Duelist Story   作:光る闇

2 / 19
前回、友人とその妹とのデュエルに見事勝利した主人公、影井 勇吾。
そんな勇吾は、自宅に帰ろうと生徒会室を後にしようとするが、外で待ち構えていた大柄の男に、いきなりデッキの中のレアカードを掛けたデュエル、アンティルールデュエルを申し込まれる事になる。果たして勇吾は見事、勝利を収める事ができるのであろうか?


アンティルール

第2話「アンティルール」

 

「エルシャドール・ネフィリム、ミドラーシュ、シェキナーガでダイレクト・アタック」

 

宇宙:LP4500→0

 

「うわぁぁぁマジかぁぁぁ!!!」

 

「あっはっは!お兄ちゃん、弱過ぎぃぃ」

 

あれから俺は宇宙とのリターンマッチをしていた。

 

今回は俺の引きが良かったのか、何と1戦目の時と比べると呆気ない勝利ではあったが。

 

キーンコーンカーンコーン・・・

 

と、その時、予鈴が校内に鳴り響いた。

そろそろ全員、帰れという事だろうか。

 

「予鈴も鳴ったし、そろそろ帰るか。続きはまた明日な」

 

「ちぇー、また勇吾の勝ち逃げか」

 

「人聞きの悪い事を言うな、悔しかったら勝ってみせろ」

 

そんなやりとりをしながら、俺はデッキを片付け席を立って、部屋を出ようとした。

その時だった。

 

いきなり体格の良い男が目の前に立ちはだかったのだった。

 

「よぉ、お前が影井 勇吾だな?ちょっと俺とデュエルしろや」

 

いきなり現れて何を言い出すのかと思い、少しの間戸惑っていると男はいきなり腕を掴んで、俺を無理矢理、室内に押し戻し、椅子に座らせた。

 

「な、何するんですか。もう予鈴鳴りましたよ?聞こえなかったんですか?」

 

「うるせぇ!俺はテメェを倒して最強の座を奪う。その為に、テメェを探してたんだよ!!」

 

一体いつから俺を探してたのかは知らないが、早く帰りたい。

しかし、ここはデュエルしてやらないと収集がつかなさそうだった為、渋々そのデュエルを受ける事にした。

 

「散々、俺を梃子摺らせた罰だ。だから今からやるデュエルはアンティルールだ。良いな?」

 

「梃子摺らせたって、勝手に探し回ってたのそっちじゃないですか!!」

 

「るせぇ!!雑魚に用はねぇんだよ!!良いからテメェは引っ込んでろ!!」

 

宇宙が俺に変わって文句を言うが、罵声を浴びせられてしまう。しかし、それが俺の闘志に火を点けた。

 

「おい、アンタ今、俺のダチを雑魚呼ばわりしやがったな?もしもこのデュエルに俺が勝ったら、宇宙に土下座して謝ってもらうからな?」

 

「へっ!おもしれぇ。良いぜ?もしもテメェが勝ったらそんときゃ、ついでに今後は逆立ちして登下校ってのもやってやんよ」

 

「・・・その約束、忘れるなよ?時間もあまり無いし、とっとと始めようか」

 

(くくく、俺の超パワーデッキで奴が本気を出す前に片を付けてやるぜ・・・)

 

お互いがデッキのシャッフルとカットを済ませると、その後はじゃんけんで先攻・後攻を決めた。今回のデュエルは相手の先攻だった。

 

「おっと自己紹介がまだだったな。俺は3年の荒木 力(あらき りき)だ」

 

「・・・俺の名は、おっと言うまでもなかったな。アンタ、俺を探してたらしいからな」

 

「あぁ、行くぜ?1年坊!!俺のターン!!」

 

デュエルが始まると、荒木は5枚の手札の中から1枚のカードに手を掛けた。

 

「俺はモンスターをセット!!そしてカードを2枚伏せてターンエンドだ!!」

 

荒木:手札2 モンスター1 伏せ2 LP8000

 

「俺のターン!ドロー!!」

 

(お、この手札は・・・)

 

俺は今ドローしたカードに目をやると、迷わずそのカードを発動させる決意をした。

 

「俺は手札から魔法カード、大嵐を発動!!場の魔法・罠カードを全て破壊する」

 

「よし!荒木先輩の場には2枚ものリバースカード、こいつが決まれば勇吾がいきなり優位に立てる!!」

 

「はっ!俺が何の策も無しにカードを2枚以上も伏せるかよ?リバースカードオープン!!罠カード、スターライト・ロードを発動!!場のカードが2枚以上破壊される場合、その破壊を無効にし、破壊!!更にEXデッキからスターダスト・ドラゴン1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる!!」

 

「そんな、大嵐を無効化された上に攻撃力2500のスターダスト・ドラゴンを!?」

 

「今時、先発大嵐が通用すると思ったか?考えが甘過ぎなんだよぉ!!」

 

「ふん、甘いのはどちらかな?」

 

「何?」

 

「アンタが大嵐を無効化してくる事なんて、ハナからお見通しだったって事さ。おかげでこのカードの素材を手札から代用しなくて済む」

 

