―美少女戦車隊殲滅装備 超常ヤツ等― 〝ドキッ 美少女だらけの戦車隊(SFぴっちりエロスーツもあるよ)〟がヤベェ超人にぶっ飛ばされて全滅しちゃう!?   作:えぴっくにごつ

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チャプター3:「で、プランは?」

 数分前。

 制刻は車上の各員に、向けて言葉を紡ぎ始める。

 

「いいか、よく聞け。トラックは丘を越えたら、一瞬だけあのトンマ共から死角に入る。そしたら竹泉と投。オメェ等二人は飛び降りて、そっから木立なり土手なりに飛び込んで身を隠せ」

「はァァッ!?」

 

 制刻の口にした策に、驚きあからさまに賛同していない色の言葉を上げたのは竹泉。しかし、制刻は相手にせずに言葉を続ける。

 

「俺と剱が、トラックで連中の眼の前に飛び出て、注意を引きつける。その間にどっか攻撃に適した位置を探せ」

「え!?」

 

 今度は、囮に付き合わされる事になった鳳藤が、聞いてないと驚愕の表情を浮かべている。

 が、自由は無視して話を続ける。

 

「準備ができたら、どれでもいい。撃てる奴を一輛を撃て。一つでも吹っ飛べば隙が出来るはずだ、それを突いて残りはこっちでなんとかする」

 

 そこまでで一通りの説明を簡潔に終える制刻。

 

「正気かッ!?相手は戦車三両だぞッ!?」

「冗談だろ!?私は反対だぞ!?」

「なぁんとかって、どぉーすんだよっ!?」

 

 説明を終わった瞬間、竹泉、鳳藤、多気投がそれぞれ同時に発し上げまくし立てる。

 

「なんとかだ」

 

 それを受けた制刻は、しかし多気投の質問にだけに、一言で答え言い切った。

 

「策頼達を置いてく気はねぇだろ。最初の一輛を吹っ飛ばした後の戦闘手段は、オメェ等に任せる。別の指示があるまでは、とにかく自分の身を守れ」

「冗談こくな、イカれてやが――」

 

 補足を紡いだ制刻に対して、竹泉が抗議の声を吐き出そうとする。しかしそのタイミングで、小型トラックは丘を越えて敵の死角に入る。

 

「おし、いけッ」

 

 瞬間。制刻は助手席から後席に手を伸ばして竹泉の上衣を掴み、そして竹泉を有無を言わさず車外へと放り出した。

 

「――ッ!?――おまッ、どァーーッ!?」

「ファーォッ!?竹しゃぁんッ!」

 

 放り出された竹泉の叫び声が走るトラックの後方へと流れていき、そしてなんとか受け身を取って地面に落ちた竹泉の姿が見える。

 多気投は驚き発し上げながらも、咄嗟の判断で竹泉を追い続き、小型トラックの車上から飛び降りる。

 

「とにかく一輛やれッ、それと死ぬなッ!」

 

 制刻はトラックに残されていた竹泉等の装備を放り出しながら、指示忠告の言葉を飛ばす。

 

「ぶェ――あぁ、チクショウがぁッ!」

 

 竹泉等は悪態の声を発し上げながらも、身を起こして、放り出された装備類を回収。そして少し先にあった木立へと駆け、飛び込み身を隠す様子を見せた。

 

「おしっ、速度上げろ」

「本気なのか……ッ」

 

 竹泉等を見届けた制刻は、助手席から後席荷台にその体躯に反した軽やかな動きで移りながら、鳳藤に指示する。

 鳳藤は戸惑いながらもアクセルをより強く踏み込み、小型トラックはさらに速度を上げて丘を下りだす。

 少し走った所で、エンジン音とキャタピラ音を唸らせ響かせながら、丘の向こうより戦車が姿を現した。

 

「うぁ、出てき――」

 

