七彩灰は女の子   作:一文字 更新

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二話 超回復

 

 32,003。32,004…

 

 腕立てを始めて一時間経つのですが、やはり全く腕が疲れる様子がありません。私の自重では負荷が足りないのでしょうか…?

 

 

 その他サイトに記載されていた運動も試してみたのですが、どれも似たようなものでした。

 

 姿鏡に映る私。薄桃色に上気した肌にしっとりと張り付くタンクトップが私のボディーラインを強調して色っぽいです。

 

 汗の匂いすごい…お風呂入ろ。

 

 

 そう。地獄はそこにありました。

 

 

 ほんの気まぐれ…いえ、気の迷いでした。

体重計に体を預け、数秒。思考の停止という言葉が正に当てはまっていました。

 

 

 激増です。あぁ、記憶を消したい。

 

 

 記憶は抹消します。

 

 

 

 

 

 

 あ、そうです。

 

 

 私の赫子は羽赫が六対あってとってもカッコイイんです。今は室内で飛ぶ練習をしているところで、空中静止出来るようになったらお披露目も出来るかもですね。

 

 まぁ、お披露目したらドナドナ確定するので絶対に嫌ですが。それになんか秘部をさらけ出しているようで人前でなんて出したくないです。ん、それは下着姿だったからですね!いや、お恥ずかしい。

 

 

 ともあれ、腕を翼にするまでは上手くできたのですが、バランス感覚が腕とは違うので慣れるのに時間がかかりますね。でも形態変化は出来る女の十八番ですから、張り切っちゃいますよ〜!

 

 

 

 

 艶のあるしっとりとした羽。黒い嘴と鉤爪のある脚。

 

 

 (カラス)に変身出来ました。なんというか、羽赫で私を包むというか。羽赫が全身に薄く広がるというか。そしたらぎゅーと内側に私を押し込むような…いや、どっちかって言うと体の力を抜くイメージ?存在感みたいなのを薄くしていくような。

 

 ふっふっふ!私ってば出来る女ですね!これで野外での飛行訓練も問題なく行えます。

 

 

 翼を広げ机の上からソファへ跳ぶ、羽ばたきの練習。烏の飛行動画を見ながら、間違いを修正し羽ばたきの動きの刷り込みを行っていきます。

 

 翼を下ろす時は手のひらを開くように、翼を上げるときは空気抵抗を受けないように翼を極力閉じて…。

 

 尾羽根を使いながらバランスを保ちます。

 

 

 うんうん!成長をバシバシ感じますよ。

 

 それに肝は冷えますが空を掴む感触はこう、湧き上がるロマンがあります。家の中ですから感動は控えめです。夢の中で飛んでるくらい控えめ。

 

 扇風機で滑空してみるのも面白かったですね。ドライヤーでピンポン玉を浮かせたことないですか?そうです。あのピンポン玉になった気分を味わえました。

 

 

 

 うーん…。やっぱり赫子を使うと小腹空きますね。

 

 ちょっとおツマミいただきます。

 

 

 うん。

 

 髪の毛の味ですね。

 

 

 感想がそれだけなのかって…?両親にも言われましたが私は味覚音痴らしいです。

 

 あの、金平糖に似たロウソクあるじゃないですか。何も知らなければ美味しそうですよね。でも食べてみたらロウソク。

 

 その金平糖に似たロウソクが、今の私にとって人間の食事になります。

 

 食べても美味しくないし、栄誉も取れないんです。

 

 

 

 それで、人間の髪の毛は見た目髪の毛ですよね。味も髪の毛です。すみません。私にはそれしかわかりません。

 

 美味しいかと聞かれても…あ、フルーツ食べますよね。甘くて美味しいやつ。口に入れたら剥き損ねた皮が入ってます。の、皮です。そう、ちょっと残念。

 

 

 でも利に適ってると思いました。髪とか爪は切っても伸びますし、足も付きにくい。美容師とかネイルサロン…喰種の皆さんにはおすすめです。

 

 両親は親バカですが、理知的で穏健です。

 

 人間でもなかなか見ないくらい人間性出来てます。

 

 

 

 歯磨きもしましたし、寝ます。

 

 おやすみなさい〜。

 

 

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