Duelist Story   作:光る闇

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1年中デュエルの事ばかり考えているデュエルバカの高校1年生、影井 勇吾(かげい ゆうご)は毎日放課後には友人の天幻寺 宇宙(てんげんじ ひろし)と、その双子の妹の天幻寺 星(あかり)と3人で生徒会室でデュエルをして過ごしていた。
この物語はデュエルを通して、主人公 影井 勇吾が生きる為に必要な様々な事を学んでいく学園ドラマである。


進撃の帝王

第1話「進撃の帝王」

 

「エルシャドール・ミドラーシュでダイレクト・アタック!!」

 

影井 勇吾(かげい ゆうご)が勢い良く攻撃宣言をする。

 

宇宙:LP500→0

 

「うわぁ、また影井の勝ちかよ」

 

「ふん、これで通算俺の450勝330敗だな」

 

「くそぉ、あそこであのカードを引けてれば・・・」

 

今、「あそこであのカードを引けてれば・・・」と言い訳してる奴は、俺の小学校時代からの友人の天幻寺 宇宙(てんげんじ ひろし)だ。

昔は結構、強い奴だったのだが、中学に入学した辺りからは俺の勝率が上がりつつあった。

 

「くそぉ、影井もう1度勝負だ!!」

 

「リターンマッチか、良いだろう。かかって来い」

 

「ちょっと待ったぁぁぁ!!!」

 

今にも俺と宇宙の再戦が始まろうとしていた雰囲気であったが、そこに別の声がわって入った。

 

「次はアタシが勇吾君とやる番でしょう?」

 

「星(あかり)・・・?あ、そうだった。忘れてた」

 

声の主は宇宙の妹の星だった。

そういや、宇宙とのデュエルの前にデュエルする順番を決めたんだっけ・・・。

 

実は今、俺とこの兄妹は放課後の生徒会室でデュエルをしているのだ。

俺とこの兄妹が放課後に生徒会室でデュエルをする様になったのは、俺達が高校に入学してから3日後の事だった。

 

まぁ、放課後に生徒会室を使ってデュエルをやろうと最初に申し出たのは、俺なのだがな。

生徒会長は俺の従兄弟である為、俺が何か案を出せば大抵の事は気前良く引き受けてくれるのだ。

だからこうして、放課後に友人とその双子の妹とデュエルをしている訳なのだ。

 

「あぁ、じゃあ星ちゃん、やろうか」

 

「はぁい、お願いしまぁす」

 

俺は前のデュエルで使用したカードをデッキに戻して、シャッフルをしながら対戦相手の準備が整うのを待つ。

 

そして待つ事およそ30秒後、彼女の対戦の準備が整った様だ。

 

「よし!準備完了。それではじゃんけん・・・」

 

「ポン!!」

 

じゃんけんの結果、俺がチョキで相手がパーだった。

じゃんけんで勝った者には、先攻・後攻のいずれかを選択する権利が与えられる。

今回、俺は先攻を取る事に決めた。

 

「俺の先攻!!俺はモンスターとカードを1枚セット!これでターンエンド」

 

「アタシのターン!ドロー!!」

 

(これまでのデュエルで相手のデッキは分かってる。勇吾君のデッキはリバース効果と墓地に送られた時に効果を発動するモンスター達で構築されたデッキ。ならばここは・・・)

 

「・・・アタシは手札からサイバー・ドラゴンを特殊召喚!!更に今、召喚したサイバー・ドラゴンをリリースして、邪帝ガイウスをアドバンス召喚!!対象はそのセットモンスター!!」

 

「成程、ガイウスなら俺のシャドールモンスターを墓地に送らずに済む。その上、闇属性であるシャドールを除外すれば俺に1000ポイントのダメージを与えられる。

なら、俺は罠カード、堕ち影の蠢きを発動!このカードの効果でデッキからシャドール・ドラゴンを墓地に送る。墓地に送るのはシャドール・ドラゴン!そして堕ち影の蠢きの2つ目の効果!場の伏せモンスターを表側表示にする。表になったのはシャドール・リザード!!」

