妖精の尻尾の悪魔の守銭奴   作:魔導士ギルド【ヴィーナスフィスト】

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 はじまりはルーシィがフェアリーテイルにやってきたところから……ギルド内で色々苦労している秘密主義の銭ゲバ主人公が原作によりそってストーリーを進めます。

カットする場面も多いですが頑張って投稿します。


新入魔導士

 フィオーレ王国

 

 マグノリアの街、魔導士ギルド【妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

「あーあ、今月もギルドの予算、赤字かね~?」

 

 この俺、ゼニス・ドルマネスはギルド内でソロバンを弾きながら帳簿を確認していると、ギルドの赤字の約7割の原因である問題児がギルドに帰ってきた。

 

「ただいまー!!!!」

 

 我がギルド【妖精の尻尾(フェアリーテイル)】きっての問題児【火竜(サラマンダー)】ことナツ・ドラグニルである。そいつはいつも通り、相棒のネコ、ハッピーとなにやら見知らぬ金髪巨乳の女の子を連れていた。………誰だろ? どこかで見た覚えはあるが……

 

「また、ハデにやらかしたなぁ、ハルジオンの港の件、新聞に載……って………」

 

「てめェ!!! 火竜(サラマンダー)の情報、ウソじゃねェかっ!!!」

 

 ナツは帰ってくるなりギルドの面子を蹴り飛ばした。

 

(って、やべぇー!? あいつ、またギルド壊す気だ!?)

 

 俺はナツに向かって飛び蹴りを噛ましながら言った。

 

「くぉらぁ!? ナツゥ!!! ギルド壊すな!!! そのせいで今月も赤字なんだろうが!!!」

 

「って、言いながら壁や机を壊してる!!!?」

 

 俺はソロバンをうちながらナツに文句を言う。

 壁や机はナツが避けたせいで壊れたから俺のせいじゃない。

 そして、ナツが連れてきた女の子は言う。どうやら彼女はギルドへの新入希望者らしい。

 

「え? あなたってゼニス・ドルマネス!? 妖精の尻尾(フェアリーテイル)財政管理魔導士の!?」

 

「ん? 俺を知ってるとは珍しい」

 

 俺は週刊ソーサラーとかの雑誌にも顔を出さずメディアにはほとんど出ない無名魔道士のはずなのだが……

 

「ええ! 問題児ばかりであらゆる壊れたものの弁償代や怪我した人の治療費などの支払いに追われながらも絶対に予算を破産させないインテリ魔導士! パパもあなただけはいつも褒めて………あ、いや、なんでもない!?」

 

(パパ? この金髪、本当にどこかで………?)

 

 その後、グレイが服を脱ぎ、ナツに喧嘩を売り、エルフマンが『漢ぉぉぉっ!!』と叫びながら喧嘩に加わり、ロキまで口説いていた女性をほっといて喧嘩に混ざる。そんな光景をミラジェーンは『いつもどおりね』と慌てる様子もない。

 

 そしてどんどん喧嘩はヒートアップしていき、酒を樽ごと飲んでいたカナがカードを取り出したのをはじめとしてみんな魔法を構えだした。俺もメダルを取り出し魔法を使う準備をしだすと………

 

 

「やめんか、バカモノ!!!!」

 

 

 ギルド内に大声が響いた。マスターマカロフである。

 

 マスターは巨大化の魔法を使っていて俺等に一喝したあと、足元にいたナツを踏み潰して魔法を解いて新人に一言挨拶。そして2階へ飛びのりグチグチかたる。

 

「グレイ、密輸組織を叩いたはいいがその後、素っ裸で街をふらつき、挙句の果てに干してある下着を盗んで逃走」

 

 あー、そうそう、盗んだ服弁償して、しかも本人が衛兵に捕まったから保釈金払ってようやく解放できたんだよな……本当にグレイの脱ぎグセはどうにかならんのか……

 

「次にエルフマン、貴様は要人護衛の任務中に要人に暴行」

 

「男は学歴よ、なんていうからつい……」

 

 あー、そうそう、治療代と示談金を払ってなんとか許してもらえたけど、うちには二度と護衛を頼まないとか言われたんだよな……本当にエルフマンはもうちょっとお姉さんを見習ってほしいわ……

