モーグウィン王朝。王朝から外れた血の池で一人の純血騎士が巨大化したカラスを相手に戦っていた。騎士はカラスの突進を回避すると坩堝の諸相・角で反撃した。強い衝撃を伴うタックルをその身に受けたカラスはよろけ、その体制を崩す。体制を立て直そうともがくカラスに騎士は近づいてき、右手に血炎を纏い振りかぶった。手を振りかぶった空間には赤い爪痕が残り、時間差で爆発した。爆発をもろに受けたカラスの体は血を吹き出し、毛皮は焼かれ惨状と呼べるものだった。
「どうやら。真実の母から受け取った血の力を掴めたようですね」
「ええ。おかげで血を扱う。その感覚がつかめてきました」
「素晴らしい限りです。努力の甲斐がありましたな」
「私のみならず、モーグ様の手をも煩わしているのです。これくらいは出来て当然でしょう」
カラスを討伐した純血騎士。彼女の戦いを遠巻きに観戦していた血の君主モーグ、純血騎士アンスバッハ、白面のヴァレーの3名が声をかけながら近づいてきた。
真実の母ともう一人の自分と話し合った翌日。俺は血の祝福ともう一人の自分の認識により、血炎を扱う力とより強まった坩堝の力を手に入れた。
俺は手に入れた力を上手く扱えず、この3人に協力を願った。一人は最後まで渋っていたが他二人は快く受け入れてくれた。
協力を頼んでから数週間、彼らは交代で血盟祈祷を使う感覚などを教えてくれた。3人の指導のおかげで、血盟祈禱が成功する確率も上がっていった。
血盟祈祷が確実に成功するようになった時、俺は3人を呼び出し実戦で祈祷を使用して敵を倒すことでその成果と見せると告げた。そうして、今日3人の都合があったので集まってもらい。王朝のカラスを血盟祈祷で倒すところを観戦してもらっていたのだ。
「本当に素晴らしい。まさか、血盟祈禱をほぼ全種使えるようになるとは」
「ええ、本当に。こちらも教えた甲斐があります。モーグ様、祈禱習得の褒美として、あれをお渡しなられては」
「ああ、確かに。ヴァレー頼みますよ」
「かしこまりました。サングリア殿、こちらに手を差し出してください」
俺はヴァレーの言葉に従って、彼に手を差し出した。ヴァレーは懐から何か取り出すと俺の手にそれをのせた。手のひら上には徽章がのっていた。
「その徽章は純血騎士褒章といって、純血騎士の証です。アンスバッハ殿たちと考えて製作し、最近になってようやく完成しました」
「私も微力ながら協力させていただきました。モーグ様はこれをすべての純血騎士に配布したいとお考えです。受け取ってください」
受け取った徽章はゲーム画面でよく見たようなモーグ様のお姿が象られたものであった。俺は血の指ワープができるようになった。