「俺との関係をハッキリさせたい……って、どういうことだ?」
「うーんとね、ボクことサリア、リムル、そしてヴェルドラは名付けをしあった同格の盟友だよね?」
「ああ、そうだな」
「でも、それと同時にボクとリムルはヴェルドラの魔素から生まれた兄妹なんだ」
「ああ、たしかに……ってことは、サリアは俺の妹って認識でいいのか?」
「うーん、でもそういう実感もないしね。そういう扱いはあんまり……」
「そうか……じゃあ、何をはっきりさせるんだ?」
「えっとね、この村のトップはリムル。じゃあボクは何になるのかなって」
「うーん……2人でトップでもいいと思うんだけど。それか、俺の補佐とか?」
「リムルの部下になるのはまた違うと思うんだよね。リムルが仕事をくれるのは別にいいけど、リムルの指示に一方的に従う関係は友達じゃなくて舎弟とかそんなのだと思う」
「そうか……ならそうだな、この村の守護者や、ご意見番みたいな立ち位置でいいんじゃないか?村の統治者は俺だけど、俺1人じゃ視野が狭まることもあるかもしれない。その点、同じ異世界転生者のサリアなら、俺の価値観を理解しつつ、別の視点から物事を考えられるんじゃないかと思うんだ」
「ふむふむ、それならいいかもしれないね。リムルの部下じゃないなら、仕事も強要されないだろうし……のびのび暮らせるかなぁー」
「働かざるもの食うべからずだと俺は思ってるからな。この村にも余裕はないし、サリアにもできれば働いて欲しいんだが……」
「ふふふ、部下としてじゃなく友達としての頼み事ならボクはなんだって聞くよ?もちろん、リムルがいない間の村のまとめ役はボクとリグルドでやるからさ!」
「なら、決まりだな!よろしく頼むよ、サリア!」
「うん、よろしくね、リムル!」
こうして、ボクは村の守り人になったのだった。
リムルがドワーフ王国に向かって数日後。僕たちは木を切り倒し、リムルが帰って来た時用の建築材を確保していた。
「サリア様!ご報告したいことが!」
「ん?リグルド、どうしたの?」
「リムル様とサリア様の噂を聞き、庇護を求めて近隣の村から来た者が……」
「ふむ、会ってみようかな」
案内された場所にいたのは、4人の村長たち。
「我ら、偉大なる方々の庇護を受けたく……リグルド殿の収める集落を、見事救ったと耳にしてここに参上した次第です……このままでは、我らゴブリン族は淘汰されてしまいます。なにとぞ、何卒お助けください……」
「うーん、リムルがいないからなんとも言えないけど……まぁいいよ、裏切り者は許さないから、そのつもりでね?」
「ははっ!!ありがたきしあわせっ……!」
こうして500名ほどのゴブリンが新しく村に加わり、開拓作業を新たに進めることになったのだった。
「──で、武装国家ドワルゴンへ行ったリムルさんは、裁判にかけられて追放されて来たと」
「はい、すいません……」
「まぁ能天気なリムルらしいと言えばらしいけどさ、今後仲良くできるかもしれない国と仲悪くしてどうするの」
「はい、本当に申し訳ない……って能天気!?」
「そりゃねー。危険を考えず、『大賢者』という先生がいるにも関わらずよく調べずに行動するし、敵だった奴も仲間に引き入れるし……能天気じゃない?」
「うぐっ……」
「おおーい、リムルの旦那ー!」
「ま、カイジンたちを仲間にして来たのだけは褒めてあげるよ」
「はい、ありがとうございます……」
そう、ちゃんとドワーフたちは仲間になったのだ。
武具製作職人カイジン、防具職人ガルム、細工師ドルド、建築士ミルド。
将来この村を支えて行く職人たちを生で見られるのは感動ものだよ!