 

 その後、酒代を評議会へ請求したカナや評議員の孫娘に手を出したロキもグチグチ言われた。まったく、なんでうちの魔導士共はみんな問題ばかり起こすのか……

 

「次にゼニス、オニバス街やグラス村でゴミ同然の道具や限界まで水で薄めた薬を【ワケあり品】と商してショバ代も払わずボッタクリ価格で露店販売。詐欺まがいの押し売りまでして売ったなど報告もきておるし、買ったやつからクレームが数件入っておる」

 

「ふん、ワケあり品と書いてあるのに買うほうがどうかしてるんだよ、それに売上はギルドに献上してるんだからいいだろ。そのおかげで破産せずにいるわけだし」

 

「いいわけあるか!!!!」

 

 そしてマスターは最後に一番の問題児の罪状を言う。

 

「そして、ナツ・ドラグニル。デボン盗賊一家を壊滅するが民家7件も壊滅。チェーリ村の歴史ある時計台倒壊。フリージア教会全焼。ハルジオン港半壊……」

 

 あーあ、また弁償代と修理代でギルドが赤字になる………やっぱり俺のボッタクリはまだいいほうだろ……

 

 マスターは怒りの表情を浮かべて言う。

 

「貴様らァ……ワシは評議員に怒られてばかりじゃぞぉ……」

 

 例の新人さんはマスターの威圧感にビビっている。が……

 

「だが、評議員など、クソくらえじゃ」

 

 持っていたクレームの書類を燃やしなからマスターは言い放つ。

 

「よいか! 理を超える力は全て理の中から生まれる。魔法は奇跡の力なんかじゃねぇ。我々の内にある気の流れと自然界に流れる気の波長が合わさり初めて具現化されるのじゃ。それは精神力、集中力を使う。いや、己の魂を全て注ぎ込む事が魔法なのじゃ。上から覗いている目ん玉気にしてたら魔道など進まん。評議員のバカ共などに恐れるな。己が信じた道を行けぇ! それが妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士じゃぁぁぁ!!」

 

「オオオォオ!!!!」 

 

 問題は多くとも、仲間を、家族を、己を大事にした信念を持つ真っ直ぐな魔道を進む者達、それこそが妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔道士なのだ!

 

 俺もそんなギルドが、みんなが、仲間が大好きなのである。 

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

 ナツがハルジオンから連れてきた新人さんの名前は【ルーシィ】。 ファミリーネームは頑なに教えてくれなかった。まぁ、事情があるのだろう。

 

 ルーシィは星霊魔導士で黄道十二門を3つも持っている。

 

(もし、ルーシィが原因でギルドが赤字になったらそれを担保にしよう)

 

 ちなみに彼女は入ってそうそうにナツといっしょにマカオを探しに雪山へ行ってバルカン倒して助けて帰ってくるという。快挙を成し遂げたが……

 

「住む家? ナツの家や女子寮じゃダメなのか?」

 

「あいつの家に住むのは年頃の女の子として却下! って、女子寮あるの!?」

 

 ルーシィはどうやらマグノリア内で賃貸物件を探しているらしい。しかし、全員ではないが独り身女魔道士はみんな女子寮だし、そこでいいと思うが……まぁ、物件探しの相談なら俺が一番だというのは最も出しな……

 

「おぅ【フェアリーヒルズ】ってのがあるぞ、共同の大浴場と飯付きで家賃月10万J」

 

「10万!? 高っ!? ムリムリムリ!? もっと安いとこないの!?」

 

 なんだよ。月10万なんてちょっと遠出の仕事3回くらい行けば稼げるだろうが……まぁ、魔導士は収入も安定しないから仕方ないといえば仕方ないが……

 

「なら、月にいくらくらいなら出せる自信ある? 最安値なら300Jの場所もあるが?」

 

「なにそれ安すぎ!? 大丈夫なの!?」

 

「法に触れないギリギリのワケアリ事故物件。初回家賃は俺への仲介マージン込で10万JでOKだぞ!」

 

