妖精の尻尾の悪魔の守銭奴 作:魔導士ギルド【ヴィーナスフィスト】
ついにゼニスの正体を本格的にあきらかに!!
ナツとハッピーとルーシィが、勝手にS級クエストへ行ってしまった。
ナツ達が持っていった依頼書は【悪魔の島】や【呪われた島】と呼ばれるガルナ島の依頼。
成功報酬、700万Jの依頼だ。
たしか追加報酬に【金の鍵】ってあったからルーシィはそれに釣られたのだろうな……
一応、グレイが連れ戻しに向かったが、まだ戻らない事を考えるに、この分だとグレイもあっちに加わったと見ていいだろう……
「ま、もしクリアして戻ってきたら報酬没収にマスターから【アレ】をするように命じてもらえばいいか」
「「「アレ!!?」」」
「そうか……ナツ達、アレやらされるのか……」
「ルーシィはまだアレを知らないはずだよな……悲惨だ……」
「あ、アレは漢のやるべきことではない!」
「でも破門よりはマシだろ?」
「なぁ、とーちゃん。アレってなんだ?」
「ロメオは知らなくていいんだ!」
“アレ”が何なのか知っている面子は皆、悲惨そうにしている。しかし、エルザは……
「マスター! 私は奴等を追います! この分だとグレイも彼奴等に加わったと見ていい! 私が連れ戻してきます!」
「おう、行ってこい!」
「ゼニス! お前もこい!」
「え? なぜ!?」
「いや……その……わ、私は荷物が多いからな……あと……こないだの評議員との一件で色々支払ってその……」
あ〜、金がないのね……ただでさえ、エルザは女子寮の部屋5部屋も繋げて使ってるから家賃も馬鹿高い上、鎧やら菓子やらポンポン買うし……それでもギルド内に(てか俺に)借金が無いだけ他よりマシだが……
「わかったよ。列車と……あと依頼先は島だから船代だな……なるべく安くなるように交渉と説明役だな」
「ああ、たのむ!」
こうして俺とエルザはガルナ島へナツ達を連れ戻しにいく事になった。
……。
…………。
………………。
ハルジオン港へ到着したが、どの船乗りもガルナ島へは行くことを拒否される。金を積んでも駄目だった……
ナツなら「泳いでいく」とか言いそうだが、そんなことすれば巨大ザメの餌食だ。
「だったら船だけ貸してくれ。運転は自分でやる」
「はぁ!? バカを言うな! 船は俺達の魂だ! 簡単にか貸せるか!?」
「なら、そこのボートでいいから貸してくれ」
「そんなモンであの島までいけるか!?」
なんかイライラしてきたな……
「ゼニス、もうなんといっても無駄だ」
エルザもイライラしてきたみたいだ……
「もうちからづくで船をださせる他ない!」
そこからはもうエルザの無双だった。海賊と思われる船乗りさんたちが顔をぼこぼこにされて「わかりました!? 船をださせていただきます!!? だから命だけは!?」と命乞いのように謝罪してくるのはもう見ていられなかった。とりあえず船代は少し多めに払うことにした……
………………。
…………。
……。
船でガルナ島へ向かい、到着すると俺はなんだか身体がピリピリする感覚があった……なんだろうな?
そしてナツ達を探していると、エルザがルーシィを見つけたようでそっちへ全力で走っていってしまった……
俺は俺で、島にある村へ向かう……しかし、そこは村の面影もなく破壊されており、そこにはナツがいた。何やら見覚えのある2人の魔道士らしき人物と対面していた。
しかし、俺とエルザの目的はナツ達の捕獲と帰還なので、俺はこっそりと【
「どわぁ!? な、なんだぁ!?」
「よし、捕まえた」
「んなぁ!!? ぜ、ゼニス!?」
「マスターおよびエルザの命令で捕まえに来たぞ」
「俺は帰らねぇぞ!?」
「なら、破門だな」
「いや、その話はあとだ! こいつら、この島でなんか悪さしてんだよ!」
「こいつら? ん? よく見るとお前ら【
たしか【岩鉄のジュラ】がいて、うちのマスターと同じくらいの年寄りがマスターのギルドだな。
「もしかしてそっちでもこの依頼受注しててダブルブッキングしたのか? うちのは正式に受注した依頼じゃないからそっちに譲るぞ?」
「ギルドなんざとっくに辞めてるよ!!」
「キレんなよ。ま、そのとおりなんだが……」
「なに?」
困惑してるとナツが言い出す。
「こいつら、なんかムーンドリップ?とかいう儀式でデリオラ?とか言う奴を復活させようとしてんだ!」
「デリオラだと………?」
まさか……でもたしかにそれなら……
「ナツ……気がかわった……今すぐその儀式止めてこい。エルザには弁明してやる」
「おおっ!? マジか!!」
「デリオラには俺も少し因縁があるからな……」
俺は少し怖めの顔をして、ナツの拘束を外す。
「あいつ……よく見りゃ
「ゼニスだよ!!」
「キレんなよ。それにエルザとか言ってたな……トビー、お前は儀式へ向かえ!」
「おぉーん!」
トビーは後ろへ走り出す。
「動くな」
俺は【
「波動!!」
バンッ!と俺の鎖魔法が消える。
「そういや、お前の魔法はそんなやつだったな」
「そう、我が手により作り出す振動は全ての魔法を中和する」
そうこうしてるうちにトビーは見えないとこまで走ってた。
「ナツ、お前はあの犬っぽいやつを追え」
「言われなくても!」
「【
俺は、ジャンプ台になる魔法を使い、ナツの炎ブースター&ジャンプ力アップで吹っ飛んでいった。その間、ユウカは止めることもナツに波動を当てることもできなかった。
「無茶苦茶するな、相変わらずお前のとこのギルドは……」
「まあな、それよりお前には聞きたいことがいくつもある。ギルドを辞めた理由。デリオラのこと、この島のこと、いろいろだな……」
「答えるとでも?」
「別に今でなくても良い、お前らの仲間含めて全員捕まえてから事情を聞くまでだ」
「へっ、自分が不利なことわかってないようだな! お前のメダル魔法は全て魔法物質だ! 俺の波動の前には全て無力! さっきの炎魔道士のほうが有利だったんじゃないか?」
「確かにナツのほうが肉弾戦もできるからお前との相性はナツのほうがいいだろうな……でもお前の波動は『魔』の法しか無力化できないだろう?」
「はぁ? どういう意味だ?」
「この島に来てから俺の身体はずっとピリピリしててな……どうにもこの島は特定の存在におかしな影響を与えるみたいだ……だから、ガス抜きも兼ねて……お前には『呪』の法を見せてやるよ……」ギュロロロロッ
「な、なんだ!?」
「な~に、終わったときには夢か何かだとでも思えばいい……」
「ひ、ひっ!? うわぁぁぁっ!!?」
終わったとき、ユウカは白目剥いて仰向けにぶっ倒れていた……
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