新一のいとこですけど......   作:ヤヤヤンヤ

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今回は短編です。



恋はスリル、ショック、サスペンス(スリル、ショック、サスペンス無しバージョン) ※

 

白百合学園を卒業しイギリスに来て4か月ほど。夏に入学したのに世間はもうクリスマス一色です。日本から薫子ちゃんが遊びに来てくれたので折角ならとクリスマスマーケットに向かっている。

 

「薫子ちゃんも彼氏持ちなんて…!うらぎりものぉぉ!!」

 

道すがら薫子ちゃんに許嫁ができたと言われショックで泣き真似をする。花ちゃんはバイト先の同僚といつの間にか付き合っていたし、私だけ取り残された気分……。前世は恋に時間を割くほど余裕のある生活をしてなかったので、今世では恋したい!!私もL○NEの返信が来るまでのやきもきを体験したい!!デート前の準備に3時間も4時間も費やしてみたい!!

 

「私ったら誉ちゃんを裏切っていたんですの!?」

「薫子気にしないでいいわよ。クリスマスのダンスパーティーを断ったのは誉自身だもの。この前の男は良さげだったのに、自業自得ね」

「ゴホッ」

 

花ちゃんなんで知ってるんだよ!?

 

「まあ!誉ちゃんどうしてお断りされたんですの?」

「…………私も彼のこといいなって思ってたんだよ?でもジェシカ・アンドリューが狙ってるっていうから面倒くさい事になりそうで断った」

「噓でしょ!?あの女最近アメフト部の男子と付き合ったって言ってたじゃない!……呆れるわ」

「その女性はどのような方なのですか?花ちゃんの言い方からあまり良い人物ではなさそうですが…」

 

オブラートに包むように伝えるにはどう表現すればいいんだろうか……。

 

「男とっかえひっかえ病罹患者よ」

「あら……」

「あ、あはは……、それが端的で一番伝わりやすいか」

 

ジェシカ・アンドリューとは大学の3年生で自称学園のマドンナだ。父親がロンドンではまあまあ名の知れた医者の娘で裕福な暮らしをしてきたため誰に対しても鼻につく態度。そして顔も多少は良いのでイケメン()や金持ちの息子などと何人も付き合ってきたらしい(by人の噂)。

 

「あの女なぜか誉を目の敵にしてるのよ。誉に気があった男どもの殆どがあの女の元カレになってるし」

「誉ちゃんは可愛らしいから憧れているんですのよ!」

「そうなのかな?」

「トーマス・デルーカだったかしら?顔良し、性格良し、頭も良い、実家も太い、それ以外もあるでしょうけど、逃がした魚は大きかったわね~」

「いいんですぅぅ!!私には推しがいるもーん!!」

 

でも悔しくて薫子ちゃんに泣きつくと頭を撫でてくれる。

うぅぅ薫子ちゃん優しいぃぃぃ。でもこの子も彼氏持ちなんだよなぁ!?

 

「出たわね誉の推し」

「次元大介氏でしたね」

「私としては泥棒が推しなのは頂けないわね。探なんて聞いたら小一時間説教するわよ」

「探くんまだ怪盗KID好きなんだ」

 

実は花ちゃんの弟の探くんも今イギリスに留学しているけど寮生活なので同じ国に住んでいても中々会えていない。というか花ちゃんは「たまに会うくらいでちょうどいいのよ」と寮に行こうとしない。

 

「確かにあの怖いくらいの執着は好きと言っても良いでしょうね。自室なんてタペストリーが何枚も飾ってあったわ。探は宿敵の背格好を記憶しておくんですって言ってたわよ。意味がわからない」

「タ、タペストリーか」

「たぺすとりいとは何ですの?」

「布製のポスター、かな」

「なるほど、そのような物があるのですね」

 

販売会社は怪盗KIDに許可取ってるのだろうか……。……考えないでおこう。

話しているとクリスマスマーケットに到着し一通り見て回る。2人がオーナメントやスノードームを見ている中、私は二人の後ろでチーズソースがかかったフレンチフライをもぐもぐと食べている。

 

「はぁ~、なんて可愛らしいんでしょう……。見ていて惚れ惚れしますわぁ」

 

2人の買い物が終わったので広場に併設された飲食スペースに移動した。

薫子ちゃんが煙突から抜け出せないサンタクロースが入ったスノードームを眺めてうっとりしている。

 

「誉ママからのおつかいはこれで終わりかしら」

「うん、花ちゃんありがとう。お礼と言ってはなんですが、これをお食べください」

 

母からクリスマスツリーに飾るオーナメントを買ってきてくれと指令が出ていたので、花ちゃんが選んでくれたのだ。プラスチックのフォークを花ちゃんに差し出す。このデミグラスソース風のソースがかかったソーセージめっちゃうまい。

 

「ん、美味しいわね」

「でしょ~」

 