 追撃して来た戦車の姿を後ろに見て、困惑の声を零しかけた鳳藤。

 ――しかし次の瞬間、それを遮るように敵戦車が咆哮を上げた。撃ち出された戦車砲はやや後方に着弾し炸裂。小型トラックを煽る。

 

「――ひぃ」

 

 鳳藤は着弾の衝撃に言葉を失い、数秒かけてから小さな悲鳴を絞り出すように上げる。

 

「スリリングだな」

 

 一方、制刻はしれっと一言そんな言葉を発した。

 

「し……死ぬ!自殺行為だ!近くを掠めただけでもバラバラになるぞ!」

 

 言葉を取り戻した鳳藤は、目に涙を浮かべて喚き出す。

 

「だからアクセル踏んでろ、止まるな」

 

 そんな鳳藤に、端的に命ずる制刻。

 直後。今度は機関銃による掃射が襲い来た。銃弾が小型トラックの周辺にばら撒かれ、内いくつかが車体に穴をあける。

 

「ぃッ!?」

「ビビるな、ハンドル右に切れッ」

 

 臆した鳳藤に制刻は促し、そして小型トラックの進路変更を指示。

 鳳藤は恐怖に駆られながらも、ハンドルを必死に切る。

 操作が反映されて小型トラックが進路を変えた瞬間、砲撃の第二射が襲来。さっきまで小型トラックが居た場所に着弾し炸裂、辛うじて直撃を回避した小型トラックを揺さぶる。

 

「ぐぅ……おいッ!相手は私たちを誤解しているんだろう!?なんとかして説得できないのか!?」

 

 鳳藤は精一杯といった様子でハンドルを保持しながらも、制刻に向けて提案の言葉を発し上げる。

 

「そいつぁ、降りかかる火の粉を払ってからだ。それよか今度は左に切れ」

 

 しかし制刻は鳳藤のその言葉を否定。そしてさらにハンドル操作を指示する。

 

「はぁ!?相手に横腹を見せる事になるぞ!?」

 

 しかしそれに鳳藤は驚き意義を唱える。彼女の言葉通り、指示されたその行動は、追ってきている敵戦車に自身の側面を見せる行為であった。

 

「それでいい、連中の注意をこっちに引き付けるんだ」

「ッ……!」

 

 だが制刻は、それが狙いである事を説明。鳳藤はその端麗な顔を歪めながら、指示に従いハンドルを切る。

 その間に制刻は、後席荷台に積んであった、84㎜無反動砲を掴み手元に控える。

小型トラックは、敵を真横に見るように進路を変える。

 追撃の戦車を側面に見止めた所で、制刻は備えていた無反動砲を構える。そして大雑把に適用に照準をつけると、トリガーに力を込めて発砲。制刻の背後にバックブラストが噴射され、そして同時に対戦車榴弾が飛び出した。

 しかし、撃ち放たれた対戦車榴弾は、狙った先頭に位置する戦車のやや上方宙空を掠めて、明後日の方向へ飛び去ってしまった。

 

「ま、当たるわきゃねぇんだ」

 

 だが制刻は、予想していた事と言うように吐き捨て、無反動砲を荷台に放り投げた。

 

「外したのか、おいッ!?」

「回避運動中の車上から撃って当たるわけねぇだろ、これは気休めとこけ脅しだ」

 

 喚き上げてきた鳳藤に、制刻は呆れの混じった声色で説く。そして同時に「竹泉なら当てたかもしんねぇがな」という評する言葉を、付け加える。

その次の瞬間、またしてもすぐ近くで戦車砲弾が着弾し炸裂。巻き上げられた土や砂が小型トラックに降りかかった。

 

「ぶぁっぷッ!?」

「ヲーぅ――フェアじゃねェな。――竹泉、敵の射撃が正確になってきた。急げ」

 

 鳳藤が土砂を浴びて驚き困惑の声を上げる。

 一方の制刻は、変わらぬ淡々とした様子で、少し不愉快そうに言葉を零す。そしてインカムを用いて、竹泉に向けてこちらの現状と急かす言葉を飛ばす。

 

