Duelist Story   作:光る闇

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忍法 超変化の術

第13話「忍法 超変化の術」

 

(たった1ターンで俺の場をがら空きにするとは・・・噂に聞いてた通り、いや、それ以上の強さだな、影井 勇吾・・・)

 

手札も場のカードも全て失った四ノ宮は、勇吾の場のカードを見ながらそう思った。

 

(この勝負、このターンのドローが勝敗を分かつ・・・)

 

「ボクのターン・・・」

 

(頼む・・・この状況をひっくり返せる様なカードを・・・)

 

「ドロー!!・・・・・」

 

ボクは恐る恐る今ドローしたカードに目をやる。

 

(!!このカードは・・・よし、いける。まだいける・・・)

 

ドロしたカードを見た時、ボクは思わず笑みをこぼした。

 

(・・・あの表情、一体何を引いたんだ?)

 

俺が四ノ宮の表情を見ていると、四ノ宮はたった今ドローしたカードを発動させた。

 

「ボクは魔法カード、増援を発動!デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。ボクが手札に加えるのは、忍者マスターHANZO!!」

 

(忍者マスターHANZO・・・確か、あのカードは・・・)

 

「ボクは忍者マスターHANZOを召喚!そして効果発動!!このカードが召喚に成功した時、デッキから、忍法と名の付いたカード1枚を手札に加える。ボクはこの効果でデッキから、忍法 超変化の術を手札に加える!!」

 

(・・・やはりそう来たか・・・)

 

「カードを1枚伏せ、バトル!!忍者マスターHANZOでマスマティシャンを攻撃!!」

 

勇吾:LP8000→7700

 

「・・・マスマティシャンが戦闘で破壊された事により、俺はデッキからカードを1枚ドローする」

 

「ターンエンドだ!!」

 

四ノ宮:手札:0枚 モンスター:忍者マスターHANZO(ATK/1800) 魔法・罠:1枚 LP6400

 

「・・・俺のターン、ドロー・・・」

 

(相手の場には俺の場のモンスターをも巻き添えにして発動するフリーチェーンカード、忍法 超変化の術がある。そして今、俺の手札に魔法・罠カードは無い・・・)

 

「・・・俺はモンスターをセットしてターンエンド・・・」

 

勇吾:手札:4枚 モンスター:ダーク・アームド・ドラゴン(ATK/2800)伏せモンスター 魔法・罠:無し LP7700

 

「ボクのターン!ドロー。魔法カード、強欲で謙虚な壺を発動!デッキの上から3枚のカードをめくり、その内、1枚のカードを手札に加える」

 

流れが自分に傾き始めたのを感じたのか、四ノ宮のカードをドローする声も先程より、大きく聞こえた。

 

めくったカード:戦士の生還 忍法 超変化の術 闇次元の解放

 

「ボクはこの3枚の中から、永続罠カード、闇次元の解放を手札に加え、残りをデッキに戻す。カードを1枚セットして、ターンエンド」

 

四ノ宮:手札:0枚 モンスター:忍者マスターHANZO(ATK/1800)魔法・罠:2枚 LP6400

 

「俺のターン、ドロー・・・」

 

(ようやくモンスターカード以外のカードが来たか・・・)

 

「俺は魔法カード、闇の誘惑を発動!デッキからカードを2枚ドローし、その後、手札の闇属性モンスター1枚を除外する。俺はこの効果でシャドール・ハウンドを除外する。更に俺はダーク・アームド・ドラゴンの効果発動!墓地の闇属性モンスター1枚を除外し、お前がさっき伏せた闇次元の解放を選択する!!」

 

「・・・ならばボクはここで永続罠カード発動!忍法 超変化の術!!自分フィールド上の忍者モンスター1体と相手の場の表側表示モンスター1体を選択、それらのモンスターを墓地へ送り、墓地に送ったモンスターのレベルの合計以下のドラゴン族・恐竜族・海竜族モンスター1体をデッキから特殊召喚する!ボクは忍者マスターHANZOとダーク・アームド・ドラゴンを墓地に送り、デッキから白竜の忍者を特殊召喚!!白竜の忍者が場に表側表示で存在する限り、ボクの魔法・罠カードはカードによる効果では破壊されない!!」

 

(ダーク・アームド・ドラゴンを退けられた上に、攻撃力2700のモンスターを呼び出しやがったか。しかも、あのモンスターが表側表示で存在する限り、相手の魔法・罠カードは効果で破壊されないだと?)

 

「闇次元の解放除去は失敗したか。ならば俺は場のモンスターを反転召喚!シャドール・リザード!!」

 

「!!そのモンスターは・・・」

 

「そう、コイツがリバースした時、相手の場のモンスター1体を破壊する。対象は白竜の忍者!!」

 

「く・・・」

 

「更に俺は手札から死者蘇生を発動!対象はお前の墓地のダーク・シムルグ」

 

「くそっ!そいつを出されてはボクはモンスターをセット出来ず、罠カードも使えない・・・」

 

「その通りだ!例え次のターンに忍者マスターHZNZOをドローしても召喚して効果を使っても無意味に終わり、かと言って裏側守備表示で出す事も出来ない!!俺は更にシャドール・ドラゴンを召喚!!バトル!!まずはシャドール・ドラゴンでダイレクト・アタック!!」

 

四ノ宮:LP6400→4800

 

「続いてシャドール・ドラゴンで攻撃!!」

 

四ノ宮:LP4800→2900

 

「最後にダーク・シムルグでダイレクト・アタックだ!!」

 

四ノ宮:LP2900→200

 

「メイン2に移行して、シャドール・リザードとシャドール・ドラゴンでオーバーレ!エクシーズ召喚!!No.39希望皇ホープを召喚してターンエンド!!」

 

