やる気がみなぎります!
[ミケラファンクラブ会長:??]
・ミケラ様の敵は粛清する!!
ガラス片の活躍、乞うご期待。
「やあ。角人殿、久しぶりだな。私のことは覚えているかな」
「ハハ、当然覚えている。ミケラの同志たちの一人。角の戦士殿」
「ハハハ! からかうのはやめてくれ。ミケラの魅了は解けたんだ。今は純血騎士サングリア、そう呼んでくれ」
「解けているとも。悪かった、少しからかわせてもらった。しかし、なぜ、ミケラの同志一行に加わっていた? ミケラとは敵対していたのだろう」
「ああ、ちょうどその説明をしたいと思っていたところだ。前に少し話したと思うが、私にはもう一人分け身がいる。そいつに、魅了の肩代わりしてもらって、同志に加わっていた。一行の動向を探るため」
「なるほどな」
ミケラの魅了が壊れ、半分正気を取り戻した俺は。角人なら、魅了が解けた今。メスメルへの復讐心を錬磨するため、彼の故郷に寄るだろうと考え。角人の故郷、ボニ村に訪れた。考えは当たっていたらしく、村の入口には腕を組んで、角人が待っていた。なぜ、同志たちに加わっていたのか。聞かれたが。ミケラの動向を探るためだと答えれば、納得してくれた。納得してくれたようで、何よりだ。だが、俺も聞かなければならないことがある。
「納得してくれたようで、何よりだ。角人殿、一つ質問させてくれ」
「いいだろう」
「ミケラの魅了が壊れた今。貴方は何を目的とする、考えを教えてくれ」
「ミケラに魅了され、奴の目的を。同志に加わり、目指す世界を知った。同志たちはそれぞれ敵対するはずのものたちだった。だが、誰一人として。刃を向けあうことはなかった」
「魅了が解けた今ならば、その理由も分かる。それぞれの思いは潰され、ミケラに尽くすことだけを考えていたからだ」
「ミケラの目指す世界は気味が悪い。各々の意思は鈍り、ミケラに尽くすようになる世界など。優しい地獄ではないか」
「俺はあんな地獄ではなく、お前の目指す世界がいい。そのほうが、一族にとっても救いになるはずだ。俺の意思は変わらない、復讐を終え、お前に王たるを託す」
「そうか。角人殿、ありがとう。復讐だが、あの城へ向かうのだろう。レダたちが粛清のため、あなたを追っている、途中で襲われるぞ」
「やはりか。あの忠義面の雌犬め、メスメルに復讐するまでは味方だと言ったのに。疑心の強いことだ」
「私にいい考えがある、聞いてくれ」
「いいのか……?」
角人に魅了が解けた今、何をする気か聞いたが。ミケラの目的は知ったが、目的は変わっていなかった。メスメルへの復讐を終えたならば、俺たちの力になってくれるらしい。影の城へ向かう角人に、レダたちが粛清のため、彼を追っていることを伝え。彼にある提案をした。
────────-影の城──────────────────────────────
「角人殿はメスメル卿に復讐すると言っていた。ならば、向かう場所は一つ。あの影の城だろう。私は先にいく。後で合流しよう」
「ああ、了解だ」
褪せ人は針の騎士レダから提案を受け、角人の粛清へ影の城に向かい。城の正門から影の城内部へ入り込んだ。
「レダの協力サインはこれか」
橋の手前に辿り着いた褪せ人は、橋にいる火の騎士を倒し。レダの協力サインを発見すると。火の騎士から拾った火の騎士大剣を装備し、角人の敵対者として、角人の世界に侵入した。
「待っていたぞ。褪せ人殿、針の騎士レダ」
「つっ。なぜ、角の戦士殿がここに」
「……」
「いや、貴方たちが角人殿の粛清を画策していると聞いてな。私はそれを止めに来た」
「褪せ人殿、レダ殿。角人殿が多少疑わしく感じるのは仕方ない。だが、彼は目的を同じくする同志だ。多少の疑念で、仲間である彼を粛清するのは早計ではないか」
「それを決めるのは私だ。角人殿の刃が、少しでも、ミケラ様へ向かう可能性がある以上。私は彼を粛清しなければならない」
「退いてはくれないか。ならば、仕方ない。私は貴公らと刃を交えるとしよう。彼の復讐がこんな下らぬ、理由で止められてはならない」
「実に残念です、角の戦士殿。同志に加わったばかりの貴方と。こうして戦わなければならないことが」
想定外のことが起きた。侵入先にいたのは、角人ではなく、同志の一人、角の戦士の霊体がだった。標的とは違う人物がいたことで、呆気にとられた、レダから疑問が漏れる。それに、同志である角人を守る、そうとだけいい。角の戦士は雄叫びを揚げ、周囲に雷雨を引き起こすと。その手に大剣を掲げ、こちらへ襲い掛かる。そんな彼を、レダと褪せ人は軽大剣、大剣で迎え撃った。