《今、配置中だ。ちょい待ってろッ!》

 

 そんな呼びかけに、竹泉からは苛立ち交じりの声が返って来た。

 

 

 

 時系列は少し巻き戻る。

 

「――ハゲタレがぁッ――ヨォ、行くぞ多気投ッ!」

「どえらいコトんなったずぇッ」

 

 小型トラックから放り出され、近場の木立へと飛び込み身を隠した竹泉と多帰投。

 二人は今はその木立から離れ進出。襲い来た戦車の背後を取るべく、連なる丘の影を利用して這い進んでいる最中であった。

 先ほど小型トラックが越えた丘は、緩やかなカーブを描いていて敵戦車の側方まで続いており、、これを伝っていけば敵戦車の斜め後ろを取れるはずだった。

 

「とんだ博打だ、どうなってもしらねぇぞッ!」

 

 愚痴を吐きながら、丘の影を時に駆け、時に這い進む竹泉と多気投。

 

「この辺にすっか」

 

 そしてしばらく進んだ所で、二人は適当な位置に目星を付けて停止した。そこから尾根のギリギリ手前の所まで登り、二人はそこに陣取る。

 

「多気投、周り見張ってろ」

 

 竹泉は多気投に指示すると、自身のポケットから手鏡を取り出す。そしてそれを指ではさみ、翳し上げて尾根より少しだけ突き出した。

 手鏡の鏡面は、丘の先に居る敵戦車を映し出した。先に見える丘の頭頂部に居座り布陣する、戦車や装甲車輛の後方側面が確認できる。

 

「戦車と装輪装甲車は、自由のほうに夢中だ――問題はアレか」

 

 竹泉はそこから手首を使って手鏡を動かし、別包囲を確認する。

 少し離れた後方。周辺で一番高い丘の頂上で、偵察警戒車が居座り周囲を見張っている姿が見えた。

 偵察装甲車の周りには、偵察員と思わしき人影もいくつか確認できる。

 

「ご丁寧に見張りを立ててやがる――どっか一つでも違えばミンチだな」

「マジかい」

 

 観測しての竹泉の分析の言葉に、多気投は口を尖らせて返す。

 

「……位置関係は大体把握できた。行くぞ」

 

 竹泉は手鏡を引っ込めると、再び移動を開始する。

 

「ヲん?ヘイ、こっから撃たねぇのか?」

「鏡を見たやつがいるかもしれねぇ、念のため場所をずらす」

 

 多気投の疑問の言葉に、竹泉はその理由を返す。

 

《――竹泉、敵の射撃が正確になってきた。急げ》

 

 そんな所へ、制刻よりの要請注文の通信が飛び込んでくる。

 

「今、配置中だ。ちょい待ってろッ!――あいつはどんだけ無茶な注文すりゃ気が済むんだ?」

 

 竹泉はそれに荒げ返す。

 そして愚痴り吐き捨てながらも、目星を付けた場所に移動到着。

 そこに居構え、無反動砲の準備を開始する。

 

「よぉ多気投、プランをよく聞けよ。俺が今から身を乗り出してハチヨンをぶっ放す。お前は、俺がぶっ放したその瞬間に、なんでもいいから即座に俺を引っ張り下ろせ」

 

 竹泉は無反動砲への装填準備作業を進めながら、同時に多気投に向けてこれよりの策の説明を始める。

 

「ちょっとでもモタつきゃ、俺は機関砲に狙いをつけられて細切れだ。方法は足を掴んで引きずり下ろすでも何でもいい、とにかく即座にだッ!」

「オーケェ、オーケェ。アンダスタンだずぇ」

 

 しつこく言う竹泉に、多気投は宥めるように返事を返す。

 

「もしも俺のミンチ姿を拝みてぇってんなら、話は別だがよぉ」

「ハンバーグは好きだが、竹しゃんそいつぁ最悪レビューモンだずぇ。今回は、オススメ道理にさせてもらうヨ」

 