「な、何を訳の分からない事を・・・」

 

「なら教えてやろう!!魔法カード、影依融合発動!!このカードは相手の場にEXデッキから特殊召喚されてるモンスターが存在する場合、融合素材を俺のデッキのモンスターで代用できる。今、アンタの場にはアンタのEXデッキから特殊召喚されてるスターダスト・ドラゴンがいる。よって俺は俺のデッキのモンスターで融合召喚を行う事ができる」

 

「な、何ぃ?そ、そんな事が・・・」

 

「上手い!!これなら手札消費1枚で大型融合モンスターを場に出せる!!」

 

「俺はデッキからシャドール・ビースト、ダンディ・ライオンを墓地に送り、エルシャドール・シェキナーガを融合召喚する」

 

「エルシャドール・シェキナーガ・・・攻撃力2600か・・・」

 

「俺は墓地に送られたダンディ・ライオンの効果により、綿毛トークンを2体、守備表示で特殊召喚。更にシャドール・ビーストがカードの効果によって墓地に送られた事により、デッキからカードを1枚ドロー。バトル!エルシャドール・シェキナーガでスターダスト・ドラゴンを攻撃!!」

 

力:LP8000→7900

 

「チィ・・・!!」

 

「更にカードを2枚セット、モンスターをセットしてターンエンドだ」

 

勇吾:手札2枚 モンスター:エルシャドール・シェキナーガ、セットモンスター1、綿毛トークン2 伏せ2 LP:8000

 

「ちょっと待ったぁぁ!!貴様のエンドフェイズ時、リバースカードオープン!!永続罠、スキルドレイン!!」

 

「なっ!?スキルドレインだと?」

 

「ライフを1000支払い、場の全ての効果モンスターの効果を無効化する」

 

力:LP7900→6900

 

「そして俺のターン!ドロー!!神獣王バルバロスを召喚!!」

 

「し、神獣王バルバロス?」

 

「・・・あのモンスターは確か・・・」

 

「そう、こいつはレベル8のモンスターだが、リリース無しで召喚する事も出来る。その際、元々の攻撃力は1900となる」

 

「けど、場にはスキルドレインがあるから・・・」

 

「ふん、察しが良いな。そう、バルバロスの攻撃力は元々の数値の3000となる!!」

 

神獣王バルバロス:ATK:1900→3000

 

「更にガンナー・ドラゴンを反転召喚!!こいつもスキルドレインの影響を受けて、攻撃力・守備力は元々の数値となる」

 

ガンナー・ドラゴン:ATK/2800

 

「更に速攻魔法、サイクロンを発動!!対象は俺から見てデッキ側のカード!!」

 

「・・・ならば俺はその効果にカウンターして、速攻魔法発動!!超融合!!」

 

「うぉっ!?超融合だと?」

 

「手札を1枚捨てて、俺の場のリバースモンスター、シャドール・ドラゴンとアンタの場の闇属性モンスター、ガンナー・ドラゴンを強制融合!!来い!エルシャドール・ミドラーシュ!!」

 

エルシャドール・ミドラーシュ:DEF/800

 

「続いて超融合の効果で場から墓地に送られたシャドール・ドラゴンの効果が発動!!場の魔法・罠カード1枚を破壊する。対象はスキルドレイン」

 

「くっ、墓地で発動した効果ではスキルドレインで止める事ができねぇ。スキルドレインは破壊だ。だが、このままバルバロスでエルシャドール・シェキナーガに攻撃だ!!」

 

勇吾:LP8000→7600

 

「・・・エルシャドール・シェキナーガの効果発動。破壊され、墓地に送られた事により、墓地の影依融合を回収する」

 

「フン!俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

荒木:手札0枚 モンスター:1(バルバロス) 伏せ1 LP6900

 

「アンタのエンドフェイズ時、永続罠発動!!リビングデッドの呼び声!!墓地からモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する。俺は、墓地からシャドール・ドラゴンを復活させる。そして俺のターン!ドロー!!」

 

力のターンが終わると、ターンは再び勇吾に移る。

 

(相手の場には伏せカードが1枚に攻撃力3000を誇るモンスターがいる。もしもあの伏せカードがスキルドレインみたいな効果モンスターの効果を封殺するカードだったら、俺は危うい。ここは・・・)

 

「・・・俺は光天使セプターを召喚!!そしてセプターの効果にチェーンして、手札のスローネを特殊召喚!!スローネの効果でカードを1枚ドロー!!」

 

(・・・貪欲な壺か、悪くないカードだな・・・)

 

「最後にセプターの効果が発動!デッキからセプター以外の光天使モンスター1体を手札に加える。俺は光天使ソードを手札に加える。そしてセプター、スローネ、リザードでオーバーレ!!エクシーズ召喚!!来い!No.16色の支配者ーショック・ルーラー!!