 

「・・・ガイウスの効果が解決。シャドール・リザードは除外され、相手に1000ポイントのダメージを与える」

 

勇吾:LP8000→7000

 

「まだだ!まだ俺のチェーンは終わっていない!俺はガイウスの効果にカウンターして発動した、堕ち影の蠢きの2つ目の効果で墓地に送っていたシャドール・ドラゴンの効果発動!相手の場のカードを1枚破壊する。更にシャドール・リザードの効果でガイウスを破壊!!」

 

「やるわね。アタシは更にカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「俺のターン!ドロー!!俺は手札から影依融合を発動!!手札のシャドール・ビースト、シャドール・ドラゴンを融合!!エルシャドール・ミドラーシュを融合召喚!!更にシャドール・ビースト、ドラゴンの効果を発動!!まずはシャドール・ドラゴンの効果で場の魔法・罠ゾーンのカードを破壊!!そしてそれにチェーンしてシャドール・ビーストの効果が発動!!」

 

「ならばアタシはその効果にチェーンして、速攻魔法発動!!エネミー・コントローラー!!エルシャドール・ミドラーシュを守備表示に変更!!」

 

「このターンの戦闘はお預けか。だが次にシャドール・ビーストの効果が解決。デッキからカードを1枚ドロー。更にモンスターとカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「アタシのターン!ドロー!!永続魔法、進撃の帝王を発動!!更に魔法カード、デビルズ・サンクチュアリを発動!メタル・デビルトークンを特殊召喚。そしてトークンをリリースして・・・」

 

(彼女の場にはアドバンス召喚されたモンスターを破壊とカード効果から守る永続魔法、進撃の帝王がある。またガイウスを召喚されたら厄介な事になりそうだな・・・)

 

「アタシは手札から聖獣セルケトをアドバンス召喚!!」

 

「なっ!?せ、聖獣セルケト?」

 

(聖獣セルケトは、戦闘で破壊したモンスターをゲームから除外する効果を持ったモンスター。これじゃ仮にミドラーシュを倒されても、ミドラーシュの効果が使えないな。しかも、あのモンスターは戦闘でモンスターをする度に自身の攻撃力を500アップする効果もある。かくなる上は・・・)

 

「ふふ、進撃の帝王の効果でアタシのアドバンス召喚されたモンスターはカードの効果を受けず、カードの効果で破壊されない。バトル!聖獣セルケトでエルシャドール・ミドラーシュを攻撃!!」

 

「・・・破壊したモンスターが墓地に行けないんじゃ、俺のデッキは機能しない。だからこうしてやる!速攻魔法発動!!神の写し身との接触!!」

 

「神の写し身との接触?何なの?そのカード・・・」

 

「知らないのも無理は無い。お前達とのデュエルでこのカードを使った事は1度もなかったからな。教えてやろう。このカードは融合カードの速攻魔法版だ。俺はこのカードの効果で、場のミドラーシュと手札の光天使スローネを融合!!エルシャドール・ネフィリムを融合召喚!!」

 

「エルシャドール・ネフィリム?攻撃力2800?」

 

「このモンスターには相手の特殊召喚されたモンスターと戦闘を行う時、そのモンスターを強制的に破壊する効果がある。更にこのカードが特殊召喚された時、デッキからシャドールカード1枚を墓地に送る効果がある。まず融合素材となったミドラーシュの効果、次にネフィリムの効果を解決。ネフィリムの効果でデッキからシャドール・ヘッジホッグを墓地に送り、ミドラーシュの効果で墓地にある影依融合を手札に加える。最後にヘッジホッグの効果でデッキからシャドール・ヘッジホッグ以外のシャドールモンスター1体を手札に加える。俺はこの効果でシャドール・ビーストを手札に加える」

 

「流石、勇吾だ。新たな高打点モンスターを召喚した上に、手札の補充まで行うとは・・・」

 

デュエルを観戦していた宇宙が、高度なチェーンの応酬に湧く。

 