「仲介マージンの方が高いし!? とりあえずそこは却下で!? と、とりあえず……月3……いや、5万くらいの所ないかな?」

 

 月5万Jか……ちょい厳しいか? まぁ、無くはないか……3万だったら本格的にワケアリ物件しかなかったが……

 

「だったら仲介マージン5万で紹介できるな」

 

「仲介マージン高い!? え? もしかしてどこ紹介してもらっても仲介マージン込で初回家賃10万は払わなくちゃいけないの?」

 

「何を言ってんだ。当たり前だろ。なんのために俺が財政管理してると思ってる? 俺は自他ともに認める金にうるさい守銭奴だ」

 

「ですよね~、だと思った……とりあえず月5万の物件紹介して……」

 

「了解だ。行くぞ」

 

 俺とルーシィは物件を探しにギルドを出た。ちなみにナツとハッピーも面白そうとついてきた。

 

 マグノリアの街はカルデア大聖堂が立派にそびえ立ち、運河が流れる街並みだ。

 街並みはきれいだし、賃貸物件は意外と多い。

 

「まずはここ月5万Jで、シャワー、窯、暖炉付き」

 

「へぇ~、いいじゃない、眺めもよさそう」

 

「ただし、ギルドまで馬車は必須で徒歩だと5時間以上、周囲に店舗は一切なし。手紙や小包は他より3日遅れで届く」

 

「不便すぎでしょ!? 却下!?」

 

 次の物件へいく……

 

「お次はここ、ギルドから徒歩3分、条件はさっきとほぼ同じ、ただしすぐ隣が肥溜めとゴミ捨て場なので異臭注意」

 

「年頃の乙女になんちゅう場所進めてんのよ!? いくらギルドに近くても却下よ!?」

 

 次へ……

 

「川の真上物件、土地代がかからない分、家賃はお安く、水道費は水質を問わなければ無料。ただし台風でも来た場合イチコロ。災害保険は一切なし」

 

「違法物件でしょ!?」

 

 次……

 

「地下物件。さっき同様土地代はかからず家賃はお安く、日当たり最悪。地震が起きたらイチコロで災害保険なし」

 

「だから合法物件を紹介して!?」

 

 次……

 

「自己組み立て物件、支払いは初回の土地代のみ」

 

「それって組み立てる人件費とか家の材料費は自己負担ってことよね?」

 

「ナツとハッピーの家はこの方式で自分で建てて今、住んでんぞ」

 

「おお! 自分で建てたぞ!」

 

「あいー!」

 

「あたしはできないわよ!?」

 

 むぅ、なんてワガママな……

 

「てか、もっと普通の物件はないの!?」

 

「家賃、あと2万高くてもいいなら本当に普通の物件があるが?」

 

「え!? 家賃……7万……お、お願いします……」

 

 俺等は月7万の物件へ向かった。

 

「え!? うそ、ここいい!! お風呂も大きかったし、設備も充実してる! 暖炉はレトロな感じだし素敵!! 竈まである!」

 

「しかも毎週大家さんに希望すれば掃除してくれるサービス付きだ。ただし、家賃は月7万、しかも滞納は絶対に許してもらえない超厳しい大家さんがいて払わなかったら即刻に追い出される」

 

「逆に言えばキチンと払えばずっと住めるってことよね?」

 

「そうだが、払えるのか? フェアリーヒルズよりは安いが月七万は新人魔導士にはきつくないか?」

 

「大丈夫!! ここにするわ!!」

 

 こうして、ルーシィは俺の紹介のもと、住む部屋を手に入れたのだった。

 

 

 

 

 

 

「あ、仲介マージン、3万Jな。家賃払うより前に俺に払えよ〜、払わなかったらお前の黄道十二門の鍵を担保に質屋へ行くからな」

 

「えええええええええええええええええええ!!!!?」




オリ主設定
名前 ゼニス・ドルマネス
年齢 不明
使用魔法 メダル魔法
好きなもの 金 仲間
嫌いなもの 赤字 借金
ギルドマークの位置 右掌
備考
 ギルドで財政管理を担当して経理をマスターから任されており、【妖精の尻尾の財務管理においてゼニスあり】とまで言われている。
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