 

「させねぇ!罠カード発動!!奈落の落とし穴!!ショック・ルーラーには退場してもらうぜ?」

 

「あぁ、折角召喚したショック・ルーラーが・・・」

 

「ならば俺は手札から速攻魔法発動!!禁じられた聖槍!!」

 

「何だと?」

 

「カステルの攻撃力を800下げる代わりに、このターン、ショック・ルーラーはあらゆる魔法・罠カードの効果を受けない」

 

No.16色の支配者ーショック・ルーラー:ATK/2300→1500

 

(チィ!さっきセプターを召喚した時に奈落の落とし穴を発動していたとしても、このカードの効果は不発に終わってたって訳か・・・)

 

「更にX素材になったセプターの効果が発動!場のカードを1枚破壊する。俺はこの効果でエルシャドール・ミドラーシュを破壊」

 

「え?ミドラーシュを?」

 

誰もがバルバロスを破壊すると予想していた中、勇吾は自分のモンスターであるエルシャドール・ミドラーシュを破壊の対象に選んだ。

 

「このターンでアンタを倒すには、ミドラーシュが邪魔になっちまうんでね」

 

「エルシャドール・ミドラーシュが場にいる時は、お互い1ターンに1度しかモンスターを特殊召喚できない・・・」

 

「この永続効果が邪魔になるって事は・・・」

 

「勇吾はこのターン、後何回かモンスターを特殊召喚する予定だって事だ!!」

 

「ご名答!!まずはセプターの効果で1枚ドロー!!その後、ミドラーシュの効果が発動するが、生憎今の俺の墓地に対象となるカードは無い」

 

「何対モンスターを並べようが無駄だ!!俺の場には攻撃力3000を誇るバルバロスがー」

 

「更に俺は魔法カード、貪欲な壺を発動!!墓地のシェキナーガ、ミドラーシュをEXデッキに、シャドール・ドラゴン、光天使セプター、ダンディライオンをデッキに戻してシャッフル。その後2枚ドロー」

 

「・・・勇吾がドローしたカードは?」

 

「・・・俺がドローしたカードは、1枚は死者蘇生!!そして2枚目は闇の誘惑!!まずは闇の誘惑を発動!!2枚のカードをドローし、その中に闇属性モンスターがあればそいつを除外する。まずは2枚ドロー!!・・・そしてシャドール・ファルコンを除外!!魔法カード、死者蘇生を発動!!俺はアンタの墓地のガンナー・ドラゴンを俺の場に蘇生!!」

 

可変機獣ガンナー・ドラゴンATK/2800 No.16色の支配者ーショック・ルーラーATK/2300→1500

 

「2体の攻撃力の合計は4300、勇吾君の手札は3枚。1枚は影依融合、そしてもう1枚は光天使ソード・・・」

 

「俺の3枚目の手札を見せてやろう。それは・・・こいつだ!!」

 

「!!そのカードは・・・」

 

「装備魔法!団結の力!!」

 

「な、何故そんなカードがシャドールデッキに入ってやがる?」

 

「何故って?そんな事も分からないのか。戦いにおいては知識と戦略も大事だが、それ以上に大切なモノがあるからだよ。それがこの団結の力のカードだ。ここまで言えばゴリ押し戦法が得意のアンタでも分かるな?」

 

「・・・団結力か・・・」

 

「ご名答!!俺はこのカードをガンナー・ドラゴンに装備。俺の場には2体の綿毛トークンとショック・ルーラーがいる。ガンナー・ドラゴン含めて俺の場には4体の表側表示モンスターがいる。よってガンナー・ドラゴンの攻撃力は3200ポイントアップ!!」

 

シャドール・ビースト:ATK/2800→6000

 

「そ、そんな・・・こんな事が・・・」

 

「バトル!!ガンナー・ドラゴンでバルバロスを攻撃!!」

 

荒木 力:LP6900→3900

 

「続いてショック・ルーラーでダイレクト・アタック!!」

 

荒木 力:LP3900→2400

 

「はっ!残念だったな。俺のライフはまだ残ってるぜ」

 

「なら、俺はこれでターンエンド」

 

勇吾:手札:2枚 モンスター:綿毛トークン2体 ガンナー・ドラゴン(団結の力を装備)(ATK/2800→6000)No.16色の支配者ーショック・ルーラー(ATK/1500→2300)伏せ:無し LP7600

 

「俺のターン!ドロー・・・・・・・チッ!!」

 

その後、ドローしたカードに目を移すが、どうやら希望通りのカードが来なかったらしく、荒木 先輩は舌打ちをすると、場にカードを1枚伏せただけでターンを終了した。

 

「俺のターン!ショック・ルーラーの効果発動!!X素材(セプター)を取り除いて罠カードを宣言!バトル!!ガンナー・ドラゴンでダイレクト・アタック!!」

 

荒木 力:LP2400→0 

 

to be continued

 

 

 

 




見事、荒木をも倒した影井 勇吾。デッキの弱点であるスキルドレインも何とか突破し、最後はモンスター達による団結の力で見事、勝利を収める事に成功。
因みにアンティカードの事は、無かった事にしてやった。結局、奴は土下座もせずにその場から逃げやがった。威勢の良い奴程、約束を守らない卑怯者というのは2次元だけにして欲しいものだ。ウカウカしてると、朝まで学校に閉じ込められる事になるので、俺達も足早にその場を去っていったそうが、今度会ったら絶対に土下座させてやろうか・・・。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。