドラ猫が束となって掛かろうとも、傷一つすらつける事も叶わぬ程の。

 鋼鉄をも上回る存在であった。

 

 女達の正義と勇敢のはずであった行いは、しかしその実は驕りにも値する無謀のそれであった。

 

「――一つ、終わったぞ――」

 

 そんな女達の屍で飾られる舞台に、ただ一人、勝者として君臨した策頼は。

 しかし静かな悲しそうな声色で、上空を仰いで零す。

 

 それは、今に逝った同胞――顎に向けてのもの。

 女達の無残な最期を、捧げる手向けと添えて。

 

 紡ぎ向けた追悼の言葉であった――

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