「Homare!!!」

 

「!?」

 

私もソーセージを食べようとしていたところに大声で名前を呼ばれて驚く。驚いた拍子に離したフォークは薫子ちゃんがキャッチしてくれていた。

 

「アイツ…」

 

花ちゃんが視線で促していたので大声がした方に振り向くとダンスパーティーに私を誘った男性、トーマス・デルーカが息を切らして少し離れた所に立っていた。

 

「な、なんでトーマスが……」

 

今日はダンスパーティー当日だからトーマスはジェシカ・アンドリューとダンスパーティーに行っていると思っていた。

トーマスは脇目もふらずに私たちのテーブルへ歩いてきて私の前で跪く。

 

「Homare……、I love you」

「ぬぁっ!!??」

「まあ!」

 

場所を、場所を考えてくれぇ……!

 

「I love you. I'm crazy about you. Please be my Valentine?」

「Wait!Please wait!ふぅ……、I think you joined a dance party with Jessica」

「There's no way I like her! I'm so crazy about only you.」

 

な、なんて事言ってんだ!?

 

「Thomas Deluca. Why didn't you hold up when she turn down by your crush?」

 

花ちゃんが普段聞いたことのない低い声でトーマスに話しかける。

 

「I can't force her to be my own. I'm sure you'll understand, won't you?」

「No excuses」

「……I didn't have the confidence to be her boyfriend. But when I heard that she was going to the Christmas market with a man, I couldn't stop myself. ………I want to make her my own before she becomes someone's girlfriend」

「へ」

「だそうよ?」

 

……花ちゃんがニヤニヤしながら私を見てくる。いやクリスマスマーケットに男性と行くなんて言ってないんだけど……。花ちゃんやったな。花ちゃんの思惑まんまとはまってるじゃん。トーマスもジェシカみたいなボンキュッボンな女性が好きだと思ったから身を引いたのに……。

 

「Homare, please…?」

 

なんでそんなに愛おしいって感じで見てくるんだよ。うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…………。

 

「……ス」

「Pardon?」

「イエス!!…I will be your girlfriend!」

「っ!!!Homare…!!」

「!?」

 

トーマスが抱きしめてきた。こ、これは友人へのハグじゃなくて熱烈な抱擁だ……。

ひ、ひぇぇ、恋愛初心者にはハードルが高いぃぃ……。

 

「Huuuuu!!!!!!!」

「Bravo!!Bravoooooo!!!!」

「Guys, be happy!!!」

 

そうだよ、ここはクリスマスマーケットで人がたくさんいるんだから冷やかされるに決まってるじゃん!恥ずかしすぎる!!

恥ずかしすぎてトーマスの胸に顔をうずめる。顔が赤いのが見なくてもわかる。トーマスのバカやろぉ!!!

 

「Homare, I continue to love you for the rest of my life.」

「ん。……Thomas」

「What?」

「…………I love you too」

 

チュ

 

「」

 

こんな所で告白した仕返しだ。まさかほっぺにチューされるとは思わなかっただろう。

ふふん、どうだ、まいったか。……ん?トーマス固まってない?

 

「あーあ」

「ふふっ、誉ちゃんらしいですわね」

「私、サンタクロースにはトーマス・デルーカの寿命が縮まないことを頼もうかしら」

「では私はデルーカ氏の心臓が強くなることを頼みます」




お読みいただきありがとうございました。
皆さんあけましておめでとうございます。
お餅何個食べましたか?私は今日まででトータル1個です。

今回は短編でしたがいかがでしたか?またオリジナルキャラクターを登場させました。トーマス氏はこれからも登場予定です。
原作キャラクターとの夢小説は読む人を選ぶので今回のような恋愛模様にさせていただきました。顔のイメージは書かないので皆さんのお好きな顔を想像してください。
英語部分はGoogle翻訳を使用しているので間違い等ご容赦ください。日本語版は下に書いておきますね。
本当はクリスマスまでに出せたらよかったんですが、前話投稿からインフルかかってました...。大人になってからのインフル罹患は死ぬかと思いました泣。皆さんも体調お気をつけください。


(英語の部分のみ書きますが若干省きます)
誉!!!
誉......、愛してる
愛してる。君に夢中なんだ。恋人になってください。
待って!待ってよ!ジェシカとダンスパーティに行ったと思ってた。
彼女を好きなわけないだろ!君だけに夢中なんだよ。
トーマス・デルーカ。誉が告白を断った時なぜ引き留めなかった?
彼女に無理強いできない。君もわかるだろ?
言い訳するな。
......誉の隣に立つ自信が無かったんだ。けれど誉が男とクリスマスマーケットに行くと聞いていてもらってもいられなかった。.........誉が誰かのものになる前に俺のものにしたかった。
彼女になるよ!
お前ら幸せになれよ!!!
誉、君を一生愛し続けるよ。
............私も愛してる。

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