 ついでと言ったように、皮肉気に悪趣味な冗談を飛ばした竹泉。それに対して多気投げは、ニヤけた面で揶揄うように返す。

 

「ああそうかよ、ありがてぇ……!」

 

 その答えに、投げやりに反応を返す竹泉。

 そして竹泉は、準備の整った無反動砲を抱え、飛び出すための準備姿勢を取って、一呼吸吐く。

 

「――おしッ!」

 

 そして瞬間。気合の一声と共に地面を踏み、丘の死角より踏み出し乗り出した。

 身を乗り出したその瞬間、竹泉の目についたのは、その横っ腹を晒した一輛の戦車。

 ――それを見止めると同時に、竹泉は照準器を用いずに、ほぼ目測直感で戦車を照準。そして迷わずトリガーに力を込めた。

 ――バックブラストが噴き出し、砲口より対戦車榴弾が飛び出す。

 竹泉の足首がむんずと掴まれ、その身が落下するように引きずり降ろされたのは、それとほぼ同時であった。

 

「――あだぼッ!」

 

 顔面を地面と擦り合わせた竹泉から、反射的な声が上がる。先の竹泉の指示通り、多気投が竹泉の身を引きずり引き込んだのだ。そのまま多気投の太い腕で、丘の死角まで引きずり込まれる竹泉の身体。

 ――丘の向こうから、爆音が響き聞こえたのはそれとほぼ同時だった。

 おそらく、今撃ち放った対戦車榴弾の、着弾炸裂音。

 そしてさらに今度は、頭上、丘の頭頂部――先ほどまで竹泉の体があった場所で、無数の小爆発が上がり、その場を炸裂で激しく耕し始めた。

 監視に付いていた敵の偵察装甲車が竹泉の存在に気付き、こちらに向けて25mm機関砲を持っての火力投射を開始したのだ。

 

「べっぷ!――チクショウがぁハゲェッ!」

 

 頭上の先で、機関砲弾の着弾炸裂を聞き感じつつ、竹泉は口に入った土を吐き出し、悪態も同時に吐く。

 

「ワンセカンズだったなァ!マヂで狙ったのかぁ?」

 

 竹泉を無事引き込み退避させた多気投は、先の竹泉の飛び出してから射撃までの時間の速さに、驚きそして疑問を覚え尋ね発する。

 

「音はそれっぽいが、どうだろうなぁ!ヨォ自由、どうだぁッ!?――」

 

 竹泉は推測の言葉を零しつつ、その結果を確認すべく、制刻に向けて通信を開き呼びかけた――

 

 

 

「うぁッ!?――おい、まだなのか!?」

 

 小型トラックは、何度目かの機関銃掃射の猛攻を受けていた。

 ここまで奇跡的に致命弾こそ回避してきたものの、度重なる銃撃や砲撃の影響で、小型トラックはすでにボロボロだった。

 

「気張れ、あと数秒だ」

「保証は無いだろッ!?いつ吹き飛ばされるか――おい、前ッ!?」

 

 制刻の端的な言葉に、意義を唱え掛ける鳳藤。

 しかし次の瞬間、鳳藤は自らの言葉を切り、そして進行方向を見て発し上げる。

 気付けば、小型トラックの進行方向に、別の戦車が一両現れその進路を塞いでいた。どうやら丘を迂回して、こちらを包囲すべく回り込んで来たようだ。

 

「前からも戦車だ!そんなッ、囲まれ出してる!」

 

 喚き上げる鳳藤。そして彼女は、戦車の包囲網から逃れようと、ハンドルを切ろうとした。

 ――が。横から伸びてきた腕が、それを阻害する。

 見れば助手席に戻り着きなおしていた制刻が、ハンドルを掴んで止めていた。

 

「ッ!?おい何をするッ!」

「――使える」

 