勇吾:手札:3枚 モンスター:ダーク・シムルグ(ATK/2700)No.39希望皇ホープ(ATK/2500 X素材:2つ)LP:7700

 

(6400もあったライフがたった1ターンで僅か200に・・・しかも、ダーク・シムルグを奪われた所為でボクは魔法カードの発動とモンスターの召喚、特殊召喚くらいしか出来ない。影井 勇吾・・・恐ろしく強いデュエリストだ・・・)

 

対戦相手の強さに感服する四ノ宮、だが彼の闘志は未だに尽きている様子ではなかった。

 

(影井 勇吾・・・君がどんなに強いデュエリストだろうと、ボクはボク自身の為に君を超える・・・)

 

「ボクのターン!ドロー!!」

 

(追い詰められているにも関わらず、四ノ宮の声は闘志に満ち溢れている。このターンで何かを仕掛けてくる気だな?)

 

そう思った俺は、少しだけ身構えた。

 

「来た!ボクは魔法カード、死者蘇生を発動!!蘇らせるのはボクの墓地の忍者マスターHANZO!!更にHANZOの効果発動!!」

 

四ノ宮の場に、前のターンに永続罠カード、忍法超変化の術のコストとして墓地に送られた忍者マスターHANZOが特殊召喚される。

 

「忍者マスターHANZOの効果!このカードが反転召喚または特殊召喚された事により、デッキから忍者マスターHANZO以外の忍者と名の付くモンスター1枚を手札に加える!!ボクはこの効果でデッキから、速攻の黒い忍者を手札に加えて召喚!!そして永続罠カード、闇次元の解放を発動!!自分の除外ゾーンから闇属性モンスター1体を特殊召喚する!!」

 

更に四ノ宮の場に、最初のターンにゲームから除外された闇属性モンスター、忍者マスターHANZOが特殊召喚される。

 

「忍者マスターHANZOの効果発動!!デッキから忍者マスターHANZO以外の忍者モンスター1体を手札に加える。忍者マスターSASUKEを手札に!!因みに忍者マスターHANZOの効果に1ターンの制約は無い!!」

 

「・・・レベル4のモンスターが3体、来るか!?」

 

「ボクはレベル4のモンスター3体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!来い!No.104仮面魔踏士シャイニング!!」

 

「・・・攻撃力はダーク・シムルグと同じ2700・・・しかもそのモンスターは・・・」

 

「そうだ!シャイニングの効果発動!!1ターンに1度、相手のデッキの上のカードを1枚墓地に送る!!」

 

No.104仮面魔踏士シャイニングの効果により、俺のデッキの上のカードが1枚、墓地に送られる。

 

「・・・墓地に送られたカードはシャドール・ビースト。このカードがカードによる効果で墓地に送られた為、俺はデッキからカードを1枚ドロー・・・」

 

「バトル!!No.104仮面魔踏士シャイニングで希望皇ホープを攻撃!!」

 

「・・・ホープの効果は使わない。よってホープはそのまま破壊される」

 

勇吾:LP7700→7500

 

「ボクはこれでターンエンド」

 

四ノ宮:手札:1枚 モンスター:No.104仮面魔踏士シャイニング(ATK/2700)魔法・罠:闇次元の解放、忍法 超変化の術 LP200

 

「俺のターン!ドロー。俺はエフェクト・ヴェーラーを召喚。そしてレベル7、ダーク・シムルグに・・・」

 

(終わった・・・)

 

「レベル1チューナー、エフェクト・ヴェーラーをチューニング。シンクロ召喚・・・」

 

(終わりだ。何もかも・・・)

 

「スクラップ・ドラゴン!そしてカードを1枚伏せ、スクラップ・ドラゴンの効果発動!対象は今、伏せたカードとシャイニング」

 

「・・・シャイニングの効果はバトルフェイズにしか発動しない。ボクはスクラップ・ドラゴンの攻撃を受けて負けだよ・・・」

 

そう言うと四ノ宮は自分のデッキの上に右手を置き、サレンダーをした。

 

四ノ宮:LP200→0

 

「良いデュエルだったよ。有難う」

 

負けたというのに清々しい表情を見せる四ノ宮だったが、その表情には悲しみの感情も見てとれた。

まるで何かの覚悟を決めた様な、そんな感じだった。

 

「ボクは最後に君とデュエルが出来て良かったと思ってる。結果は惨敗だったけどね」

 

四ノ宮はそう言うと、最後にクスリと苦笑いをして見せた。

 

「最後?何?お前、どこかに引っ越すの?」

 

「・・・近々、引っ越す予定があったら校則を破ってまでバイトなんてしないよ。バイトをしてる理由は話した通り、自分の狙ってるカードを買う為だけのものだからね」

 

「じゃあ何が最後なんだ?」

 

「・・・決まってるじゃないか。ボクは君にデュエルで負けた。だから覚悟を決めて学校を辞めるのさ。勿論、ここでのバイトもだけどね」

 

「自ら退学になるのか?デュエルに負けたくらいで?」

 

「え?だってデュエルに敗れたら、退学って・・・」

 

「?お前は一体何を言ってる?今のデュエル、お互い何も賭けるものは無かっただろ?」

 

「ゃ、でも君は店の事務所に連れて来られた訳だし、その理由も外にいる櫻井君からしたら君が悪さをして、連行された事になってるし・・・」

 

「・・・でも実際は何も賭けてなかっただろ?何?俺が勝ったら、お前が校則を破ってバイトしてる事をチクるとでも思ってたのか?」

 

「・・・え?違うの・・・?」

 

「・・・お前、俺の事をそんな風に見てたのかよ・・・」

 

少しの間、2人のいる空間に沈黙が流れたが、その静寂はすぐに破られ、影井 勇吾はその場から解放された。

 

to be continued

 

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