ブン
前から迫る角の戦士からの繰り出される、大剣の振り下ろしに。褪せ人は、その手に持った大剣でガードし、カウンターを決めることを選ぶ。大剣と大剣が衝突した。攻撃を受けた褪せ人の手に、想定の倍以上のとてつもない衝撃が伝わった。
バリン
衝撃によって、ガードが崩された。目の前の、角の戦士はそれを好機と捉え、致命を取りにくる。だが、その攻撃はレダによって、間一髪のところで防がれる。
(あの人外じみた剛力。まるで、塔の街、ベルラートで出会った奴らのようだ)
回復するため、一時的にレダの後ろに下がった褪せ人の脳内に。塔の街で戦った角人の戦士たちが浮かぶ。聖杯瓶で回復を済んだ褪せ人は再び、前線に向かう。そこからは、レダと協力して戦い。角の戦士に隙が生まれたところに、攻撃をしていった。
「ハハ、流石に貴方たち二人を相手には勝てなかったか」
「だが、時間は稼いだぞ。角人殿、貴公の復讐、必ず果たしてください」
「角の戦士殿……」
「……」
戦いはレダ側が勝利した。いくら、角人として生まれ。その身に強い生命力を宿した角の戦士といえども。歴戦の戦士二人には勝てなかったのだ。角の戦士、その霊体は角人の復讐が果たせることを願って、霧散していった。褪せ人は苦々しい表情でその様を、ただただ見ていた。
「ああ、君か。先の戦いでの助太刀、感謝する。標的は倒せなかったが、これはその礼だ」
(胸糞悪い頼みだった。二度は聞かん)
一度、影のアルターへ戻った褪せ人。彼は助力した礼として、レダから刺し貫く交差樹を受け取り。内心でそう思いながら、再び影の城へ向かっていった。串刺し公、メスメルを倒し、封印の樹を焼く、火種を得るために。
──────────影の城、暗室─────────────────
「……母よ、マリカよ。私は、呪う、あなたを……」
褪せ人は角人と協力して、串刺し公、メスメルを無事に倒すことができた。
「角人、粛清しようとしたにも関わらず、共闘してくれて助かった」
「ああ、そのことか。あの雌犬から排除するよう頼まれたのだろう。俺に実害はなかった、もう気にしていない」
「それより、見たか? あのメスメルの最期を。唾棄すべき蛇の、醜く歪んだ死に顔を。……よくも、我らを汚物と呼んだものだ。どちらが真に汚物なのか、自分でも知っていただろうに!」
ハハハハハハハハハハハハハハハ────ー!
褪せ人は先の粛清の謝罪とメスメル戦での健闘を称えるため、角人の下に向かっていった。角人は謝罪を受け入れると、直ぐに怨敵であったメスメルの死に様を褪せ人に語りだし。最後には狂ったように笑い出した。
(レダの判断は正しかったのだろう。彼は復讐の刃に狂った)
レダの警戒していたことが起こった。そう思い、褪せ人は身構え、角人の行動に注意する。
ハハハハハハハハハハ。……ハア、虚しいな。家族は、友は戻らないというのに。
「俺の復讐は終わった。レダたちに伝えておけ。俺はミケラの同志から降りると」
「俺の黄金樹への復讐も一族の救いも、そのすべてを俺は自身が選んだ王たる者に託すことにした。俺は鍛冶師に戻って、彼女の力になる。褪せ人、ついでに、お前の武器も鍛えてやろう」
「俺は塔の街、ベルラートで仕事するつもりだ。武器を鍛えたければ、いつでも来い」
だが、その予想は外れた。角人の笑いは段々と収まっていき、最後には仮面を外し、その素顔を見せた。その顔は先ほどまでの狂笑が噓に思えるほど、悲しみにくれていた。しかし、その瞳には強い覚悟が見えた。そして、角人はミケラの同志から抜けること、塔の街で鍛冶師として働くことを褪せ人に語り、去っていった。
角人もメスメルに復讐することに多少は戸惑いがあったんだと思うんですよね。
自分の復讐に正当性のあるのかと。
本作では、その考えで。メスメルへの復讐のため、角人は毛虫の仮面を被って。迷わないようにしていたと解釈しました。
*塔の街、ベルラート。二階の倉庫
メスメルを倒した後。二階の倉庫で角人が角人の老婆に並んで、鍛冶を始める。
褪せ人はそこで武器の強化ができるようになる。
*雨乞い
レダの協力者として、呼び出され。角の戦士を撃破することで手に入る祈祷。
空に咆哮し、晴れ、雨、雪の内のどれか。記憶スロットにセットした天候に変化させる。
塔の神獣戦士たちはこれを操り、天を意のままにした。