「・・・攻撃力2800じゃ倒せない。仕方ない。アタシはこのままターンエンド」

 

「ならば俺のターンだ。ドロー!!」

 

星のターンが終了し、ターンは再び俺に移る。

 

「俺は前のターンにセットしておいたシャドール・ハウンドを反転召喚。リバース効果により、墓地からシャドール・ドラゴンを手札に加える。そしてシャドール・ドラゴンを召喚してシャドール・ハウンドとシャドール・ドラゴンでオーバーレイ!!鳥銃士カステルをエクシーズ召喚!!効果発動!X素材を2つ取り除く事で、場に表側表示で存在するカードを持ち主のデッキに戻す」

 

「表側表示のカードって事は・・・」

 

「そうだ。今、この状況で戻すカードは1枚!!永続魔法、進撃の帝王だ!!」

 

「待った!ならばアタシは手札からエフェクト・ヴェーラーの効果を発動するわ!対象は鳥銃士カステル!!」

 

「良いプレイングだ。しかし、そいつは無理な相談だ」

 

「!!まさか、その伏せカード・・・」

 

俺の発言で前のターンに俺がセットしていたカードの正体に感付いたのか、星は慌てた表情を見せる。

 

「カウンター罠!!天罰を発動!!手札から影依融合を捨てて、エフェクト・ヴェーラーの効果を無効にし、破壊する!!」

 

「そ、そんな・・・」

 

「続いてカステルの効果が解決。進撃の帝王はデッキに戻してもらう」

 

星の場から進撃の帝王が消えた為、それまで進撃の帝王により場に維持されていた聖獣セルケトが自身の効果で破壊される。

 

聖獣セルケトを場に維持するカードとしてもう1種類、永続魔法、王家の神殿が存在するが、あちらは現在も禁止カードである為、現在では進撃の帝王が場から離れた時点で、セルケトは自壊するのであった。

 

「これで相手の場はがら空きになった。攻めるなら今がチャンスだ!!俺は手札から貪欲な壺を発動!!墓地のシャドール・ビースト2体、光天使スローネ、シャドール・ヘッジホッグをデッキに、エルシャドール・ミドラーシュをEXデッキに戻し、シャッフル。その後、カードを2枚ドロー!!そして俺は手札から影依融合を発動!!」

 

「なっ!?2枚目の影依融合?」

 

「手札のシャドール・ビースト、シャドール・リザードで融合!!再びエルシャドール・ミドラーシュを融合召喚!!ビーストの効果発動、そしてそれにチェーンしてリザードの効果が発動!!カード効果の逆順処理により、先にリザードの効果が解決!デッキからシャドール・リザード以外のシャドールカードを墓地に送る。俺はこの効果で影依融合を墓地に送る。バトル!まずは鳥銃士カステルでダイレクト・アタック!!」

 

星:LP8000→6000

 

「更にエルシャドール・ミドラーシュでダイレクト・アタック!!」

 

星:LP6000→3800

 

「最後にエルシャドール・ネフィリムでダイレクト・アタック!!」

 

星:LP3800→1000

 

「・・・凌ぎきった。けど、次のターンではどうしよう・・・」

 

「次のターン?このターンで終わらせる!!」

 

「ま、まさか・・・」

 

「そうだ!!速攻魔法、神の写し身との接触を発動!!手札のダンディ・ライオンと場のエルシャドール・ミドラーシュを墓地に送り、エルシャドール・シェキナーガを融合召喚!!墓地に送られたダンディ・ライオンの効果で綿毛トークンが2体守備表示で出るが、今は関係ねぇ!!そのままシェキナーガでダイレクト・アタック!!」

 

星:LP1000→0

 

「・・・はぁ~負けちゃった。あそこであのカードをドローできてればなぁ・・・」

 

兄貴が兄貴なら妹も妹なのだろう。デュエルに敗北した星も案の定、言い訳をし始めた。

まぁこの兄妹がこんな調子なのはいつもの事なのだけどな・・・。

 

to be continued

 

 

 






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