新一のいとこですけど......   作:ヤヤヤンヤ

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短いです。


シャーロキアンが全員いいやつとは限らないよ!  ※

 

「トーマス、行くよ」

「OK」

 

空港から最寄り駅まで電車を乗り継ぎ30分それからタクシーで20分ほどで愛しい第二の我が家、工藤邸まで帰り着いた。

今回日本に戻ってきた理由は白百合学園で開催される20歳の集いに参加するため。ちょうど大学の長期休みと被ったので、トーマスも一緒に日本に連れて来た。ちなみに1月初めに自治区ごとで行われる集いには参加しなかった。だって知り合いなんて誰もいないし行けば気まずいだけだ。そして今回トーマスを連れて来たということはですね。……男達に私が付き合っていることがバレました。有希ちゃんや千影さんは頑張って内緒にしてくれていたようだけど、勘の良い男達には女性陣が隠し事してることなんてすぐにわかっていて好奇心を押さえられなかったみたい。仕方ないので国際電話で彼氏ができたことを伝え、トーマスも自己紹介させた。なぜか快くん以外の3人は沈黙しおめでとうの一言も無く通話が切れたので、もっと早く言えよ!って怒ってるのかも。いや、思い出せ工藤誉、優作さんは私が恋愛できないやつだと笑ってきたし、新くんなんて蘭ちゃんと両想いマウントを取ってきた。その腹いせを今ここで晴らしてやる!!と勢いのままインターホンを押す。

 

「誉でーす。帰って来たよー」

「ほーちゃんおかえりなさーい!!」

「ただいま有希ちゃん」

 

インターホンに向かって喋っているのと同時に、玄関を突き破る勢いで有希ちゃんが出てきた。

 

「その子が?その子がそうなのね?」

「そうですそうです」

「コンニチハ。ボクハトーマスデス」

「Hiトーマス!さぁさぁどうぞ!!」

「ドウモアリガトウ」

 

門扉を抜けてキャリーケースをごろごろ引きながら家の中に入る。有希ちゃんはトーマスへ質問攻めの最中だ。よっぽど気になってたんだな……。

 

「ただいまー……ん?」

 

優作さんと新くんがいない。出かけてるのかな?

 

「有希ちゃん2人は?買い物?」

「客間にいるのよ」

「なんで?お客さん来てるの?」

「どんな男なのかこの目で確かめてやる…!って言ってたわよ~」

「……まじか」

 

私と有希ちゃんの表情が暗くなる一方、トーマスは何もわからずきょとんとしている。

 

「えっと……トーマス、we're going to see my uncle and my nephew from now on」

「OK, I'll play ”Please give me your daughter”. ホマレボクガンバルヨ」

「……ソウダネ」

 

2人客間に歩いていき、なぜかドアを2回ノックし失礼しますと言いながらドアを開ける。……静かにドアを閉める。

 

「What's wrong?」

「Just a moment. Don't come in,OK?」

「OK, boss」

 

トーマスには廊下で待ってもらい先に部屋に入る。客間には3人掛けのソファが対面で置かれている。新くんと優作さんは隣同士でソファに座っていて、面接会場でもないのに圧迫面接感がすごい……。

 

「……ただいまぁ」

「おかえり誉、彼氏君も連れて来なさい」

「嫌だよ、何されるかわかんないし」

「私達が彼に何かするとでも思ってるのかい?」

「思う」

 

主人公とラスボスにトーマスが敵うわけないだろ。

か、彼氏なんだから守るに決まってるじゃん…!

 

「ていうか隠してたのは私じゃん、トーマスを責める理由無いよね」

 

新くんが飽きれたようにため息を吐く。小6にため息吐かれたんだけど。

 

「……ほーちゃん」

「は、はい」

 

有無を言わせないオーラを出す新くん。ごくり……。思わず唾を飲みこむ。

 

「ほーちゃんをたぶらかしたどこぞの馬の骨を埋めるだけだよ。だからあの男連れて来て」

「新くんが一番やばかったかー」

 

イギリスにいる間に背が伸びてお兄さんになったと思ってたらあらぬ方向に成長してたかー。しかも女子がキャーキャー言いそうな爽やかスマイルを浮かべながらそんな発言するから尚更怖い。おかしいな、新くんの家族愛ってこんなに重かったっけ???蘭ちゃんへの愛が60%で家族には40%くらいじゃないの?蘭ちゃーん!君の彼氏くん怖いよー!助けてー!!

 

「いいから早く連れて来てよ。どんなヤツか採点するから」

「さ、採点!?新くん、そんな姑みたいなことしないでよ!優作さんも止めてよ!!」

「すまないね誉、私も新一の意見には大賛成なのさ」

「なっ……」

 

どんだけ内緒にしてたこと根に持ってるんだよ!?

 

「みんなとっくにお昼ご飯できてるわよ~!」

 

緊張状態の客間に有希ちゃんが突撃してきた。

 

「新ちゃんったらまだ癇癪起こしてるね!」

「……」

「んもぅ!言っとくけどねぇ、新ちゃんよりもトーマスの方が戦力になるわよ!へそ曲げるのもいい加減にしなさ~い!!」

「………………」

 

新くんは無言で立ち上がり客間を出る。まさか有希ちゃんが戦力になるとは思ってなかった…!なんとか客間の膠着状態を乗り越えることができた。2人ともトーマスに対してトゲがある態度なら怒るつもりだったけど、意外と普通に接している。というかトーマスがシャーロキアンとわかってから、意味わからないくらい打ち解けてる。さっき冷や汗をかいた時間は何だったんだ!!!




チキチキ!トーマス生きて帰れるかな!?でしたー。
無事シャーロキアンという事で馴染めたようですね。
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