 驚き、咎める声を上げる鳳藤。

 しかし制刻は鳳藤の言葉には答えず、一言だけ呟く。

 

「ッ!おい、お前何を考えて――」

 

 制刻のその呟きに嫌な気配を感じ取り、鳳藤は声を上げかける。

 ――しかし瞬間。それを遮るように、背後側方で爆音が轟いた。

 

「!?」

 

 驚き振り返る鳳藤。

 音の発生源は、小型トラックが横腹を見せていた、側方の丘の上。

 見れば、丘の上に陣取りこちらに銃砲撃を加えて来ていた二輛の敵戦車。その内の片割れが、爆発炎上していた。

 

「――おぉし、今だぁッ」

 

 制刻が、掴み留めていたハンドルを思いっきり切ったのは、その瞬間であった。そしてなんとその方向は、鳳藤が切ろうとしていた方向とは、まったくの正反対。

 

「え――痛ッ!?」

 

 理解が追い付かずに呆けた声を漏らしかけた鳳藤。しかし直後、その口から悲鳴が上がる。運転席の足元を見れば、制刻の突き込んだ脚が、アクセルを鳳藤の足ごと全開まで踏み込んでいた。

 急なカーブを描き、そして急加速を開始した小型トラック。

 その向かう先は、今まで自分たちを追い立てていた、丘の上の戦車。

 ――小型トラックは、敵のど真ん前へ。敵の包囲のど真ん中へ、全速力で突っ込み出していた――

 

「――ッ!!あぁぁぁぁッ!?」

 

 状況を理解した鳳凰。

 しかし、操縦の権利を制刻に持っていかれた彼女にできる事は、とりあえず悲鳴を上げる事だけであった。

 

《ヨォ自由、どうだぁッ!》

 

 鳳藤の悲鳴が上がる中。インカムより竹泉からの声が飛び込んで来たのは、そのタイミングであった。

 

《ジュっといい音聞こえたけどよぉ、ちゃんと火は通ったか!?》

 

 それは、竹泉の行った対戦車攻撃の成果を尋ねる物。今しがたの敵戦車の爆発炎上は、竹泉等が成した物であった。

 

「あぁ、たいしたもんだ。程よい感じでザクっと焼きあがるだろうよ」

 

 寄こされた竹泉の声に、端的にしかし軽口を混ぜた評する言葉を返す制刻。

 

《そりゃあ、よぅござんした。できれば感謝は口頭じゃなくて、形で頂きたいモンだがよぉ?》

 

 それに竹泉は、皮肉たっぷりの口調で文句を垂れ流して寄こす。

 

「残りはこっちでなんとかする。そっちは自分の身を守れ」

 

 しかし竹泉の皮肉と文句は聞き流し、制刻は続く指示を送ると通信を切った。

 

「――オォイッ!オイお前ェッ!?気でも触れたか、自滅でもする気か!?何を考えてるんだチクショウ!」

 

 それと入れ替わりに、ほんの少しだけ思考の戻ってきた鳳藤が、思い切り喚きたて始めた。制刻の袖を掴んで揺すり、訴え上げる鳳藤。

 

「うるせぇ、落ち着け」

 

 しかし制刻は、それを端的な言葉で一蹴。

 

「これがプランだ、連中の懐に飛び込む。ハンドルは俺が操る、オメェはとにかくアクセル全開に保ってろ」

 

 そしてこれが作戦である事を告げ、命ずる。

 

「死ぬ気か!?」

「死にたくなければやれ」

 

 鳳藤は言葉を荒げるも、帰ってくるのは淡々とした促す言葉。

 

「――……チクショオオオオオッ!」

 

 最早退路は無い。

 鳳藤は、普段美女、イケメン、王子様等と評されているその端麗な顔をくしゃくしゃに歪め。叫び声と共に、すでに全開のアクセルをさらに力を込めて踏み込んだ。

 小型トラックは、敵戦車目掛けて問答無用に傍若無人に突進する――

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