「よ、サリアの嬢ちゃんも。移動先の伐採はとりあえず終わったぜ。あとは移ってからボチボチ開拓するとしようや」
「おう、そうだな!」
「うん、早く新しい村を開拓しなきゃね。あと嬢ちゃんって呼ばないで」
「ああ、すまんなサリア……さん?」
「リムルと同じく旦那でいいよ」
「おう、わかったぜ」
そう、人口が増えたことで村のスペースが足りなくなったので、リムルがいっそ封印の洞窟近くの土地に移転しようと提案したのだ。
僕は、これを原作で知っていたので、後々楽になるようにとこのあたりの資材を集めていたのだ。おかげで木材には困らないかな?
あ、嬢ちゃん呼びはやめてほしい……性自認は男なんです……
〜ジュラの大森林、某所〜
「うおおおおおおおおおお!!」
「いきなり巨大妖蟻の巣に剣ぶっ刺すやつがあるかーー!!」
「うるせー!!俺はリーダーだぞ!!」
「死んだらカバルの枕元に化けて出てやるんだから〜っ!!」
森を走る4人の人間。
「私が足止めをしよう」
そのうちの1人、騒いでいなかった仮面をつけた女性が、巨大妖蟻の群れに向き直る。
「シズさん!?おい、よせって!!」
「心配いらない……」
そう言い、シズと呼ばれた女性が剣を抜こうとしたその時。
「まぁまぁ待ちなよ、それを使うべきじゃないさ」
「なぁっ!?こ、これは一体!?シズさんが!?」
「……いや、違うよ。私ではない」
4人が辺りを見渡すと、1人の少女が木々の上から落ちて来た。
「や、みなさん。突然失礼。ボクがやったのさ」
「君は……」
「おいおいサリア、先行するなって……お前の能力、強すぎて誰も活躍できなくなるからさ。俺だって黒稲妻の試し撃ちしたかったんだぞ?」
「ごめんね、リムル」
そして、ぽよぽよと木々の隙間を縫って接近して来たのは、一体のスライムだった。
「……俺たちを助けたのが、少女とスライム……?」
「むっ、スライムで悪いか」
「少女で悪かったね」
「ああ、いや……」
「ところで、お姉さん」
「……なに?」
「さっきの力は、あんまり使わない方がいいんでしょ?苦しそうにしてたよ」
「……そうだね、あまり使いたくはない力だった」
「そっか……まぁ、間に合ってよかったよ。ボクはサリア。カラスの魔物だよ」
「ま、魔物っ!?どう見ても少女だぞ!?」
「まっ、そこら辺は村に行った後で〜」
「村?」
そこまでサリアが一通り話すと、今度はスライムの方が話し始める。
「俺たちはこの先に町を作っていてな。よかったら寄っていってくれ、簡単な食事くらいならご馳走するよ」
「ま、町……?」
「魔物が……?」
「あやしい……」
「怪しまれてるよーリムル」
「ああ、悪い悪い……自己紹介をしておくよ!俺はリムル。『悪いスライムじゃないよ!』」
「ブフッ」
「どうしたんだシズさん?」
「……いや、なんでもないよ。それより、この子達のところにお邪魔しよう。この子達は、きっと信用できる」
そうしてリムルを抱き上げたシズさんは、そのまま歩いていってしまった。
「ほらほら置いてっちゃうよ?ちゃんとボクらについて来てね!」
「あ、ああ……」
よしよし、リムルはちゃんとシズの素顔を確認したね。シズがリムルと話す時に仮面をとってくれて助かった。下手な誘導をせずに済んだよ……
どうしても序盤は他作品と似通っちゃう……作品構成力が足りないのだろうか……ユニークスキル『小説家』がほしい……
アンケートを設置しました。
ヴェルドラ日記は、『ヴェルドラ日記の章』というものを作り、そこに投稿していこうと思っているのですが、投稿時期についてアンケートを撮りたいと思ったので設置させていただきました。
各章終了後に、ヴェルドラ日記の章に1話ずつ投稿するのか
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原作第5、第6巻あたりの、ヴェルドラ復活後に、本編更新を中断して1話ずつ投稿していくのか
を決めるアンケートです。
お気軽にご投票ください!1章終了まで受付しております!
ヴェルドラ日記は
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各章終わりにヴェルドラ日記の章に投稿
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ヴェルドラ復活後にまとめて投稿